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【lol-エルオーエル-】作詞にも挑戦!0から作り上げたアルバム『AMBER』

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【lol-エルオーエル-】作詞にも挑戦!0から作り上げたアルバム『AMBER』

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約2年半ぶりのアルバム『AMBER』をリリースしたlol。内容も制作過程もこれまでのアルバムとは異なり、メンバーそれぞれが作詞や振付をした曲も多く収録されるなど、等身大のlolの思いが込められた作品となっています。メンバー5人にアルバムのことを中心にいろいろと伺いました!

楽しくて、進化も感じられた8ヵ月間!

──avex portalとしては「だからその前に」のリリース時以来、約半年ぶりのインタビューとなります。この8ヶ月は、みなさんにとってどのような期間でしたか。
 
小見山直人 『lol live tour 2022 -laugh out loud-』ができましたし、7周年の記念には『lol 7th Anniversary Party』も開催できたので、改めてファンの皆さんのありがたみを感じました。
 
honoka この半年間だと、やっぱりツアーが一番のハイライトだったかも。
 
──2年半ぶりの全国ツアーでしたもんね。
 

moca お客さんを目の前にしたライブが、コロナの影響でずっとできていなかったので本当に嬉しかったです。
 
honoka 今までやっていた男女のチーム分けではなく、グループ内でミックスをしたチームでパフォーマンスをしたら、すごく好評で。今までやったことない演出も、いろいろと取り入れてみました。
 
moca 正直なところ、声を出せない環境だし地方によって盛り上がり方も違うから、始まる前は少しだけ不安だったんですよ。でも、どの会場でもみんなが一緒に盛り上がってくれて、すごく楽しかったです。
 
honoka マスクをしていて目元しか見えなくても、表情がパーッと明るくなるのってわかるんだよね。拍手をしてくれたり踊ってくれたりしているお客さんを見ていると、幸せだなって。振り付けをレクチャーした覚えのないダンスまで踊ってくれるんだもん。
 
──万事順調にツアーが終わって。
 

honoka 実はトラブルもあったんですよ(笑)。今回は一部と二部でセットリストも衣装も全部変えていたんですけど、新潟公演の一部のときに間違って二部の1曲目が流れちゃって。それを見なかったことにして、もう一度わーって盛り上がってくれるお客さんが本当に温かかったですね。
 
──8月11日に行われた『lol 7th Anniversary Party』は、いかがでしたか。
 
honoka けっこうパーティーに近い感じでしたね。今までもファンクラブの方とイベントをしたことはあったけど、ライブがおまけみたいな「みんなで一緒に楽しもうよ」って内容は初めて。
 
moca 夏らしいことを取り入れて、ファンのみなさんと一緒に盛り上がれるように企画したんです。スイカの早食いをしたり(笑)。
 
honoka なおてぃーもすごくはっちゃけてて面白かったです(笑)。
 

直人 はっちゃけてたっていうより、夏休みの少年みたいな衣装が用意されてたから、少年らしく一生懸命頑張ったというか(笑)。それにしても、スイカの早食いは辛かったですね。
 
──それもこみで、思い出づくりということで(笑)。 
 
直人 アニバーサリーイベントをファンのみなさんと過ごすって、あんまないよね。
 
honoka 生配信とかはあったけど、実際に会って「おめでとう」ってお祝いしてもらうのって意外となかった。デビュー日くらいじゃない? やっぱり直接お祝いしてもらえるのは、嬉しかったな。
 
直人 特典会でコミュニケーションも取れたしね。
 
honoka 7周年のポーズを考えてきてくれてる方も多かった! ファンの方ごとに7ポーズが全然違っていたので、いろいろな7を表現しました。
 
──夏頃は『AMBER』のリリースイベントでもお忙しそうでしたよね。
 
hibiki 久しぶりに全国に行けたんじゃない? ずっとツアーもやれてなかったし、リリースイベントもオンラインばかりだったし。現地へ出向ける機会が増えてきて嬉しいなぁ。
 
honoka やっぱり地方へ行けるのってワクワクしますよね。その場所へ行くのが初めてじゃなかったとしても、着くまでの移動でずーっとワクワクしてる。今回のリリースイベントは、久しぶりだったから特にかも。
 
──とても濃い半年間をお過ごしだったようですね。
 
honoka あっという間でした。気がつけば暑かったのに、もう寒くなってるし。
 
hibiki マジであっという間だったよね。
 
honoka ツアーをして、リリースイベントをして、レコーディングをして。

hibiki 2年前まで当たり前だった毎日が、ようやく戻ってきた感じがしています。リリースイベントで全国へ回ったり、毎日のように仕事でメンバーと顔を合わせたり。「これだけメンバーと一緒にいたわ」って思い出してきました。
 
──この半年間で、lolが進化したと思う点をあげるとしたらどこになりますか。
 
honoka 個人的には全部かもしれないです。
 
hibiki 「うちら進化したな」って?
 
honoka すごく挑戦できたと思うのよ。進化できるきっかけが多かったし、『AMBER』のリリースに向けて6月くらいからマジでいろいろ話し合いをしてきた。今までもアルバムを出すことはあったけど、こんなにも新曲が多い作品に挑戦するのは初めてだったので。メンバーと「lolってやっぱりこうだよね」って話しながら、「この曲いいよね」って0から『AMBER』を作っていけたのが本当に楽しかった。意外とみんなの意見が一致するのも、嬉しかったし。
 

メンバーそれぞれの思い入れ曲は……?
 
 
──続いて、その『AMBER』についてもお伺いしていきたいと思います。先ほどのお話だと、0からアルバムを作り上げていったようですね。
 

hibiki 今までは過去作のベスト盤みたいなアルバムを出すことが多く、「みんなに聴いてきてもらった曲にプラスして、アルバム用に新曲を1~2曲用意したよ」って形式だったんです。一方で『AMBER』は、アルバムを作ることが決まってから、どんな曲をいれるかみんなで話し合っていきました。こういう制作スタイルをとったのは初めてだったので、これまでの作品とは全然違うアルバムになっていると思います。
 
──なぜ、こういった形でアルバムを作ることになったのでしょうか。
 
hibiki アルバムを出すのは久しぶりなので、うちらの価値観の変化や成長をまっすぐにファンのみんなに届けたいねって。
 
moca 「ありのままの私たちを見せるために作詞もしようか」と広がっていった感じでした。
 
hibiki 久しぶりにアルバムを制作するタイミングは、うちらにとってもターニングポイントになるし、再出発みたいな想いもこめています。うちらの中の裏テーマですけどね。
 
──作詞を担当する曲は、どのように決めていったんですか。
 
honoka 曲の候補をあげて、あとは自分で「これ書きたいです!」って挙手制でした。
 
moca 意外と担当したい曲が被らなくて。みんな第一志望の曲の作詞ができました。
 
──では、お一人ずつ思い入れのある曲を教えていただけますか。
 

佐藤友祐 アルバムのリード曲になっている「Magic of A Laugh」ですね。『AMBER』のテーマである“ありのまま”についてすごく考えたら、結局のところ人って笑っていられるのが幸せだよなってところに行き着いたんです。ありのままでいられるから、笑っていられるんじゃないかなって。それにlolのグループ名の由来は、“laugh out loud”。やっぱり僕たちには、笑顔だと思ったんです。
 
──なるほど。
 
友祐 最終的には「ファンの皆さんが(僕らに)に今してもらいたいことってなんだろう」と考えながら作詞をしました。僕はTwitterのリプライを見てるし、リプ返もめっちゃするんですけど、ファンの皆さんから「こういうことがあって辛いんです」と相談されることもあって。そういったコミュニケーションのなかで、やっぱり僕たちを見て笑っててほしいと思ったんですよね。その想いがスッと伝わるように、あえてものすごく簡単な言葉で歌詞にしました。ふざけすぎて書き直した部分もあったけど、そこまで迷わずに書ききれたかな。
 
──昨年末にお話していた與さんのマインドとも繋がる感じがある歌詞ですよね。
 
友祐 「Colorless」もそうですけど、どちらも裏テーマは“ありのまま”なので。作ってしまう自分とか世の中に流されてしまう自分に対して、「自分らしくいなよ」って思えるような歌詞を書かせてもらいました。それには、與さんマインドの影響もかなりでかいですね。
 
──こういうトラックに歌詞を乗せるのは、難しくなかったですか。
 
友祐 難しそうだから、立候補したんです。「絶対にみんなもやりたいと思うだろうし、みんなも大好きな曲になると思うんですけど、1回挑戦させてもらっていいですか」って。今までバラードしか書いたことがなかったので、アッパーチューンにもチャレンジしてみたかったんですよ。たぶん自分の気持ちを書こうとしたら書けなかったけど、ファンの皆さんに伝えたいメッセージだったから書ききれました。
 
──MVも見た人が励まされるような作品になりましたよね。
 

honoka 歌詞から監督さんが考えてくれたものと友祐が振り付けさんと話しあっていた世界観が一緒だったという。
 
moca すごいよね、それ。
 
honoka しゃべんなさいよ、あんた(笑)。
 
友祐 じゃあ、振ってくれよ(笑)。
 
moca 友祐君、どうだった?
 
友祐 歌詞を書いているときに「ひとりのファンを僕たちが夢の世界へ連れて行って、笑顔にして送り出す」って物語を想像していて、MVがどうなるかわからない段階で知り合いの振付師さんにコレオグラフを頼んだんですよ。サビの振り付けはキャッチーにミュージカルっぽくとか、honokaとhibikiは仲良しだから二人の絡みを見せてほしい、直人くんとmocaのところでは男女の絡みやジェントルマンな雰囲気を出したいって。そしたら、結果的に全部が上手くハマって、ちゃんとダンスも表情も見えるMVになりました。
 
moca ひとりずつにフィーチャーして見ても面白いしね。
 
honoka 振り付けも真似してほしいですね。キャッチーなわりに脳トレっぽくて難しいんですけど、みんなでやってほしいな。
 
──mocaさんにとって思い入れのある曲は、どちらになりますか。
 

moca 私が作詞させてもらった「Fragment」ですね。曲の世界観が合いそうだなっていうのと、聴いたときにみんなに共感してもらいたかったので、テーマを恋愛にしました。いろんな恋愛の形があるし、時には大切な人とすれ違ってしまうときもあるけど、どこかで救われるような曲にしたいなって。
 
──初めての作詞は、いかがでしたか。
 
moca 「どう書けばいいんだ」という迷いもありましたが、作詞をしている時期は脳内がlolのことばかりで本当に楽しくて。すごく充実した時間だったし、なかなか経験できないことをできたので成長できたかな。
 
──お気に入りの歌詞はありますか。
 
moca “曖昧なまま繋いだ手と手に願いを重ね”のところは、けっこう好きです。付き合ってるか付き合ってないかわからない状況とか、いろんなシチュエーションに当てはまるんじゃないかなと思うので。
 
 
ツアーに向けて、また1からスタート!
 
 
──hibikiさんにとって思い入れのある曲はどちらですか。
 

hibiki 作詞した「I Beg You」は、ここ数年で感じていたことをそのまま歌詞にしました。当たり前だと思って諦めてしまうことも増えていくけど、本当は子どものままの感性でいたいんだよねって歌った曲です。聴く人によって何に重ねるかバラバラだと思うから、いろんな人に届くといいな。
 
──ここ数年で感じていたのは、どのようなことでしょうか。
 
hibiki いろんなことに、早く諦めるクセがついたように感じたんです。たとえば、人って通り過ぎていくものだよなとか。パッと盛り上がって仲良くなっても、気が付いたら会わなくなった人もいるし、lolと出会って好きになってくれた子でも、ふと思い出すと「来てないな」って思う子もいる。そういうことって人生ですごく多いから、「仕方ないよね」くらいに思ってないと自分が疲れちゃうじゃないですか。自分が傷つかないようにはそうするしかないし、それが大人になるってことかもしれない。でも、本当はどこかで信じていたいし、まだ繋がっているんじゃないかと思いたい。溶けないアイスクリームや枯れない花、冷めない愛情がないって解っていつつも、諦めずにいたいよねって。個人的には、この歌詞を書いて自分のなかのモヤモヤを消化できた感じはあります。
 
──honokaさんにとって思い入れのある曲はどちらですか。
 

honoka 私も作詞にチャレンジした「FATE」ですかね。これまでもlolにお別れの曲はあったんですけど、それよりもヘビーな歌詞というか。モヤモヤが残ったまま、あまりすっきりしない状態で終わる曲になっています。でも、あえてそういう風にしたかったんです。
 
──それは、なぜですか。
 
honoka 時間が経たないと消化されない苦しい想いってあるじゃないですか。そういう感情ってすぐにスッキリできるものじゃないし、ある程度は向き合う時間も必要で。そういう状況をどうにか曲に表せないかなと想い、頑張って作詞しました。聴き終わったら「ん?」ってなるかもしれないけど、それも含めて楽しんでもらいたいな。
 
──honokaさん自身が「モヤモヤで終わってしまうことがある」と日常で感じていたと。
 
honoka それもありますし、今回は自分の向き合いたくない感情に向き合ってみたい気持ちも強くて。私は落ちこんだらカバーできないタイプなので、頭を切り替えて他のことを考えるとか苦手なんです。でも、自分の気持ちに向き合ったほうが早くスッキリするかもしれないと思っている自分もいて。なので、今回は物事をすぐに消化できない自分と向き合ってみました。結果的に、曲としてはモヤモヤが残る終わり方になったけど、今まで目を背けてきた気持ちを直視できたのでよかったです。
 
──直人さんにとって思い入れのある曲はどちらですか。
 

直人 僕が作詞をした「Shape of My Heart」。この曲は、夢に向かっていくなかでの苦難や葛藤、「こうなりたい」という感情を歌った作品になっています。夢を目指していくなかで、周りのことを気にしちゃったりネガティブになっちゃったりする人って多いと思うんですけど、「自分の信じてるものを信じて、弱くなってしまった気持ちに打ち勝とう」というメッセージをこめました。ファンの方から「夢に向かってるけど、しんどいです」みたいな声をいただくこともあるので、それに対して「一緒に頑張ろうぜ」って想いもこめてます。『AMBER』は恋愛の曲ばっかやったんで、夢をテーマにしたのはバランス的にちょうどよかったですね。僕もそういうテーマが好きだし、自分らしさも出せたと思います。振り付けを僕が担当しているのも、見どころですね。
 
──どのような振り付けになるんですか。
 
直人 ダンスをしっかり見せられる曲なので、メンバーに苦労してもらおうと思ってます。
 
honoka なおてぃーのバックダンサーになるしかないな(笑)。
 
直人 僕の好きな感じも出しつつ、パフォーマンスとして映えるものにしていきたいですね。
 
honoka なおてぃーの振り付けって毎回キャッチーなポイントがあるし、今回も期待大です!
 
──5人の等身大が詰めこまれたアルバムになりましたね。
 
直人 メンバーの個性が出た作品になったし、早くファンのみなさんに聴いてもらいたいですね。次のツアーでは『AMBER』の収録曲が軸になってくると思うので、本当に楽しみ。期待してくださっているものより上をいかないとなって、心が高ぶってます。
 
友祐 決めた道をただ信じてまだ見たことのない場所へ~。
 
honoka これ「Shape of My Heart」の引用です(笑)。
 
──では最後に、今の展望を聞かせてください
 

友祐 こうして『AMBER』で再スタートを切ったので、まずは次のツアーを成功させること。売れることはもちろん大事だし、絶対的に求められてくる部分ではあるんですけど、最終的にはファンの方に喜んでもらえたらいいかなと思うので。僕たちらしく自分たちのペースで、やっていくのがいいかなって。また、1からスタートです。
 
──“1からスタート”な感じなんですね。
 
友祐 1からスタートして、まだ見たことのない場所へ~。
 
honoka この歌詞はないですね(笑)。
 
直人 後半だけ引用でした。
 
友祐 これ流行ると思うんだよな。“まだ見たことのない場所へ”の前に、どれだけカッコイイ言葉を言えるかっていう。
 
honoka 変なゲームを思いつくのやめて(笑)。
 
hibiki どう流行んねん(笑)。


 
 

 撮影 沼田 学

 
 
4th Album『AMBER』
2022.10.26 ON SALE


 

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坂井彩花

ライター

坂井彩花

元楽器屋の経験を持つライター。音楽系の記事を中心に執筆中。ntt人生は盛大なネタです。音楽とお酒と人がすき。Twitter :@ https://mobile.twitter.com/ayach___ 公式サイト: http://note.mu/color_music