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【SANTA】中国で大ブレイク!日中両国で活動するSANTAのボーダーレスなキャリア

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【SANTA】中国で大ブレイク!日中両国で活動するSANTAのボーダーレスなキャリア

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ストリートダンスからダンサーのキャリアをスタートし、最年少で世界大会のチャンピオンに。バックダンサーからアーティストとなり、さらには日本を飛び越え、今や中国で知らない人はいないほどの人気者。偏見も、言葉の壁もすべて自力で乗り越えてきたSANTAが、今度は映画に初挑戦した。SANTAというアーティストが歩んできた道のりと想い、そして日本での活動や目指すことについて語ってもらった。

中学生でダンス日本一、高校で世界チャンピオンに!

──初登場なので、まずは自己紹介からお願いします。SANTAさんといえばダンスが真っ先に浮かびますが、ダンスをはじめたのはいつからですか?

SANTA ダンスをはじめたのは3歳の頃ですね。地元の運動施設の上にダンススタジオがあって、2歳上の姉と一緒に、運動のために通いはじめたのがきっかけです。まだ3歳なので自分の意志とは関係なく、当時は運動がてらダンスする、という感じでしたね。そこはスポーツクラブみたいなところだったので、空手のレッスンもあったんですよ。小学生ぐらいからはダンスに加えて空手もはじめて、どちらかというと空手の方が好きだったくらいで(笑)。だからダンスは全然うまくならなかったんですけど、がんばればちゃんと成果が出ることがわかってきて、徐々にグループダンスでセンターをいただけるようになったのもその頃からですね。

小学5年生の時に姉と2人でダンス大会に出てみようということになって、その時に初めてちゃんとしたダンススタジオに習いに行くことにしました。そこで僕は自分の師匠となる人に出会うんです。後から知ったんですけど、そのダンススタジオは名古屋では超有名で、たまたまその時はキャンペーンをやっていて、500円でレッスンが受けられたんですよ。ダンスの師匠であるKENJIさんは日本人として初めて世界大会でハウスダンス部門で優勝した人なんですけど、父も母も、もちろん僕もそんなことはまったく知らなくて、500円だから受けてみようと(笑)。

当時、僕は空手と同時にカポエイラというブラジルの格闘後もやっていたんですが、ハウスダンスとカポエイラは相性が良かったんです。それもあってKENJIさんのレッスンを受けに行ってからは、ハウスダンスからの流れでストリートダンスが大好きになっていきました。僕は名古屋出身なんですけど、豊田市にはブラジルの方がたくさん住んでいるんです。そこのブラジル人コミュニティの方と仲よくしてもらっていて、小学生の頃はダンスよりもカポエイラの方で僕は有名だったんですよ。ヘリコプテイロ(側転からヘリコプターの羽のように両足を360度回転させる技)という、当時日本では2人くらいしかやっていなかった危険な大技を僕が小学生でやっていたものだから、けっこう騒がれたんですよね。僕としてはとにかく好きだったのと、負けず嫌いだから家でできるまで練習していたらできちゃった、という感じだったんですけど(笑)。

その後、中学生の時に日本で一番大きいダンスバトルの大会(2012年の「DANCE@LIVE FINAL SEASON7」KIDS部門)で日本一を獲って、そしたら今度は世界一が獲りたくなって、高校生の17歳の時に史上最年少で世界チャンピオンを獲りました(2015年の「STREET DANCE KEMP EUROPE」)。それ以外にも2つくらい違う世界大会で優勝したんですけど、全然有名にならないなって思ったんですよね。世界チャンピオンなのにキャーキャー言われないなって(苦笑)。それで、それまではフリースタイルで踊るということだけをしてきたけど、そこからは自分の作品を作ってみたり、アーティストの振り付けをしてみたり、その一環としてバックダンサーという仕事にチャレンジするようになりました。ストリートダンスをやっていた時はテレビ番組への出演も、バックダンサーやアーティストさんの振り付けのお仕事も全部断っていたんですよ。当時は生意気にも「俺はストリートダンスでやっていくんだ!」って息巻いていたんで(笑)。でも、20歳になって上京するとなった時、やっぱりいろんなことにチャレンジしたいと思って、バックダンサーのお仕事をするようになりました。

──その後、上京してからはバックダンサーとして様々なステージを経験されていますが、中でも印象に残っているステージはありますか?

SANTA 年齢が若い割に世界タイトルを持っていたというのもあって、当時はいろいろやらせていただきました。バックダンサーのお仕事をいただく時、僕は何人もいる中の1人になるんだったらやりませんって、前もって言っていたんですよね。SHINeeのテミンさんのバックダンサーを務めた時も、スペシャルなパートがあるということで受けさせていただいたんです。実はそれまで僕が思っていたアイドルって、いつもニコニコしていてかわいくて、というイメージだったんですよ。もともとストリートダンスで育った人間なので、尖っていたんです(苦笑)。でも、テミンくんの曲を聴いたら「あれ、カッコいい!」って思ったし、歌もダンスもプロフェッショナルで、おまけに人もいい。そんなテミンくんを間近で見て、「僕もやってみたいかも」と思って、今に至ります。あの時の経験は僕の中ですごく大きくて、もともと僕の頭の中にあったアイドル像を変えてくれたのがテミンくんでしたね。

──そして2019年には日中混合ボーイズグループ・WARPs UPでデビューされます。デビューした時のことは覚えていますか?

SANTA 世界大会チャンピオンというタイトルもあるし、他にもいろいろお仕事させてもらっていたのもあって、実は当時、いくつかの芸能事務所からオファーをいただいていたんですよ。その中でもエイベックスの話が1番面白そうだったのでチャレンジしてみようと思いました。僕は親戚に小栗旬くんがいて、子どもの頃から俳優になることが夢でもあったし、世界大会で優勝しても全然有名じゃないという経験をしたからテレビにも出てみたかったし、そういう思いもあって、エイベックスからデビューしたらそれが叶うんじゃないかなと思ったというのが理由ですね。ただ、僕はアイドルにはなりたくないです、と。アーティストとアイドルって同じ言葉のように捉えられることもあるし、そこは人それぞれの価値観だと思うんですけど、僕としてはアーティストとしてにステージに立ちたいという思いがすごく強かったんです。WARPs UPはかわいいというよりカッコいい曲が多かったので、そこはよかったですね。

中国で成功できたのは、ダンスだけで勝負したから。

──そして2021年、中国のオーディション番組『創造営2021』への出演がきっかけで、INTO1として中国でデビューすることになります。そもそもこの番組に出演したきっかけはなんだったんですか?

SANTA エイベックスから突然「こういう番組があるけど出たい?」って聞かれたのがきっかけですね。その時の僕の答えは「いやです」でした(笑)。いや、最初はそう言ってたんですよ。アイドルになるためのオーディション番組で、しかも何十人もいる中の一人になるなんて、絶対にやりたくないって思ってたんです。でも、男性グループのR1SE(ライズ)がデビューした2019年の『創造営』を観てみたら、僕が思っていたアイドル像と全然違ったんですよね。その年に1位を獲ったラッパーの周震南くんなんて愛想がまったくないですから(笑)。でもラップはめちゃくちゃカッコよくて、テクニックだけで勝負してるところがいいなと思って。もちろん、中にはかわいさで勝つ人もいるし、カッコよさで勝つ人もいるし、スキルで勝つ人もいるけど、『創造営』にはそんな多様性を感じたんですよね。日本のアイドル文化から僕が感じていたものより、もっといろんな面を好きになる人が多いんだなと思って。それだったら僕も無理してかわいいフリをしなくていいし、ダンスを武器にチャレンジできるんじゃないかなと思って、中国に行くことに決めました。

それでいざ中国に渡ったら、宿舎にパパラッチみたいな人たちが集まっていたんですよ。他の参加者の中にはもうすでに有名な人たちがたくさんいたので、その人たちを撮るために集まっていたんですよね。だけど僕らのことなんて誰も見ていなくて、それでちょっと気持ちに火が付いた(笑)。その後、初舞台のパフォーマンスを番組のスタッフが確認するためのリハーサルがあったんですけど、そこでも全然期待されてないのが丸わかりで…。それにもイラっとして、「やってやろう」という気持ちで思いっきり踊ったら、ズボンが破れました(笑)。でも、番組のスタッフたちが明らかにザワザワしはじめたのがわかったし、実際そこから空気が変わったんですよ。スタッフから「もしかしたら初舞台の後、フリースタイルで踊ってもらうかも」と言われて気合満々で登場して、張り切りすぎて倒れたんですけどね。(*レベル分けのための初パフォーマンスの後、審査員からの要望でSANTAのみ追加で2回フリースタイルのダンスを踊ったため)

でも僕はこれこそがダンスの魅力だと思うんですよ。歌がうまいとか、演技ができるとか、顔がカッコいいとかももちろんすごい魅力だし、伝わるものはあるけど、どれも好き嫌いがありますよね。でもすごいダンスは誰が見ても「わー!」ってなるじゃないですか。最初に印象を与えるにはすごく強いというか。だからあの時、うまくいったのはたぶん僕がダンスの力だけで勝負したからなのかな、と思っています。それこそ、『創造営2021』に参加した当初はまさかデビューできるとは思ってもいなかったから、東京のマンションも契約したままだったんですよね。でも、初舞台で満場一致の評価をいただいてから、これは勝てるかもしれない、という欲が生まれました。やっと来たチャンスをしっかり掴めたという感覚があったので、そこからは本当に倒れてもいいくらいに思って、というか実際すでに倒れてるんですけど(笑)、それくらい必死に毎日を生きていました。

昔から好きで努力してきたけど、チャンスが巡ってくることって人生でそんなに多くはないですよね。その中でもとびきりデカいチャンスがやってきて、しかも手応えもあった。それは今までの人生で感じたことがない感覚だったので、ここがふんばりどころだなっていうのは明確に感じましたね。それはもしかしたら僕が中学生の頃からダンスバトルを経験していたからかもしれないです。大会も、ちょっとそんな感じなんですよ。今日はダメだなって日は全然ダメだし、今日は勝てると感じた日は決勝戦までチャンスを掴みに行って優勝するっていう。それとプロセス自体は同じだったし、試合慣れしてるというのはあったかもしれないです。

──『創造営2021』を経て、グループの活動の中で学んだことはありますか?

SANTA グループ活動自体は2年でしたが、今までやりたかったことにたくさん挑戦できました。睡眠時間もなかなか取れない中、何を撮っているのかのかもわからないままポーズすることはあっても、そういう活動が憧れだったからがんばれたし、うれしさもありましたね。グループ活動だったので、メンバーと一緒に活動する楽しさもありました。最初の頃は撮影するにもどうすればいいのかわからなかったですし、まず舞台や番組に慣れることが優先だったので…。こういうインタビューも、今みたいにペラペラ喋れない人だったから、喋れるようになったのもその時の経験のおかげですね。

──『創造営2021』以降は主に中国に活動の拠点が移ったということもあり、言葉の壁もあったと思いますが、語学の勉強はどうしていましたか?

SANTA 『創造営2021』に出演する前、日本で何度か中国語レッスンを受けさせてもらってはいたんですけど、全然わからなくて(笑)。簡単な自己紹介と「トイレに行きたいです」、「お腹が空きました」、この3つだけを覚えて行きました。でも初舞台以降、これはチャンスかもしれないと思ったのもあって、そこからは中国語の教科書を読み込んで勉強しました。番組自体もハードで、まるっと1日眠れない日もザラにありましたし、途中でvlogも撮らなきゃいけなかったし、CM撮影が急に入ったり…。当時は1日の睡眠時間が平均で2時間くらいしかなかったです。当時、僕が寝泊まりしていたのが4人部屋で、僕が帰ってくるのはほぼみんなが寝ている時間だったんですけど、帰ってから部屋の外に出て、みんなが寝静まってる間に1人で中国語の勉強をしていました。あの頃は毎日、テスト勉強みたいな感じで勉強していたので、番組をやりながら中国語が上達して、どんどん喋れるようになっていきました。僕、語学は基本、苦手なんですよ。だから外国語を覚える能力は、僕は普通の人より弱いです。英語も下手くそなので。それでも中国語が話せるようになったのはひたすら勉強して、しかも勉強したことをすぐ試せるという環境が、良かったんだと思います。

撮影中もそうだったし、その後に中国でバラエティ番組に出させてもらってからも、「この人と喋りたい」と思う人が友人にも、スタッフさんにもたくさんいたから。この人は今、なぜ笑っているのか知りたいっていう気持ちがあったから、あれだけ勉強できたんだと思います。

──その後、ソロとして人気ダンス番組に数多く出演。中でも「了不起!舞社(Great Dance Crew)」では、メンターも務めています。 ストリートダンスを広めたいというSANTAさんの思いが中国で叶ったとも言えると思いますが、いかがでしたか?

SANTA 僕はデビューステージのMCで「ダンサーの可能性を広げたい」という話をしているんですよ。僕はもともとストリート育ちの、言わばアンダーグラウンドのダンサーだったわけじゃないですか。だからかもしれないですけど、アーティストとダンサーのどっちが上とか下とかないと思っているんです。でも、そう胸を張って言いたいけど、現実問題としてダンサーでは稼げなかったし、世界タイトルを獲ってもキャーキャー言われることもなかった。事実、僕が東京でダンサーをしていた時はものすごく貧乏でしたし(苦笑)。そういう現実を身をもって知っているので、じゃあ自分ができることは何だろうと考えた時、アイドルとしての今の知名度をいい意味で使わせてもらって、ダンスってすごいんだぜというのを僕がみんなに見せることだと思ったんですよ。ダンスの仕事だけをしていたらできなかった方法でダンスの底上げをしたい、というのが僕の考えだったので、ダンス番組への出演はうれしかったですね。

日本と中国をつなげる架け橋みたいな存在になりたい!

──そして今年4月6日には日本で、自身初のアニメタイアップ曲となる「創」をリリースされました。どんな曲になりましたか?

SANTA アニメの主題歌になるなんて思っても見なかったことでしたし、僕自身、アニメが大好きなのでうれしかったですね。今まではダンスで機会をいただくことが多かったんですけど、自分の声で世界観を表現する歌でチャンスをいただくことができて、すごくありがたく思っています。それにアニメの主題歌ってやっぱりカッコいいじゃないですか。ずっと憧れていたということもあって、うれしいですね。

「創」はテレビアニメ「魔神創造伝ワタル」のオープニング曲なんですけど、キャラクターたちが前に進んでいく姿と、歌詞の内容がすごくピッタリなんですよ。「魔神創造伝ワタル」は絵もかわいいし、子どもも大人も楽しめるアニメだけど、触れているテーマは僕に通じるものすごくあって。今って正解がわからない時代だと思うんですよ。僕を例に挙げると、今はスタッフも含めてみんなでSNSをがんばっているところなんですけど、どんな写真が喜ばれるのかなとか、正解がないからこそ迷うことも多いんです。でもワタルは常に前向きで仲間思いで、彼のがんばる姿勢はただ明るいだけではなくて、勇気をもらえるんですよね。この「創」にもそんなメッセージが込められています。


僕が今まで歌ってきた曲はスタイルもジャンルもバラバラなんですけど、自分がステージで歌う時に「この曲はこういう役として歌う」というイメージを持っています。この「創」はデモ曲をもらった時から自分の頭の中に絵が浮かんで、最初から最後までワタルの世界観に合ってると思うし、アニメの映像と一緒にこの曲が流れた時、より日本のアニメの主題歌らしさを感じて、そこがすごく好きなところです。

──4月7日から主演映画『Forgiveness -ワイズマンの孤独-』がショートドラマアプリ・BUMPで独占先行公開中です。普段のSANTAさんからはかけ離れた主人公・聡太のダークな魅力が全開な作品でした。この作品が作られることになった経緯は?SANTAさんから見た主人公・聡太はどんな人ですか?

SANTA 演技は昔からやりたかったことで、中国でドラマに挑戦したことはあったんですけど、映画はこれが初めて。しかも自分の曲をテーマにした作品というのも初めてのことで、面白かったです。曲を作ってそのミュージックビデオを撮るというのは今までにもやらせていただいているので、「Bet for fallen angel 」と「Dirty coffee」、「Forgivenss」の3曲をまとめて、最初はミニドラマみたいな作品を作ろうと言っていたんですよ。それが、いつの間にか映画になっちゃった(笑)。今までの僕の曲って、僕の過去だったり僕自身の気持ちを歌っているものが多いんですけど、例えば怒りだったり家族への想いだったり、人にはいくつもの感情があるじゃないですか。それらの感情からそれぞれ1つを引っ張り出して曲にする、というのを今回はやってみたくて。だからこの映画のEPはSANTAというより聡太が歌詞を書いて、聡太が歌っているというイメージなんですよ。実際に映画を撮る前、役を入れる前のSANTA状態で一旦歌詞を書いた後、聡太になった状態で歌詞をバーっと書き直してるんです。映画を撮りながら、その時に思ったことを歌詞の中に詰め込みました。

──そのせいか、どの曲も音楽単体で聴いた時よりもさらにグッと心に入ってくる感じがしました。

SANTA それは僕だけの力じゃなくて、監督さんと脚本家さんと一緒に話しながら作ったおかげですね。曲のためにある映画でもあるし、映画のためにある曲でもある、というコンセプトをもとに一から脚本を考えて、映画でこの絵を撮るんだったらということで曲や歌詞を調整することもあったので、曲も歌詞も映画のストーリーも、すべてがつながっているんです。今回は特にその連携が素晴らしくうまくできたと思います。だからこそ、映画で曲が流れた時に違和感がまったくないんですよね。

──日本とタイでロケをされたということで、撮影中に印象にのこっている出来事はありますか?

SANTA 僕が演技を好きな理由って、SANTAとして生きているとSANTAとしての価値観しかわからないけど、演技をすると他の人間になれるから、その人の価値観を知ることができるからなんですよね。僕の人生の一部をそのキャラクターにあげることで、その人になった状態で生きて、生活ができるというか。この映画の主人公の聡太は、僕と正反対の人を演じたいというところから決まったキャラクターなんですよ。僕は家族が大好きで、仲もすごくいいんです。地元には昔から今もずっと仲のいい親友がいて、だからそういった存在がいない役にしてほしいって、監督と脚本家さんにお願いしました。タイには今まで何度も仕事で行かせていただいていて、いつもたくさん買い物して、大好きなタイ料理を食べまくるんですけど、そんな聡太という役が入った状態で行ったタイは今までで1番つまらなかったです(笑)。 食べものを味わうのって、気持ちがすごく大切なんだなってしみじみ感じましたね。「この料理おいしい」って思うのって、状態がいいから感じられるけど、聡太みたいな人間はタイ料理を食べても全然おいしく感じないんですよ。そもそも料理においしさを求めてないというか。タイの人の笑い声とか音楽にもまったく興味が湧かないし、風景がきれいだな、このごはんおいしいなっていう感情もなくて、すべてが無味でした。だから早くもう1回、今度はSANTAの状態でタイに行きたいですね(笑)。

ただ、映画の中でも描かれているんですけど、聡太がタイで1週間過ごすうちに、気持ちが徐々に楽になっていくんですよね。その気持ちの変化を描いているのが「Dirty coffee」という曲です。自分がブラックコーヒーだとして、白いミルクのようにやさしい光のような存在が僕の中に入ってくる、というのを本当にその時、感じたんですよ。聡太は基本的に喋らない人だから、お休みの時もムスっとしていたんですけど、その頃になってようやく心を開き出すんです。「Dirty coffee」の中の一節に、「君と街を歩くと道端にある花に気付く」というセリフがあるんですけど、本当にそんな感じだったんですよ。撮影をしている中でも徐々に、今まで生まれなかった感情が芽生えてきて。それくらい聡太に入り込んで撮影してましたね。

この映画を撮り終わってすぐ中国に戻ってSANTAにならなきゃいけなかったんですけど、ずっと聡太から離れたくなくて、何日か引きずったのを今でもよく覚えています。僕が聡太になるのにもすごく時間かかったけど、(聡太に)なったらなったで今度は抜けにくいっていう(苦笑)。映画であんな経験をしてしまったから余計にそれを捨てるのが苦しかったですが、でもそれくらい、愛着のある作品になりました。

──この映画を観る人にどんなメッセージを伝えたいですか?

SANTA まずダンサーのSANTAではなく、俳優としてここまでやれるようになりました、というのをお見せしたかったです。それがある程度納得する形でできました。映画のテーマは「人を赦す」ということです。現代社会って赦されないことがちょっと多いと思うんです。同じ事柄でも、立場が変われば見方も変わるし「赦されない」理由もわかるんですが、もうちょっと「赦す」ことを躊躇わないでいいんじゃないかと思うんです。そうすることによって結果的に自分も楽になるはずですし。

──今後、日本での活動も期待しています。日本でやりたいことは?

SANTA 日本でライブがしたいです。会議のたびに言ってるんですけど、最大の夢は日本武道館に立つこと。でもまずは小さいところからひとつずつ。日本と中国で活動してみて、僕はもちろん知っているけど、お互いの良さがちゃんと伝わっていないんじゃないかと思うんですよね。なので、日本と中国を繋げる架け橋みたいな存在になりたいなと思っています。でも今は中国での仕事がほとんどなので、もっと日本の方に知ってもらわないと。SANTAという存在がいるよということを、まずはみなさんに知ってもらうところからスタートしないといけないですよね。これからもっとがんばります!

撮影 沼田 学

「創」

魔神創造伝ワタル後期オープニングテーマ
https://avex.lnk.to/SANTA_sou

Forgiveness-ワイズマンの孤独-

【出演】SANTA、白河芹、宮本聖矢、卯ノ原圭吾、つじかりん、鐘ヶ江佳太、島林瑞樹、麻生果恩、渚のん、寺尾海史、光徳瞬

Instagram:https://www.instagram.com/wiseman.movie/
X:https://x.com/wisemanmovie


【配信PF】BUMP アプリダウンロードURL:https://emolebump.go.link/aIwT1

BUMPとは

「BUMP」は総ダウンロード数190万回※を超える1話1分~3分の新しいショートドラマアプリです。ユーザーは、マンガアプリのように『待つと無料』で楽しむことができ、1話97円(税込)の課金や広告視聴でもドラマを楽しむことができます。ラブコメディから復讐系、ミステリーや青春純愛、アクションまでさまざまなジャンルの作品を配信しています。「BUMP」公式アカウントから発信するプロモーション告知用の切り抜き動画の再生回数は25億回※を超え、Z世代の女性を中心に幅広いユーザーに刺激的なショートドラマコンテンツをお届けしています。
※2025年2月末現在

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記事情報

尹秀姫(ゆんすひ)

ライター

尹秀姫(ゆんすひ)

出版社勤務を経て、現在はフリーの編集・ライター。たまに韓国語の通訳・翻訳も。K-POPを中心にさまざまなアーティスト・俳優にインタビューしています。