11thシングル「メロメロ!ラヴロック」をリリースしたわーすた。シングルとしては初となるロックをテーマにした表題曲のほか、カップリング2曲を含めてバラエティーに富んだ楽曲で構成された作品となっています。メンバーの皆さんはこの曲をどう感じているのか、そして彼女たちが今メロメロなものとは?など、いろいろ伺いました!
カッコよくて一体感もたっぷりな「メロメロ!ラヴロック」!
──今回リリースされた「メロメロ!ラヴロック」はタイトルにもある通りロック調の楽曲ですね。シングルではこういうタイプの曲は初めて?
廣川奈々聖 1stシングルの「完全なるアイドル」が、ちょっとロック調でカッコいい感じでしたけどね。
三品瑠香 メタル系というかね(笑)。
廣川 でもガッツリとロック調の曲って、シングルとしてリリースしたことはなかったですね。アルバムでは「清濁あわせていただくにゃー」とかあったんですけど、シングルとしては今までにない感じかなと思うし、ファンの方の反応も最初はちょっとビックリした感じだったんですけど、この夏にフェスとかで何度も披露して、楽曲としてもかなり育ってきたかなという感覚があります。
──速いし音数も多いですよね。
三品 そうですね。歌詞も、カッコいい中にもかわいさがあって、ギャップが狙える曲かなと思います。メロディーはすごく難しくて、集中しながら歌ってます。勢いを持ちながら歌うんですけど、同時に、繊細に丁寧にというのも忘れずに。このメロディーラインあってのカッコよさなので、崩さないように頑張って、気にしてますね。
松田美里 私は曲を聴く時に、その曲の中の主人公的な人物を探すんですけど、この曲は主人公がとにかくかわいくて。プライドが高い女の子という感じがすごくキュンとするというか、「メロメロ!ラヴロック」というタイトルもそうなんですけど、ロックのカッコよさとかわいさがどっちもしっかりあるところに憧れるというか、「いいなー、ズルいなー」という感情になるので、この歌詞は好きです。キュンとなるし、その歌詞を丁寧に見せてくる感じがいいなーって思ってます。
──難しくはなかったですか?
松田 難しいです(笑)。個人的には、柔らかく歌ったりとか、声を作ってかわいめに歌う方が慣れてるんですけど、サビのかけ合いのところとかは「もっとカッコつけていいんだよ」って言われて「あ、いいんですか?」って(笑)頑張ってロックな自分を出したので、新鮮ですごく楽しかったです。今までのロック調の曲では、そんなにめちゃカッコよく歌うってところがなかったので、ほぼ「はじめまして」みたいな気持ちでロックに歌いました。
小玉梨々華 最初、楽曲だけ聴いた時には「カッコいい曲だな」と思っていたので、「『ラヴロック』ってどんな感じなんだろう?」って思ってたら、歌詞とかいろんなところにかわいい感じが出ているのが、すごくわーすたらしいなと思って。グループのコンセプトである「かわいい」も残しつつも「カッコいい」に振りきっているところにわーすたらしさが出ているので、早くライブでやりたいなと感じました。
──実際にやってみたらどうでしたか?
小玉 サビに向かって上がっていく感じとか、振り付けがみんなでできるというのもあって、一体感がすごくあるんですね。お披露目の時から、ファンの方がけっこう空気を読んでというか……(笑)。
三品 対応力があったよね。
小玉 そうそう。「お披露目なのに、すごく一体感がある!」と思って、とっても楽しかったです。夏ちょっと前に披露したので、夏フェスとかでやるのもすごく楽しみだなって思いました。
──お客さんの反応も、そんなに育ってるんですね。
三品 リリイベとかもやってるし、フェスでも毎回やってるので、みんなどんどんノリ方が分かってきたというか(笑)。ノリノリで踊ってくれるようになりました。
──そもそもですが、皆さんにとってロックとは?
廣川 やっぱりライブでアガるのってロックだなと思うので、演者側としても、わーすたの楽曲の中でロック曲をやる時ってボルテージが何個も上がる感覚があって、外せないですね。自分がロックを聴くかっていったら、そんなことはないんですけど、ライブで一番「生きてるな」って感覚になるのはこういう楽曲ですね。
三品 私はめっちゃロック聴くんですよ。元気がない時に聴きたくなるのって、めちゃくちゃジャギジャギしたロックなんですよ(笑)。別に寄り添ってくれなくていいから。騒がしい音楽を聴くのが好きなので、私にとっては聴きたい音楽っていうとロックですね。かわいい音楽とかもいろいろ聴くんですけど、私のファンの人たちからしたら、私ってたぶん“こっち側”だから、映えるっていただきますね。その期待に応えるために、ちゃんとやらなきゃと思います(笑)。
──8月12日に行われたライブは生バンド仕様だったので、この曲がさらに映えたのでは?
廣川 生バンドのライブが新体制になってからは初めてで、前にやったのが2年半前とかになるんですね。リハーサルの段階でイヤーモニターから聞こえるメンバーの歌がすごくうまくなってて、シンプルに今、やる価値がすごくあるなと思いました。記録用のライブ映像をいつもその日のうちに見て、「あ、ここがダメだったな」って反省したりするんですけど、今年に入ってからのわーすたは平均的にすごくいいライブができてるなって思ってて、今やらせてもらえたのはすごく意味があったなと、改めて思いました。
小玉 わーすたの楽曲って、全曲バンドと相性がいいって言えるぐらい、バンドでも映える楽曲を持ってるなと思うので、メンバーの声もより届きやすいと思うんですよね。音もその場で作ってるから、生のライブ感がより感じられて、その場限りのライブが楽しめました。
松田 私も最近、メンバーの表現の幅がすごく広がってるなって思ってて。聴いててもすごく楽しいし、やってる側がこんなに心が躍るって、すごくいいことだなと思うし、すごくテンションが上がりますね。さっきも言ってたように、ロックの曲をバンドでやるのはすごくアガるし、「メロメロ!ラヴロック」だけじゃなくて「清濁あわせていただくにゃー」も、リハ配信の時からコメントで「この曲が確定したのはけっこうアツい」とかって言ってもらえて、こういうロックの曲を生バンドでみんなに楽しんでもらえたのはすごくうれしかったです。いろんな曲をやらせてもらえているからこそ、ライブでもいろんな表情があって、見ていて飽きないライブを私たちもしている自信があるんですね。それが私たちの成長にもつながっていると思います。
──この曲のMVがまた、ライブ感たっぷりでいいですね。お客さんのネコたちがまたよくて。
廣川 メロメロで(笑)。
三品 表情がいいよね(笑)。これまでもちょくちょく登場してるんですけど、あの数では初めてで。
廣川 そうね、ちょっと怖かった(笑)。
松田 最後の方はオールスタンディングで、いっぱいいっぱいいましたからね(笑)。
──公開されてからの反応はどうでしたか?
廣川 私たちのMVって凝った作りのものが多くて、今回もCGを使ってたりとか。その中で楽曲のコンセプトをシンプルに押し出してたりとか、メンバーの「顔!」って感じのものだったりするので……スクショしやすかったりするのかもしれないですけど(笑)、ファンの方々からは「シンプルにメンバーを楽しめる印象が強い」って言ってもらえたのがうれしかったですね。
スイカにアイスに……メンバー4人がメロメロなものとは?
──ではこのタイトルにちなんで、「最近メロメロなもの」を教えていただけますか?
廣川 私はスイカです。本当に果物の中で一番ぐらいにスイカが好きで。夏しか出会えないし、他の季節にもしスイカがあっても、夏しか食べようと思わないんですよね。夏の気候込みでスイカが好きだから、スイカにメロメロです。
──塩はかけますか?
廣川 かけないです。でも赤い部分はもちろん全部食べるし、おばあちゃんから教わったのか、皮と実の間の白い部分も食べられるって知ってから、あそこもほとんど食べるようにしてます。お漬物にするとメッチャおいしくて、どんなお漬物よりもおいしいと思ってます。
小玉 私はアイスですね。アイスがメッチャ好きで、1年中食べるんですけど、夏は特に食べますし、いろんな企業さんがいろんな味のを出してくれるので、それを楽しむのがすごく好きです。
廣川 夏だね(笑)。
小玉 一番夏を満喫してるかもしれない(笑)。
──特にオススメはありますか?
小玉 セブンイレブンのかき氷シリーズが好きで、昨日は「いちご練乳氷」を食べました。練乳がたくさん入ってて、すごく好きなんです。
松田 私は今月お誕生日を迎えて、バースデーライブもやらせてもらったんですけど、その時にファンの方からいただいたプレゼントを全部持って帰ったので、1日に数袋ずつ開けて楽しんでたんですね。その中に入ってるお手紙が本当に楽しいなと思って、メロメロです。
小玉 ステキ!
松田 いいこと言う!(笑) お手紙っていまだに慣れないというか、開ける時のドキドキとか、心臓にギュッとくる感じがあって。昔からお手紙が特に好きってファンの方に言ってるんですけど、紙を買ってペンを持って思いを綴ってるところ、またそれを届けてくれる人とか、そういう一連の流れを全部想像しながら、どういう思いでそれを書いたのかとかを想像しながら読んでいくのが本当に好きなんです。便せん一つでも、すごく考えるじゃないですか。アイドル10年を越えても、いまだにお手紙読むと涙が出てくるんですよね。そういうファンのみんなの気持ちが目に見えて分かるから、お手紙ってすごくいいなと、改めて思いました。
──ご自分で書くこともありますか?
松田 お友達の誕生日とかは書きます。メッチャ仲がよかったりすると、恥ずかしくなられちゃうと困るので逆に書けないんですけど(笑)。もっと仲を深めたいなと思う人とかには書いちゃいます。
三品 私はコーン茶が好きで。基本、飲み物を摂取するのが好きじゃないというか、タイミングとかが苦手で(笑)。でもコーン茶だけはメッチャ飲むんですよ。パックで買って水出しにして飲んでます。
──いろいろ試してコーン茶に行き着いたんですか?
三品 お茶はもともと好きだったんですけど、その中でサッパリしたお茶が好きなんだなって気付いて、爽健美茶とか玄米茶もけっこう好きで。コーン茶には数年前に出会って、「これだ!」って(笑)。最近はメッチャ飲んでますね。
──楽曲の話に戻りまして、カップリングが2曲ありますね。まず「セラセラヴィ。」はアンニュイな曲調だなと思ったら、歌詞が面白いですね(笑)。
三品 この曲はけっこうみんな歌い方を変えて、ウィスパーを意識して歌ってるのが新しい挑戦かなと。曲調もオシャレすぎと思うぐらいで、ライブとかでもこのテンションに持っていくことがあんまりなかったので、人前で歌うのはちょっと緊張しますね。
廣川 今、瑠香が言ってくれた通りウィスパーボイスで、ちょっと気が抜けた感じの歌い方ではありながら、聴いてほしいなっていうワードがたくさん詰め込まれた歌詞で、そのニュアンスを強調するというところはすごく意識して歌いました。これって、女の子の方がグッとくる歌なのかなと個人的には思ってて、「△の上に 〇 を置いちゃう悪いクセ」みたいな言い回しとかも、一見「えっ、何言ってるの?」と思うけど、「よく考えたら、これ、あるわー」みたいな。
──あるんすか!
廣川 メチャクチャあります(笑)。自分のダメなところとかと重なる部分がたくさん出てくるなと思うんですよね。そう思いつつ、「人生、そんなに無理して生きなくていいんだ」みたいな、「こういう人っていっぱいいるんだよね」みたいな前向きな気持ちになれる曲かなと思います。
──ゆったりした感じがいいですよね。
廣川 そうですね。ダンスもけっこうゆったりとした振りを作ってもらって、それもアンニュイなんですよ。ただ難易度はかなり高くて、ライブで披露するとなると、ちゃんと締まるところは締めつつ、わーすたの良さをしっかり出せたらいいなと思ってます。
──もう1曲のカップリングが「星の降らないタイムライン」ですね。
松田 この曲は覚えるのがメッチャ早かったぐらい、本当に好きで。イントロから誰が聴いてもウットリしそうな、優しく心地いい音で始まって、歌詞も「去り際」とか「逃げ出した」とか、物語を読んでるみたいな雰囲気の言葉がすごく好きです。「塗りミスったネイル」とか「星の降らないタイムライン」とか、使われてる言葉一つひとつに馴染みがあって、でもキレイで、スッと入ってくる感じかなと思います。「今、何て言った?」みたいなのがないので、わーすたの曲にしては珍しいのかなと(笑)。歌自体はしっかり聴かせる曲なので、ライブでも聴き入ってほしいなと思います。
──切ない中にも、前を向こうという気持ちが感じられる歌詞ですよね。
小玉 そうですね。切なさとか寂しさとか、ちょっとネガティブな心情が描かれつつ、「強くなりたい」と思いながらも出せないもどかしさとか、歌詞をじっくり読めば読むほどいろんな気持ちになれる曲だなと思います。この歌詞がすごく響くように歌ったりパフォーマンスできたらいいなと思いました。この曲も生バンドでライブでやったんですけど、ちょっとゆったりめの曲調とか、「切ないけど強さを出したい」という歌詞にバンドの音がすごく合ってたし、初お披露目でバンドってなかなかないので、私たちもすごく新鮮でした。
──では最後に、ファンの方にメッセージをお願いします。
三品 今回の3曲は「メロメロ!ラヴロック」で熱くなって、あとは涼しいみたいな(笑)、落ち着かせてくれるので、ちょっと面白い構成のシングルだなと個人的に思ってるんですけど、家でもそういう過ごし方をしてほしいですね。「メロメロ!」で熱く踊って、「セラセラヴィ。」でグダグダ休んで、「星の降らないタイムライン」で夜を過ごす、みたいな。あ、そう考えるとメッチャいい時期ですね(笑)。そういう楽しみ方ができるんじゃないかなと思います。
松田 夏らしい、分かりやすい言葉を入れないで爽やかさや切なさが出てる3曲だなと思うんですけど、この曲をたくさん聴いて練習してレコーディングしたのがちょっと前の時期だったので、いい意味でどんな季節でも聴けるなと思ってたんですよ。この夏は「メロメロ!ラヴロック」でわーすたがいろんなところを盛り上げつつ、乗り越えていくっていう気持ちで歌ってきたので、やっぱりこの曲は熱く聴いてほしいです。このシングルをこの夏の思い出にしてもらって、「セラセラヴィ。」とか「星の降らないタイムライン」とかも夏の余韻として聴いてもらえたらなと思います。
廣川 今回の3曲は、それぞれどれもハッキリした色があるなと思うんですけど、共通してるのは人間の本音の部分というか、ちょっと強がりだったりプライドが高かったりだとか、でも弱い部分もあったりみたいな、あんまり外に出したくない本質の部分があって、だから誰にでも響くんじゃないかなと思ってます。また、この3曲の温度差を楽しんでもらえたらなと思いますね。ライブでもそれぞれ面白い感じに仕上がっているので、ぜひこの3曲を聴いて、またライブに足を運んでもらいたいです。
小玉 この3曲って、テンションとか温度感がそれぞれ違うからこそ、「元気なロックが聴きたい!」っていう時にちょうどいい曲もありますし、「ちょっと頑張れないな」って時にも「応援してるよ、頑張って!」じゃなくて、寄り添ってくれて「大丈夫だよ、そういう日もあるよ」って言ってもらえる楽曲もありますし、いろいろ自分の中で思うことがある時に聴くのにいい曲もあって、本当に幅広いというか、それぞれの自分の生活とか思いとかテンションに合った曲を選んでいただいて、聴いていただければいいなと思います。アイスを食べながら、全部聴いてほしいです。
──もうしばらく暑い日々も続きそうですしね。ありがとうございました!
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ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。