9月の満月の夜。都内はあいにく終日雨模様で、まん丸お月様を拝むことはできなかったんですが、満月と言えば……ということで、恒例のmoumoon「FULLMOON LIVE 2018. SEPTEMBER」が21時から1時間にわたって無料生配信されました。今回はその収録スタジオにお邪魔してライブ配信の様子をコッソリ見学させていただいた後、YUKAさんMASAKIさんの2人にお話を伺いました!
毎月満月の夜、都内のスタジオから発信される2人の演奏とトークですが、レコーディングもこのスタジオで行われることが多いそう。慣れ親しんだ場所だからこそ、このリラックスした雰囲気なのです。
今回は同日に配信開始されたニューアルバム『autumn moon -sentimental-』に合わせた選曲になっていて、センチメンタルなムード。
和やかなトークとともに、新曲「ひとつだけ、」やフジファブリックのカバー(CMでもおなじみですね)「若者のすべて」を含む5曲が披露されました。
この日のセットリストは以下の通りです。
1 青い月とアンビバレンスな愛
2 ひとつだけ、
3 どこへも行かないよ
4 若者のすべて(フジファブリック・カバー)
5 PINKY RING
──「FULLMOON LIVE 2018. SEPTEMBER」、お疲れ様でした!
YUKA ありがとうございます!
──60分の中で、けっこうトークの時間もじっくりありますよね。
YUKA ラジオみたいに何でもしゃべっちゃうので(笑)。私たちのニュートラルな部分を一番見せているのがこの「FULLMOON LIVE」なので、ファンの人たちも身近に感じてくれてるんじゃないかなと思います。
──話す内容はあらかじめ決めてるんですか?
YUKA いつも私が台本を書いてて……
──台本!
YUKA とは言っても、あんまり決まってないです(笑)。台本と言ってもキーワードと流れだけ決める感じで、セリフみたいにキッチリ決まってるわけじゃないんです。
MASAKI 普通の会話をしてる感じだよね。
YUKA 普段、曲作りとかレコーディングをしてる時は、まんまこんな感じなので。
──では、ファンからするとお仕事中の皆さんの様子が覗けるという感じなんですね。
YUKA そうですね。作り込んでっていうのもいいなとは思うんですけど、もっともっと生の、自分たちが感じてる気持ちとかを伝えるには、素を出した方がいいと思って。このスタジオはレコーディングとかもさせてもらっている場所なので、エンジニアさんとも仲がいいですからね。
──今日のFULLMOON LIVEでは5曲演奏されましたね。
YUKA はい。でも実は、配信が終わった後にもう1曲演奏しているんですよ。
──というと?
YUKA ファンクラブ会員だけに公開する動画を撮っているんです。毎回、配信の翌日にファンクラブサイトで公開されるんですよ。
──なるほど! それはうれしいですね。配信された5曲には、新曲もあってカバーもあって、定番の曲もあって。
YUKA 選曲については、その時々のシチュエーションに合わせています。今回は、リリースした作品が「センチメンタル」をテーマにした『autumn moon -sentimental-』というタイトルなので、秋の満月を見ながらキュンとなれるようなセットリストにしてみました。そういうシチュエーションのために、という感じでライブを作ったので、ラブソングが多めでしたね。
──今、話に出た『autumn moon -sentimental-』は、まさにこの日(9月25日)に配信されたニューアルバムですよね。
MASAKI はい、この「FULLMOON LIVE」に合わせて配信しているんです。前回、夏に出した『summer moon -excited-』もそうだったんですけどね。
YUKA 配信で演奏した「ひとつだけ、」と、それから「Yes」、「ラヴソング」という3曲の新曲が入っています。どれもキャラクターが違っていて、だけど、胸がギュッと締め付けられるような、というテーマで曲も言葉も選びました。
「ひとつだけ、」という曲はテーマが身近なところにあって、電車に乗っている時の風景とか、電車に揺られて好きな人のことを思ってたりとか、ホントに普通の女の子なんですけど、でも心に抱いているものはちょっと恋がうまくいってないのかな?ってところもありつつ、でも希望を持っているという、すごくピュアな気持ちを歌っています。
2曲目の「Yes」という曲は、もう少しドリーミーな世界観を作りたいなと思って相談して、トリップできるようなというか、別の世界に飛んでいけるような、魔法っぽい音が入っていたり、言葉もフックになるような言葉が多くて、遊びの要素が詰まっている曲だなと思っております。
3曲目の「ラヴソング」はホントにどストレートに、自分の気持ちをそのまま吐き出したような曲ですね。「胸が締め付けられるような」とか「キュンとする」というのは、moumoonが一番大事にしているところなので、ゆっくりと味わって聴いてほしいです。
──秋って、もともとそういう気分になる季節だと思いますが、このアルバムでさらに浸れることになりそうですね。
YUKA 夏にはしゃいで、そのあとにちょっと冷静に戻るというか。秋って、いろんなことに向き合う時間がちょっと多い気がしていて、だからこそ「読書の秋」だったり「芸術の秋」だったり、そういうものに身を置いてみて、ふっと我に立ち返るような季節だと思うんですね。そこにちょっとスパイスになればと思って作りました。
──配信中は、視聴者からコメントがつきますよね。演奏された新曲にもいろんな反応がありましたが、あとから見られますか?
YUKA 見ます、見ます! 生配信中にもコメントを見させてもらいながらお話していますし、アーカイブのYouTubeコメント欄も全部残っているので、それも見させてもらって「あ、みんなこんな風に感じてるんだ!」と思ったり。
MASAKI 配信が終わった後に、必ずひと通り見返すんですけど、コメント窓は必ず出して見ちゃうよね(笑)。面白いコメントもたくさん書いてくれてますし。
YUKA 私はなるべくファンの方の気持ちを聞きたい方なので、「あの曲が好きでした」とか「この頃の曲が好きです」とかはすごく参考になるし、いろいろ言ってもらえるのはすごくうれしいですね。
──次の配信は……。
YUKA 満月の日に合わせてやっている「FULLMOON LIVE」は10月25日ですね。その次の11月23日には、また新曲3曲を含むプレイリスト型アルバムも配信する予定です。
──そして、ライブ配信中には来年の「FULLMOON LIVE TOUR 2019 ~OFUTARISAMA~」についても話されていましたね。
YUKA 普段のツアーはバンドでやるんですが、この「OFUTARISAMA」はmoumoon2人だけで行うツアーなのですが、「FULLMOON LIVE」ともちょっと違っていて、こんなに和やかではないというか……
MASAKI ハハハハ!
YUKA 和やかなのも私たちの良さというか、好きなところではあるんですけど、それよりもちょっと「コンサート」寄りになった感じというか、もう少し世界観が壮大になった曲もやったりもします。
MASAKI 普段のバンドと違って、2人だけで2時間となると、すごく集中力も必要ですし。
YUKA 集中力はすごくいるよね! トークをワーッとやってもいいんですけど、それともまた差別化したいというか。コンサートとしてしっかり楽しんでもらえる作品にしたいですね。
──バンドの時とお2人の時では、演奏の緊張感もやっぱり違いますよね。
YUKA 全然違いますね! バンドは音の厚みが出るし、明らかに音の迫力も違うんですけど、やっぱりもともとこの2人で作ってるから、2人でないと出せない音もあるはずだし、やればやるほど深まっていくんじゃないかと思いますね。
──ツアースケジュールにも、視聴者の方々からいろんな反応が出ていました。
YUKA 久々に行くところもあるし、私たちも皆さんに会えるのを楽しみにしています!
──毎月の配信ライブ、出たばかりの『autumn moon -sentimental-』に11月のアルバム、そして来年のツアーと、ファンの方々も楽しみがいっぱいですね。ありがとうございました!
この日の分を含め、これまでの「FULLMOON LIVE」の模様はYouTubeのアーカイブで視聴できるので、ニューアルバム『autumn moon -sentimental-』と合わせて、秋の夜長のお供にぜひどうぞ。また10月以降の「FULLMOON LIVE」に来年1月からの「FULLMOON LIVE TOUR 2019 ~OFUTARISAMA~」もお楽しみに!
【FULLMOON LIVEアーカイブ】
https://www.youtube.com/playlist?list=PLg6k0DgNr4zib-4gUUmpBZi5aXKKZOOBi
『autumn moon -sentimental-』
1. ひとつだけ、(新曲)
2. Yes(新曲)
3. ラヴソング(新曲)
4. moonlight
5. 愛の音
6. Cinderella
7. PINKY RING
8. どこへも行かないよ
9. 青い月とアンビバレンスな愛
10. Do you remember?
※各種ダウンロードサイト、サブスクリプションサービスにて配信中
https://avex.lnk.to/autumnmoon
【FULLMOON LIVE TOUR 2019 ~OFUTARISAMA~】
https://www.moumoon.com/live/tour.php?id=1001254
【moumoon OFFICIAL WEBSITE】
https://www.moumoon.com/
ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。