Dream5で見せてきたキレのあるダンスに加え、”ようかい体操のお兄さん”としても幅広い層から支持される高野洸。2017年にソロ活動に入り、ミュージカルなど舞台にも出演するほか、2018年にはファースト写真集『洸』(主婦と生活社)も出版するなど躍進を続け、1月30日には満を持して初のソロシングル「LOVE STORY」もリリース!2019年は芸能生活10周年ということで、「LOVE STORY」のことだけでなく10年の芸能活動のことを振り返ってもらいました。
ファンと一緒に作り上げた「LOVE STORY」
──初のソロシングルは「LOVE STORY」ということで恋愛にガッツリ向き合っていますが、気恥ずかしさを感じたりはしませんでしたか?
高野 自分で歌詞を書いたわけではないので、恥ずかしさとかはなかったですね。この曲は、ファンのみなさんの恋愛エピソードを募集して作ったんですよ。
ひとつの恋愛にこだわるよりみんなの意見を聞きたいなって、ファンのみなさんにアンケートをとって恋愛エピソードを送っていただいたんです。歌詞もみんなの意見を代弁しているので、みんなで作り上げた曲ですね。
──すごく斬新な作り方ですね。
高野 そうですね。ひとつのLOVE STORYだけじゃなくてたくさんの人のエピソードを集めているので、恋愛の統計学みたいな感じもあって。
アンケートの結果も面白かったですね。人によっていろんなエピソードがあって、それぞれに分かるし、けっこう共感できちゃうんですよ。たぶん僕らと同世代でなくても、幅広い年代の方に共感してもらえると思います。ファンのみなさんと一緒に「恋愛あるある」を集めた楽曲って感じですね。
──ファンと作り上げたメモリアルな作品なんですね。片想い・両想い・失恋という3つの「LOVE STORY」がテーマになっていますが、歌っていて気持ちが乗せやすかった曲はありますか?
高野 失恋の「You’ve broken my heart」ですかね。ただ、片想い・両想い・失恋という言葉を並べると「恋愛」というイメージが強くなっちゃいますけど、僕自身は恋愛のことだけを歌ったという意識はないです。僕のイメージ的には、片想い・両想い・失恋っていうのはサブテーマで、ダンスチューン、ミドルバラード、アップテンポっていう雰囲気でとらえています。
失恋の曲はミドルバラードなんですけど、ベースも効いてるしスネアドラムの強い音も印象的だし、ついつい踊りたくなっちゃうようなノリがいい曲。それでいてちゃんとバラード感もあって、そこに失恋の歌詞をあてているっていうのが素敵なんです。
──確かにダンスナンバーとしても聴ける曲ばかりです。
高野 そうなんですよ。歌詞を付ける前に曲を選んでいるのですが、その段階で「踊れる曲」ってことを大事にしました。ほかの曲もダンサブルなナンバーで「LOVE STORY」を歌とダンスで表現しているので、曲自体を楽しんでもらいたいです。
DVDではソロのダンスに加えて恋愛エピソードチェックも
──DVDにはA盤、B盤があって、そこでは初めてソロのダンスも披露されているんですね?
高野 はい、ミュージックビデオも3つ撮っています!
──歌とダンスはどちらが好きですか?
高野 得意なのはダンスなんですけど、今は歌が好きですね。歌がうまい人ってすごいなって、3年前ぐらいからそう考えるようになって。やっぱり大事ですよね、歌って。ソロになってこれから歌う機会も増えていくと思うので、そこで安定して歌が歌える人ってすごいと思うので、うまくなりたいですね。
──ずっと練習は重ねてきた?
高野 そうですね。最初の頃はボイトレに行ってましたし、最近はひとりカラオケでずっと歌ってます(笑)。それで録音してチェックしたりして。ミスチルとか星野源さんとかをよく歌ってます。
──DVDのB盤に収録されている「高野洸 恋愛エピソードチェック」はどんな企画ですか?
高野 アンケートでファンのみなさんに寄せてもらったエピソードをじっくり見ていく企画です。
どんなエピソードがいちばん多かったか予想したり、もし自分だったらどうかっていう恋愛観とか、どんなシチュエーションが理想かとか、そんな恋愛トークをしています。
──それはファン必見ですね! 自分の経験に重なっていたり、共感できるエピソードはありましたか?
高野 「冬になると好きな人のことを思い出す」っていうのは共感できましたね。あと、デートするならこういうシチュエーションがいいとかもありましたね。
──理想のデートはありますか?
高野 家でゴロゴロするのがけっこう好きなんですけど、アンケートの結果を見ると、そういうデートに憧れるっていう意見がいちばん多くて、意外とみんな一緒なんだなって。ほかにも印象的なものは多かったし、面白かったです。
ソロ活動で開花する新たな高野洸
──グループでの表現とソロでの表現では、意識は違いますか?
高野 ぜんぜん違いますね。やっぱり真ん中に立つというのは意味が違いますよね。ダンス&ボーカルユニットとして5人でやっていた時は、どっちかというとダンサーとしてのポジションが強くて、ダンスのフォーメーションもいっぱいあったんです。
でもソロだと自分がずっと真ん中にいて、自分の表現で全体が変わる。今回はダンサーさんに4人ついてもらっていて、自分の手振り次第でダンサーさんを操っているように見える振り付けもあったりして、面白いと思います。それは5人でやっていた時には絶対にできなかったことですね。
──ソロになり、高野洸の新たな表現が花開きつつあると!
高野 そうですね。すべてが自分次第なので、やりがいがすごくあります。1人だという気楽さもありますけど、何より自分が全部の責任を背負うので、それもまた自分に合ってるなって。昔から、団体競技はちょっと苦手なところはあったので(笑)。自分で決めて、自分で成長していける個人競技な感じが向いてる気はしますね。
──自由に表現できるソロ活動を満喫しているようですね?
高野 満喫してますね。曲決めの時も楽しかったです。3曲とも全部違うタイプの曲にしようと思っていて、全然違う曲がある中から好きな曲を選ぶ作業も楽しかったし、自分なりの歌い方とか表現によって曲ができあがっていくのが最高に楽しかったですね。
自分でプロデュースできるっていうか、自分の表現がダイレクトに反映されるのは、やっぱりソロだからこそできるって感じですね。
パフォーマー・高野洸と俳優・高野洸との違いとは?
──初めて俳優を経験したのはいつですか?
高野 Dream5の時に「フライングパイレーツ」という舞台をやったのが初めてですね。その時は主演をやらせてもらったんです。
──初舞台で初主演!
高野 そうなんです。それまでステージにはずっと立ってきましたけど、それと舞台は全然違っていて。その時の気持ちとしては、ふだんのグループ活動ではなく、役者の方々の中に入って演じることのプレッシャーが大きかったですね。だけどやっぱり、演技している時はすごく楽しくて。
歌って踊ってということをずっと繰り返してきたところに、演技っていう新しいものを見つけて、すごく新鮮な気持ちで楽しめました。
──それまでは高野洸というパフォーマーだったのが、初めて別人を演じる俳優・高野洸となったんですね。
高野 そうですね。別の人を演じる楽しさを知りました。その時はピーターパン役だったので、余計に楽しかったですね。
──出演されたミュージカル『スタミュ』、『刀剣乱舞』などは、世界観にファンも多い作品ですが、演じる上で気をつけていることはありますか?
高野 やっぱり原作に忠実であることが大事かなって。その役になりきって、2次元が出てきたかのような存在になりたいなと僕は思っています。
──殺陣とかアクションシーンもありますよね?
高野 殺陣は楽しいですね。特に舞台では映えるし、刀の振り方にもいろんなパターンがあったり振り方ひとつで全然変わっちゃうので、間合いとか緩急がすごく大事だなと思います。生死をあらそう場面だったり、人の命のやりとりの場面だったりするので、緊張感のあるものをやってるって実感するし、すごいものを演じてるんだなって思います。
ダンサーだと動きに癖があったりして逆に難しかったりもするんですけど、だからこそ頑張りたいですね。アクションもそうで、人と人とのぶつかり合いを殴り合って演じるってすごいですよね。面白いしかっこいいし、アクションは好きですね。
──アクションしながら演技をするって難しそうです。
高野 そうですね、殴り合うって、体が大きくなってからはリアルではやったことがないですから(笑)。
10周年。もっともっと濃い1年を過ごしたい
──舞台上の自分と素の自分とのギャップを感じることはありますか?
高野 今も声が小さいと思いますけど、そもそも僕はあまりハキハキしゃべらないタイプで(笑)。舞台に立っている時とはだいぶ違いますね。
──静かに過ごすのが好きなタイプですか?
高野 そうですね。ふだんは家でゲームとかをして過ごしています。
──小学6年生の11歳でデビューして、芸能生活10周年イヤーですね。
高野 10年って長いですよね。すごく濃密ですごく運のいい10年でした。
──運がいいというのは、タイミングよくやりたいことが舞い込んでくるとか?
高野 常にそうですね。いつも降ってきたというか、出会ってきた一つひとつの仕事が絶対にやるべきことであり、今もすごくいい環境でやらせてもらっているので、ホントに運がいいなと思います。
──芸能活動を続けようか迷ったことはないのですか?
高野 ありましたね。中学3年生の時に、友達はみんな高校を決めるじゃないですか。その時に、芸能界をやめて進学率の高い高校を目指すか、芸能を続けながら芸能コースのある高校に行くかは、やっぱりすごく悩みました。今だったら、普通の会社員になる道もあるなと。
──一般的な人生か表現者になるかの分かれ道だったんですね。その時、続ける決心を後押ししたのは何ですか?
高野 まず友達にメールしましたね。そうしたら「このまま続けてほしいよ」「頑張って」って、地元の友達も学校の先生もみんな背中を押してくれたんです。
──友達の支えがあって、今の活躍があるのですね。今も応援してくれているのですか?
高野 はい。紅白とか、地元の福岡でも映るテレビに出られた時はやっぱり嬉しかったですね。「仮面ライダー出てたね」って言ってくれたり、そういうのも嬉しくて、頑張ろうって思います。
──家族も応援してくれている?
高野 はい。応援度が100あるとしたら、全員が100で応援してくれてるって感じです!
──すごくいい環境ですね。では最後に、今後はどんな活動していきたいですか?
高野 ひとつは、素敵な俳優になりたいですね。今は2.5次元の世界で活躍させてもらっているし、そうじゃないものにも今後はどんどん挑戦していきたいです。俳優って、年をとって魅力がさらに深まることもあるじゃないですか。僕もずっと続けていきたいです。
お芝居を頑張りつつ、今回CDも出させてもらったし、他にもいろんなことに挑戦していきたい。俳優であり、アーティストでありたいので、歌もダンスも幅広く頑張っていこうと思っています。10年目だし、もっともっと濃い1年を過ごしたいと思います。
1st SINGLE
「LOVE STORY」2019.1.30 ON SALE
AVCD-94260/B ¥1,900(税抜)
AVCD-94261/B ¥1,900(税抜)
AVCD-94262 ¥1,200(税抜)
【高野洸 OFFICIAL SITE】
https://takano-akira.net/
【高野洸 Twitter】
https://twitter.com/akirat_official
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ライター
明知真理子(あけちまりこ)
広島生まれ広島育ち。バイクと音楽とプロレスが好き。趣味は株式投資。気持ちが昂ぶると短歌を詠みます。Twitter:@marippejapan