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【これこそFAKY!】新曲「little more」はFAKY史上一番、苦戦でディフィカルト!?

FAKY

【これこそFAKY!】新曲「little more」はFAKY史上一番、苦戦でディフィカルト!?

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今年8月に配信リリースした「ダーリン (Prod. GeG)」でエモチル曲に挑戦し、新境地を開拓したFAKYが、早くも新曲「little more」をリリースした。2020年は「half-moon」「ダーリン」とスロウ~ミドルテンポのナンバーが続いたが、今回は面目躍如のダンスチューン。キャッチーでありながら緩急のついた展開がクセになる楽曲で、そこにエレガントな雰囲気もプラス。これまでのFAKYダンス曲とはひと味もふた味も違うサウンド像に仕上がっている。振付はBTSやNCT 127などを手掛ける世界的ダンスクルー、Quick Styleが担当。ボーカルレコーディングもダンスも過去最高難度となった今回の曲にFAKYの5人はどのように向き合ったのか。“little more=もうちょっと”というタイトルにはどんな思いが込められているのか。新曲誕生の背景をじっくり聞いた。
 

「“これこそFAKY”っていうものに思いっきりギアを戻そう」
 

──前回のシングル「ダーリン」では新しいFAKY像を披露しましたが、反響をどう受け止めていますか?
 

Taki オートチューンとか今までと違う感じの声に、ファンの方はめちゃくちゃ「Yeah!」な反応でした(笑)。「half-moon」から少し間が空いてたから、「リリースおめでとう!」みたいな声もたくさん届いてうれしかったです。
 
Hina 曲が出たときにTwitterでエゴサしてたら、「Shazamでこの曲見つけました」とか「YouTubeのおすすめで見つけました」みたいな反応が今までいちばん多かったんです。TikTokでも #歌ってみた とか #踊ってみた とは関係ない動画にBGMで使われていて、ダンスボーカルが好きっていう人以外にも、楽曲先行でいいなと思ってもらえてるんだなって。それが純粋にうれしかったです。
 
──LINE MUSICウィークリーチャートでも4位を記録し、FAKY初のTop5入りを果たしました。
 
Lil’ Fang 普段一緒に頑張っているスタッフさんはチャートのような目に見えるものがあるとすごく喜んでくれるんです。今回の結果も自分事のように喜んでくれたので、次の曲もファンのみんなはもちろん、スタッフさんにも恩返しできるようにもっと頑張ろう!っていう思いが改めて強くなった曲でした。
 
──「ダーリン」の人気が冷めやらぬ中、早くも新曲「litte more」の到着です。ペースが早いですね。
 
Lil’ Fang 頑張っております! 全力疾走してますから。正直ギリです(笑)。
 
Mikako 正解!(笑)
 
──今回は「ダーリン」と打って変わってダンス曲になりました。前回の「ダーリン」取材時に、Mikakoさんが「今後はダンス曲をやりたい」と話していたんですが、それは予告だったんでしょうか?
 
Mikako 予告プラス、本当の気持ちでした。でも予告は3割くらいです。7割は本心。本当にFAKYでダンス曲をやりたいなって思ってました。
 
──そもそも「little more」は、いつ頃からどのような方向をめざして作り始めたんでしょうか。
 

Lil’ Fang 「ダーリン」を制作しているときにスタッフさんとの話し合いはありました。正直、制作段階で、歌詞を含め、全体像をどうしていこうか迷っていたんです。
 
──迷っていたとは?
 
Lil’ Fang 「ダーリン」はこれまでのFAKYを考えると異色作だと思っていて。その異色なものから一気にギアをチェンジした方が良いのか、それとも少しずつビルドアップみたいな方がいいのか、どっちがいいんだろう?って。でも、出してみないとわからないじゃないですか。だったら、“これこそFAKYだよね”っていうものに思いっきりギアを戻そうという話になって、この曲になったんです。
 
──「ダーリン」の前の「half-moon」がバラードだったことも大きいですか?
 
Lil’ Fang それも大きいですね。2019年はダンスシングル三部作と銘打って強い女性像を打ち出し、そこから少し肩の力が抜けたものを二作連続で出したので、ここからまたもう1個先のことをやりたいと思いました。

──トラックはどのように作っていったんですか?
 
Lil’ Fang maeshima soshiさんに作って頂いたトラックで、ダンスシングル三部作とは違った強さ、サウンド感を出したいなと。あと、バラードを2曲続けたことによってメンバー全員の歌唱力がグンと上がって曲への対応力にも個性が出てきたと思ったので、より歌が際立つようなダンス曲が出せたらいいなと思ったんです。
 
──今回のトラックを聞いたときの印象は?
 

Mikako ライブで育つ、ライブで爆発するような曲だなって思いました。でも、爆発の中にメンバー5人が凛として立っている姿が浮かぶというか、ひとりひとりの綺麗さが際立つような曲だなって。
 
Hina ダンス曲だけど去年の三部作とは全然テイストが違うし。私は初めて聞いたとき、正直、「歌うの難しそう…」と思いました(笑)。
 
──構成や展開が細かい楽曲だもんね。
 
Hina そう。トラックも、メロディーもいい意味でJ-POPっぽくないところがたくさんあるから。楽曲としてハイセンスだし、ハイクオリティーっていう。
 
──ざっくり言うとテクノやハウスといったエレクトロニックミュージックにジャズのエッセンスを加えた感じの楽曲ですね。
 
Lil’ Fang そう。歌も少しジャズとブルースの要素を入れた感じ。
 
──それに今回はいろんなビートが絡み合っているから、ビートにどうアプローチすべきか最初は戸惑ったんじゃないかなって思いました。
 
Akina (小声で)そうそうそう。
 
Lil’ Fang そこが大変だったんですよ。今回初めて、本番レコーディングの前にプリプロを2回やりました。最初は、みんながこの曲をどんなふうに咀嚼してきたのかを知るためのプリプロだったんです。そしたら咀嚼度が全然違って。
 
──リズムの取り方で全然違ってくる曲ですよね。BPMは130だけど、130で取る人と65で取る人が出てくる。緩急もあってテンポ感が曲中で変化する曲だからグルーヴの作り方も人それぞれになってくる。
 
Hina そうなんです。その足並みを揃えるのがめちゃくちゃ大変で。こりゃ今日は揃わないねって(笑)。
 
──諦めた(笑)。
 
Mikako 1回話し合おうって(笑)。
 
Lil’ Fang 誰が良かったとか悪かったという話じゃなくて。半分で取る人もジャストで取る人もどっちも良かったんですよ。これをどちらかに寄せるのか? そもそもキーはどうしようか?とか。いつもプリプロが終わってから歌割りを考えるんですけど、誰をどこに当てはめてみても“これじゃない感”がずっとあって。だから、この曲は今までで一番、制作スタッフさんとディスカッションを重ねたんです。
 
──細かい部分まで詰めていかないとカタチにならない曲だと。
 
Lil’ Fang そう。ひとりで歌うんだったらメンバーの誰が歌ってもカタチになるんです。でもFAKYとしてどの方向でまとめようか?っていうのにすごく時間がかかって。そのディスカッションを経て、「じゃあ、ここはこのメンバーにこういう風に歌って欲しいから、こういうリリックにしよう」とか、歌詞も細かいところまで詰めてから、2回目のプリプロに臨んだんです。
 

歌う機会を重ねることで、どんどん表現が上手くなっていく曲!
 

──歌入れに関して、Lilさん以外の4人はどうでしたか?
 

Hina 私がいちばんリズムに苦戦したと思います。

Lil’ Fang そうだね(笑)。
 
Hina オンビートのアップテンポなところもありつつ、ブリッジは一気にビートが緩やかになるから、その捉え方が難しくて。1回目のプリプロが終わってからも聴き込んで自主練したし、レコーディングのときもLilと岡嶋かな多さんにボーカルディレクションをしてもらって何回もテイクを重ねて。自分的にも挑戦だったし、学びがたくさんありました。
 

Akina 私もレイドバックして歌うタイプだからリズムに苦戦しました。あと、この歌詞を伝えるためにはどういう声で歌えばいいのかなって。曲自体は明るいから、ちょっとポップな感じで歌いたいんだけど、歌詞は自分を見直すことがテーマなので、もう少し大人っぽく歌いたい気持ちもあって。そのバランスにすごく迷いました。
 
──声のトーンの選択も難しいでしょうね。ハジけた感じで歌うのか、それとも落ち着いた感じで歌うのか、アプローチがいろいろ考えられる。
 
Taki 私はレコーディングのとき、1個のフレーズを違う感じで歌ってました。
 
──何パターンかの声色で歌ってみたということ?
 
Taki そうです。1個のフレーズだけでも、「もうちょっと明るい感じで」「もうちょっと大人な感じで」「もうちょっとセクシーな感じで」って歌い分けて。そこからLilとかな多さんが、「これが良かったからもうちょっとこの感じをやって」「もうちょっとこれで」っていう感じで歌っていったんです。
 
Lil’ Fang  TakiのOKテイクを選ぶのはめちゃくちゃ難しかったです。
 
──それはどれも良いから?
 
Lil’ Fang そう。今回の歌はTakiがキーパーソンなんです。その一行がどっちに行くかによって全体の雰囲気が変わるっていうところをTakiに任せてみたので。Takiにいろんな表現力があるっていうことを改めて認識させられました。
 
──Mikakoさんはどうでしたか?
 

Mikako 私はFAKY史上初、苦戦の、苦戦の、苦戦でした。
 
Lil’ Fang 顔がやばかったもんね。見たことない顔してた(笑)。

Mikako まったく歌えなくて。声に気持ちが乗らない、声が出ない、リズムも取れない……っていう(笑)。自分の中でぐるぐるぐるぐる迷路にはまり込んじゃって。本当に困って、「どうしよう?」ってLilに個別に連絡したくらい。それこそ「あとちょっと、あとちょっと」っていうのがすごくあったんですよ。でも、この曲自体、あとちょっと、あと一歩みたいな葛藤がテーマにあるから、いい意味で、今の自分の感じを大事にしようと思って。あとはLilとかな多さんに任せようと思って、そこから良いテイクを選んでくださいっていう。
 
──Lilさんは今回の楽曲にどんな気持ちで向き合いましたか?
 
Lil’ Fang 私含めて全員苦戦した曲なんです。でも、そこも含めて「あと少し」っていうのを体現したいなという気持ちがあって。敢えて難しいことに挑戦していくことに意味があると思うし、そこに価値があると思うんです。あと、この曲はたぶん、これからみんな上手くなっていくと思うんです。さっきMikakoがライブで育つって言いましたけど、歌う機会を重ねることで、どんどん表現が上手くなっていくはず。その過程を体験できるのも新しいことだし、素晴らしいことだと思ったんですよね。
 
──そういうFAKYの姿勢も含めて聞き手にメッセージを伝えたかったと?
 
Lil’ Fang そう。苦しんで、もがいて、でもやっていくんだっていう。毎日時間は流れていくからやるしかない。そのなかでベストを尽くしてるんだよっていうことを伝えられたらなって。だって、みんな今、本当に辛い中で頑張っているから。それを言葉で言っても重みがないかもしれない。でも、この曲は本当に私たちがもがいてるから、すごく伝わるんじゃないかと思ったんです。
 
──今回の楽曲は、疾走感のある曲だから、明るくポップにハジけて歌えばドライビングソングみたいになるかもしれないけど、そういうアプローチじゃない。曲のテーマに通じるじれったさや歯痒さみたいなものがちゃんとパックされているなって思いました。

Lil’ Fang そう言ってもらえるとうれしいです。あえてキーも1個上げたんですよ、苦しい感じになるように。
 
Akina 本当ぐるじぃよぉ(笑)。
 
──歌詞はLilさんとイワツボコーダイさんの共作ですが、どのように書いていったんですか?
 
Lil’ Fang もともとイワツボさんが書いたものに私が補作詞していきました。本当に今、コロナで大変じゃないですか。でも、マスクとか検温とか手指消毒とかが当たり前になってきて、みんなそれに慣れてきて、あとちょっとで本当に新しい日常になりそうだなっていう予感はしてると思うんです。その感じをどう間接的に表現するかっていうことに注力しました。
 
──作詞するうえでポイントにした部分は?
 

Lil’ Fang 今まで第三者が歌詞の中に出てきていたんです。けど、第三者を出したくないなと思って。あと、「half-moon」は、聞く人みんなに向けて広い意味で刺さるように書いたんです。Hinaをきっかけに広範囲の人にFAKYを知ってもらえたので、より多くの人の共感を得るためにああいう歌詞にした。次の「ダーリン」は、相手がいる歌詞というか、相手がいて生まれる気持ち。自分の心の中だけで思ってることを歌っている日記のような歌詞だと思ったんです。
 
──なるほど。
 
Lil’ Fang そこからもう一歩深めるにはどうすればいいんだろう?と考えたときに、歌詞にあるReflectっていう言葉がキーワードだと思ったんです。自分の気持ちが自分の体の輪郭で反射し合ってる。それを自分で見ることで自分を省みることができるなって。だから、サビの最初の“聞こえてReflect”は、反射音は聞こえないけど、自分を省みたときの心の声は自分で聞くことができることを意味していて。次の“feel inside and reflect”は、自分の心の声を感じたいっていうこと。最後の”Look inside“は、その現実を視覚的に捉えなきゃいけない、現実をしっかり受けとめなきゃいけないっていう意味を込めて書いたんです。その3段階でReflectにある「反射する」と「省みる」の2つの意味をしっかり表現したいなって。
 
──歌詞にある「私の中の私」という言葉もキーフレーズだと思いました。

Lil’ Fang そこはもともと“鏡の中の私”だったんです。それを私が、今話したReflectの意味も込めたかったから、“私の中の私”にしました。FAKYはみんな根クラなんで自分との対話時間が長いんですよ。根アカがひとりもいない(笑)。そんなグループも珍しいと思うし。
 
──“もうちょっと”“あと一歩”というのは、「ダメだった。残念だった」というネガティブな志向にも繋がる言葉だけど、そっちで着地させていないのがFAKYらしいと思いました。
 
Lil’ Fang ポジティブにしようとは思ってなかったんですけど、結果そうなりましたね。
 

Akina だから、この歌詞、めっちゃ好きなんです。「誰にも真似できない自分」みたいな歌詞も出てくるし、ちゃんと自信を持ってる人が書かれていて。自分はもっとイケる、もっとやれるっていう歌詞になってるんですよね。

今回の振付はFAKY史上一番ディフィカルト!?

──今回の振付を手掛けたQuick Styleはノルウェーを拠点にしている世界的に有名なチームです。初コラボになりますが、どんな印象を受けましたか?
 
Taki 私は16歳のとき、Quick Styleのワークショップに参加したことがあるんです。それで彼らのことを知ってたから、今回Quick Styleとやれると聞いたときは、私がいちばんテンション上がったかもしれないです。ただ、Quick Styleはアイソレーションが多くて、リズムの細かいところまできちんと表現するチームなんです。だから、Quick Styleとやると聞いたときは“ワオッ”と思いました。超難しいのを知ってたから、「怖いな、できるかな」って。
 
Akina 今回はビートがないところでも振りが付いてるところがすごく多いんです。今までいちばん細かい振付になっててすごくチャレンジでした。
 
──FAKY史上一番ハード?

Taki ハードというよりディフィカルト。細かいところまですぐ覚えなきゃならなかったから、ちょっと頭ポンポンだったです(笑)。
 
Lil’ Fang 今回はめちゃくちゃ難しかったですね。日本人には取れないビート感というか。Quick Styleのみなさんにはビートが聞こえてるんですよ。けど、ウチらにはそのビート感がないから、それをまず自分に入れることが難しかったです。
 
Mikako プラス、私はひとつひとつの仕草も海外の感じだと思っていて。日本人だったらその仕草は出ないだろうとか、この歌詞にその動きをつけるんだ?っていう。体のラインから、手振りから、顔の角度まで、これは新しいな、これは面白いなと思いました。
 
Hina 私も、Quick Styleから送られてきた今回の振付動画を見たとき、すごく衝撃でした。
 
──世界の衝撃映像みたいな(笑)。
 

Hina 本当そう(笑)。口、開きましたもん(笑)。このクオリティまでできるかなっていう不安は正直ありました。FAKYでこれまでいろんなダンスナンバーをやってきたけど、ライブでダンスしかやらなくても成立するくらい、これはダンスにフォーカスしてる曲になってるから。最初は苦手意識がありましたけど、今は大好きです。
 
Akina あと、もうひとつポイントがあって。この曲の振付にカノンという動きがあるんです。ひとりずつトントントンって順番にやっていくんですけど、それがすごく多くて。リハでやってみたら、私たちはカノンが苦手だということが判明して(笑)。
 
Lil’ Fang 本当カノンがうまくいかなかったんですよ。さっきの歌のリズムの話に重なるんですけど、5人のダンスのリズム感も違うんですよ。レコーディングでも大変だったリズム感の足並みを揃えることがダンスでも大変で。歌でも個性強いし、性格もバラバラだし、ファッションも違けりゃ、リズム感も違うのかって(笑)。
 
Akina でも、そういうシンプルなところからダンスを考え直さないといけないねって。ダンス精度を鍛えられた曲になりました。
 

──今回のMVの見どころは?

Lil’ Fang 今回はひとりでずっと踊るシーンがあって。鏡の前で自分に向かって踊るんです。
 
──まさに「私の中の私」。
 
Lil’ Fang そう。そのシーンをひとりずつ撮っていって。今回、リモートカメラが導入されて、コンピュータのプログラミングで何回も寸分違わないカメラワークができるんです。そのカメラで1人1人のシーンを撮ってるんですけど、同じ振りでひとりずつ入れ替わっていくんです。あの切り替えはオォーッとなると思います。かっこいい。
 
──あと、今回はフロアダンスも披露してますね。
 
Lil’ Fang こんなにフロアを転げ回るのは初めてですね。
 
Hina めっちゃ痣できましたもん。まだあるかな、痣(と言って見せる)。
 
Mikako 私も……と思ったら、すいません。治ってました(笑)。
 
Lil’ Fang 説得力がなくなっちゃうよ!(笑)でも、本当ゴロンゴロンしてますから。見てもらったらわかると思います。そこも見どころですね。
 
──そろそろ2020年も終わります。FAKYにとって2020年はどんな一年でしたか?


 
Taki この一年はめちゃくちゃ短く感じてます。でも、コロナでいろいろあって、自分のリフレッシュになった年でした。今年で二十歳になったんですけど、自分がこれからどう進みたいか、どう進めるのか、時間があったからちゃんと見つめ直すことができて、2021年に向けた準備ができた気がします。
 
Akina 私も同じです。外出自粛期間にひとりでいる時間が多かったから、自分を見つめ直しました。今年はいろいろあったけど、これから先をポジティブに切り替えられるように、どうやって自分は頑張ればいいのか、そういう自分のステップアップができて、この一年には感謝の気持ちもあります。
 
Hina これからFAKYをやっていく上で必要な一年間だった気がします。コロナもあったけど、FAKYの活動だけを見ても環境が変わったりとかいろいろあって、それぞれがFAKYの中での役割とかを考えたと思うので。本当に大変だったけど、この一年でFAKYが失ったものは何もなかったと思うから、みんなで協力して頑張ってきて良かったなと思うし、これから先、FAKYをやっていく上で必要なものがわかったというか。FAKYにとって分岐点になった、すごく大事な一年だったと思います。
 
Mikako 今年はライブも少なかったから、お客さんと直接会う機会がすごく少なくて。ファンのみなさんとの距離が離れちゃうかなと思ったけど、世界中が同じことに対して悩んで葛藤して、逆に心の距離は近くなった気がします。いろんな人とSNSで近くなれたし、みんなで同じことに対して考えられたことは、それはそれで幸せな感じもありました。
 
Lil’ Fang Hinaと通じるところがあるんですけど、必要なものと不必要なものがはっきり見えたと思います。本当の意味でちゃんとFAKYがやりたくて集まった5人なんだなって感じることができた。それはメンバーだけじゃなくて、FAKYのスタッフのみなさんもそう。チームとして信頼感がすごくアップした。
 
──絆が強まったと。
 
Lil’ Fang そう思いましたね。会えない時間が愛育てるんだなって(笑)。

 

撮影 長谷 英史

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記事情報

猪又 孝

ライター

猪又 孝

1970年生まれ。音楽ライターとして国産のR&B/HIPHOP/歌モノを中心に執筆。日本の著名ラッパーが作詞術を語る単行本「ラップのことば」「同2」を企画・編集・執筆。安室奈美恵、三浦大知、東方神起、ナオト・インティライミなどのオフィシャルプロダクツにも関わる。HIPHOP専門ラジオ局「WREP」に放送作家/ディレクターとして参加した他、ラジオ/TV/配信コンテンツの構成も多数手掛ける。