LIL LEAGUEが7月2日、5thシングル「真夏ノ花火」をリリースした。今作ではこ
れまでの明るく元気なLIL LEAGUEらしさを封印。切ない恋心を真夏の花火に例え
て歌ったエモーショナルな楽曲は、J-POPのよさを存分に詰め込んだ1曲となっ
た。レコーディングではメンバーたちの意見も積極的に取り入れ、今まで以上に
クリエイティブに参加したことでアーティストとしての成長も実感したという。
中村竜大、難波碧空を主軸に据えて、揺れ動く恋模様を描いたストーリー仕立て
のMVは早くも話題沸騰中。メジャーデビューから2年半を経て、着実に成長して
きた彼らの1年ぶりのインタビューをお届けする。
和テイスト、J-POPらしさが溢れた「真夏ノ花火」。ラストのパートにも注目!
──7月2日に5枚目のシングル「真夏ノ花火」がリリースされます! 夏祭りを
彷彿とさせる和風なメロディに切なさを感じる雰囲気の楽曲だなと感じましたが
、どんなシングルになりましたか? また5枚目ということで、LIL LEAGUEにと
ってどんな意味を持つシングルになりそうですか?
岩城星那 最近はキャッチーな楽曲だったりって、ポップな楽曲が主流になって
る中で、どちらかというと今作はJ-POPらしさだったり、和のテイストを取り入れた楽曲になっていると思います。今の流行に対してある意味別の刺し方をするような、楽曲のよさで勝負に出たという楽曲ですし、他のグループがやっていない曲だと思うので、手応えとしてはかなりあります。今までのシングルとはまた違う手応えを感じていますね。夏が来るたび、みなさんの心に刺さるような、そしてみなさんの思い出に交わって、より彩れるような楽曲になっているんじゃないかなと思います。
──リード曲「真夏ノ花火」は今まで以上にボーカルに力の入った曲ですよね。歌い方も以前とはかなり変えているのかなと思いましたし、みなさんのこだわりを感じました。個人的に気に入っている箇所やこだわりポイント、レコーディングで印象に残っていることは?
岡尾真虎 さっき(岩城)星那くんが言ってたように、J-POPのよさだったりと
か和のテイストが入っている曲なんですが、中でもよりそれを提示している箇所
がございまして。それが曲の一番最後、中村竜大が歌い上げるパートなんですね
。そこの竜大の歌い方は日本歌謡のようにコブシがすごく入っていたり、ビブラ
ートが効いていたりするんです。楽曲もすごく日本らしいメロディーなんですけ
ど、その中でも特にそういった要素を感じられる箇所だなと、曲を聴いて感じま
した。最初の歌の入り方だったり、メンバーの表現の中でも日本らしさは随所に
感じるんですけど、竜大のパートはまるで花火大会のラストスパートのような、
最後に気持ちを高ぶらせてくれる場面なので、特にお気に入りですね。
難波碧空 今回もSHOKICHIさんに楽曲をプロデュースしていただきました。SHOKICHIさんは今回もレコーディングにも足を運んでくださって、いろいろとコミュニケーションしながら進めていきました。僕たち自身、こういった曲調の楽曲は初めてだったのでどうなるんだろうと思ってたんですけど、歌詞の意味を考えながら、情景を想像しながら歌いました。一度普通に歌詞を読んでみて、曲の内容だったり歌詞の意味を考えてからレコーディングに臨みましたし、そういったことを歌で表現する難しさはありつつ、メンバーそれぞれきっと今までとはまた違うこだわりがあったんじゃないかなと思いますね。特に中村竜大は今までの僕たちの曲の中でこの曲が一番レコーディングに時間をかけるくらい、いろんな試行錯誤をしながら歌った楽曲なので、メンバーにとっても強いこだわりがある曲になりました。
中村竜大 いわゆるJ-POPを感じられる楽曲ですし、盛り上がりがある中で歌詞が持つメッセージだったり儚さを表現しないといけなかったんです。そのために細かいところにまでこだわっていて、例えば1番最初に出てくるサビと1番で歌ってるサビとではニュアンスをちょっと変えています。サビは歌詞もキーも同じなんですけど、あえてニュアンスを変えて歌っているんですよ。最後の「消えないでくれよ このまま」というパートは最後をどんなふうに切るかによってこの曲がどう締まるかが変わるので、僕も何回も録り直しましたし、歌い方も6人で吟味しました。今回は繊細なところまでこだわりました。それに、今回は音源を調整するトラックダウンにもメンバー6人で同席させていただいて、自分たちが録ったものを聴きながら、ここにどんな音があったらいいかとか、踊る時はこういう音がもっと聴こえた方がいいだとか、そういった意見を出させていただきました。楽曲制作の本当にクリエイティブなところまで参加させていただいて、そういった意味でも新しいことに挑戦した楽曲になりました。
岩城 こういうやり方は今まではあんまりなかったんですが、今回はSHOKICHIさんのほうから「どうしたい?」って僕たちに委ねてくださることが多かったです。歌詞もそうですし、フレーズの音程だったりアレンジだったり、僕たちがどうしたいかを問いかけてくださって。アーティストとして、SHOKICHIさんにそういう意見を問いかけていただけるということがすごく嬉しかったですね。
岡尾 SHOKICHIさんがいらっしゃれない時は、スタッフさんがディレクションしてる隣で星那くんが一緒に意見を出してました。そういうところも含めて、より楽曲制作にメンバーがどんどん深く関わっていっていると思いますね。
山田晃大 僕がレコーディングで覚えているのは、SHOKICHIさんにはOKを出していただいたけど自分の中で納得いかなくて、「もう1回お願いします」と言って録り直したことですね。OKを出していただいたことには感謝しつつ、自分の中で妥協しないようにしようというのは前から思っていたんです。今回はそれが功を奏して、完パケを聴いた時、自分が出したかったニュアンスに近づけられていたので自信に繋がりました。この感覚をどんどん広げていけば自分の糧になるのかな、という学びになりましたね。
百田隼麻 今回は大人っぽい楽曲で、LIL LEAGUEとしてこういうテイストの曲を歌うのって意外と初めてなんですよね。完全にバラードというわけでもないし、どういう歌い方をすればいいのかなというのはあらかじめ考えていました。そこにSHOKICHIさんからいただいたアドバイスを噛み砕いて、自分の中に落とし込みながらレコーディングしたという感じですね。自分以外のメンバーもそうだったと思うんですけど、1フレーズごとに歌い方を考えましたし、例えばコブシを効かせたり、ビブラートやエッジボイスを入れたりっていうのを今回はやや激しめにしているので、普段のLIL LEAGUEの明るめの曲よりはそういった工夫がわかりやすいと思います。星那くんが言っていたように、今回はSHOKICHIさんからは「どうしたい?」と訊かれることが多くて、「僕はこういう風にしたいんですけど」と相談すると、そのためにどうすればいいのかをアドバイスしていただく、今回はそんなふうにレコーディングを進めていきました。
──MVでは切ない恋の物語が繰り広げられていましたが、撮影はどうでした?
難波 これまで僕らはショートドラマで演技の経験はあるんですけど、ストーリー仕立てのミュージックビデオは初めての挑戦でした。演技の経験はそこまでなかったですし、MVではセリフがない分、表情だけで表現しないといけないので、気持ちの作り方が大変でしたね。とはいえMVの中では誰かの役を演じるのではなく自分自身として出ていたので、いかに自分の中に楽曲の世界観や雰囲気を落とし込んでいくかが大事で、それを消化するのにちょっと時間がかかったかな、というのは今思い返してみると感じますね。そしてこれはMVでは描かれていない裏話なんですけど…。携帯電話に、彼女が引っ越すらしいというメッセージが届くシーンがあるじゃないですか。それを見て竜大を送り出した後、呆然としている僕に星那くんが駆け寄って、声をかけてくれるシーンも撮影していたんですが、演技が上手いんですよね。僕らも6人で朗読劇に出演させていただいたことがあって、みんなそれなりに演技経験はあるんですけど、その中でも異彩を放っていたのが星那くんでした。おかげで僕も演技に入り込めたし、周りのメンバーもいろいろ助けてくれて、やりやすい環境で撮影に臨めましたね。
中村 過去にも自分たちのMVでちょっとした演技をやる機会はあったんですけど、これまでは楽曲の世界観を踊りで表現することが多かったんですよね。なので、今回のように1人の役としての演技が加わると、これだけ楽曲のストーリー性が広がるんだなということがわかったし、曲の解像度も上がりますよね。楽曲のよさってこういうふうにも表現できるんだなって、今回のMVが出来上がった時に感じました。お芝居の中からでも滲み出るLIL LEAGUEの仲のよさみたいなものがすごくいいなと思いましたし、2人が織りなす恋物語が広がっていくのも新鮮で、見ごたえのあるMVになったんじゃないかなというのは感じます。今回は僕ら2人が主軸になっていたんですけど、他のメンバーがどういうお芝居をするんだろうかとか、違う世界線の「真夏ノ花火」だったらどうなってるんだろうみたいな興味もありつつ、今回は自分たちなりに取り組むことができました。
──MVでは浴衣を着たり手持ち花火をしたり、夏を満喫する場面も多くありました。忘れられない夏の思い出はありますか?
岩城 僕は小さい頃からダンスを習っておりまして、家族がみんなで花火大会を見に行った日も、僕だけ夜遅くまでダンスレッスンを受けていたんです。僕は大阪出身なんですけど、帰りのバスがちょうど淀川の橋の上のど真ん中で止まったんですよ。それで窓の外を見たら、花火が打ち上げられていたんです。すごくロマンチックですよね。1人で花火を見て、クーラーが効いた涼しいバスの中で、僕は花火を楽しんだという思い出でした。それはそれでよかったけど、ちょっと切ない思い出ではありますね。バスには運転手さんと老夫婦と僕だけだったので…。
ライブハウスツアーは、ドームツアーという夢を叶えるための一歩!
──エイベックス・ポータルにはデビュー以来1年ごとに登場いただいており、今回もまた1年ぶりの登場となります。この1年の間に2度目の単独ツアー『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 “LIaL PARTY”』がありましたが、印象に残っている出来事はなんですか?
山田 このツアーを作り上げていく中で、メンバーのクリエイティブな面がすごく際立っていたんですよ。音楽面だけでなく、いろんなところでメンバー同士でカバーし合って、それぞれの強みがどんどん発揮されているのがステージからも見えて、頼もしいなと思いました。こんな素敵なステージを作り上げられる、そんなアドバンテージがあるグループなんだなっていうのを実感しましたね。前のツアーに比べても、絶対に成長したと断言できるツアーだったんじゃないかなと思いました。
──ツアーでは群馬、大阪、京都、愛知、静岡、東京と回っていますが、各所での思い出はありますか?
山田 東京公演に臨んだ時、メンバーに背中を預けていたことが印象に残ってますね。東京公演は特に自分の中でメンバーにちょっと託したいところだったり、いろんな想いがあったんです。そんな中、ステージの上でメンバーたちの顔を見ると、いつも通りアイコンタクトしてくれて、ライブってやっぱり6人で作り上げるものなんだなって思ったし、それにこう呼応してファンのみなさんが盛り上がってくれたのがうれしくもあり、心強くも感じました。
百田 ツアーのセットリストにセナタツのバラードがあったんですよ。その後に真虎のラップがあって、そのステージの最中に2人が着替えるタイミングがあったんですけど、僕は毎回ステージ裏で星那くんのアクセサリーをつけてあげてました。僕はもう着替え終わってて息も整ってたので、何かできることないかと考えた時、それが星那くんのサポートだったんです(笑)。
岩城 毎回スタンバってくれてたんですよ。
──円盤が付属するバージョンにはこのツアーの映像が収録されているそうなので、ぜひ映像の見どころについても教えてください。
岡尾 『LIaL PARTY』は晃大くんが言ったとおりメンバーのクリエイティブな面だったり、1人1人の個性をみなさんにより強く見せられる場を作れたと思うんですね。その中でも、その会場でしか観られないライブを楽しんでほしいということで、『LIaL PARTY』では公演ごとに必ず人を変えるパートを用意したんです。このツアーで初めて披露した「ビビデバビデブー」という楽曲で“ビビデバビデブーチャレンジ”というものを設けて、メンバーが言った言葉をファンのみなさんに復唱してもらうというイベントをやったんですね。そういうゲーム的な要素をライブに取り入れることで、その日限定のお楽しみみたいな感じで、当日その会場でしか味わえないハラハラ感を味わってもらえたかと思います。その中でも最後は百田が会場のみなさんに点数をお伝えするというのが定番化していたんですけど、個人的にはそこが見どころだと思いますね。その日のその会場でしか観られない演出というところも気に入っています。
──7月12日からは『LIL LEAGUE LIVE EVENT 2025 “LIL (W)INK” 〜一生懸命、あなたの心に届くまで〜』がいよいよ始まります。17都市、17公演とかなり長いライブイベントとなりますが、タイトルにはどんな意味が込められていますか? またどんなライブイベントになりそうですか?
岩城 2025年になってからスタッフさんや周りのみなさんと話していたんですけど、これからLIL LEAGUEがさらに大きな夢を叶えるために、自分たちが今まで行ったことがない場所にも足を運んで、LIL Friends(リル フレンズ・ファンネーム)を探す旅に出ようって言ってたんです。LIL LEAGUEには「Coloring Book」という曲があって、ファンのみなさんからも愛されている曲なんですけど、「自分たちの色をまっさらなキャンパスに足していって、LIL LEAGUE色に染め上げていこう」というのがこの曲のテーマであり、LIL LEAGUEのテーマでもあるんですね。それもあって、いろんなところに足を運ぼうという話を聞いた時、このテーマが思い浮かんだんです。僕たちのインクでみんなを染め上げようという意味で、ツアータイトルに“INK”というタイトルをつけました。カッコで括ってはいるものの、このツアータイトルには“WINK”という意味もあって。LIL LEAGUEが2023年に開催した『LIL SMILE』というファンイベントと今回のツアーのロゴは似ているんですけど、表情がくしゃっとなってウィンクしているんですね。この“WINK”と“INK”をかけて、ツアータイトルとしました。
──前回はホールツアーでしたが、今回はライブハウスなのでファンとの距離がかなり近いと思います。どんな空間を作っていきたいですか?
岡尾 今回の『LIL (W)INK』はライブハウスをめぐるライブイベントなんですけど、僕たちが掲げているドームツアーという夢を叶えるための1歩でもあります。ライブハウスならではのファンのみなさんとの距離の近さは今までにないものですし、そしてこれからもないだろうなと。メンバーとも話していたんですけど、何年か後にこのライブイベントに来てくれたファンのみなさんが他の人に自慢できるような、マウントを取れるような(笑)、そんなライブイベントになったらいいなと思っています。後になって「私、”LIL (W)INK”行ったんだよね」って自慢できるようなライブにしたいですね。『LIaL PARTY』は僕たちがデビューしてから2年の間に感じてきたものを表現したツアーだったとしたら、『LIL (W)INK』は前回のツアーを経た僕たちがLIL LEAGUEの強みを最大限に活かしたものになると思うので、ライブハウスでしかできない、LIL LEAGUEにしかできないエンターテインメントを作り上げていきたいですね。メンバーの意見も取り入れていいライブに練り上げていきますので、ファンのみなさんにはLIL LEAGUEのよさをあらためて感じてもらえるような、LIL LEAGUEならではのエンターテインメントを感じていただける、みなさんが自慢にしていただけるようなライブになると思います。会場のみなさんとラフに楽しめるのがライブハウスのよさだと思うので、ぜひ遊びに来てください!
撮影 長谷英史
真夏ノ花火
LIL LEAGUE from EXILE TRIBE
表題曲『真夏ノ花火』は一度きりの夏に咲く恋を、儚くもきらめく花火に重ねた一曲。 カップリング曲には、自分を信じて前に進めば、色褪せた日々が鮮やかに変わっていくことを歌った「LIKE A MOVIE」、メンバー全員が初めて作詞に挑戦し、SHOKICHI氏とセッションしながら制作された楽曲「Forever Young ~ソラノシタ~」、今年1月に開催された『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』 にて、披露されていた「Monster -Lock Remix-」の収録が決定。 映像付き形態には『真夏ノ花火』のMusic Video、Making Videoのほか、2025/1/30(木)にLINE CUBE SHIBUYAで行われたグループ2度目の単独ホールツアー『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』が収録!
詳細を見る表題曲『真夏ノ花火』は一度きりの夏に咲く恋を、儚くもきらめく花火に重ねた一曲。 カップリング曲には、自分を信じて前に進めば、色褪せた日々が鮮やかに変わっていくことを歌った「LIKE A MOVIE」、メンバー全員が初めて作詞に挑戦し、SHOKICHI氏とセッションしながら制作された楽曲「Forever Young ~ソラノシタ~」、今年1月に開催された『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』 にて、披露されていた「Monster -Lock Remix-」の収録が決定。 映像付き形態には『真夏ノ花火』のMusic Video、Making Videoのほか、2025/1/30(木)にLINE CUBE SHIBUYAで行われたグループ2度目の単独ホールツアー『LIL LEAGUE LIVE TOUR 2024-2025 "LIaL PARTY"』が収録!
詳細を見る【LIL LEAGUE】本日発売 5thシングルの表題曲『真夏ノ花火』 Performance Videoをサプライズ公開!!
【LIL LEAGUE】本日発売 5thシングル『真夏ノ花火』 全曲配信スタート!
【LIL LEAGUE】Spotify急上昇チャートTOP10入りを果たした新曲「真夏ノ花火」 のRecording Behind The Scenes 動画公開!
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【LIL LEAGUE】7月2日(水)発売シングル「真夏ノ花火」 Jacket Shooting Behind The Scenes公開!
【LIL LEAGUE】5th Singleの表題曲「真夏ノ花火」 MV 徹底解説動画 公開!
ライター
尹秀姫(ゆんすひ)
出版社勤務を経て、現在はフリーの編集・ライター。たまに韓国語の通訳・翻訳も。K-POPを中心にさまざまなアーティスト・俳優にインタビューしています。