やってきましたクリスマスイブ! この日は誰もが何となくウキウキするものですが、芹澤優さんのファンには違った意味で特別な日。『Yu Serizawa 3rd Live Tour 2022 YOUr No.1』ツアーファイナルがZepp Divercity TOKYOで行われる日なのです。ということで、昼夜行われる内の昼公演を取材しました!
ステージの端から端まで、全てのお客さんとコミュニケーション!
芹澤優ことセリコのファンが集まった満員の客席には、クリスマスということでサンタコスの人もチラホラ。場内暗転しオープニングSEが流れ始めると、一斉にセリコのイメージカラーでもある青のペンライトが振られます。その光景は壮観!その中、まずバンドメンバーが登場。バンドマスター&ベースの宮田‘レフティ’リョウさん、ギター・香取真人さん、キーボード・北村真奈美さん、本ツアーが初参加のドラム・ICCHANさんというラインナップで、セリコのツイッターでも「新・神バンド」と紹介されてましたね。
続いてセリコがステージに現れるとファンも大興奮! 一瞬のピンスポットに照らされた様子はホント神々しいぐらいです。で、オープニング・ナンバーは10月にリリースされた1stソロアルバム『YOUr No.1』の1曲目でもあった「シンデレラストーリー」。アルバムを聴き込んでライブに臨んだファンには、やっぱ1曲目はこれしかないっしょ!という感じ。
セリコの衣装は水色のオフショルダー・ワンピースのアルバムの衣装。飛び回ったり左右にステップしたりするたびに、フレアのスカートがフワッと広がっていい感じです。
サビのフレーズで伸びやかな高音が印象的な1曲目から、間を置かずに2曲目、「ハウ? トゥ!パーティー」へ突入。2ndソロミニアルバム『only you? only me!』収録のナンバーで、「きっと最高の日になっちゃう」などの歌詞がライブ序盤にピッタリ!「叫んじゃえ!(叫んじゃおう!)」のコール&レスポンスはコロナ禍でまだ叫べないのが残念ですが、きっと全員が心の中では叫んでいたことでしょう。
ステージでのセリコは本当に元気いっぱい。ステージの端から端まで走って手を振ったり笑いかけたり。右から左まで、手前から後方まで、全部のお客さんに向けてコミュニケーションしているようです。
2曲目が終わり、最初のMCへ。と思ったらひと言目「芹澤優ちゃんのライブへようこそ!」の前にちょっと間が空いて客席からは笑いも。「何て言おうか悩んじゃった(笑)」と。で、地方4会場を回ってのツアーファイナルということで、「地方公演も来てた人」、そして「芹澤優ちゃんのライブに初めて来た人」に手を挙げてもらうと、それぞれけっこうな人数。熱心なファンの人も最近ファンになった人も、一緒になって楽しんでいるようでした。
MCの後は「アンビバビバラビュー」「デビきゅー」と、また『YOUr No.1』からの曲が続きます。「アンビバビバラビュー」では客席を左右半分に分け、「スキ? キライ?」のところでツアーグッズの扇子を振るアクションも。これも声が出せれば一緒に歌うところでしょうが、まだダメなのでこんな演出に。扇子を持ってない人は、「スキ」はハート、「キライ」はバツを手で作るという気遣いもあって、「みんなが楽しむ」ことを忘れていません。
5曲目は「YOU YOU YOU」。DJ KOO&MOTSUと共演した楽曲で、アルバム収録曲でもあります。アゲアゲの原曲から少しダウンテンポにアレンジされていて、間奏の振りが特にキュート!
MCでは神バンドの紹介、各メンバーとのかけ合いが楽しく、キーボードの北村さんの「髪を青にしようと思ったけどやめた」、新ドラマーのICCHANさんの「仲間はずれ感を感じた?」という話には特に笑いが起きてました。セリコからは「まだお客さんを掴み切れてない感じがする」ということで、奥の方のお客さんとのコミュニケーションも。いやいや、掴まれまくってますよ!とみんな思ってたに違いないですが。
その間にハイチェアと譜面台が登場。続く「Kiss! Kiss! Kiss!」、「ラブミーサイエンス」はいつもとアレンジを変えてしっとりとお届け。そしてi☆Risの楽曲「§Rainbow」は「声出しOKになってるだろうと思って選んだんですけど」ということでしたが、声は出せない代わりにみんなでジャンプ!で盛り上がりました。
この曲が終わったところでセリコはいったん退場。バンマスのレフティさんの「クリスマスのカップルどもへの恨みを込めて!」という、謎にエモい(笑)MCからのバンド演奏タイムがこれまた熱い! 各メンバーのソロも挟んで、クォリティー高い! この間はお客さんも赤のペンライトで応え、ロックのライブのような時間でした。
アダルトでロックな曲調からハイテンションタイムまで!
演奏の中盤には黒と紫を基調とした衣装に着替えたセリコが再登場。そのまま「Break My Tears」「BLUE ROSE」「Close to you」と、『YOUr No.1』収録の新曲を3連発。このセクションは衣装とともにアダルトなムード。ロック調の「Break My Tears」EDM調の「BLUE ROSE」から「Close to you」はバラード調と曲調もさまざまに変わりますが、どれも難なくこなすセリコの表現力はやっぱすげえなーと、今さらながら感心したりして。この3曲はステージアクションも大人っぽい雰囲気で、「Close to you」ではマイクスタンドを使ったダンスも披露していました。
その後のMCでは、また声出しの話に。大声はダメだけど小声ならOKということで、「§Rainbow」での合いの手を小さい声で再現。これには感激していたセリコでしたが、直後に豹変! 「2人参加していなかったヤツがいる」ということで、急にやさぐれ始めると「こんな現場もうイヤだ!やめてやる!帰る!」と、ステージから走り去ってしまいました。
レフティさんが姿の見えなくなったセリコに呼びかけ「着替えのためにこんな茶番に俺たちは付き合わされてんのか!」と身もフタもない(笑)挑発をすると、着替えが終わったセリコが帰還。白いレース調のノースリーブ&ミニのワンピースで、これもカワイイ!
ここからは楽曲も終盤のハイテンションタイム! 再びDJ KOO&MOTSUとの共演曲「EVERYBODY!EVERYBODY!」ではレフティさんがベースを置いてMOTSUさんパートも担当して盛り上げます。さらにヒートアップするには鉄板の「ハイハイハイハハイテンション」では少しだけ小声のコール&レスポンスも。終盤の「今夜くらい、あなたの一番、セリコにくーださい」の言葉には観客全員がキュン死!(推定)
そこからセリコ作詞曲の「告白」でも盛り上がり、ド定番「最悪な日でもあなたが好き。」へ。ピアノのイントロに乗せた「次で最後の曲になります。あっという間に過ぎ去りすぎて、あと少ししか今日がない、あと1回しかツアーができないと思うととっても寂しいんですけど、みんなと一緒にここに来れて、一緒にクリスマスイブを過ごせて、とっても幸せでした。そんな皆さんに、最後はセリコからいっぱいのラブを届けるので、受け取ってください」という言葉は、ファンにとっては何よりのクリスマスプレゼントになったのでは?
しっとりと始まってアップテンポに盛り上がる「最悪な日でもあなたが好き。」を歌い終わると、セリコは走って退場。そして拍手に応えてのアンコールでは、水色のスカートに白のトップスという今日4着目の衣装に。「Merry Birthday!」では12月3日が誕生日だったセリコのためにバースデーケーキが贈られるサプライズも。曲が終わった後はレフティさんが「この曲、アルバムに入ってない!」とクレーム(?)。セリコは「また何か出すので、その時にはレフティさんの曲を入れます!」と宣言してました。
アンコール2曲目は「マジカル☆ラブ」。この曲では「フリー素材タイム!」として撮影・録画が可能!ということになったんですが、「でもみんなで盛り上がりたいよね」ということで、撮影可能なのは1コーラス目だけに。2番になってみんなが一斉にペンライトを振り始めると、その光景にセリコが思わず笑ってしまう場面も。
グッズ紹介のMCを挟み、みんなでバースデーケーキを囲んで写真撮影をした後は、いよいよラストの曲、ソロデビュー曲で「Voice for YOU!」。ファンキーで楽しい曲調で再び盛り上がり、曲が終わってバンドメンバーを先に送り出したセリコはもう一度ステージの端まで行って、手を振りながら会場全体にお別れして退場。
気づけば2時間弱に及んでいたライブは、ご本人が言っていたように、本当に全てのお客さんにラブを届けるような、思いに溢れた時間でした。この後の夜の部も見た人はもちろん、昼の部のみだったお客さんも、大満足して家路についたことでしょう。いいクリスマスでした!
『Yu Serizawa 3rd Live Tour 2022 YOUr No.1(昼公演)』セットリスト
M1 シンデレラストーリー
M2 ハウ?トゥ!パーティー
MC
M3 アンビバビバラビュー
M4 デビきゅー
M5 YOU YOU YOU
MC
M6 Kiss! Kiss! Kiss!
M7 ラブミーサイエンス
M8 §Rainbow
M9 Break My Tears
M10 BLUE ROSE
M11 Close to you
MC
M12 EVERYBODY!EVERYBODY!
M13 ハイハイハイハハイテンション
M14 告白
M15 最悪な日でもあなたが好き。
Enc1 Merry Birthday!
Enc2 マジカル☆ラブ
MC
Enc3 Voice for YOU!
1st フルアルバム
『YOUr No.1』
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ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。