FAKYが8月7日に「Summer Dive [Prod. ☆Taku Takahashi (m-flo)] 」、9月12日に「モノクロ」と2ヶ月連続でシングルをリリースした。メンバーにこの夏の思い出を尋ねたところ、TakiはFAKY初出演となった「神宮外花火大会」をピックアップ。Takiは「間近で花火を見るのが初めてだった」そうだし、FAKY加入から8年が経つAkinaに至っては「日本に来て花火をちゃんと見るのが初めてだった」そうで「すごくエモかった」と振り返ってくれた。そんな夏の思い出トークから、今回は、清涼感と開放感が同居するサマーソング「Summer Dive」の制作背景からインタビューをスタート。「モノクロ」を制作するきっかけとなったMikako出演Netflixシリーズ「オオカミちゃんには騙されない」の裏話や、「モノクロ」のリリックに隠された仕掛けまで、幅広く話を訊いた。
いつ聴いても夏が待ち遠しくなる曲、「Summer Dive」!
──「Summer Dive」は、m-floの☆Taku Takahashiがプロデュースを手がけています。どんな経緯で制作が始まったんですか?
Lil’ Fang 11月15日にEPを出すことが決まって、その中にどんな曲をラインナップしようかと考えたときに夏の曲が欲しいねというのがスタートでした。というのも、“That’s 夏”という曲はこれまでFAKYになかったんです。「SUGA SWEET」は夏っぽいけど、夏を歌ってるわけではないから。で、サウンドはどうしていこうと考えたときに、日本のみなさんに耳馴染みがあって、ノリノリで、なおかつオシャレと言ったら☆Takuさんしかいないねと。
Hina 私は高校生のときに(m-flo loves YOSHIKA)の「let go」を本当によく聴いていたので、☆Takuさんに作ってもらえると聞いたときは驚きましたし、とても嬉しかったです!
──☆Takuのトラックを聞いた感想は?
Akina 今までに挑戦したことのないサウンドでしたが、聴いたら一瞬で元気になるし、踊りたくなるサウンドだったから、これは絶対FAKYに合うなと思いました。なによりサマーサウンドだなって。
Taki 私はデモの段階でハマっちゃって。こんな素晴らしいトラックを頂いて、シンプルに楽しみしかなかったです。
──四つ打ちはこれまでもやっていますが、今回はどんな質感が欲しかったんですか?
Lil’ Fang 私の中ではJ-POPという部分を外したくないと思っていました。すごくいろんな展開があるとか、ちょっと難解なビートにはしたくないですとお伝えさせていただきました。それから、コール&レスポンスできるパートが欲しい!とお願いしました。
──ライブで盛り上がる曲というのも意識していたんですね。
Lil’ Fang ☆Takuさんは、作るにあたってFAKYの曲をめちゃくちゃ聴き直してくださったらしくて。こういうサウンド感がいいんじゃないかってご提案頂いたのが今のハウス調でポップなトラックだったんです。私、トラックのパラデータをもらったんですけど、トラック数の多さがやばくて(笑)。すごい作業量だったのかなと思いますし、私たちの希望を取り入れて、良いところを引き出してくれるようなものになっていて、☆Takuさんの愛を感じました。
──歌詞は、夏のどんな情景を描きたかったんですか?
Lil’ Fang 1年を通して聞ける、夏が待ち遠したくなる曲にしたかったんです。栗原暁さん(Jazzin’park)とのコライトで、私は冒頭の部分を結構書かせてもらったんですけど、「終わらない夏が迎えに来るよ」っていうフレーズは、まさにそれを書いていて。栗原さんから頂いた歌詞の第一稿は、みんなで楽しく過ごしている感じから、日が沈んでもまだまだみんなで遊んでいたいっていう、ちょっと感傷的な終わり方をする流れだったんです。トラックも、レコーディングするまでは結構切なめに終わってたんですね。日が落ちて、サウンド的にもすーっと切なくなって終わっていく構成だったんです。
──夏の夕暮れの寂寥感を演出する感じ。
Lil’ Fang ところが、私たちが歌ったものを☆Takuさんにお戻ししたときに、ブリッジの部分がまるっと付け足されていたんです。アウトロも歌声をエフェクト処理して、より楽しくポップに終わる感じになっていて。また来年の夏が待ち遠しいやん!っていう感じ。私たちがやりたい方向に、☆Takuさんがさらにアジャストしてくださったんですよね。
──そもそもレコーディングのときは切なめ/楽しい感じ、どっちを意識して歌ったんですか?
Lil’ Fang みんなで楽しくっていう感じで歌っていました。レコーディングが夏直前のタイミングだったんで、私たち自身も「夏、楽しみだね」っていうテンションで録ったんで結構元気だったと思います。
──5月くらいにレコーディングしたの?
Lil’ Fang いや、もっと最近。7月です。
──季節感をそのまま持ち込めたんですね。暑い中、スタジオに向かっていって、そのフィーリングのまま歌えるから。
Lil’ Fang そうなんですよ。夏気分で録れたことが良かったですね。
──2ヴァース目でLilがラップ風に歌うところが良いアクセントになっています。これは最初からのアイデア?
Lil’ Fang 最初は普通のメロディーだったんです。だけど、ディレクターさんから、ちょっとFAKYのやんちゃな感じがスパイスとして入っていた方がいいんじゃない?っていう提案を頂きました。爽やかなだけだと、「SUGA SWEET」とも違いを出せたらなと。それから「Yeah Yeah Yeah Yeah」のところも5人全員でブースに入って録ったパターンと、その場にいた男性スタッフのみなさんに入ってもらって録ったパターンを組み合わせてるんです。だから実は細かいところでちゃんと厚みがある曲になってるんです。
──「Summer Dive」のMVはどんなコンセプト?
Hina “FAKYの夏休み”です。2組に分かれて、LilとTakiは車で海に向かう。私とAkinaとMikakoは水着を買いに行ったりしながら海に向かう。最後はみんなで海で遊ぶっていう流れ。そのあと別荘みたいなところに移動して、ハウスパーティーして、最後はプールで遊ぶっていう。FAKY5人がプライベートで夏の1日を遊んでるっていうコンセプトです。
──注目して欲しい部分は?
Taki ビンテージカメラで撮っている映像です。休憩時間もそのカメラで撮られてたから、本当にプライベートな映像になってるんです。お弁当を食べてるところとかも撮られていて、そういうのはこれまでになかったなって。
Lil’ Fang 本当に気を抜いてるところも撮られてたから(笑)。
Akina あのカメラを使ってメンバー同士でも撮ってたし。
Lil’ Fang それから、メンバーそれぞれが、この夏にやったことを撮ってきて、それがインサートされてるんです。そこも夏休み感があって好きです。
Mikako 私は最後のびしょ濡れFAKYですね。あのシーンは本気でプールで遊んでいて。カットされてるんですけど、私はLilに本気でプールに投げられて、私が一番びしょびしょになってるんですよ。けど、やられたままじゃたまらないなと思って、私もLilをプールに引きずり落としてっていう。本気で遊んでるFAKYの姿です、あれは。
Lil’ Fang 撮影してる感が過去イチなかったよね。普通にピザとか食べてたし(笑)
Hina そう、本当に楽しい撮影だった。普通に遊んでた(笑)。
Mikako出演の「オオカミちゃん」、メンバーはどう見た?
──9月12日リリースの「モノクロ」は、Mikakoが出演したNetflixシリーズ「オオカミちゃんには騙されない」にインスパイアされて作られた楽曲です。Mikakoは今回の出演オファーを聞いたとき、どう思いましたか?
Mikako ぜひやりたいなって。普通では経験できないことですし、出会いを通じて人として成長できたらいいなと思いました。それから、今まで見せてこられなかった部分を見せられる良い機会だな、とも思いました。人として恋愛や誰かと何かに向き合うところを、アーティスト活動とは違う形で出せたらと。
──他のメンバーはMikakoにオファーが来たときどう思いましたか?
Lil’ Fang 私とAkinaの出てない組は、3回目の送り出しだから(笑)。HinaとTakiのときと同様に送りだそうと。誰か素敵な人がいたらいいねーって。HinaとTakiのときと気持ちは変わらなかったです。
Akina そう、「いってらっしゃーい」って(笑)。
──番組に出演して、どんな声が多かったですか?
Mikako 私が人としてどう向き合っているかは、これまでこういうインタビューとか記事化されたもので見てきたけど、実際に話している声とか、どういう目線で話しているかとかが見られたことが嬉しいっていう声が多かったです。
──そうか。確かに、Mikakoが素で話している姿はあまり見る機会がなかったかも。
Lil’ Fang ないかもしれないですね。オフショットとか、私たちのコンテンツでは多少はあるかもしれないけど。
──そこではワチャワチャしてる5人の中の1人という感じだもんね。Mikakoが1人の女性として生で言葉を発する機会はあまりなかったかも。
Mikako そうなんです。だから、イコールになったってすごく言われました。記事で読んでいたMikakoちゃんの言葉は本当だったんだ、みたいな(笑)。
Akina あはは。
Mikako あと、今回は参加者の年齢が上がっているということで、キャリアを重ねて自立して、何かをちゃんと持ってる人たちだったから、最初から自分のことをうまく表現できるんですね。「今、これがしたくて、ここにいるんで」っていう感じだったから、みんな尊敬できましたし、私は向き合いやすかったです。そういう場所で、自分の肌で感じて素直に発していた言葉が画面を通して見てる人たちにも伝わったみたいで、Mikakoちゃんの人としての向き合い方に救われました、みたいな声も多かったから、出演して良かったなって思いました。
──他のメンバーはNetflixでの配信を1話ずつ観ていたんですか?
Lil’ Fang 観てました。イチ視聴者なんで、毎回ドキドキしながら。ずるいよね。ウチらもみんなをドキドキさせたいよね?
Akina 本当にそう(笑)。
Taki 私はHinaと2人で観ました。仕事帰りが一緒になった日に、私がご飯作るから、一緒に見る?って誘って。
──出演経験のある2人にMikakoはどう映った?
Hina 私たちはこれだけ毎日一緒にいても、恋愛の現場とか、メンバー以外といるMikakoのことをあまり見たことないんです。その見たこと無さってファンの方と同じくらいだと思うから、私たちも想像が付かなかったというか、新しいMikakoを見た感じはありました。
──私が知らないMikakoの顔が映ってるみたいな?
Hina そう。それも思ったし、MikakoはここでもMikakoなんだって思うところもあったし。しかも今回は、「オオカミちゃん」が最初からわかっている状態だったから、私としては「オオカミちゃん」がリアルタイムでどう思っているかを初めて知ったんですよ。だから、自分たちのときのオオカミ……りことかあずさちゃんもこういう気持ちだったのかな?みたいな。
Lil’ Fang うわー!確かに!それはしんどいね。
Taki それは私も思った。
Hina じゅりちゃんが今こんなにつらいっていうことは、あの2人もそうだったのかなっていう。こんなに泣いてたのかとか、あのとき絶対しんどかったはずだとか。自分たちが出ていたときを思い出してすごい感情移入しましたね。
「モノクロ」歌詞のベースは……楽屋での真剣恋バナ!?
──「モノクロ」の制作は、どこから着手したんですか?
Lil’ Fang トラック制作です。11月のEPにミドルバラードが欲しかったのと、「オオカミちゃん」をきっかけに作るんだったら、「half-moon」も「HappyEverAfter」も書いて頂いたUTAさんにお願いしようと。FAKYの二大ミドルバラードを書いて頂いたのがUTAさんだから。
──歌詞はLilが書いていますが、「half moon」と「HappyEverAfter」は、それぞれHinaとTakiからメッセージをもらって、Lllが歌詞としてブラッシュアップする作業でした。今回はどのように?
Lil’ Fang オオカミ起点の過去の2曲「half-moon」と「HappyEverAfter」は、出演した2人の経験も入れつつ、FAKYみんなで言えることを歌詞にできていたなと思っています。今回ももちろん、出演したMikakoから話を聞いて、その体験がベースになっているんですが、今回は少し前回からアプローチを変えて、「オオカミ」を見て、全体を通して思ったことも書こうと思いました。で、そのとき、たまたまなんですがみんなで恋バナしてたんですよ。
Akina してたね。
Lil’ Fang なぜか控え室でそういう流れになって……確かHinaだ!
Hina 私です(笑)。
Lil’ Fang Hina発信で「人生で忘れられない人っている?」みたいな(笑)。
──なぜ急にそんなシリアスな話題を(笑)。
Lil’ Fang 本当そう。控え室でみんなでライブのメイクをしてるときに、人生?
Akina 忘れられない人? みたいな。
Hina 私、考え事をするのが好きだから。夏って情緒があふれだすじゃないですか(笑)。私も夏って感情的なっちゃうから。みんなは忘れられない人がいるかなって。
──それでストレートに訊いてみた。
Hina この夏にめちゃめちゃ考えていたテーマが、どうして人間は過去を美化してしまうのか? その答えをずっと探していたんですよ。それをメンバーに聞いてたところから深い恋愛の話になっていったんです。FAKYはそれぞれ自分の考えをちゃんと持ってるし、返ってくる答えが違うから、私が考えていた疑問を聞くのが楽しくて。その流れで「てかさ、人生でさ……」みたいな。それがLilが作詞してた時期と重なったんです。
Lil’ Fang その時みんなの恋バナを聞いてて、それぞれ不器用な部分がすごくあるんだなって思ったんですよ。私から見ればすごくいいなと思う部分もその人にとってはちょっと違うんだよね、とか。っていうことは、誰もがそういう部分を持ってるんだろうなと思って、そこから歌詞のイメージが広がっていったんです。誰もが失敗したいわけじゃないし、誰もが辛い思いをしたくない。私自身も、もう今は恋愛をゼロから始めるのは面倒くさいなっていうフェーズだったりするんですよ。
──年齢的に?
Lil’ Fang そう。段々そうなるよって先輩方から言われていたことをすごく実感していて。だから、毎回、これが最後の恋になるようにと願うなって。そこから派生していった感じですね。なので、メンバー5人の恋愛観も歌詞のベースになっています。
──その手がかりを掴んだら、あとはすらすら書けた?
Lil’ Fang いや、すっごい大変でした。過去イチの難産でした。
──どうして?
Lil’ Fang 5人それぞれ価値観と恋愛観が違うじゃないですか。5人それぞれをイメージしたフレーズはすぐに出てきたんです。でも、それをひとつにまとめるのが大変で。あと最後まで「モノクロ」っていうテーマが決まらなくて。
──モノクロというキーワードは誰が出したんですか?
Lil’ Fang 私です。今回の「オオカミちゃん」では写真を撮っていくことが1つのポイントになっていて。思い出って物理的に写真に残す以外に、心に焼き付けていくこともあるなと。そう考えたときに、さっきの記憶の美化の話が繋がってきて(笑)。過去の思い出に自分で色を付けて覚えちゃってるなって思ったんです。最初の始まり……たとえば中学生のときの告白シーンなんて今振り返ったら大したことないと思うけど(笑)、勝手に自分の中できれいに色づけて覚えてるじゃないですか。最初はモノクロで映ったものだったとしても、それぞれが着色していくことで、ひとりひとりの、ひとつひとつの物語が始まっていくんじゃないかなと思って「モノクロ」としたんです。
──さっき話した「5人をイメージしたフレーズ」は、それぞれがボーカルを担当する部分のリリックになっているの?
Lil’ Fang 今回は違います。楽曲としてのバランスを考えたので、そういう歌い分けには逆にしたくなかったんです。
FAKYならでは? 「私をイメージした歌詞はどこ?」クイズ!
──ということは、Lil以外のメンバーは、「このフレーズは私のこと」というのを知らずに歌ったわけですよね。今から答え合わせをしてみる?(笑)
Lil’ Fang 逆にメンバーに聞きたいです。「ここ、私!」っていう。
──そうしましょう。「この歌詞は私のことを指してるんじゃないか」を当ててみてください。
Akina 私は、「ごめんまだ言わないでいて/聞きたくないんだ」かな。相手が悪いことを言いたいとしても私は聞きたくないタイプなんですよ。
Taki その目線で考えたことはなかったですね(笑)。Takiっぽいなと思ったのは「泣いて泣いて泣いて/笑って笑って笑って」のところ。何故かと言ったら、私は泣いてもいいから最後に笑えばいいと思ってるんです。雨の後には虹が出るっていうのも勝手に私は自分らしさを表してる言葉だと思っていて。あと、私は同じ言葉を2回、3回繰り返すクセもあるから、この部分は私なんじゃないかなって。
Mikako 私は、好きなフレーズは最後の「本当の自分で」です。でも、Lilが私のことを考えて書いたんじゃないかという部分は、「怖くなって逃げそうになる自分も/ありのまま愛したいだけ」かな。
Hina いやー、どこかな。私は、「これで最後の恋だとわかって/焼き付ける1つ1つ」ですね。というのも、「もう、いいわ。もう辛いのはイヤだ」みたいな。「もう1回恋愛して辛い思いするのはマジ無理。ゴメン。人生でそんな経験、これ以上いい」みたいな話をLilとしてたから(笑)、そこが私なんじゃないかなって。
──それではLilから正解発表をお願いします。4人のうち正解しているのは何人ですか?
Lil’ Fang ……(無言)
──あれ?
Hina おらんやん(笑)。
Lil’ Fang 1人です(笑)。
Akina え、ひとり?
Lil’ Fang 正解はHinaです。
──じゃあ、他の3人はズレてる。
Lil’ Fang ズレてます(笑)。けど、今みたいにそれぞれ思ってくれて嬉しいですそれって、自分に投影できるフレーズ、刺さるフレーズがたくさんあるっていうことだから。
──確かに。
Lil’ Fang Hinaは、さっきHinaが話してたことを思い出して、あのフレーズになりました。Akinaは逆に「怖くなって逃げそうになる自分も……」です。Akinaはずっと明るいんですけど、その明るさに逃げようとするところがあるから。
Akina あはは! そこかぁ。でも、そうだね。
──Takiは?
Lil’ Fang Takiは「まるで最初の恋みたいだねって」です。
Hina あ、それ、わかる。
Lil’ Fang 何をするにしても毎回ピュアなところがあるから。人って経験で物事をジャッジするじゃないですか。絶対最初のようにはできないって思うけど、Takiを見てると、ちゃんと人と向き合って、毎回最初のようにピュアに向き合うから。
──Mikakoは?
Lil’ Fang これは私から見たMikakoなんですけど、「無邪気な君と強がる君/何気ない日々歌い 夢見た未来」です。ここは、私がMikakoに向いて言ってるんです。
Mikako 迷ったんだよな、そこと。
Lil’ Fang Mikakoを見ていると、無邪気なところと強がるところを感じていて。さらに「歌い」とか「夢見た未来」っていう部分も私たちに重なるから。
──答え合わせ、面白かったです!
Lil’ Fang でも、さっき言ったみたいに、今回はそうやって5人を思い浮かべつつ、番組の出演者もイメージして書いているんです。「首元を飾る嘘と手元に香る本当」は、完全に番組からのインスパイア。じゅりちゃんがオオカミとして最初からずっとネックレスを最初から付けてる。でも、好きな人たちに香水を嗅がせるシーンでの気持ちは嘘じゃなかったと思うから。あとは、さっきのMikakoの「無邪気な君と強がる君」は、番組の男子目線も意識して書いたんです。「ごめん、まだ聞きたくないんだ」っていうのは、オオカミで恋が成就しないかもしれないけど、一緒にまだいたいんだっていう思いだったりとか。
──めちゃめちゃリンクしてるんですね。どこをきっても「オオカミちゃん」の記憶再生装置になるような曲になってる。
Lil’ Fang 「朝焼け」というワードも、最初にみんなが早朝の富士山をバックに話しているシーンが印象的で。心境も重ねたし、番組のシーンも思い出せるような歌詞にしたかったんです。
──「モノクロ」のMVは、どんなコンセプトで撮ったんですか?
Hina コンセプトは、監督さんが提案してくださった「心地良い時間」です。今回は男性のキャストもいて、5人それぞれ、そういう描写があるんです。言葉が要らない時間とか、言葉にできない空間みたいなのが目で見てわかるようなMVになっています。
──Mikakoとカップルが成立したマサキ(中尾暢樹)も出演しています。
Mikako そうです。私の相手役として。
Hina 他のメンバーは、今回「オオカミちゃん」に出ていた人じゃない男性キャストを相手にしていて。
Lil’ Fang 監督の意向としては、「泣いて泣いて泣いて/笑って笑って笑って」と3回繰り返すから、全員、もう3年くらい付き合ってる相手という設定との説明がありました(笑)。もう3回くらいは泣いて笑ってを繰り返してる設定で、それぞれが相手役と「心地よい時間」をどう表現するかというところがポイントです。
──「オオカミちゃん」ファンの注目は、Mikakoとマサキのシーンですね。
Mikako マサキが急遽だったのですが出演してくれることになりました。ロビンもカメラマンとして来てくれて。番組が終わって定期的に集まることが無くなったから、普通に嬉しかったですね。みんな忙しいので、本当に短い時間だったのですがめっちゃ盛り上がりました(笑)。それからマサキは「俳優」として、ロビンは「カメラマン」として、そして私はFAKYのMikakoとして、こうして一緒に形に残る作品を作れたということは本当に嬉しいです。内容については、、、観てのお楽しみと言う事で!(笑)
Lil’ Fang FAKYとしての注目は、ここまで男性役と絡んだことはないんですよ。「顔、近っ」ってなるはずです(笑)。FAKY史上一番、男性と至近距離かも。ちょっとドキドキしちゃうかもしれないです。
Akina そこが見どころですね。
──11月15日にリリースするEPはどんな内容になりそうですか?
Lil’ Fang 私たちがチケットを売ってるところにファンのみなさんに来てもらったのが「FAKY Road To 800」で実現した今年3月のリキッドルームでのワンマンだったんです。そのワンマンの最後に、今度はファンのみなさんにFAKYを届けに行くっていう約束をした。その約束をカタチにするのが、このEPだと思ってます。このEPをみなさんに届けられるように、イベントなどで会わせて頂く機会を作って、そのひとつひとつを大切にしていきたい。そのときに自信を持って手渡せるような作品にしたいと思ってます。
──ということは、来年1月のライブでEP収録曲を披露するのは間違いない。
Lil’ Fang 間違いないです。このEPを聞いてもらえれば、1月のワンマンがより楽しめるものになるよう今準備しています。9月からリリースイベントは始まるので、イベントに来ていただいて、EPの予約をして頂ければ嬉しいです。リリイベ以外でもお会いできる機会があると思うので、ぜひ足を運んでもらえると嬉しいです。
「Summer Dive」
2023.8.7 デジタルリリース
NEW EP『タイトル未定』
2023.11.15 on sale
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ライター
猪又 孝
1970年生まれ。音楽ライターとして国産のR&B/HIPHOP/歌モノを中心に執筆。日本の著名ラッパーが作詞術を語る単行本「ラップのことば」「同2」を企画・編集・執筆。安室奈美恵、三浦大知、東方神起、ナオト・インティライミなどのオフィシャルプロダクツにも関わる。HIPHOP専門ラジオ局「WREP」に放送作家/ディレクターとして参加した他、ラジオ/TV/配信コンテンツの構成も多数手掛ける。