ミニアルバム『すきすきすきすきすきすきっ!』をリリースした超ときめき♡宣伝部。昨年は新メンバーの菅田愛貴さんが加入しグループ名に「超」もついたものの、コロナ禍に突入してツアーが延期になってしまったりということもありました。そんな時期を乗り越えて作られたこのミニアルバムには、どんな思いが込められているのか……6人にめいっぱい語っていただきました!
「止めないこと」が大事だと気付いたコロナ期間
──このavex portalでは昨年、菅田さんが加入されるというタイミング以来のインタビューになるので、ちょうどコロナ禍の時期を挟んでということになります。まずザックリお聞きしますが、皆さん、この期間はどうでしたか?
小泉遥香 できないことも多くて、やろうとしていたライブが延期になったり中止になったりと、すごく悔しいこともあったんですけど、でも「すきっ!」がTikTokでバズったりとか、私たちからするとすごく予想外の出来事も起きて。YouTubeで私たちのことを発見してくださったりとか、TikTokでとき宣を知ってライブを見に来てくれる方がいたりとか、今までにはない知ってもらい方ができた時期だったなと思います。SNSをきっかけに私たちのことを見つけてくれた方がたくさんいて、うれしかったですね。インスタグラムとかもフォロワーが伸びたりして、数字が全てではないんですけど、数字も追いついてきたという感じでポジティブになれたというか。「あ、こういう知ってもらい方もあるんだ」感じで、ムダではない期間だったなと思います。
──さいたまスーパーアリーナでの配信ライブなど、本当に「やれることはやる」という姿勢が伝わってきました。
吉川ひより あとは映像を撮ったりだとか、皆様にお届けできる限りのことを一生懸命スタッフさんが考えてくださったりして、本当にやれることはやった期間でした。
坂井仁香 「毎日投稿」をしている期間も反響があったし、やっぱり「止めないこと」って大事なんだなって思いました。止まるとそれ以上は何も起こらないけど、止めなかったことによって私たちもSNSの力を知ることができたし、会えなかった期間が長かったからこそ、ライブ一つ一つのありがたさを再確認することができたりして、ファンの方たちもそうだし、みんなと絆が深まったなと感じました。
──今までやっていたことが「当たり前じゃない」ということに気付かされましたよね。
吉川 ファンの方も、そう思ったって言ってました。
──新メンバーとしてこの期間を過ごされた菅田さんはどうでしたか?
菅田愛貴 私が加入した時よりも、今の方が超ときめき♡宣伝部は進化したと思うし、私自身も成長できた期間でもあったので、それもあってよかったのかなって思います。
──一番成長を実感している部分はどういうところですか?
菅田 歌とかダンスとかもそうだし、変わってるかは分かんないけど、言葉遣いとか。しゃべり方が変わったかは分かんないんですけど、ちょっとは成長できたかなって思います。
小泉 最初に入ってきた時は、とにかくハチャメチャに元気な子!っていうイメージで、どこまでも明るくて、本当に裏表がないという感じだったんです。どこまでもキラキラした存在という感じで。もう1年経つんですけど、最近は個性が見えてきたというか、最初の頃よりも素が出てきた陽に感じます。スダの“ス”が(笑)。
一同 (笑)
坂井 ホントにおはるの言う通りで、最初は「元気でかわいらしい」っていうイメージが強かったんですけど、いつも隣に立ってるひよりんから、彼女のオモシロ担当でライブを盛り上げたりする分がうつってきたような……(笑)。うつったのか、元から持ってたのか分からないけど、あきちゃんはけっこうギャグ性が高いんですよ。
小泉 ひよりんとはまた違った面白さがあって、先日、Zepp Tourで名古屋に行ったんですね。その中で一人ずつライブの感想を言うコーナーがあって、あきちゃんは「名古屋の皆さん、おいしい食べ物をたくさん作ってくださって、ありがとうございます!」って(笑)。どこに感謝してんの、みたいな(笑)。
菅田 おいしかった……。
小泉 天然なのか、素の面白さなのか、「かわいいな」って思いました(笑)。
──というところでミニアルバムがリリースされたわけですが……このタイトル、最初は「すき」がいくつあるんだろうと思ったんですけど、6つ、メンバーの人数分なんですね。で、6曲に6人分の「すき」が込められているという。で、楽曲は「元気」で「にぎやか」。……と思ったら、昨年のインタビューでも楽曲を評して「元気」で「にぎやか」と言ってて、全く同じになってしまってすみません!
坂井 私たちは基本的に「青春」だったり「恋」だったり、明日が楽しくなるような、ワクワクするような気持ちをみんなに届けたいという思いで楽曲を歌わせていただいているので、基本的にその理解で大丈夫です(笑)。それに、『すきすきすきすきすきすきっ!』っていうタイトルなので恋愛ソングばっかりなのかなと思われそうなんですけど、恋愛ソングは3曲で、あとの3曲は青春ソングだったり背中を押してくれるような楽曲が詰まっているので、恋愛ソングではキュンキュンしてもらいたいし、今何かを頑張っているという人には、そっと背中を押せるような楽曲も入っているので、いろんな気持ちになれるアルバムになってるかなと思います。
TikTokでバズったのは、とき宣がブレずにやってきた証拠!
──それでは1曲ずつ語っていただければと思うんですが、まずは「すきっ!~超ver~」。もともとは2018年の楽曲になります。
辻野かなみ 3年前の曲なんですけど、ありがたいことにTikTokでいろんな方が使ってくださってバズって、それがきっかけでこのメンバーで再レコーディングという曲なんですけど、ライブではたくさん披露させていただいているので、私たちも曲のイメージをすごく掴みやすかったし、レコーディングではよりライブを意識して歌うことができました。だから、前のバージョンとの変化も感じられるし、漫画の世界に入り込んだような歌詞になっているので、私はセリフ・パートでアニメの主人公になった気持ちでレコーディングさせてもらいました。聴き比べていただければ、変化を感じていただける楽曲になったと思います。
──杏さんは加入してまだ間もない頃の楽曲ですよね?
杏ジュリア 私は10月で入って3年になるんですけど、この元曲は2018年4月のリリースで、この曲がきっかけでとき宣のことを知ったので、今回、TikTokでたまたまこの曲がバズって、「超ver」として収録し直すことができたのは、すごくうれしかったです。
──菅田さんももちろん、今回が初収録ですね。
菅田 私はもともとこの曲が好きだったので、みんなと一緒にまた録り直すことができてうれしかったし、新しいMVも、前回とは違った雰囲気でまたかわいくなったものを撮影できたので、それもうれしかったです。
──みんながこの曲を「すき」なのがよく分かりますね。曲は王道という感じですし。
坂井 本当に王道アイドルソングになってます。しかも、TikTokでバズったのも「すき」の振り付けが簡単というのもあるし、サビがほとんど「すき」でできているので、キャッチーで覚えやすいというのも理由なんです。取材をしていただく方にも、「何回も聴いちゃってます」とか「あのフレーズが頭から離れないんです」とか言っていただくんですけど、TikTokの15秒・30秒・60秒という短い動画の間でこんなに若い女性の方々に覚えていただけたのは、この歌詞とダンスだからこそだったのかなと思います。
──TikTokも3年前より格段に普及しているわけで、いろんなことがうまく重なった感じですね。
小泉 そうなんですよ! 運がいいのか……。
──間違いなく「いい」んだと思いますよ!(笑)
坂井 ありがたいね。時代にも感謝だね(笑)。
小泉 いや、ホントに!
──逆に、とき宣がブレずにやってきていることの証でもあるんだと思います。
吉川 確かに! 王道アイドル路線をずっと歩んできてますからね。
小泉 いろんなアイドルさんが出てきてるから、そこは強みというか、これからも続けていきたいなと思いました。
──この曲の歌詞にはいろんなシチュエーションが出てきますよね。それぞれ一番好きな部分を教えていただけますか?
辻野 自分のパートなんですけど、「そして大人になって突然再会してみたり…ってね?」っていうところがいいなあって思って。昔好きだった人と大人になって会えたらどんな感じなんだろう?って、ワクワクする感じが好きですね。
杏 「実は君が悪の組織と闘う ヒーローだという秘密があったり」っていうところが、現実にはないようなシチュエーションなのかもしれないですけど、かわいらしい考え方というかそういう世界観というか、自分も物語の中に入った気分になれて、聴いててかわいらしいなって思います。
坂井 たくさんあるんですけど……2番の「一目見たときビビビッと心に電気が走った」というところですね。一目惚れしたりとか、電気が走るような感覚になったりとか、それは人に限らず、食べ物とかに対してもあるのかなと思って。恋愛映画で相手を好きになってときめくシーンが想像できるし、ここの振り付けがパッとみんなが止まって、世界が止まったかのような動きになっているので、そこもすごくかわいいなって思います。
小泉 私はここ一択で、「曲がり角で君に会えますように」っていう歌詞ですね。初めて聴いた時から、「そんなこと考えたことなかった!」っていうフレーズだったんです。本当に少女漫画の世界というか、ポエムみたいでメッチャかわいいなと思って、すごく好きです。現実にはなかなかないので、インスタで「曲がり角で君に会えますように」って書いたらコメントに「これから全部、曲がり角曲がります!」って書かれてて(笑)。すごくラブコメチックで、ロマンチックだなと思って、好きな歌詞です。
菅田 私はサビが全部好きなんですけど、特に最初の「君に出会った日から わたしの毎日はラブコメに変わったんだ」っていうところがすごく好きです。ホントにかわいいし、漫画の世界に飛び立った女の子っていう感じがすごくして、夢見る少女って感じがすごく表されていて、好きだな!ってなります。
吉川 私はかなみんのパートで「ねえほら ドキドキしてやばいの」っていうところですね。ここの振りが、胸に実際に手を当てる動きなんですけど、現実ではそういうのってあんまりないけど、もしかして恋する女の子だったらホントに心臓が飛び出ちゃうぐらいドキドキして、みんなに言いたくなっちゃうのかなって思うので、そこが振りも合わせて好きです。
──この曲では「すき」って114回言ってるんですね。「すきすきすきすき……」ってたくさん続くところでは混乱しませんでしたか?
吉川 それ、メチャクチャいろんな人から言われるんですよ、私もけっこういろんな曲調で「すき」っていうパートを歌ってるんですけど、やっぱり音楽に合わせれば、そんなに混乱するってことはないですね。
坂井 リズムとメロディーに合わせるっていう感じだよね。
吉川 むしろあんまり意識したことがないかもしれないです。
坂井 私は「すきすきすきすきすき!」って連呼するところがあるんですけど、そこも、「足りないな」とかなったことはないです(笑)。
小泉 あんまり「何回言ってる」って意識したことがなくて、じゃあ1サビで何回言ってるかって言われたら、数えないと分からないんですよ。感覚で歌ってる感じなので。
吉川 ひっくり返って「キス」って聞こえても、やっぱり恋愛の歌なのでいいかなと思うし。
「愛Song!」はとき宣史上、一番重いラブソング!?
──では次、「むてきのうた~2021ver~」。これも2016年の曲ですね。
坂井 ずっと昔の曲ではあるんですけど、歌い続けてすごい大切にされていて、ライブの終盤でやることが多かったり、「オーオーオーオー」ってみんなで一緒に拳を上げて歌えるところがあるので、他の曲ではできない一体感を感じられる曲ですね。この新しいメンバー6人になってまた新しくレコーディングすることができて、一体感が出る大事な曲だから本当によかったなって思ってます。私たち自身もずっとこの曲に支えられたり、背中を押されてきてて、今歌うと、ちょっと昔の自分の気持ちになったりして、やっぱり大切な曲だなってレコーディングしてて思いました。
──走り出したくなるというか、そういうパワーがある曲ですよね。これはドラマ「都会のトム&ソーヤ ぼくらの砦」の主題歌だった曲で。
小泉 ストーリーも主人公2人の絆がテーマになっていて、もともと私たちは、「私たちと宣伝部員さんがいれば無敵」という“絆”をテーマに作っていたので、それがドラマのテーマとすごく合ってたみたいで、今回主題歌に決まって、すごくうれしかったです。主人公2人の友情の絆と、私たちと宣伝部員さんの絆がうまい具合にリンクしてて、YouTubeとかにMVというか、特別映像みたいなのが上がってるんですけど、それが私たちのライブ映像とドラマの映像が組み合わさってて、でも違和感がないというか、それもすごく楽しくて「こんなことできるんだ!」と思って、すごくうれしかったです。
──今はライブでは一緒に歌えなくて残念ですけどね。
坂井 今は「拳を上げてねー!」って言ってます。声を出せなくても、会場の全員が拳を上げてると一体感はすごく感じられるし、私たちも一緒に拳を上げてて胸が熱くなります。
──また元に戻る時期が楽しみですよね。で、次が「愛Song!」。グイグイ行く女の子の歌ですよね(笑)。
吉川 ちょっと重めですよね(笑)。
菅田 でもわりと、女の子なら誰でも分かってもらえるかなって思います。恋する女の子って独占欲が強くなったりすると思うんですけど、そういうちょっと強めな女の子の心情が強めに描かれてる歌詞だなって思います。
吉川 確かに、私たちも宣伝部員さんに対してだったら、「他のアイドルグループ行かないでね!」とか「推し増しあんまりダメ!」とか、そういう気持ちとはリンクするのかなと思うので、私たちもこれぐらい強い愛があるよって宣伝部員さんに知ってもらえれば、きっとね、そんなに浮気することもなくなるんじゃないかなって、ちょっと期待も込めて(笑)。とき宣だけ見ててほしいなと思います。
──後半の「でもでも……」というところからの展開がすごいなと思いました。
辻野 「もっとちょうだい」「まだ足りないよ」って(笑)。
菅田 駄々こねる感じですよね(笑)。
──他の曲にはないような展開ですよね。
坂井 今までも、恋愛ソングだったらちょっと重いのはあるんですけど、ここまで強く「ちょうだい、ちょうだい」っていう曲ははなかったですね。また新しい雰囲気の曲なので、また新しい私たちの一面を見てもらえるんじゃないかなと思って。「まだ足りないよ」っていう、あきちゃんとジュリアの掛け合いというか、一緒に歌ってるところも、この2人がそういうことを歌ってるからこそ、かわいいなと思って(笑)。2人だからこそまた新しい一面を宣伝部員さんたちに見てもらえたんじゃないかなと思います。この曲の、立川立飛アリーナでのライブ映像が上がったんですけど、その2人がすごいかわいくて、宣伝部員さんたちもきっとうれしいんじゃないかなって思います。
杏 私は実際にはあんまりそういう重めのことは言わないんですけど、実際に現実でやられたら、「えっ!?」ってちょっとなっちゃうかもしれないですよね。でも、この歌とか振りとか、そういう感じで届けることによって、「かわいいね」ってみんなが感じてくれる曲になってるかなと思います。
──今、杏さんと菅田さんの新しい一面が見られたと言われて、どうですか?
杏 最初はレコーディングでも、自分では本当に言わないし、考えたりとかも本当にしないようなワードだったので、ジュリアじゃないなって思ったんですけど、でもちゃんと歌えたので、ビックリしました。
難しくて大きなチャレンジだった「超ステップアップ」
──次が「ラヴなのっ♡」。これはSilent_Sirenのすぅさんが作詞で、かけ声が楽しい感じですよね。
辻野 ライブを想像して作ってくださったということを、すぅさんが直接言ってくださって、だからやっぱりライブ映えする曲になってるなと思います。Zepp Tourとかでも披露させてもらってるんですけど、カメラワークとかも考えて作った」ともおっしゃってて、だから1人ずつがちゃんとかわいく見える場所があったり、すごく考えられて作られていて、すごく思いのこもった楽曲だなと思います。
──パフォーマンスする時も、その思いをしっかり頭に描くわけですよね。
辻野 「思いっきりぶりっ子して歌ってね」っておっしゃってたので、みんなぶりっ子して歌ってます。
──ぶりっ子は、意識しなくてもできるのでは?(笑)
小泉 まあ、スイッチはあるよね。アイドルスイッチはけっこうあると思います。
坂井 でもこの曲が、すごく私たちのぶりっ子なところを引き出してくれているなと思います。さっきの「愛Song!」は伝えて伝えて、「ちょうだい!」って感じだけど、こちらの「ラヴなのっ♡」は内に秘めた思いが描かれているので、これも恋する乙女の中の中の気持ちというか、男の子が聴いたら楽しいんじゃないかなって思います。カップルで男の子が聴いたら彼女の思いが分かるんじゃないかなとか、いろいろな楽しみ方があるんじゃないかなと思います。
──次は「ジャンケンポン」。タイトルからは直接想像つかない感じで、これも応援ソングですよね。この曲みたいに2人のことをちょっと客観的に見てる感じというのも、すごくいいですよね。
吉川 ちょっと大人なカップルって感じですかね(笑)。最後のところで、未来に向けた歌詞が6人分並んでるところがあって、私の歌ってるパートだと「10年後も思い出せるように…」とか「未来でもう一度歌おう?」っていう歌詞があるので、もし10年後、私たちが30歳近くになった時に、もしこの歌を歌っていたらうれしいなっていう……何だろう、ちょっと遠くの未来を想像できるような歌だなって。この前のZepp Tourでも、みんなで半円になりながら、サビをみんなで一緒に歌うところがあるんですけど、みんな気持ちが一緒なんだなって思う場面がいっぱいあって、「エモい」っていう言葉で片付けるのはイヤなんですけど、みんなですごく気持ちよくなれる曲だなって思いました。ファンの方でも、「ジャンケンポン」が一番好きっていう方が多くて、これからも愛されていく曲なんだろうなあって思いました。
──しかもこの曲は振りが想像しやすいですね(笑)。
杏 「ジャンケンポン」っていうところは実際にライブでもジャンケンをしてるんですよ。お客さんも「負けちゃったよ~」とか楽しんでやってくださってて、ライブで盛り上がる曲だなって思いました。
──そして最後が「超ステップアップ」。歌詞で耳に残ったのは、「テンションぽめらにあん」でした(笑)。
菅田 そこは私が歌わせていただいてるんですけど、この「超ステップアップ」という曲はすごく勢いがあって、今の私たちを歌ってるような、前進していくポジティブな歌詞になってます。さっきの「ぽめらにあんワン」にもあるように、いろんな言葉が使われていて、その一つに「いまが断然最強だってお・し・え・て・あ・げ・る!」っていう歌詞があるんですけど、今のとき宣が最強だよって、常に最強を更新して、最強を生きてるんだよ、だからついてきて!って伝えられる歌詞にもなっているので、メッチャいい曲です!
──長く応援している人にはたまらない歌詞ですよね。ですがこの曲、単純にすごく難しくないですか?
坂井 最初にいただいた時はビックリしました。
杏 1曲にいろんな要素がギュギュギュッて詰まってますよね。
──いろんな音楽ジャンルのいろんな要素を全部入れました!みたいになってますよね。
小泉 これだけで、分解していったらミニアルバムができるよね(笑)。
吉川 レコーディングは大変でした!
辻野 パッと聞いた時に、本当に全然分かんなくて。何回も聞き直して何回も入れ直してじゃないと歌えないし、でもそれをやったけど、満足のいくレコーディングができたかって言ったらやっぱりちょっと難しかったですね。
小泉 そう! 「これ、歌えてるのかな?」と思いながら歌ってました(笑)。
吉川 でも完成版を聞いたらいい感じになってるし、さらにライブの方が、今発信してるっていう空気感とかあって、やっぱライブで映える曲だなって思いましたね。
辻野 あとラップの部分の音源が送られてきたんですけど、その音源がけっこうかわいい感じで、でもレコーディングの時は音源と違って、「本当のラッパーみたいな感じで歌って」って言われて、そのまま真似できる見本がなかったので、それもけっこう難しかったです。
メンバー6人、それぞれの推し曲は?
──これで6曲全部について話していただいたので、この中でお1人1曲ずつ「推し曲」と、聴きどころを教えてください。
辻野 私は、今回は本当に、全部好きなんです。なんですけどその中でもって言ったら「超ステップアップ」にします。最初に聴いた時に、すごく未来を感じる曲だなあと思って、先が明るくなるというか、「これからもっと上に行けるぞ!」っていう、根拠のない自信が湧いてくる感じがして、ライブでもこの曲が始まると、一気に自分の気持ちが急にガーン!って上がる感じがして、そういうのも私の中ですごくいいなって思うところでもあります。あと、おはるの、初めてやるようなリズムのパートとかあって、そういう音の変化が、一番の聴きどころかなと思います。
杏 私はホントに、それぞれ違ってて決められないんですけど、でもやっぱり好きだなって思うのは「ジャンケンポン」です。この曲のメッセージ性というか……とき宣も応援ソングはけっこう歌わせていただいてるんですけど、力強い応援の歌が多いんですよね。でもこの曲は優しく、「頑張るよ」って挑戦する人を気負わせず、気楽な感じでチャレンジしようみたいな応援ソングなんですよ。そういう曲ってあんまりなかったなって思って、そういうふうに伝えてくれるメッセージもいいなって思ったし、メロディーもすごくゆったりしているというか、心地よくて好きです。
坂井 私は「ラヴなのっ♡」がすごく好きです。曲名からしてすごくかわいいし、「好きなの」とかは多いかもしれないけど「ラヴなのっ♡」って普段あんまり聞いたことがないじゃないですか。でもちょっとかわいらしいなって思うし、使ってる言葉が全部かわいいんですよね。「ふにゅって笑う」とか、いっぱいかわいい歌詞があって、そういう言葉を女の子が使ってるって考えるとかわいいなって思うし、私の思い描く理想の女の子の、心の中がこうであってほしいっていうか。私が彼氏の立場だったとしたら、彼女にそういうふうに思っててほしいなとか。私は、愛をたくさんの宣伝部員さんに伝えて、ぶりっ子でフワフワ~って感じの曲も好きなので、この曲は本当に私の好きなメロディーとか表現で、そのまま歌詞を音読してもいいっていうぐらい、かわいいなって思うし、愛が溢れてて、すごく好きだなって思います。
小泉 私も「ジャンケンポン」が一番好きです。「明日のキミもそばで応援させて?」という歌詞とか、自分自身が普段日常生活をしていて、自分自身のことを応援してあげるられる時間ってあんまりないというか、どっちかっていうとみんなネガティブになりがちだと思うんですけど、この曲を聞いて「あ、そういう考え方もできるのか」とか、日々頑張ってる人が「私もけっこう頑張ってるのかもしれない」とか、そういう勇気につながる曲だなと思って、自分も歌っててすごく励まされるし、聞いてくれた皆さんが前向きになってくれればいいなと思います。とき宣はけっこう、前向きになってポジティブにいこうっていう曲は多いんですけど、自分がふと気づかされるという曲になってて、何か新しくていいなと思って、すごく好きです。
菅田 私は「愛Song!」が好きです。愛、愛、愛!って感じで、宣伝部員さんも昔したであろう恋、今もしてるかもしれない恋の気持ちをもっと味わってほしいというのもあるし、本当に女の子の独占欲の塊っていう歌詞が最高なので、彼氏さんが聞いて、女の子は本当はこう思ってるんだよっていうのを分かって、理解してあげてほしいです。それでいろんなカップルの背中を押してあげられればいいなって思います。あと聴きどころとしては、ひとちゃんの落ちサビでかけ合いになるところがあるんですけど、あそこがとっても素敵で、「はぁ~」ってなるので、いっぱい聴いてほしいと思います。
吉川 私は「超ステップアップ」です。かなみんが言ってたように、ギアが上がる感じというか、「私たちの背中についてこい!」っていうか、大きな背中を宣伝部員さんに見せられるような曲になってるなって思います。あと、「アイドルって楽しい!」って私が叫ぶところがあるんですけど、これはアリーナ立川立飛のライブで、私が実際にアドリブで言った言葉なんですよ。それが歌詞になってて、すごくうれしかったというのが思い出としてありますね。思ったことがちゃんと口から出て、次がまさか歌詞になるなんて思ってなかったし、私としても、みんなに私たちの気持ちを伝えられるのはうれしいです。こうやって思えるのは宣伝部員さんのおかげなので、大きな声で「今、アイドルを楽しんでるよ」っていうことを、これからもこの歌で伝えていきたいなって思ってます。
──これを読んでミニアルバムを聴くと、また楽しさが増しますね。たっぷり語っていただいて、ありがとうございました!
『すきすきすきすきすきすきっ!』
2021.9.29 ON SALE
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ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。