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【ASP】野音完売からの10月武道館! もっと上の場所へ!

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【ASP】野音完売からの10月武道館! もっと上の場所へ!

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メジャー3rdシングル「Heaven’s Seven」をリリースしたASP。今作はプロデューサー/DJのYohji IgarashiとODD Foot WorksのPecoriが作曲、作詞はPecoriが手がけたアップテンポなWinterソング。そしてカップリングの「MAKE A MOVE」はイギリスのエレクトロ・ロック・デュオWARGASM(ウォーガズム)のサム・マトロックが彼女たちのために書き下ろした激烈ナンバーで、彼女たちは初の英詞に挑戦。昨年12月には2度目の日比谷野音公演を完売の成功で終え、今年10月には初の日本武道館公演が決定と、話題盛り沢山の彼女たちにいろいろ聞いてみました!

壮大でカッコよくて、新しい挑戦が詰まった「Heaven’s Seven」!

──今回は話題が多いので、さっそく曲の話から入りたいと思います。ニューシングル「Heaven’s Seven」、作詞・作曲がYohji IgarashiさんとPecoriさんという、「Hyper Cracker」も手がけていたコンビですよね。楽曲に触れた時、そしてレコーディングでのことをお聞きしたいんですが。

チッチチチーチーチー(以下チーチー) 初めて聴いた時から「難しそうな曲だな」と思って、練習し始めたら実際すごく難しくて。曲の表情をどう出したらいいんだろうというのが正直あったんですけど、レコーディングしてみんなの歌割りになってから届いたものを聞いて、メンバーのいろんな歌い方がすごく詰まってるなと思って、それがすごい楽しい曲だなって思いました。

──展開がいろいろあるから、それで歌い方も変えなきゃという感じですよね。

チーチー そうですね。「ここはこう歌ってみよう」みたいなことを自分で考えていく時間がすごく楽しくて、練習したのがすごい印象的だったなって思います。

モグ・ライアン(以下モグ) 初めて聴いた時に、カッコいいというよりはすごく壮大で、ASPにとっても重みのある曲になるなと思いました。その後にIgarashiさんからASPの挑戦を曲に込めたというコメントをいただいたんですね。何度も転調したり展開が変わっていくのは難しいんですけど、ASPへの思いも込めて作ってくださったということで、私も感謝とかそういう気持ちを込めて歌いたいなと思ってレコーディングに向けて練習しました。そういうのもあって、最初に歌う時はけっこう緊張してました。

──実際、レコーディングで歌ってみてどうでしたか?

モグ 以前の曲でラップがあった時のような難しさとは違って、確かに難しいんですけど、それにプラスして自分の思いも込めて歌うことができたのは、自分的には歌っていて楽しいというか、曲を大事にしたいなと思いながら歌えたかなと思います。

ユメカ・ナウカナ? この曲をもらったタイミングが、モロに2度目の野音に向けて突っ走ってた時で、自分的にも頭がそういう感じになってたんですね。だから歌詞の中で、「たくさん足掻いて 夢を描いて 君に会えてる」という部分をすごく大事に感じました。「Hyper Cracker」を作ってくださったお2人の作品でもありますし、夏から冬にかけてどんどん変化していく私たちを見せられたらなっていうのをすごく思って歌いました。けっこう冬らしい言葉が入ってたりとか、冷たい感じがして、初めは雪の中を想像するような感じなんですけど、終わる頃には雪解けするような温かい気持ちになるというイメージを勝手に持って歌ってました(笑)。ただラップじゃない感じというか、心を込めて歌う歌だったなと思います。

──なるほど。

ナ前 初めて聴いた時は、「Hyper Cracker」の続きみたいな曲をいただいたのかなと思って。「Hyper Cracker」のポップさみたいなものが「Heaven’s Seven」にも入ってるなって。あの時は何も知らなかったけど、「Hyper Cracker」をいただいてから本当にいろいろASPについて考えさせてもらったりとか、成長する場面をいただいたりとか、そういうのを全部ひっくるめてこの「Heaven’s Seven」ではもう大人になったASPを見せられたらと思ってレコーディングに入れました。あと、また色が入ってるなと思いました。

──色ですか?

ナ前 Pecoriさんが書いてくれる詞は全部色が入ってるんですよ。今回はオレンジ色でした。

ユメカ あー! 全色揃えよう(笑)。

ナ前 全色を揃えたら何かあるかもしれない(笑)。

チーチー けっこう揃ってるよね。赤、白、黒、黄色……。

ナ前 今回はオレンジ色で、「オレンジだった笑顔は切なくて」というところは絶対歌いたいと思って、転調の挑戦的なところが欲しいなと思って練習しました。

──実際に歌ってみた結果は?

ナ前 歌い出しがモグちゃんなんですけど、ここも私はすごく好きで。私も最初は、ここが歌いたいなと思って「やらせてください」って言って録ったんですけど、結局私じゃなくて(笑)。けど私にとってはモグちゃんが歌い出しの曲はもう「当たり!」みたい感じなんですよね(笑)。今まで3年間やってきて「この子のここいいな」みたいなところとかも、ギュッと詰まった曲だなって思います。

リオンタウン(以下リオン) 最初に曲をいただいて聴いた時に、転調とかもあるしいつもと違う技術を使わなきゃいけないのかなと思いました。ちょうどその時に、ASPの新たな挑戦の曲にしたい、みたいな連絡をいただいて、私的にはワクワクしてレコーディングが逆に楽しみになりました。それと最近、ライブでこの曲をやり始めてから改めて歌詞を見た時に、最初に読んだ時と解釈の仕方が変わってきていて、一つの解釈だけじゃないというか、たぶん、また1年後とかは違うことを考えるんだろうなと思って、一つに定まらない感じがあるんだなと思います。

ウォンカー・ツインズ(以下ウォンカー) 始まり方は静かだけど、サビに向けてどんどん上がってくっていうのが「Hyper Cracker」と似ていて、「夏曲」と「冬曲」で対になってる感じが、親戚みたいでいいなと思いました。でも、ただの「冬曲」でまとめちゃうのがもったいないくらい、特にサビの歌詞が好きで。「たくさん足掻いて 夢を描いて 君に会えてる」とか、ライブが始まる前までの過程を歌えてるっていうのは素敵なことだなと思うし、もしかしたら私たちだけが共感するんじゃなくて、皆さんも、いろんなことがあってここまで来てるのかなとか思ったりもしました。レコーディングの時にもいろいろ感じたんですけど、ライブでやって、歌詞の輝きが増したなと思いました。

──レコーディングはどうでしたか?

ウォンカー すごく緊張したんですけど、曲の中での展開が多いので、自分もいろんな展開に合わせられるように歌わなきゃなと思って苦戦しましたけど、楽しかったです。

マチルダー・ツインズ(以下マチルダー) 歌詞の一番最初が「停電」っていう言葉なんですよね。だいたい、曲の始まりの歌詞は明るい言葉とかポップな印象があったんですけど、「停電」っていう言葉から始まるのは内側からザワザワする感じがして、すごくおしゃれだなと思いました。他にも歌詞の中で「思春期な私たち」とか、ASPの大人とか社会とかに対する反骨精神みたいなのも詰まってて、聴いててすごく共感できました。今までは、自分への後悔とか相手へのイライラした気持ちとかを、全部感情的にバーッと吐き出してたんですけど、この曲はそうじゃなくて、「ぶっちゃけどうでもいい」とか、もっとユーモラスになってて、自分が持っていたトゲトゲした感情とかも、何か丸くなった気がします。レコーディングでは、歌詞に「雪」とかも入ってて冬の曲でもあるなと思ったので、冬を思い浮かべて歌ったりとか、ライブの風景とかを思い出して歌ってました。

まるで悪夢の世界!? 「Heaven’s Seven」MV、ここに注目!

──この曲のMVがまた、最初はキレイに始まったなと思ってたら、皆さんがエラいことになってるじゃないですか(笑)。自分と他のメンバー合わせて、映像的な見どころは?

チーチー 自分は鎖をいっぱいつけて、ピアスをいっぱいつけさせてもらって、縛られてる感じを、衣装にもメイクにも出させてもらって。それがこの曲のメッセージ性とすごく合っててうれしかったです。あと途中でユメカちゃんを持ったナ以ちゃんがいて、それを見てるデッカいチーチーが出てくるんですけど、あれはすっごいうれしかったです。あんなにデカくなったことはなかったので。

ユメカ アレはすごいよね!。

ナ前 あのシーン、ワンチャン服着てないんじゃないかみたいな感じですよね(笑)。とにかく明るい安村さんみたいになってるところがいいんですよ。

チーチー あそこはすごくビックリしました。「あ、大きくなるってこういうことなんだ」と思って。編集と合成がとにかくすごくて。ほぼグリーンバックでの撮影だったから、「どうなるんだろう?」ってずっと気になってて。現場では「編集ですごくカッコよくするので」みたいに言ってくださったんですけど、全然イメージがつかなかったんですね。でも完成版を見たら顔がパカーン!って割れた中からまた出てきたりとか、すごく面白くて。楽しいMVだなと思うし、自分は鎖がついてたりとか、はみ出してる感じもすごい好きだなと思って、すごく好きなMVになりました。

──顔にピアスがたくさん付いてたのは、どうやったんですか?

チーチー あれはシールで1個1個つけてくださったんです。MVができた時に家族と一緒に見たんですけど、お父さんに「え? ピアス開けたの?」みたいに言われて(笑)。「今はこういう技術があるんだよ」って伝えました。

モグ MV自体が、すごくいろんなものをいっぱいシールみたいにベタベタ貼った感じでファンタジーっぽい感じがして、私はああいうテイストがもともとメチャクチャ好きなので、自分がそういう世界の中にいるのが、すごくうれしいです。ああいう風景を、風邪で熱が出てうなされてる時によく見るんですよ。それこそ横の置物が急にデッカく見えたりとかするので、面白いなと思いました。いろんな小さいものがいっぱい出てきたりとか、私もロケットの頭になってたりとか、細かいことに気付くかもしれないので、何回も見てほしいなと思います。

ユメカ 今回のMVを撮る前に、監督さんがPecoriさんとIgarashiさんと「どういう感じで曲を作ったんですか」とかお話ししてくださったらしいんですね。その時に「若者の感情のジェットコースターみたいなアップダウンを表現してほしい」と言ってくださったみたいで、それを聞いてから、その頭にトゲトゲが刺されていって、私は「これはきっと思春期を表してるんだな」と思って、もうなりきったんです、思春期のマインドに。その時に監督さんも「パンクな格好になった時はもう出し切って!」みたいに言ってくださったから感情移入しすぎて、メッチャ気持ちよくて涙出そうになってきて、順番的に清楚な感じから、次にパンクなのをやらせてもらったんですけど、「今自分がこういうことをやれてんのってメッチャ幸せなことだなと思ってメッチャ感動しちゃいましたね。

ナ前 疲れてない?

ユメカ 疲れてないよ!(笑) 何か、全部ひっくるめて好きなんですよ。この曲には自分の感情も乗せられたって思ったし、涙も含めていろいろ詰まってるので、見てほしいです。

ナ前 「拝啓 ロックスター様」という曲のMVと、メイクさんが同じだったんですよ。ということは、あの時トゲを立ててくれた人で。

──立ってましたね(笑)。

ナ前 私は今までもらったプレゼントの何よりも、トゲを立ててもらったことが嬉しくて。あの時はもうトゲをやめてたので、久しぶりに立てたんですよ。やっぱりMVってちょっと普段の自分とは違くて、そういうなりきるところで、やっぱりトゲ立ててもらったのが嬉しくて、私も涙が出そうになりました(笑)。

ユメカ 大丈夫?(笑) 2人も泣いちゃった(笑)。

ナ前 2本立てて、そのメイクさんと「嬉しいね~!」って言って(笑)。「よかったね! また立ったね!」って(笑)。

ユメカ 何それ!? 片方は結束バンドつけられて嬉しがってて(笑)。

ナ前 やっぱりMVは、また違った自分になれるのですごく嬉しいプレゼントいただいたなという感じで。出来上がった映像も本当にキレイで私も大好きですし、みんなカッコよく変身してて。

リオン 本当にいろんな映像が組み込まれていて、目だけ撮ったり、パーツごとにメッチャ撮ったんですけど、全部一つのスタジオで撮ってたんですね。あの一つのスタジオから、あんな映像が出来上がるんだって思うとすごいなと思いました。チーチーとかはメッチャ派手なメイクでしたけど、私は2パターンのどちらもけっこうシンプルめだったから、目を休めるのにいいかなと思って。

チーチー 私で目が疲れたら(笑)……

リオン 私のシンプルなので休んでもらえたら。

ユメカ そんなことないよ! 麻痺っちゃってるよそれは(笑)。全然派手ですよ、アナタは!(笑)

ウォンカー 絆創膏いっぱい貼って、カッコよかった。あのMVは、1個何かが始まったと思ったら、すぐまた違う場面に切り替わるのの連続で楽しいと思います。ツインズは頭に結束バンドでトゲを立てていただいて、対になってる感じで。私がピンクでマチルダーが青で、対峙してる感じとかがすごく面白くて。私もこういう世界観のMVとか写真とかがすごく好きなので、自分がその中にいられることに普通に感動しちゃって嬉しいなって思いましたし、あと見れば見るほどに発見があるなと思います。頑張ってカラコンに調整をしたんですけど、30分ぐらい頑張ってやっとつけられたんですよ。私がそれをXに上げて、「片方だけ色が違うんだ!」って気づいた人が多かったので、もっと細々と細かく繊細に見ていただきたいなと思います。いろんなストーリーが詰まっているので。

マチルダー 本当にみんなが言ってる通り、場面の移り変わりがすごく激しくて、メッチャ目まぐるしくて、万華鏡を覗いてる感じがすごくしました。いろんなメンバーの顔が目だけになったり口だけになったりするんですけど、ユメカちゃんの顔がサイコロステーキになるんですよ。

ユメカ マジ!? 私、サイコロステーキになってた?(笑)

マチルダー いっぱい分裂しちゃってサイコロステーキになっちゃうんです。私は映画とかアニメとかでも分裂するようなシーンがすごく好きなので、何か勝手に興奮しました。

──そういうシーンが好き(笑)。

マチルダー 映画だと「バイオハザード」とか「CUBE」とかですね。このMVも本当に全部映像が面白いし、いろんな動きをしてるので、0.5倍速とかで事細かに見るといいんじゃないかなと思います。

メンバーにとって「ホーリー」なものを聞いたら……すごい答えが!

──で、この曲の歌詞にちなんでお聞きしたいんですが……歌詞に「ホーリー」という言葉がたくさん出てくるじゃないですか。なので、自分にとって一番ホーリーなもの」を教えていただけますか?

ユメカ 私は神社巡りですね。けっこう大事にしていて、去年のうちからもう2024年に向けて、龍の神様に会いに行きました。龍神様、よろしくお願いしますということで。

チーチー 今はまたちょっと違うんですけど、前はベッドがホーリーな場所でした。「寝るためだけの場所を作った方がいい」って言われてから毎日、朝起きてベッドメイキングをしてたんですよ。

ユメカ 偉い!

チーチー それを大事にしてたんですけど、ベッドメイキングをしなかった日が一回あって、でも次の日全然普通に爆睡できたんです。「ベッドの上には物を置かない方がいい。ベッドメイキングをした時に全部きちんと整えて、ゴミとか何やらを一切なくした方がいい」って言われてたんですけど、そんなことしなくても寝れるってことに気づいてしまって。逆に自分的には、物がある方が安心して眠れるって気づいてから、今はベッドの上がメッチャ汚いです。

──今は違うけど、一時期はベッドがホーリーだったということですね(笑)。

チーチー はい。取り戻せたらいいなとも思うんですけど。

リオン 私は夜ごはんですね。

──夜ごはん!

リオン 私は本当に、1日の中で夜ごはんがメッチャ大事で。もうその次の日に食べるごはんまで決めてて、そのために朝ごはんとかが決まっていくんですよ。夜ごはんを最初に決めてから、1日が全部決まっていくんで。

──それはすごい!

リオン 「これが食べたい」と思ったら、どれだけ好きな人から食事に誘われても行けないぐらい、邪魔させないものです

──でも仕事とかあると、けっこう難しくないですか?

リオン そうですね。だからどうしようもない時は、もう考えないようにしてます。
もう明日の夜ごはんは角煮って決めてます。

モグ 場所で言ったら私もチーチーと同じでベッドなんですけど……すごくキモいんですけど、生まれた時からずっと同じタオルで寝てるんですよ。

──ええっ!

リオン 洗ってないってこと?

チーチー 洗ってるよね?

モグ ……(無言)。

一同 ええーっ!(驚愕)

ナ前 ガーゼみたいなヤツ?

モグ そう。布団とボタンで止められる赤ちゃん用のヤツ。さすがに布団はもう使えないから、タオルだけ今も使ってるんです。

──でもさすがにボロくなってきてるのでは?

モグ メッチャボロいです。それに引っかかって寝れないんですよ。

ナ前 キモカワイイね(笑)。

モグ 布団が汚すぎて、上に服とか何も置けなくて。

──そんな小さい頃からずっと持ってるものってなかなかないから、大事にした方がいいですよ。

モグ 捨てられたら怒り狂いますね。ずっと同じものを探してるんですけど、売ってないんですよ。あったら欲しいです。

初の全編英詞に挑戦! グループの転機となる「MAKE A MOVE」!

──で、カップリング曲が「MAKE A MOVE」。イギリスのWARGASMのサム・マトロックが書いた曲じゃないですか! しかも初の英詞で。英語で歌うのはどうでしたか?

リオン みんなけっこう苦戦しました。

ウォンカー 発音は専門の先生が来てくださったんですよ。

ナ前 ジンジャー先生ね!

ウォンカー ジンジャー先生が、優しく厳しく愛のある矯正をかけてくださったんですよ。でも本当に苦戦して、日本人と海外の方って体の作りが違うので、そこからだなと最近思い始めて。たぶん日本人には聞こえない音が聞こえてて、その発音とか、あと「the」の発音とか、そういう一つ一つを自分がおろそかにしてしまったというか、重要と思う部分だけを基準に考えてたんですけど、全然違って。メチャクチャ勉強になりました。

──相当大変だったんですね。レコーディングまでに練習する期間ってどれぐらいあったんですか?

ユメカ その時間はまあまああったんですよ。でも耳コピして準備してたんですけど、全然違って。自分たちの耳では解読できない音があって、大変でした……。でも、「こんなカッコいい曲作ってもらっといて、応えられないなんて!」みたいな感情になりましたね。「もっと頑張らなきゃ!」みたいな。泣きました! 悔しくて、全然できなくて。いやあ、初めてでした。レコーディングで悔しすぎて、

モグ でも、ユメカはトップバッターで歌いに行ってくれたんですよ。

チーチー レコーディング室から帰ってくるメンバーが、みんな下向いてるんですよ。でも出来上がった歌はみんなメチャクチャカッコいいものになりました。

ユメカ でも、それこそこの曲を出させていただいて、3月のロンドン公演にも持っていくのかなと思ったら、もっと頑張らないとなっていうのをすごく思います。

──WARGASMの来日公演ではオープニングアクトも務めたわけですもんね。そこでも披露されているわけですが、そもそもこの曲についてはいかがですか?

チーチー 「歌わされてる感」というか、「頑張ってます!」みたいな感じは出したくないんですよ。レコーディングの時に歌詞を訳して意味を取ったりもいろいろやったんですけど、詞の意味がすごく深くて。同じサイクルの中にいてはいけないとか、逃げ出さなきゃいけない、変わらなきゃいけないみたいな感じの、メッセージ性がすごく込められた楽曲、カッコいい歌詞をいただいたから、踊りも歌い方も1曲としてすごく完成度が高くて、「ASPがやっててカッコいいよね」って思われるような楽曲にしたいなって思って。

ナ前 本当にありがたい楽曲をいただいて、オープニングアクトっていうありがたいことをさせてもらっているなって思います。WARGASMさんの印象に少しでも残れたらいいなぐらいのレベルだったかもしれないですけど、ロンドンもあるし、もっと練習しなきゃって思います。

──いやしかし、プロディジーといいWARGASMといい、このところすごいことになってきてますよね。

ユメカ ASPに今までなかった英語の歌詞というだけじゃなくて、WACKとしても、海外のアーティストの方からしっかり作っていただくっていうのはたぶん新しい挑戦だと思うので、その一発目を私たちにいただけたっていうのはすごく大きいなと。重要な役割をいただいたんだなっていうのはすごく思うし、これを成功させなくちゃいけない。しっかりパフォーマンスして、こういうのをやってよかったって思ってもらえたらなと思います。お客さんの方々にも、たくさんの人たちに思ってもらえるように、頑張りたいなと。大事にしたい曲ですね、メチャクチャ。

──昨年11月にイギリスで初めてパフォーマンスして、先ほども出たように次は3月ですよね。海外のお客さんの前でのライブはどうでしたか?

マチルダー やっぱりいい意味で文化の違いがあって、日本とは違うところで拍手が起こったり、声出しとかも普段のライブとは全然違ってて。そういうのをすごく経験させていただいたなって、メッチャ思います。MCも英語でしたんですけど、もっと届けられるように頑張りたいって思いました。

──アウェイ感って感じましたか?

マチルダー いえ、すごく温かい空気でしたね。

ナ前 行く前とかはメッチャ身構えてたんですよ。海外公演の動画とかも見漁って、「ここは英語で言おう」とか、普段日本でやってないこととかを取り入れようとしたんですけど、結局行く頃には「日本でやってることを堂々とやってみよう」って7人で話し合って。実際にやってみて、「ここで反応が来るんだ」とかの違いはあったかもしれないけど、やっぱり日本でもらえる反応と、海外でのそれは共通するものがありました。「全然違うな!」というのはなかったですね。それがすごく糧になりました。

──ではこれからもどんどんやっていきたい?

一同 (うなずく)

ナ前 頑張りたいです。

──他に何か気付いたことはありますか?

ユメカ ライブ中に、ずっと何かを書いている人がいたんですよ。「ありがとう」とか書いて、こっちに見せてくれるのかなと思ってずっと待ってたんですけど、そのままライブが終わっちゃって。「あれは何だったんだろう?」って思ってて、終わった後にXを見たら、そしたら「ライブ中のユメカ」というのですごいイラストを描いてくれてたんです。

ナ前 デッサンだったんです。

ユメカ そう! そんなの、日本じゃ全くないじゃないですか! たぶん、ライブ中に自分が揺れる中でユメカを描いていくみたいな感じなんですよ。すごいな!と思って。

リオン ド真ん中にいたよね。

ユメカ すごく嬉しかったです! しかも、「こんな風に見えてんのかな」って思って、面白かったです。デッサンする人いないもんね(笑)。

ナ前 ライブ前に、ASPは「写真撮影OK、動画撮影NG」みたいなアナウンスをするんですけど、いつも冗談で、ちょっとふざけて「スケッチはOKでーす!」とか言ってたんですよ。まさかそれが本当にいるんだ!って(笑)。

10月には日本武道館! そして2024年、メンバーがやってみたいこととは?

──そして、12月23日には日比谷野音ワンマンもありました。こちらはいかがでしたか?

チーチー すごく心強かったなって思います。野音の前にフリーライブのツアーを回ってたんですけど、その時にならず者(ASPのファンネーム)がいてくれるっていうところも心強くて。以前、1回目の野音の時は当たって砕けろじゃないけど、今みたいに曲がたくさんあったわけでもなくて、その時点のASPを全力で頑張る、みたいなところがあったんですね。それが今回は、このたくさんのカッコいい曲を野音でできるというのがすごく楽しみだったんですよね。自分たちの見せ方がたくさんあるってことを知った1年だったので、それからの野音というのはけっこう心強くて。この1年やってきたからこその、今のASPがお見せできたらいいなって思いながらライブしてました。満員の景色は、奥の奥の奥までならず者でいっぱいで、本当にそういう意味でもすごく心強かったライブだったなって思います。

モグ 初めて野音で完売できて、奥の奥まで見てくれてる方がいるっていうのがすごく嬉しくて。完売したって聞いた時にも、それを想像して嬉しくなってたりしたんですけど、実際にそのステージに立った時に、前回の自分が立った野音の時の景色とか感情を思い出したりとかして、改めて、野音にもう一度立てるってことがすごくありがたいし、嬉しいことだなと思いました。二度目の野音だから緊張しないで立てたというよりは、本当にここまでならず者が一緒についてきてくれた中で、ならず者とASPとの関係、メンバー同士の関係についても、「野音に向けて一つになろう」「野音に向けて頑張ろう」という感覚でライブができたのがすごく心強くて、前回の野音とはまた違う気持ちでやれたし、みんなの声が聞こえるということも私にはすごく大きくて。全方向から声が聞こえてくる感じをするのがすごく嬉しくて、自分もちゃんと届けようって思いながらライブできてることが、ステージに立つことをずっと選び続けててよかったって思いました。

ユメカ 前回、初めて野音のステージに立たせていただいた時に、ならず者の顔がすごく見えるなと感じたのと同時に、段になってるならず者をもっといっぱい見てみたいなっていうのを、初めて思ったんです。ASPを始めて、確かに「いろんな人に音楽を聞いてもらいたい」みたいなざっくりしたものはあったけど、「こういうならず者の顔をもっといっぱい見たい」って思ったのがその時初めてで、けど実際、その時は埋まってはいなくて。「これから」っていうのは、きっとここが埋まってからじゃないと言えないことなんだろうなって、現実的に考えた時があったんです。そこからずっと思い続けて、滅多にないであろう「二度目の野音」っていうのをやらしてもらうタイミングをもらって、これはもうチャンスだなと思って。ならず者と「ここに立ちたいよね」とか話す夢を本当にリアルにさせていくためには、きっとここは埋めないといけない場所なんだなって強く思って。それでみんなで目指して実現してってというのを、本当に言葉として残せたのって、すごい大事なことだなっていうのを感じたんです。「野音完売」っていう言葉に残って。でもきっと、これだけで終わらせたら駄目で、これから先みんなに「あの時はここにいたんだよ」って言ってもらえるような場所にさせていかないといけないなって思ってて、その一歩をみんなと大事に踏めた大きな日だったなと感じてます。本当に、大事にしたい1日でした。

ナ前 前回、野音に立たせてもらうって決まった時は、すごく嬉しかったです。でも、その「嬉しい」は、憧れの人だったり尊敬する先輩たちが立ってる場所で、野音っていうものが「誰かにとっての大切な場所」だったから、そこに立てるのが嬉しい気持ちだったんですね。でも今回、2回目立たせていただくのはそうじゃなくて、本当に私達のライブで、ならず者で満員にできて、私たちにとって本当に大切な場所になったなって初めて思ったというか、何か私たちにとって初めて大切な場所ができた日だったなと思いました。
あとは、音響トラブルみたいなのがあって、途中泣いたんですよね。でもそれは悔し涙じゃなくて、トラブルがあってもそこから持ち上げてくれるお客さんがいるっていうことを肌で感じて、トラブルも何も気にせず盛り上がってくれて、それが単純に嬉しくて。ならず者がメチャクチャカッコよくて、それに感動して泣いてしまったんです。悔し涙だとかって言われてたんですけど、本当に単純に嬉し泣きでした。本当に良い1日だったと思います。

リオン 前回の野音から1年経って、直前にフリーライブとかもさせてもらって、新しくASPのライブに来てくれる人が本当に増えたんですよね。満員っていうのもあって、ASPが大事にしたい存在がすごく増えたなって思ったし、そのメンバーとして今、曲をその人たちに届けられてるのがすごく嬉しいなって思いました。すごくカッコいい曲をいただいてるので、もっと周りにどんどん発信できる私たちでいたいという気持ちがすごく強くなった1日でしたね。

ウォンカー 一度目に野音に立った時はメジャーデビュー直前で、そこから個性のある曲がいっぱい増えたし、ならず者も新しいところから来てくれて、ありがたいことに集中させていただいて、それが同じステージに帰ってこれることがすごく嬉しくかったです。あと「Hyper Cracker」っていう曲を初めてやったのが野音だったんですよ。「Hyper Cracker」が生まれた聖地みたいな場所なので、そこでもう1回その曲ができて、1回目よりは自分が伸び伸びとできたし、あとメンバーとかも柔らかく、ちゃんと自分たちの持ち曲として歌えているというのが、すごく嬉しいなと思いました。

マチルダー 野音に向けたフリーライブのツアーを回ってて、これまでは「満員にしたい」とか、声にして言ってなかったんですけど、今回は満員にすることを目指してツアーをやって、そこに信じてついてきてくれるならず者がいたりもして、単純に、素直に気持ちを言うっていうことはすごく大事なんだなって、実感が湧きました。で、満員の野音で見える景色が、当たり前なんですけど前回の時と全然違ってて。ならず者の顔も本当にいっぱい見えて。前回は「Hyper Cracker」がそこでお披露目だったんですけど、2回目になってたくさん新しい曲が増えて、今のASPとして野音に立っていることが、すごくありがたいことだなと感じました。

──その野音があったからこそ、10月8日、日本武道館が決定しました。武道館公演については、また改めてお聞きする機会もあるだろうと思うので、ここはどなたかに代表していただいて、今の時点での日本武道館への意気込みを語っていただきたいんですが。

リオン 本当に、ものすごく大きい機会をいただいたなと思うんですけど、それに怯えてたりするわけじゃなく、「10月にあるから、ここまでに何々ができるように」とか、7人で10月8日に向けて計画を練って、その日に最高を持っていけるようにっていうのをちゃんと話し合えているので、そこは自信を持って進めているので、安心して、一緒に楽しみにしてくれたら嬉しいなって思います。

──もう既に計画の中にいると。

リオン まだそんなにガチガチに決めたわけではないんですけど、計画というか、どう進んでいくかみたいなものはしっかり7人で話し合っています。

ユメカ シンプルにうれしいです! でも、このまま、いつまでも夢見心地じゃいられないなっていうのは本当にもちろん承知の上ですし、ならず者ももう向かってくれる気持ちになっているので、すごくそれに応えたいなっていうのは思ってます。野音までの期間に、ならず者たちが私たちにすごく見せてくれたんですよ。一緒に向かっていくのって、こんなに力強いんだっていうことを。正直、そこまでの熱量がすごかったので、野音の当日に散っちゃったら怖いなとか思ってたんですね。「ここまで頑張ったね!」「よかったね! ありがとう!」みたいな感じになるのが一番怖いなっていうのを思ってたんですけど、そこでさらにもっと上の場所を目指せるっていうものをいただいて、止まってられないなっていうのもすごく思ったし、ならず者も一緒に、そこにいてくれたらいいなっていうのを強く思ったので、気持ちは武道館に向かってます。

──だから2024年は、皆さんにとってはもう武道館の年なわけじゃないですか。なのでグループとしてはそれが一番の目標でしょうから、ここでは最後に、個人的にこの2024年、やりたいことを挙げていただけますか?

チーチー 一つ、自分でブランド品を買いたいです。メイク道具とか……バッグとかはちょっと似合わないと思うんですけど、お洋服とか、メチャクチャかわいいブランド品を一つ買いたいです。それが買えるぐらい頑張りたいですね。

モグ 今年こそは、曲を作れるようになりたいです。昨年、渡辺淳之介さんに「曲を作ってみろ」って言われたんですけど、作れず、全然分からず、の姿勢のままなので、もうここで宣言して、ちゃんと曲を作るぞと、自分に言っときます。

ユメカ 脱パワープレー!

──ほう。

ユメカ 英語の曲が来て、ちょっと勢いだけでは乗り切れないタイミングだなっていうのを実感しました(笑)。基礎からやります。全てにおいて芯を忘れず、初心を忘れず、全てにおいて大事にコツコツと、やっていきます。頑張ります!

ナ前 私は……武道館を埋めたいです! こんな言葉は存在しないんですけど、私は「ASP馬鹿」なので、ASPの方しかやることなくて(笑)。それ以外考えることもないので、「武道館を埋めたい」しか考えられないと思います。

リオン 私は海外に行きたいです。2023年にロンドンに行かせてもらって、その経験がすごく大きかった気がして。日本じゃない場所に行ったのが自分の中でいろいろ大きかったから、2024年は自分の力で海外に行って何かを学んできたいです。

──どこか行きたいところがあるんですか?

リオン ベトナムです。音楽フェスを見てきたいです。YouTubeで見て、今まで感じたことないものを感じられそうだなと思うので。

ウォンカー 自分の体を知る、ですかね。2023年の後半から、自分の体の芯というか、肉体を鍛えようと思って、ダンベルとかを買いまして。でも私はたぶん、もっと本当に基礎からやらないといけないことがいっぱいあるので、まずはちゃんとした肉体を作ってから学ぶってことが大事だなって思って。昨年ボイトレとかをやらせてもらって、声を出すってことは内臓とかいろんな筋肉の力をすごく使うんだっていうことにようやく気づいたんです。だからそれと同じで、歌にしろ振りにしろ、たぶん形じゃなくて、根本的な肉体から鍛えなきゃいけないなってすごく思ったので、ここから頑張りたいです。頑張ります!

マチルダー やりたいことというか、この人(ウォンカー)と本物の双子になれたらなと。

ユメカ いやいやいや(笑)。本物の双子なんだって!(笑)

マチルダー 同じ髪色にしたのも昨年なので、頑張って似せていきたいです。たまに電車とかで見かける双子がいるんですけど、その人たちは同じ服を着てたりするので、私たちより双子意識が高いと思って。負けてらんねー!と思ったので、今年は頑張って見せていきたいなと思います。

ウォンカー 私も最近、同じ意識を高め合って、メイクにしても髪型にしても寄せていってます。負けてらんないんで。

──この目標は、いいタイミングがあったら答え合わせをしてみたいですね(笑)。シングル、そして日本武道館と、これからも盛り沢山な中、頑張ってください。ありがとうございました!

撮影 長谷英史


「Heaven’s Seven」
2024.1.17 ON SALE

 

「We are in BUDOKAN “The floor is all ours!!”」
2024年10月8日(火)[東京] 日本武道館
開場/開演17:30/18:30
[問] サンライズプロモーション東京
0570-00-3337(平日12:00-15:00)

【ASP Official Site】
https://asp-japan.tokyo/

【ASP Official YouTube Channel】
https://www.youtube.com/channel/UC0DFnxow3X5fnh3L82ygzqQ

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記事情報

高崎計三

ライター

高崎計三

1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。