真心宿る力強い歌声で数々のカバー作品にも取り組み、高い評価を得てきた森恵。4月29日にリリースとなる『COVERS 2 Grace of The Guitar +』にも、名曲への敬意とそこに怖気づかない勇気とで開拓した、ボーカリストとしての新たな境地が満載だ。自身のアコースティック・ギターを中心にしたシンプルなサウンドだからこそ、「歌」への思いがダイレクトに届く。この作品とともに出るはずだったツアーは延期となったが、会えない今だからこそと、いち早くSNSを使った参加型音楽企画をスタートさせた。森の姿勢に多くのミュージシャンが共鳴し、時代を刻む曲「声が届くから」が日々生まれつつもある。音楽に希望を託すことをあきらめない森。『COVERS 2~』を語る中にも、そのたくましさは見えてくるはずだ。
自分がリアルタイムで聴いてきた楽曲をリアレンジしたアルバム
──2013年のカバー・ミニアルバム『Grace of The Guitar』から発展し、2016年にはフルアルバム『COVERS Grace of The Guitar + 』がリリースされました。今回はその第二弾となるわけですが、カバーに積極的に取り組まれているその動機というのは?
森 「その声でこの曲を歌ってほしい」とカバーを熱望してくださるファンの方が多くて、年に一度、カバーだけのライブにも取り組んでいるんですね。ありがたいことにそういった声はずっといただいているので、久々にまた違ったアプローチでカバー作品に臨んでみようと思いました。
──今回の選曲を見ると、井上陽水さんの「氷の世界」を除き、どれも’90年代、2000年代の曲ですよね。
森 今までリリースしてきたカバーは、ちょっと懐かしい曲が多かったんです。それももちろん大好きなんですけど、今回は、まさに私がリアルタイムで聴いてきた楽曲をメインにしました。同世代の人たちがきっと同じように夢中になったであろう楽曲を、今の自分の解釈でリアレンジして歌う。そこに私が歌う意味があるんじゃないかなと思って。
──しかも、音楽好きにとってたまらない名曲揃い。
森 聴いてくださるみなさんの思い出が重なる曲ばかりだと思います。私自身も、学生時代のことや音楽をやり始めた頃のこと、その楽曲の魅力をあらためて知ったときの感動など、いろんなことを思い出しました。
──原曲のアーティストに対するリスペクトもすごく感じられます。声のトーン、ブレス、発音など、森さんが大事にされている点がいろいろ見えました。
森 息遣いやブレスのポイントという部分への意識は、かなりありましたね。「Automatic」(宇多田ヒカル)などは特にそう。私の勝手な解釈かもしれませんが、歌詞のところどころに英語が入っているにもかかわらず、日本語の美しさをすごく大事にされている印象があるんです。その発音に至る息遣いを、自分なりに取り入れてみたりはしました。例えば、サビの「側にいるだけで」。その直前のブレスが「側に」を発音するためということを意識しましたし、2番サビの「体中が熱くなってくる」では、「熱く」の「あ」を聴かせるために、その前の「が」を「んが」と鼻濁音にすることを頭に入れて歌いました。
──発音の美しさは歌をより輝かせますよね。
森 「My Sweet Darlin’」(矢井田瞳)でも、冒頭英語が続くんですけど、それがあることによって、続く「ここに来て」という日本語がすごく生きてくるんですよ。好きな人にここにいてほしいという想いが、そこにすべて詰まっていると感じられる。なので、そこに至るまでの息遣いもすごく意識しましたね。
──男性ボーカリストの曲にはどう臨みましたか?
森 男性曲のカバーは、昔から「いい」と言われる機会が多いんです。たぶん、声の成分的に馴染むんじゃないかなと。そこが昔からコンプレックスでもあったんですけど。
──そうなんですか!? 森さんは、上も下も声域が広いと思うんですけど、声の音色的なことでしょうか?
森 そうですね。小さい頃から、高音がかわいく響くようなタイプではなかったです。でも、あるとき男性曲を歌ったら、「その声だからこその力強さがある」と言ってくださる方が多かった。そこで初めて、「私にとってこの声は武器になる」と気づけました。男性曲が自分の声の活かし方を教えてくれたんです。だから今回も、「この声だからこの曲を歌える。大好きだ!」という気持ちを素直に伝えられる曲をセレクトしました。
──アルバム・タイトルに『Grace of The Guitar +』と記されているのは、ギター弾きとしての想いの強さもありますよね?
森 はい。歌を始めるのと同時にアコギを手にしたので、それ以来アコギは、ずっと側にいてくれている相棒なんです。そこを基本に今回のサウンドも考えていきました。これはカバー全般に言えることなんですけど、ギター1本で成り立つ楽曲はずっと残っていく。歌いたいなと思う曲もやっぱりそういう曲なんです。
──なるほど。
森 それが選曲の基準でもありますね。「Automatic」は今回ピアノ1本でやってますけど、それは、アコギ1本でも成り立つけど、そこをあえてピアノ1本でやるという選択、チャレンジでした。「ギターだったらこういくけど、ピアノだったらどうする?」、「ドラムだったらどうする?」、「あ、そういくんだ。だったらギターはこういく」というふうに、アレンジ面のことは自分の頭の中で鳴っているアコギのアプローチを元に相談させてもらいました。
──2018年のオリジナル・アルバム『1985』はセルフ・プロデュースで、アレンジ面も森さんがやられてましたが、今回も森さんによるヘッドアレンジですか?
森 自分のアコギだけで歌っている曲は、もちろん自分でアレンジも考えているんですけど、それ以外は、今回ピアノの大坂孝之介さんが作ってくださったベーシックを元に、相談しながら方向性を決めていきました。
──大坂さんとは、ライブでもレコーディングでも長く一緒にやられているんで、阿吽の呼吸があるでしょうし。
森 はい。まさにそうです。
──バンド・メンバーの方たちも長いおつき合いの方が多いですよね。いわゆるバンドでの一発録りのスリリングさを感じる曲も多いんですが、バンドでやった曲に関してはどんなレコーディングだったんですか?
森 もちろん、基本のテンポは決めていて、最初はクリックを鳴らしながら、サウンド・チェックを兼ねてちょっとやってみたりもするんですね。でも、もうイントロだけで、「あ、違うな。クリック聴きながらじゃないほうがいい」ってお互いが分かる。それくらい、メンバーがやっぱり素晴らしいんですよ。担当ディレクターも「メンバーの呼吸、ライブ感を生かしたほうが、音楽として絶対カッコいい」と。さっき話した声の息遣いと同じく、バンドの息遣いということも意識してましたね。それがいいグルーヴ感になったんじゃないかと思います。
原曲のイメージとのせめぎ合いの中で……
──今回本当に名曲揃いですが、ソングライターとして「ああ、ヤラれた!」と改めて思った曲はありますか?
森 もちろん全曲そうなんですけど、ミックスしているときに思わず口からポロっと、「ああ、やっぱりいい曲だな」と出てしまったのは、「メロディー」(玉置浩二)です。言葉とメロディが本当にシンプルなんですけど、だから余計グッとくる。きっと言葉だけでは伝わりきらないものが、メロディになり、サウンドになり、歌になった瞬間、何百倍もの情報量を持つんだな、と、僭越ながら自分の歌を聴きながら思いました。楽曲の力強さに圧倒されます。
──本当にそうですね。
森 特に好きなのが「それだって 楽しくやったよ」という箇所。「それだって」というフレーズは日常でもあまり使わないし、歌ではもっと使わない。でも、「メロディー」の「それだって」にはものすごい情報量が込められていますよね。そこに来た瞬間、いろんな情景が甦ってきて、歌わせていただいてよかったなと感じました。
──では、ここからは収録順に1曲ずつさらに深掘りさせていただきます。まず、矢井田瞳さんご本人がコーラスで参加されている「My Sweet Darlin’」。
森 実は私の担当ディレクターが、昔からヤイコさんを担当されているんですね。あるとき「ヤイコさんの曲、歌わせてもらえないですかね?」と話したら、なんとその場で電話してくださって、即OKをいただけたという経緯がありました。私にとっては、学生時代本当によく友達とカラオケで歌った曲。テンションが上がるし、歌ってて本当に楽しいんです。
──サウンド面で意識したことはありますか?
森 これも全曲に言えることなんですけど、原曲のどこを残しつつ自分のオリジナリティを出すかということは、常に悩むところ。この曲に関しては、原曲よりロック色を強くして、また違った魅力を出せたらなと思いました。ヤイコさんに届けたら「いいね」と言ってくださって、コーラスまでやってくださる展開に。
──このカバー独自のコーラスパートが加わってますね。
森 はい。ヤイコさんが声で彩ってくださいました。これからどんどん歌っていきたいと改めて思っています。
──「氷の世界」(井上陽水)は、Aメロの7拍子に驚きました。カッコいいです!
森 アレンジを相談する中で「7拍子はどうかな?」というアイディアは出ていたんですけど、「やっぱり原曲のリズムのままのほうがいいか」というところでいったん落ち着いたんです。でも、いざレコーディングでメンバーと音出しをしてみたら、「7拍子のほうが絶対面白い」となって、実際それが正解でした。今回のメンバーじゃなかったらできなかっただろうなと思います。
──ものすごい気合が伝わってきますね。
森 いや、ホントに! スルッと聴けちゃうと思うんですけど、7拍子というのは歌うのも難しくて。
──テンポも速いですしね。
森 はい。それと原曲がもう体の中に入っちゃってるので、そこを7拍子のノリに変換するのが大変でした。メンバーのみなさんが全然違和感なくグルーヴできてるのはさすがです。
──「深い森」(Do As Infinity)はどうでしょう?
森 当時じっくりと耳を傾けていた曲ですね。
──曲の哀愁感にチェロがすごく似合っています。
森 ハルくん(伊藤ハルトシ)はギタリストとしても素晴らしいんですけど、私の年に一度のストリングス・コンサートにもずっと参加してくれているんですね。その積み重ねがあったからこそ出せたテイストだなと思います。絶妙なテンポ感のなかにあるロックを感じながら、バラードのように歌い上げられたのは、チェロの低音の奥行き、その気持ちよさがあるからこそです。
──「Automatic」はあえてピアノ1本で?
森 はい。原曲のR&Bのクールさとは真逆をいこうと潔く。ノリが全然違うので、最後のほうは「Automatic」じゃない曲を歌っている感覚になりました。原曲に息づく切なさだけを抽出して歌った感じです。
──「三日月」(絢香)は森さんご自身のアコギのみで。
森 この曲の弾き語りは昔からよくやっていて、それを知ってるファンの方も多いんですね。体に染みついているので、「昔から本当に好きでこういうふうに歌っていたよ」という伝え方にしました。他の曲ではコード・アレンジを変えたりしていますが、「三日月」は原曲のコード進行をほぼ忠実に踏襲しています。
──「メロディー」は先ほどおっしゃったように楽曲の力もスゴいですが、同時に玉置浩二さんの声自体も重量級ですよね。
森 今回どの曲も、一度自宅で歌い、そのデモをチェックしてからレコーディングに臨んでるんです。この曲は、そのデモ段階の歌が玉置さんの歌にすごく引っ張られてた。ワルく言えばモノマネだったんです。もう玉置さんの顔で、口で歌ってるというような。スタッフも「まんま玉置さんみたい」と言ってたくらいでした。
──影響を受けすぎていた?
森 モノマネならいいけど、私が歌う意味はそこにはないなと。そこから、とにかく玉置さんのイメージを切り離すのが大変でした。というかそれ以前に、玉置さんのソロ曲でも安全地帯の曲でも、あの玉置さんが歌わなきゃ成立しないという曲ばかりだと思うんですね。それでも、やっぱり「メロディー」が好きだから歌いたい。そのせめぎ合いの中で、ものすごく模索しました。
──厳しくご自分と向き合っていたんですね。
森 自分で録った声を聴いては、「あ、まだ玉置さんがいる。息を含んだ声をやめてみようか」と試行錯誤を繰り返しました。でも、ある瞬間ふと、経験値は忘れて、歌を始めた頃の自分に戻って、「この曲、好き!」という気持ちだけで歌ってみようと思った。そしたら、自分なりの歌が見えたんです。そこからはただ素直に歌いました。
──ボーカリストとしての奮闘が聞けてうれしいです。「鱗」(秦基博)はいかがでしたか?
森 実は、メンバーの何人かがご本人と共演しているので、当然原曲を一度体に入れてる。そこからまた別のアプローチをするのが大変そうで、「ああ、引っ張られないようにしなきゃ」という声が上がってましたね。とにかくあのサビのメロディがめちゃくちゃ気持ちいいので、私自身はただ「楽しい!」と思いながら歌いました。
たくさんの出会いをつないでくれる曲、「そばに」
──「島唄」(THE BOOM)も森さんのアコギのみですね。
森 この曲のアコギは自宅で録りました。もしライブでこの曲を弾き語るなら、サビではコード・ストロークをすると思うんですけど、ここではそれをせず、1本1本の弦の響きが重なり合うアルペジオだけで構成したかったんです。
──風が気持ちよく吹き抜けていくようなサウンドですね。アコギのソロでチョーキングされているのにも驚きました。
森 指の力はそんなにあるわけじゃないんですけど、手クセですね。アコギだからそれをやらないという選択肢はないというか。チョーキングによる音の柔らかい上下の揺れは、「島唄」から感じる波の音にも近い気がして。
──そういえば、SEで波の音も入っています。
森 あれは、自分で観音崎公園に行って録ったものなんですよ。
──エッ、実際にレコーダーを持って?
森 はい。イヤホンをして、こうやって(手を伸ばす仕草)マイクを波に近づけて(笑)。あんまり近づきすぎるとノイズが乗るな、とかいろいろ試しつつ、一番いい距離で録りました。「島唄」といえばやっぱり海の絵が浮かぶ。シンプルにはしたかったけど、シンプルだけで終わるのものなと思って、ちょっとこだわってみました。
──「エイリアンズ」(キリンジ)と「情熱」(UA)は同時にうかがいますね。この2曲だけ、オオニシユウスケさんがアコギで参加されています。
森 ピアノの大坂さんから、「グルーヴィーなギターを弾かれる方」と紹介されて、今回初めてお願いしました。
──テンション・コードが満載で、「お洒落」の代表のような2曲。繊細なギターワークが冴え渡っています。
森 オオニシさんはホント達人で、テンションの入れ方とかフレーズのセンスが抜群なんです。だからもう私は、ただその心地よさに身を任せていました。
──「エイリアンズ」の声のドライな質感にもドキッとします。
森 この曲本当に大好きなんですよ。主人公は冷静だけど周りは騒がしいというようなギャップが、歌とサウンドとの関係にも感じられるのが魅力的で。もちろん今回のサウンドは原曲より全然シンプルにはなっているんですけど、その雰囲気は残したかった。なので、冷静さを保った訥々とした感で歌っています。
──「情熱」で聴けるパーカッションの皮鳴りも、めちゃくちゃ気持ちいいです。
森 デビュー当時からお世話になっているパーカッショニストの中北裕子さんもまた達人なんですよ。なので、まったく不安なく、ただただグルーヴに身を任せて自由に歌うことができました。
──「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」(YEN TOWN BAND)では、歌とチェロが会話しているなと。
森 この曲って歌詞の世界観が本当に蝶々のようにフワフワしていてとらえどころがないんですね。真意が分からないまま、あるかないかも分からない世界をずっと浮遊している感覚で歌ってる。そんな私の歌を、チェロが、「それでいいんだよ」と言ってくれてる感じがありますね。人間の声と似た成分が多いチェロの響きからは、危うさとか儚さをすごく感じる。歌とサウンドが同じ気持ちで進んでるという感じです。「エイリアンズ」でお話ししたギャップとは真逆ですね。
──「愛すること」(辛島美登里)を選んだのは?
森 辛島さんとは、一度TVの収録でご一緒させていただいたことがあって、そのとき歌われた「愛すること」に衝撃を受けました。歌声から痛みというか、何かヒリヒリとする感じがダイレクトに伝わってきたんです。昔からいい曲だなと思ってたんですけど、その日をきっかけに歌いたいと思うようになりました。
──森さんの歌声からも、この歌への覚悟というか、ピーンと張った厳かなものを感じました。
森 後半転調してキーがすごく高くなるので、ノドのもっていき方が難しい曲でもあるんです。でも、辛島さんは、その転調しての「今すぐ会いにゆきたい」を、本当に空に届くように、いや、天に突き抜けるように歌われるんですよ。きっと、「遠くのあの人にも届いてほしい」という気持ちで歌われているんだろうなと思いました。会いに行けない人、見えていない人に届くように、そして、それこそ今、ライブができないというこの世界でも、歌で届く何かがきっとあるはずと思いながら歌わせていただきました。
──ラストには森さんのセルフリメイクカバー「そばに(Acoustic Version 2020)」が収録されています。今年1月放送の『情熱大陸』で、俳優の山田裕貴さんが、かつて名も知らぬ女性が路上で歌うこの曲に勇気づけられたとおっしゃり、番組を通じて森さんにたどり着くという感動的な場面がありました。
森 11年も前のことを山田さんがずっと憶えていてくださったことが本当にうれしくて、この曲が生んでくれた出会いに感謝する気持ちを、今回改めて形にしたいと思いました。インディーズ時代から、本当にこの曲はたくさんの出会いをつないでくれています。
──今年7月でメジャー・デビュー10周年。『COVERS 2~』を作って、何か新たな意欲が湧いてきましたか?
森 本当に素晴らしい名曲ばかりなので、「原曲だけ聴いていればいいよ」と思われて当たり前だと思うんです。そういった原曲ファンの中にも、「森恵の声で聴きたい」と言ってくださる方もいて、その声に背中を押されて、今回も襟を正してカバーに臨みました。結果、自分の表現の幅をもっともっと究めていかなきゃなと、今、ふつふつと意欲が湧いてきています。森恵が歌うとまた違った曲の魅力が見えてくると言っていただけるよう、飽きることなく歌の世界を追求していけるミュージシャンでありたいです。
『COVERS 2 Grace of The Guitar +』
2020.4.29 ON SALE
CTCR-96000 ¥3000(本体価格)+税
【森 恵 OFFICIAL WEBSITE】
https://www.multiformatstudio.jp/morimegumi/
【森 恵YouTubeチャンネル】
https://www.youtube.com/user/MegumiMoriJP
【森 恵 Twitter】
https://twitter.com/megumimori/
「#声は届くから」「#音楽はコロナに負けない」
『声は届くから』
https://soundcloud.com/megumi-mori-519502937/ver02
ライター
藤井美保
神奈川県生まれ。音楽関係の出版社を経て、'83年頃から作詞、作曲、コーラスなどの仕事を始める。真沙木唯として佐藤博、杏里、鈴木雅之、中山美穂などの作品に参加。90年代初頭からは、音楽書籍の翻訳やライターとしてのキャリアも。音楽への愛、作り手への敬意をしのばせた筆致で、数々のアーティストを紹介してきている。