気づけば夏が過ぎ去り、あっという間に秋到来。朝と夜の涼しさに、もうすぐ10月だということを感じずにはいられませんね。
今回のコラムでは、2017/9/27にアルバム『Smokes』でメジャーデビューする“SWANKY DANK”にアルバム名である『Smokes』にちなんで、中目黒の燻製の名店「nakameguro 燻製 apartment」でインタビューさせていただきました!
大人の秘密基地のような雰囲気が漂う店内にもバッチリハマってしまう、魅力あふれる4人をたっぷりとご紹介します‼
“SWANKY DANK”といえば、東京発の4ピースPOP/EMO PUNK ROCK BAND 。兄弟であるYUICHI(Gt&Vo)とKOJI(Vo&Ba)を中心に2007年に結成されました。しかし、その活動は決して順風満帆というわけではなかったようです。そんな彼らが10年目の今年、舞台をメジャーへと移し、アルバム『Smokes』を発売。
彼らがメジャーで、そしてアルバム『Smokes』で目指していることとは―?
―“SWANKY DANK”のみなさん、メジャーデビューおめでとうございます!まず初めに、バンド結成の経緯について教えていただけますか?
YUICHI) 僕が兄で、KOJIが弟なんですけど、2人兄弟でバンドをやったのがきっかけです。最初の数年は違うドラマーと3ピースで活動をしていたんですが、色々あって新しいドラマーを探していた時に、違うバンドでドラムをしていたSHUNと出会って。最初は、サポートでおねがいしていました。僕たちとしては彼に加入して欲しかったんですけど、その時のSHUNは他に誘われているバンドがあったので、そう上手くはいかなくて…。
そんな時にアコースティックの新曲を彼に聴いてもらったら、「曲作りを一緒にやろう!」って言ってくれたんですよね。でも僕らとしては、曲作りを一緒にしているのにメンバーじゃないというもどかしさがあって。「このままだとSHUNがいなきゃダメになっちゃうな」って思ったので、ある日のスタジオ終わりに思い切って「一緒にバンドをやらないか」と切り出そうとしたんです。そしたら、逆にSHUNから「ちょっと話がある」って言われたんですよ。めっちゃ焦りましたね(笑)。もうサポートをしてもらえなくなっちゃうのかも……と思ったので。そしたら「他のバンドをすべて断ってきたから“SWANKY DANK”にいれてくれないか」って言われたんです!! もちろん、即答で「いいよ、いいよ!」って(笑)。それがきっかけですね。
―数あるバンドのドラマーを務める中で、SHUNさんが「“SWANKY DANK”しかない!」って思ったのは、何故ですか?
SHUN) 僕がサポートに入った時期って、“SWANKY DANK”にとって大変な時期だったんですよ。前のサポートドラムが抜けたり、音源を出すタイミングを見失っていたり―。
そんな大変な時期に、YUICHIがアコースティックの状態で聴かせてくれた曲が「新しいスタートをきろう」という思いにあふれていて、すごく良かったんですよね。今までの音楽シーンでは、こういう曲はできないなって本気で感じました。そういうバンドを自分もやりたいと思ったんです。
もし「新曲を一緒に作らない?」って声をかけてもらった時に、聴かせてもらったのがあの曲じゃなかったら、もしかすると僕はここにいなかったかもしれないですね。
―KO-TA さんは、どのような経緯があったのでしょうか?
YUICHI) SHUNの加入から2年ほどして、KO-TAがメンバーになりました。KO-TAは他のバンドのギタリストで、“SWANKY DANK”結成当初からの友達だったんですよ。その時から「いいギターを弾くな」と思っていて。あるバンドのサポートでKO-TAと一緒になったことがあって、「どうやって太い音だしてるの?」と聴いたら、その弾き方が僕の弾き方とすごく近かったんです。それでKO-TAのことが、もっと好きになりました(笑)! もともと彼がいたバンドとは、一緒にツアーを回るぐらい仲が良かったんですけど、惜しくも解散することになって。「これはチャンスだ!」と思ってサポートをおねがいしました。当時の僕らは3ピースであることにも悩んでいた時期だったので、どうしてもKO-TAの力が必要だったんです。実際、4ピースで音を鳴らしてみたらすごく良くって。彼自身は解散した直後で、バンドをする気すらなかったようで、「おねがい!」って頼みこんで2本、3本…ってサポートをしてもらうライヴを増やしていきました。
ある時、『BONEDS』というコラボレーションアルバムのツアーを一緒に回ることがあって、その時は彼以外にもう1人サポートギターがいたんです。そのサポートが入ってるライヴをKO-TAが見に来てくれたんですよ。それが決定打になったみたいで…。
KO-TA) ライヴを見て、使命感を感じちゃったんですよね(笑)。もう1人のサポートも、すごくいいギタリストだったんですけど、「僕が入ったほうがもっと良くなるな」って。それでモヤモヤしちゃったので、自分から「今後のサポートは、全部やらせてくれ!」って頼みました。
正直、サポートを誘われた当時は、ガッツリとバンドをやることに疲れちゃっていた時期だったんですけどね…。でも、“SWANKY DANK”ならって。
―各々が壁を乗り越えてきたらこそ、今があるわけですね?メンバーチェンジも関係があると思うのですが、“SWANKY DANK”は最初の頃と比べると音楽性が違いますよね?初期の頃はPUNK色が強いというか…。
YUICHI) そうですね。“SWANKY DANK”の元々のコンセプトが“メロディックPUNK” だったので。1枚目のアルバム『THE LOVE WAS GONE… 』の時は、そういう音が鳴っていると思います。
2枚目の『Circles』は、原点回帰の“エモロック”。色んな音楽を吸収しつつ、どんどん進化していった感じですね。「僕たちの持ち味ってどこにあるんだろう」って考えた時に、自分たちのバックボーンにある音楽を融合させたら強いだろうなって思ったんです。
―そうして培ってきたすべてが、この『Smokes』に集約されているわけですね? ちなみに、タイトルにはどのような思いが込められているのでしょうか?
YUICHI) そうですね。メジャーデビューするにあたり、音楽シーンに「のろしをあげる」という意味でつけさせていただきました。1曲目の「I Never Gonna Let You go」で、一瞬ふわっと香って、中身を味わって「うまいっ!」ってなって、また最後に香って抜けていくような燻製のようなアルバムになっています(笑)。
SHUN) 特にピアノで始まって、その後に音が広がっていくことで、聴く人がびっくりするようなインパクトを残せたかなと思っています。
YUICHI) 最後の「Make a Noise」は、みんなで一緒に歌える曲だし、『Smokes』の名に恥じない、癖の強い終わり方をしています(笑)。色んな人に聴いてもらいたいですし、僕らの合図に気づいてもらえる作品にしたいなと思っています。
―作詞・作曲はどなたが担当されているんですか?
YUICHI) 僕とKOJIですね。2人とも作詞・作曲をするんですけど、KOJIは僕にないものを持ってるのでいいなぁって思います。兄弟だから育ってきた環境も一緒だし、感性も似ているものの、やっぱり個性はありますよね。いい曲を書くなぁと思いますし、ちゃんとKOJIを認めています。1番のライバルですからね(笑)。
―KOJIさんからしても、やはり兄のYUICHIさんはライバルなんですか?
KOJI) そうですね。例えば、どちらが作った曲がMVになるか、リードになるかというのは、毎回勝負じゃないですか。そういうところはライバルだと思っています。
YUICHI) そう思っているから、お互い常に全力で曲を作れるのだと思います。
―アレンジを担当されるSHUNさんやKO-TAさんからみて、2人の作る曲に対するイメージってありますか?
SHUN) 特にこうっていうイメージはないですね。彼らを信頼していますし、作ってきてくれる曲は、常にいいものなので。僕が考えるのは「その原石を、どうやったら輝かせられるか」ってことなんですが、毎回「こういう感じの曲があるんだ!」って驚かされることは多いかも。
KO-TA) 2人が作る曲のバリエーションがすごく多いので、アレンジしてても、とても面白いよね。
―自分たちが愛している曲と共に掴み取ったメジャーデビューなわけですね?
YUICHI) 掴み取ったというか…。僕たちにとってメジャーデビューは「チャンスをもらえた」という認識にすぎないので、このチャンスをいかに活かしていくかが大事かと思っています。
―メジャーデビューをするにあたり、何か意識が変わったことはありますか?
YUICHI) 周りにすごく感謝をすることが増えました。僕たちがここまで続けてきたっていうのはもちろんですが、こうやってチャンスをいただけたのは、やっぱり支えてくれた仲間のおかげだと思うので。メジャーになる以上は、とことんやってやろうかな! と。
KOJI) メロディックやPUNK等の自分たちと関りの深いシーンをちゃんと盛り上げていきたいです。僕たちの音楽を聴いてもらうことで、ライヴハウスやメロディックにもっと興味を持ってもらえたら嬉しいですね。
SHUN) もちろん「天下をとりたい!」っていう気持ちはあります。でも、いいバンドはたくさんあるので、僕らをきっかけにして「他の音楽にも出会えた」という体験をたくさん作れたら嬉しいですね。
YUICHI) SHUNは謙虚に言っていますけど、やっぱり「NO.1をとりたい」です。仲間も増えてきたので、ガンガン攻めていきたいですね!!
―メジャーデビュー後、初の全国ツアーに向けて今の心境はいかがですか?
YUICHI) 正直、めっちゃ楽しみですね! 発売前なので、まだそこまで実感はないんですが、『Smokes』と共にツアーを回るっていうのは楽しみでしかないです。早く新しいアルバムを聴いてもらいたいし、ファンの方たちがライヴでどんな反応するのかも見たいなぁ……。
以前のツアーよりも本数が少ない分、「どういうライヴにしたい」っていう意志を、より強く持ってファイナルまで、1つ1つの会場を回っていこうと思います。
―たくさんのお話を聞かせていただき、ありがとうございました! アルバム『Smokes』にちなんで、燻製料理もお召し上がりいただきましたが、燻製ビールって初体験でしたよね?
YUICHI) 燻製ビール、なんか黒ビールみたいでしたね!
KOJI) あと、ビーフジャーキーうまかったぁ!
YUICHI) そうそう。硬いお肉を想像してたんですけど、すごい柔らかいですね。びっくりしちゃった(笑)。
―ほかに印象に残った燻製料理はありましたか?
SHUN) 燻製タラコとか、あれはうまいでしょ! ご飯にのせたら最高だったかも。
YUICHI) 半熟玉子の燻製って初めて食べたんだけど、あれはやばい! 柔らかいけど、燻製感が最後にほわって来る感じで、香りが鼻から抜けていったよね。
KO-TA) ポテサラがめっちゃ美味しかったですね!! あのいぶりがっこな触感が楽しい!!
SHUN) スモークいいね。のろし上げてたな、あいつら(笑)。僕らのアルバムに負けないくらい、主張が強い。
―燻製といえば、やっぱり王道は肉料理ですよね! ボリューム満点でしたね。
KO-TA) ベーコンやばかった!!
SHUN) 油がのってて、噛みしめる度に旨味がすごかった。ジューシーだけど、後味の燻製感。匂いでふわって燻製がきて、口にいれて噛みしめるとまた香りがぬけて…。
YUICHI) あと、あの和牛もも肉の燻製ね。玉子と絡めると新触感のすき焼きみたいな…なんとも言えない美味さだった。あれは、ほんと癖になりそう。
KOJI) 僕…、燻製好きっすわ。今日で目覚めました(笑)。僕らのアルバムもこれくらい癖になるものなので!
本日メンバーが食べた店舗おすすめメニューはこちら
(※メニューは取材当日の内容となります。)
*燻製ビール シュレンケルラ メルツェン(写真右)*
≪店舗コメント≫
癖は強いが、はまるとやめられない味。コーヒーのような深い香り、スパイシーな味わいが魅力です。
*燻製ビーフジャーキー*
*燻製チーズ*
≪店舗コメント≫
プロセスチーズを16時間燻製。お店の定番商品です。
*燻製半熟玉子*
*燻製ポテトサラダ*
≪店舗コメント≫
マヨネーズ不使用でヘルシーな燻製ポテトサラダ(玉子、沢庵、仕上げのパルメジャーノが燻製されています)。
*燻製タラコ*
*富士黒豚の自家製ベーコン*
≪店舗コメント≫
1週間から10日間熟成させ、14時間燻製にかけ作る当店のベーコンは本来の豚肉の旨みが楽しめる逸品です。
*黒毛和牛もも肉の燻製*
≪店舗コメント≫
「nakameguro 燻製 apartment」のメイン商品。ダッチオーブンで燻製したA5ランク黒毛和牛モモ肉を溶き玉子にくぐらせて召し上がれます。ほかにも燻製した醤油、塩、ワサビ、お味噌などの調味料もお好みでお使いください 。最後に残った玉子で燻製の玉子がけご飯もお召し上がり頂けます。
*燻製ミートソーススパゲティ*
≪店舗コメント≫
12時間以上冷燻したひき肉を使用。自分がお勧めする一番の商品。仕上げの燻製パルメザンチーズは欠かせません。
『Smokes』
1.I Never Gonna Let You go
2.Colors
3.Start Again
4.捧ぐ歌
5.Obedeience
6.Closer
7.The Hot Love Season
8.Making My Way
9.アイノコエ
10.Neverland
11.Make a Noise
【SWANKY DANK OFFICIAL WEBSITE】
http://www.swankydank.net/
【SWANKY DANK 公式Twitter】
https://twitter.com/SDANKofficial
≪撮影協力≫
「nakameguro 燻製 apartment」
住所:東京都目黒区中目黒1-1-52
TEL:03-5725-8391
営業時間:月曜~土曜・祝前日 18:00~翌1:00(L.O.24:00)、日曜・祝日 17:00~24:00(L.O.23:00)
最寄駅:東急東横線・東京メトロ日比谷線 中目黒駅 徒歩5分
URL: http://span-co.jp/nakameguro/index.html
ライター
坂井彩花
元楽器屋の経験を持つライター。音楽系の記事を中心に執筆中。ntt人生は盛大なネタです。音楽とお酒と人がすき。Twitter :@ https://mobile.twitter.com/ayach___ 公式サイト: http://note.mu/color_music