2ndアルバム『愛せ、至極散々な僕らの日を』をリリースしたONE LOVE ONE HEART。男子4人・女子5人という編成で、歌にダンスに演劇にと様々な側面を持つ彼らの活動を象徴するような、バラエティーに富んだ内容になっています。そんなアルバムの内容や制作過程のモロモロなどについて、リーダーの佐々木杏莉さん、藤咲碧羽さん、洸瑛さん、最年少の久昌歩夢さんの4人が、タップリ語ってくれました! インタビューの後には、1月8日にZepp Shinjukuで行われた5thワンマンライブの模様もレポート!
リード曲「愛せ~」はドラマ仕立てのMVにも注目!
──今回のアルバム、まず全体の印象として、男子/女子という区別が以前よりハッキリしてきてませんか?
佐々木杏莉 そうですね。だんだん楽曲のキーが高くなっているというのが一つあって、そういう楽曲はやっぱり女子がメインっぽくなるんですけど、例えば「Happy Christmas」という曲は、内容的に男の子がメインで歌った方がいい雰囲気を出せるとか、そういう感じで決まってますね。
──だんだん皆さんが大人になってきてるのも関係してる感じですよね。男女揃ってやる曲と、男子・女子で分かれる曲では、歌う時も気持ち的に違うものですか?
洸瑛 男女一緒の曲で、男の子と女の子で同じハモラインとかがあったりする場合と、男子曲を男の子だけでハモリをするのでは、だいぶ音色が変わってくるんですよね。2022年あたりは1年ずっと、みんなでやる楽曲が多かったんですけど、最近は男子と女子がハッキリ分かれてる曲があって、聞こえ方みたいなのも全然違うし、幅が広がったかなとは思います。
──あと、男子のラップがカッコいい曲が多いように感じました。
久昌歩夢 そう言ってもらえるのはうれしいです!
──そのへんも追い追い、曲ごとにお聞きしましょう。アルバムの制作は2回目ということになりますが……もう慣れましたか?
佐々木 1stアルバムを出させていただいた時、リリースされて何ヶ月か経った時に、レコード店さんに自分たちのCDが並んでるんだ!ってだんだんと実感してきたんですよね。そこからこんなに速いスピードで、1年後にまたこうして2枚目を出させていただくっていうのは、余計に実感がないというか。
洸瑛 1stアルバムはもともとある楽曲プラス、アルバムとしては数曲ぐらいしかレコーディングしなかったんですけど、今回はこのアルバムに向けて、男女曲を合わせたら6曲ぐらい、一気に新曲をたくさん作って、スピード感的には「アルバム制作をしてるな」っていうのが初めてな感じだったんです。だから慣れたというよりは、何かちょっとバタバタしてて、(このインタビューの時点では)まだ振り入れが終わってない曲とかもあるので、まだ制作が続いてるというイメージですね。
藤咲碧羽 アルバムの作業をしている時も、完成した後に1・8 Zepp Shinjukuでのワンマンライブが控えてるということもあって、やっぱり1stアルバムの時とはけっこう違う感じがしました。あと、男子曲、女子曲という形になって音域の幅とかもすごい広がってて、曲の種類もいろいろ増えた感じがして、ちょっとドキドキしてます(笑)。
久昌 やっぱり、こうしてアルバムを出させてもらえるというのは本当にありがたいことなんだなって改めて実感しましたし、藤咲さんも言ってたんですけど、1・8 Zepp Shinjukuも控えてるので、それに向けてアルバムを制作していくことによって、僕たちの中でも新しいONE LOVE ONE HEARTをまた見せられたらなというのは思います。
──だから、アルバム制作でありながら、同時にワンマンに向けた作業でもあったという感じなわけですね。そして11月からリリイベもスタートしていましたが、そちらはどんな感じでしたか?
藤咲 今までにないくらいのスケジュール感で、もう毎週みたいな感じだったんですよでも毎回来てくれる方とかも違うし、パフォーマンスする曲も違うし、毎回新しい発見があって、すごく楽しくやってます。
佐々木 リード曲の「愛せ、至極散々な僕らの日を」は12月2日のリリースイベントで初披露させていただいたんですけど、「こういう楽曲好き」って言ってくださる方も多くて、私たちがこの楽曲を歌わせていただくことによって、私たちが今出せる青春感っていうものが、響くものがあるのかなと思ったので、タイトルにも「愛せ」ってついてるし、たくさん愛してくださったらうれしいなと思います。
──そのリード曲なんですが、すごくポップですよね。最初に楽曲に触れたときの印象は?
洸瑛 1stアルバムの時は、自分たちの意見を集めてアルバムのタイトルを決めたんですよ。でも今回は「これでいく」っていうのを先に提示されて、このリード曲のタイトルがそのままアルバムのタイトルにもなると聞いてこの文字に触れた時に、正直どういう曲になるのか想像がつかなかったんですね。でも曲を聴いてみたら、バックの音の抑揚がすごいんですよ。急に落ちたり急に上がったりして。だから「これは難しい曲だな!」って思ったのが第一印象でした。でも、みんなの声が入って完成したものを聴いた時に、みんながこの曲をそれぞれ自分の中で消化して、すごくいい曲に仕上がってるのを自分の耳で聴いて、ちょっとこのグループの未来みたいなものがけっこう見えて、1人で感動してました。
佐々木&藤咲 そうなんだ!(笑)
洸瑛 僕たちの可能性みたいなのがすごく見えましたね。まだ僕たちは全然、完成形じゃないというか、伸びしろがすごく見える曲だなって思います。
久昌 初めてタイトルを聞いた時は、ぶっちゃけ言うとAAAさんみたいな感じだなと思って。こういう長いタイトルは、僕たちにはあんまりなかったので、すごくカッコいいなと思ってたんですよ。で、タイトルから想像するとけっこうカッコいい感じの曲なのかなと思ってたんですけど、意外とポップで、しかもみんなの声に合っていて、すごくラブワンらしいというか、本当にラブワンにしかできない楽曲なんだなと。改めて完成版を聞いて、やっぱりラブワンでよかったなと思いました。
──その「ラブワンらしい」という意味では、この曲のMVは本当にラブワンらしいですよね。しかもあれをメンバーでできるというのがラブワンの強みですよね。
藤咲 確かに! まず最初に、前回の「Fireworks」のMVと繋がってるって聞いて、どういうことなんだろうと思って。図書室のシーンとかで前回も意味深なシーンがあったんですけど、そういうシーンがすごい多くて、ただみんなのカッコいい顔がいっぱい写るとかじゃなくて、ストーリー性があるのがこの楽曲らしいかなと思って、それもいいと思います。撮影は楽しかったです。
洸瑛 ガチバスケしたんですよ。最初はトレーニング室でボールを突くだけだったんですけど、体育館が使えるってことでちょっと2人でバスケをしまして。本当に5分とかだったんですけど、普通に楽しかったね。
久昌 楽しかった!
洸瑛 カメラあるの忘れて、普通に楽しんでたよね。あれがMV撮影のハイライトだったかも(笑)。僕らが部活動をしてるところを撮ったのもそうなんですけど、他の子がいろいろ頑張ってるシーンとか、自分以外の部分でも視覚的に新しいみんなの姿が見られて、僕は撮影全体を通してずっと楽しかったです。
藤咲 洸瑛がアルバムを隠すシーンがあるんですけど、あれがメッチャ面白っくて!
一同 (笑)
久昌 あれはヤバいね!
洸瑛 自分では間に合ったかなって思ってたんだけど、MVの完成版を見たらバリバリ下手くそだった(笑)。
藤咲 あれはメッチャお気に入りシーンです(笑)。
──ドラマ的なシーンもですが、合間合間で入るダンスもすごくハードで印象に残りました。
久昌 あれはメッチャ息切れしました(笑)。
佐々木 まだタイミング的に慣れてない時期だったから必死になっちゃっていうのもあると思うんですけど。コレオの方も1stアルバムの時からずっとお世話になってる方なので、すごく見応えのある振りや構成を作ってくださる方なんですよ。だから隙がなくて、楽しんで見ていただけるかなって思います。
「エンテンカ」は夏フェスが楽しみになる「ザ・夏曲」!
──2曲目は「Fireworks」ですね。
久昌 これは昨年7月にリリースしていたシングルで、僕の誕生日の月なんですけども(一同笑い)、この楽曲はもう本当に「ザ・爽やか」そのものですね。本当にMVを見ていただいたら分かるんですけど、花火とか浴衣とか、本当に男女混合グループならではの、本当に恋愛もので、本当に夏にしか聞けない楽曲なんですよね。そうですね、涼しくなったり熱くなったり、楽曲を聞くことによって、僕たちと一緒に夏を過ごそうよっていう。
洸瑛 この「Fireworks」から、僕たちの「青春系」みたいなのが始まったんですよ。だから一つの分岐点みたいな漢字で。「昔、何かこういうの撮ったな」みたいなホームビデオとかあるじゃないですか。そういう感じで、何年後かにはいい思い出になってると思います。
久昌 ここから「愛せ~」も繋がってくるから、本当に「Fireworks」がキーマンっていうか、カギになってくる楽曲ですよね。
洸瑛 「キーマン」だと人になっちゃうよ(笑)。
久昌 キーソングか。本当に、これがなかったら「愛せ~」もないみたいな。ぜひこの楽曲を聞いて「愛せ~」も聞くみたいな、MVも「Fireworks」を見て「愛せ~」という感じで見ていただいたら、もっと楽しめるんじゃないかなと思います。
──3曲目は「過剰本能」ですね。
藤咲 『ガチ恋粘着獣』というドラマのEDテーマをやらせていただいたんですけど、メッチャ個人的に、ライブする時にすごく楽しい楽曲です。世界観重視みたいな感じの楽曲で、本当に中毒性があるんですよね。「Fireworks」は爽やかだからずっと聴いていたいという感じですけど、何ていうか……「Fireworks」がお米だとしたら「過剰本能」は、梅干しみたいな、そういう感じで。(他のメンバーに)分かる?
一同 (同意の声)
藤咲 アクセントになる楽曲だと思うので、例えば学校に行く時とかテンション上げたい時にも聞いてほしいし、何かイヤなことがあって「アー!」ってなった時にも聞いてほしいし、っていう曲です。
──なるほど(笑)。で、4曲目の「マジで超やべぇ」と5曲目の「ハイスイノジン」については、10月にシングル・リリース時のインタビュー(https://avexnet.jp/column/detail.php?id=1000677)でたくさん語っていただいているので、そちらを参照ということで。
洸瑛 2曲でこのアルバム分ぐらいしゃべってますからね(笑)。
──で、その次が「エンテンカ」になります。こちらは男子曲ですね。
洸瑛 今日はいないんですけど、ウチのメンバーの笹原遼雅の声にメチャクチャ合ってるんですよ、この曲が。このアルバムは冬にリリースされるんですけど、「Fireworks」とかこの「エンテンカ」は夏で、「愛せ~」はちょっと春っぽいんですよ。MVでも桜が散ってたりして。「Happy Christmas」はそれこそ冬ですし。そんな感じでそれぞれの季節感がバリバリ出てるアルバムなんですけど、この曲はもうイントロを3秒聞いた瞬間から「これは夏曲だな!」って分かる曲なんです。世界観重視の楽曲とか、超ノリノリな楽曲とか、僕らの幅が広がってきた中で、これは「盛り上がり」っていうところに全振りしてる楽曲で。だからライブでは僕たちのノリとかもですけど、さっきも言ったように遼雅の声と歌に注目してほしいなって思うので、ライブで皆さんにお披露目するのが楽しみな1曲です。
久昌 これはもう、サビとかメインメロディーのキーが高すぎて、何なら遼雅にしか歌えないみたいな。だからもう本当に助かってますね。男子メンバーの高音担当っていったら遼雅みたいな感じなんで、そこは遼雅に託して、俺らはラップで決めるから!みたいな感じだから、この曲は本当に遼雅がキーマンですね。
──これは「キーマン」で大丈夫ですね(笑)。女子の皆さんは、この曲はどうですか?
佐々木 メッチャ好きですね!
藤咲 分かる!。
佐々木 本当に「ザ・夏曲!」って感じですよね。「本日ハ晴天ナリ」はカバーだったので、オリジナルとしての夏曲は「Fireworks」が初めてだったんですね。ただ「Fireworks」はタオルを回す感じの楽曲ではなくて、逆にこの「エンテンカ」はフェスで聞きたいような楽曲で。私たちもフェスのステージ袖でこの曲を聞いてタオル回しちゃうと思います(笑)。
──7曲目が「Give it try」。こちらは女子曲、ダンス・チューンですね。
佐々木 同じ女子曲の「ハイスイノジン」は女子高生のチートデーを歌っているんですけど、この楽曲はそれとはまた違う形で、女の子たちに自信とかあと一歩の勇気だったりを与えられる曲だなと思います。みんなの歌い方とかもちょっと大人っぽい感じで、ダンスもバチバチに踊る楽曲なので、パフォーマンスの方も楽しみにしていただけたらなと思います。で、この曲もラップが入ってまして、なんと矢嶋由菜が初めてラップに挑戦していて、本当にもうメッチャカッコいいんですよ。だからまた新しい私たち5人を見ていただけたらなと思います。
──この曲について、男子の感想はどうですか?
洸瑛 僕と歩夢の2人は、この曲のレコーディングの日に違う曲をレコーディングしてたんですよ。だからその合間に、みんなの歌を直で聴いたりもしてたんですけど、それで僕の中では「こういう感じになるんだろうな」みたいな感じで思ってたら、デモががそれを越えてきて、かなり度肝を抜かれたみたいなとこがありましたね。なんか、女の子だからこそ表現できるっていうパフォーマンスになるんだろうなっていうのもすごく楽しみになるような曲です。なんかテイストもね、「ハイスイノジン」とはまた違う感じのカッコいいテイストで、ウチの女子メンバーの色みたいなのをすごくこの曲で表現してて、俺もより一層ワンマンが楽しみになりました(笑)。
──ライブの際、男子曲の時は女子の皆さん、女子曲の時は男子の皆さんが、見ていられる感じなんですか?
洸瑛 当日はちょっとバタバタしちゃうので、リハの時に目に焼き付けてますね。
藤咲 リハの時はメッチャ見合ってます(笑)。
今だからこその「青春感」をたっぷり味わってほしい!
──続いての8曲目、これも新曲の「Prime Numbers」です。男子も入っていますが、メインは女子で。
洸瑛 「Prime Numbers」が「素数」という意味だって聞いた時には、「おっしゃれ~!」ってところから始まって。イントロとか、入ってる音がすごくおしゃれで、メロディーも流れるような感じでちょっとラッパみたいな音が入ってたりとか、ラブワンでもありそうでなかった楽曲だなとすごく思って。でもこれ、もちろん女子メイン曲なんですけど、下で男の子のハモリとかもけっこう大きめに入ってるんですよ。それこそ男女混合の強みもけっこう出せる曲なのかなっていうのもありますし、本当にショーを見てるような感じで、後ろの音もみんなの声もいろいろな表現があって。ラップパートも、いろんな人が歌ってるんですけど、歌い方がすごく人それぞれで、その子の色みたいなのが出ててすごく楽しいです。
久昌 ラップの部分がもう本当に早口すぎて! 今までラブワンでもラップをしてきてはいたんですけど、これだけ早口のラップっていうか、本当に「ザ・ラッパー」みたいな感じの早口ラップでいい経験にもなったし、レコーディングの時に鼻が詰まっちゃって大変だったんですよ。もうこれからは、レコーディングの時に鼻が詰まらないように努力しようかなって思いましたね。
──次の9曲目が「Yell for You」これはドラマの主題歌だったもので、すごくオーソドックスなアイドル曲っぽいと思うんですが。
佐々木 この楽曲はリリースイベントとかではあんまり披露していなかったんですけど、ある時、ファンの方々がコールをしてくださったんですね。私たちもコール楽曲というのはあんまりなかったので、「あ、この曲はお客さんと一緒に楽しめる楽曲なんだ」というのを知れました。歌詞は恋を応援する内容なんですけど、曲調だったり歌や踊りの感じだったりっていうのも含めて、勇気をもらえたりとか、すごくいろんなものを応援できる楽曲なんじゃないかなと思ってます。
──次が、先ほども出た「Happy Christmas」ですね。
久昌 自分的にもこういう系統の楽曲っていうのはあんまやってこなかったんで、一度経験してみたいなというのがありました。落ち着いた楽曲というか、アップテンポでありつつもちょっとゆっくりみたいな。「ザ・恋愛ソング」というか、冬だからこそ人肌恋しい時ってあるじゃないですか。今これを読んでる皆さんも、たぶん人肌恋しい人もいると思うんですよ。そんな時、「僕たちが彼氏ですよ」みたいな。「皆さんのそばにいてあげますよ」って感じですね(笑)。
──なるほど(笑)。
久昌 でもクリスマスの曲って、名曲が多いじゃないですか。いろんなアーティストさんのクリスマス・ソングがありますけど、これはまた違うタイプの曲だと思うんですよね。またちょっと面白いというか、もうこの世界で唯一の楽曲というか。また新しいハッピー・クリスマス・ソングがこの世に生まれたので、もうぜひバズっていただいて。あと、ここが一番なんですけど、男子メンバーがもう甘すぎるんすよ、歌声が! 洸瑛とかホント甘いんですけど、相原一心君に“沼男”とか言われてるんですけど、洸瑛君の吐息混じりの歌声が、ホントに楽曲にピッタリでした。
洸瑛 恥ずかしい~!(笑)
久昌 男子メンバーはいつもワチャワチャやってるんですけど、もうこの時だけは女の子に向けて、「決めてます!」みたいな。ホントに洸瑛君が吐息混じりの大人っぽい声で……。
洸瑛 イジってる?(笑)
久昌 いやいや(笑)。ちょっと大人っぽい洸瑛君が見られるんで、注目してほしいですね。皆さんも「フゥ~!」ってなる感じの楽曲なので、ぜひ聞いていただきたいです。
──では最後、これも新曲の「圧倒的LOVE」はすごくおしゃれポップな感じですが。
藤咲 この曲はアルバムの中で一番「男女曲」って感じがする気がしてて、飯塚瑠乃やイーチ、男の子たちのフェイクがすごくキレイで、ホントにいろんな歌声がいろんなとこから聞こえてくる感じの曲ですね。個人的に一番お気に入りソングなんですけど、題名にもある通り「LOVE」なので、かわいさもあるけど、なんかただかわいいだけじゃなくて何か言ったりしてる感じもあるし、冬にも聞きたくなるけど夏でも聞けちゃう感じもあって、一番いつでも聞ける感じの曲かなって思うし、本当にみんなのいろんな声がたくさん聞けて、みんな本当に本当に最高なので、いっぱい聴いてほしいなと思います!
──どれだけこの曲が好きなのか、よく伝わりました(笑)。というわけで全曲語っていただきましたが、改めてこの全曲の中で「ここを聞け!」というポイントを伺えますか?
洸瑛 僕は「愛せ、至極散々な僕らの日を」のDメロですね。2サビ終わりから落ちサビに行くまでの間のパートがすっごい好きなんですよ。歌詞がクッソ刺さりまくるというのもあるんですけど、後ろの音とみんなの声の相性が良すぎて。女子メンバーのパートでみんなが徐々に繋いでいくみたいなところがあって、最後の碧羽ちゃんのところで最高潮まで行くんですよ。ありがたいことにその次のパートを僕が歌わせてもらってるんですけど、そこに行くまでに聞き入りすぎちゃって、何なら自分のパートをちょっと忘れちゃうぐらい好きなんですよ。なので、ぜひそこを聞いてほしいです!
久昌 あそこはメチャクチャいいよね!
佐々木 私は「Prime Numbers」です。楽曲の系統が1stアルバムの「The Witch」とか、今回の「過剰本能」とかにちょっと似てるんですけど、この曲は本当に難しいんですね。4月に「過剰本能」がリリースされてからこの曲の制作までに半年ぐらい経ってるんですけど、その半年間でみんながそれぞれレベルアップしたからこそ、今の私たちが歌えるんじゃないかなと思う楽曲なんですね。まだまだレベルアップしなきゃいけないんですけど、現時点の私たちの最大限がこの楽曲で出せるんじゃないかなと思って。メチャクチャ速いラップだったり、サビがメッチャ高かったりしつつ、「過剰本能」と同じ系統の楽曲でも自分たちがレベルアップしていて、それに合わせてどんどん幅を広げられたらなと思うので、ぜひ聞いてください。
藤咲 「圧倒的LOVE」の2番で、イーチと遼雅が2人で歌ってるところがあるんですけど、そこの2人の声がもう甘々で、イーチと遼雅が寄り添う感じの歌い方がもう大好きすぎるので、すごく聞いてほしいです!
久昌 僕は「エンテンカ」のサビですね。さっきも言いましたけど、笹原遼雅にしか出せないというか、キーもそうですし、声質がもう本当に「グン!」って針のように尖ってるというか、突き抜けるっていうか、本当に鋭い声を持ってるんです。それが本当にこの楽曲に合っていて、遼雅の声だからこそ、このアップテンポで、ライブでタオルを回せる楽曲っていうか。本当に僕たちにはこういう夏曲がなかったので、本当に遼雅に感謝ですね。「マジで超やべぇ」とまた違った騒ぎ方が見せられると思うので。
藤咲 追加していいですか?(笑)
──はい、どうぞ(笑)。
藤咲 「Prime Numbers」で、杏莉の「ほっといてくれないの~」と「割り切れないの、なぜ~」って伸ばすところがあって、そこがメッチャカッコいいんですよ! これがどうしても言いたくて!
──では最後に、皆さんとしてはこのアルバムをどう聞いてほしいですか?
久昌 ちょっと想像しますね……(目を閉じ、両手を頭の周りで動かす) 僕の予想なんですけど、Zepp Shinjukuがバーン!と盛り上がって、最後「ありがとうございましたー!」って終わって、1月17日にアルバムがまたバガーン!行って、ちょっとバズり始めて、世に溶け込んでいった瞬間に、あの瞬間に僕たちが下からブワーつって出てきて……。
洸瑛 ヤバい、久昌ワールドすぎる!(笑) 俺が先に言うね。一昨年の1stアルバムは芯がしっかりあって、そこに寄り添った楽曲たちっていうイメージだったんですけど、今回はいろんな僕たちの表情を見せられるアルバムだと思いますし、僕らも探り探りで、ラブワンというグループでどうやってやってくべきなのかっていうのはまだ今も正解が分かっていないんですけど、模索していく中で自分たちの色みたいなのをちょっとずつ見つけ始めた段階でのアルバムだと思うので、それこそ5年後とかにももっといろんな曲が出て世に出てる時に、これが僕らの始まりだったっていわれるんじゃないかと思うんですよ。だから僕たちにとっても思い出に残るアルバムになると思うので、皆さんにもそういう僕らの想いとか、成長していく姿とか、僕らの可能性、伸びしろみたいなものを感じながら聞いてほしいアルバムです。
佐々木 1年目は「オノマトペ」という主演舞台をやらせていただいたので、1stアルバムはその劇中歌とかが多くて、「オノマトペ」というものがメインになったアルバムだったんですね。そこから2ndアルバムまでの1年間で、「Fireworks」のMVの「青春感」がすごく好評いただいたりして、私たちの今の強みっていうのが、今しか出せないこの「青春感」なんだなっていうのがよく分かったんです。今回のアルバムはこの1年間を通して収録した、青春が凝縮された楽曲たちを詰め込んだ作品になります。私は高校も卒業して、青春っていうのは学生でしか味わえないと思っていたんですけど、ここ最近、本当に「私の青春はラブワンなんだな」っていうのを実感することが本当に多くて。それをそれを感じた時に、青春っていうのは学生だけじゃなくて、いろんな感じ方をがあるし、いろんな世代の方にとってそれぞれの人、それぞれの青春っていうものがあるので、私たちの青春の詰め込んだこの1枚を通して、ありのままに、自分の受け止め方で受け止めていただきたいと思うようになりました。2024年のこの2ndアルバムのテーマは「青春」なんですけど、また次、3rdアルバムを発売させていただくまでに、また新たな自分たちの強み見つけていけたらなと思います。
久昌 改めて、いいですか? 僕たちはデビューして約2年になるんですけど、今は全員が10代なので、こういう恋愛ものというか、青春感とかその中での葛藤だったり、10代ならではのテーマをモチーフにして、グループをやってきたんですね。この2ndアルバムの制作にあたって心の中では、10代だから青春感をテーマにしてやっていくんだろうなって思ってたんですけど、「衣装はちょっと大人っぽいのに、中身はちょっと子供」みたいな感じが……それぞれのメンバーの性格とか声にも出てるんですね。そういう個性が、歌にも出ていて。今回のリード曲「愛せ~」もそうですし、他の新曲もそうなんですけど、本当にこれは今の僕たちしかできないと思ってるんですよ。これから年を重ねていくと、「青春感」っていうのは出せなくなってくるわけじゃないですか。だから10代の今しかない個性豊かな僕たちが、しかもありがたいことにこんなに早いタイミングで2ndアルバムも出させていただいて、本当に僕たちは恵まれた環境でやっているんだなっていうのを改め感じました。本当に、応援していただいているファンの皆さんにも感謝しているので、このアルバムをファンの皆さんにどれだけ楽しんでいただけるかっていうのを考えながら、僕たちもスタッフの方たちも楽しみながら制作しているので、現時点では完成形がどうなるのか僕たちも不安なんですけど、そこも楽しみつつ、今しかできないことを精一杯楽しんでいきたいなっていうのを、このアルバムで改めて感じました。
藤咲 アルバム全体にまっすぐな歌詞が多い感じがしていて、それも10代だからこそというか、自分でも実際に思うようなことが詰め込まれていて、だからこそ「青春」っていう感じがします。例えばこれを聞いて「今日頑張ろう!」って思ってもらえたりして、皆さんの青春の一部に一緒にいられるような楽曲たちがたくさん入っていると思うので、そういう楽曲を通じて皆さんに寄り添えたらいいなと思ってます。
──熱い想いをありがとうございました!
インタビューから約1ヵ月後……1・8 Zepp Shinjukuワンマンライブをレポート!
上記のインタビュー、取材日は12月7日。この時点でメンバーは約1ヵ月後の1・8 Zepp Shinjuku 5thワンマンライブ“Sky’s the limit”のことも語ってくれていたのですが、何しろインタビュー記事の公開予定はリリース日の1/17で、ライブは終了しているという複雑なタイミングでした。なので、当日のライブをレポート!
チケットはソールドアウトとなり、満員のお客さんが開始を待ちわびる中、メンバーを紹介する映像に続いて、新しいアー写の白とグリーンを基調とした衣装に身を包んで9人が登場! アルバムのタイトル・トラック「愛せ、至極散々な僕らの日を」からライブはスタートし、2曲目は初披露となる「Prime Numbers」。男子2人で女子をリフトアップする振り付けには大きな歓声も。
MCを挟んで3曲目から6曲目は「男女別ブロック」。「Give it a try」(女子・初披露)「マジで超やべぇ」(男子)「ハイスイノジン」(女子)「エンテンカ」(男子・初披露)と、男女が交互に登場してそれぞれの楽曲を披露。カッコよく決めたりラップで盛り上げたりと、それぞれの個性を存分に発揮していました。
再びMCを挟んだ後は「ワンマンライブならではの特別な企画」ということで、まずは相原一心、イーチ、洸瑛、藤咲碧羽の4人が「VOCAL UNIT」として登場。この日だけの特別パフォーマンスを披露。飯塚瑠乃、久昌歩夢、佐々木杏莉、笹原遼雅、矢嶋由菜の5人による「DANCE UNIT」が、激しくも華麗なダンスで観客を魅了しました。
続いて男子メンバーによる「Monster!」(SUPER★DRAGONのカバー)、久々に全員揃っての「Fireworks」と「Happy Christmas」、女子メンバーによる「テルネロファイター」(M!LKのカバー)と「Yell for you」と続く「盛り沢山ブロック」(MCより)では、佐々木杏莉プロデュースという新衣装でのパフォーマンス。MCではこの衣装についての話など、9人が入り乱れるワチャワチャトークが炸裂。
そしてここで発表が! これまで決まっていなかったラブワンのファンネームが、「LOVEART」(ラヴァート)に決定! この日がこのファンネームの“誕生日”になったということで、メンバーと満場の観客、いやLOVEARTたちが「Happy Birthday」を合唱してお祝いしました。
ライブはいよいよ終盤。円陣から始まった「過剰本能」、展開が激しい「The Witch」と畳みかけ、初披露の「圧倒的LOVE」で盛り上がって本編がフィニッシュ。
場内のラブワンコールを受けてアンコールへ突入……と思いきや、ビジョンで「愛せ、至極散々な僕らの日を」のMVが初公開! ドラマ仕立てのMVではいろんな場面で悲鳴にも似た歓声が起きました。一番歓声が高かったのは……ちょうど、そのMVがすでに解禁となっているので、各自ご確認ください!
MVの余韻もそのままに、メンバーがTシャツ姿で登場し、再び「愛せ、至極散々な僕らの日を」を披露。MVを見た後で聴くと、また違った印象があります。その後は「盛り上がりたいじゃん!」ということで「本日ハ晴天ナリ」で全員でタオルを回し、MCで佐々木杏莉が涙に言葉を詰まらせながらこのワンマンライブを開催できたことへの御礼を述べると、最後の最後は「Alright」でしみじみと締め。
リリース直前というタイミングで2ndアルバムの全収録曲を含む19曲、約2時間のステージは、9人が歌もダンスも、そしてメンバー間のコンビネーションもしっかりと成長していることを見せる内容で、隙のないパフォーマンスは見どころ十分。新年一発目、今年のグループの躍進を期待させるステージでした!
2nd Album
『愛せ、至極散々な僕らの日を』
2024.1.17 ON SALE
【ONE LOVE ONE HEART OFFICIAL WEBSITE】
https://oneloveoneheart.jp
【ONE LOVE ONE HEART TikTok】
https://www.tiktok.com/@oneloveoneheart_official
【ONE LOVE ONE HEART YouTube】
https://www.youtube.com/channel/UCNeChoCaOL0t4vs8ZmH3IAQ
【ONE LOVE ONE HEART X】
https://twitter.com/LOVEONE_staff
【ONE LOVE ONE HEART Instagram】
https://www.instagram.com/oneloveoneheart_official
【ONE LOVE ONE HEART】ワンマンライブを開催!新曲も初披露
【ONE LOVE ONE HEART】BUMPオリジナルショートドラマ『僕らのロードムービー』が配信スタート
ONE LOVE ONE HEART出演、BUMPオリジナルショートドラマ『僕らのロードムービー』が9月24日配信決定!さらにドラマに先駆けMusic Videoを公開
ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。