森山直太朗「さくら」に福山雅治「桜坂」、ケツメイシ「さくら」、レミオロメン「3月9日」など、誰にでも思い出の「桜ソング」があります。別れと出会いの季節を彩る楽曲は、切なく胸にしみて、より強く記憶に残るというもの。アイドルも多くの桜ソングを残していますが、今年10周年を迎えるSUPER☆GiRLSが初めての桜ソングをリリースします。そのタイトルは「忘れ桜」。
7名の新メンバーを加えて第4章に突入したこの一年、学園が舞台だったりポップなナンバーを中心にリリースしてきたスパガ。今作「忘れ桜」はそれから一転しっとりとしたナンバーで、衣装やダンスもぐっと大人らしさを増した楽曲に。それもそのはず、作詞作曲には乃木坂46などを手掛ける杉山勝彦を起用、別れの切なさの中に新しい未来への期待を歌ったスパガからのメッセージソングです。
 
SUPER☆GiRLS「忘れ桜」Music Video

今回はリーダーの渡邉幸愛、阿部夢梨、坂林佳奈、樋口なづなの4人に「忘れ桜」の見どころ聴きどころを聞いてみました。曲同様に、切なさたっぷりに語ってもらおう……と思いましたが、その前に今回桜にからめた限定スイーツを用意。お菓子を目の前に「ヤッター！」とハイテンションな４人、とりあえず食レポお願いします！

桜スイーツの数々に、メンバーご満悦！

まずは「さくらひとひら」（銀座たまや）。薄く焼き上げた花びら型のクッキーとサンドされたチョコレートの味わいが魅力的なお菓子です。

坂林佳奈　見た目から桜の形でかわいい！　食べた感触もサクサクで桜の香りがいいですね。
 
渡邉幸愛　中に入っているのがチョコなんですね。はじめて食べる組み合わせですね～、大好き！
 
 
続いては「桜あん入り鶴乃子」（石村萬盛堂）。福岡のお土産として定番の「鶴乃子」を、塩味と桜の香ただようさくら餡に味わいを変えた季節限定の逸品。

樋口なづな　ピンクのマシュマロがもちもちしていて美味しいです！　見た目から可愛い！

阿部夢梨　さくら餡めっちゃ好きです！　マシュマロとの組み合わせが独特でいいですね。
 
 
秋田からは「桜咲くさくらゼリー」（榮太楼）。つるんと半円状のゼリーの中に塩漬けにされた桜の花びらが。ついついその美しさに見とれてしまうお菓子です。
 

渡邉　見た目からして綺麗ですね～。こういうのもらったら本当に嬉しい！
 
阿部　塩漬けの桜の花が美味しいです！花を食べることってあんまりないけど春を感じますね～。
 
 
そして最後は「さくらちーずたると」（COTOYU）。長崎平戸島の素材を生かしたスイーツで知られるCOTOYU、島の桜をモチーフに九州産全粒粉小麦などを使った細やかな味わいは満足感高し。
 

坂林　食べた瞬間、桜が口の中に広がる感じがすごい！　桜クリームと塩漬けが合っていますね
 
渡邉　甘いのとしょっぱいのがあるから一生食べられる！　危ない食べ物だ～！（笑）
 

左上「桜咲くさくらゼリー」（榮太楼）　右上「桜あん入り鶴乃子」（石村萬盛堂）
左下「さくらひとひら」（銀座たまや）　右下「さくらちーずたると」（COTOYU）
 
クッキーにマシュマロにゼリーにタルトと味わってご満悦な４人、では本題の「忘れ桜」の魅力を教えてください！

ジャズ要素のある振り付けに「ジャズとは!?」と戸惑い

──さてスイーツも堪能したところで「忘れ桜」の話をお願いします！　スパガ24枚目のシングルとなる「忘れ桜」は初の桜ソングになりますが、最初に桜ソングと聞いた時はどう思いました？
 
渡邉　春先のシングルは桜ソングになる、あとミディアムテンポの曲になるとは聞いてたんです。実際聴いてみたら、これまでのスパガにはない感じだし、表題曲としてこういう感じの曲を出すのははじめてなので、新しい挑戦だなと思いましたね。
 
──スパガ第4章に突入してからは、学園をテーマに各メンバーセンターの曲をリリースしてきましたけど、そこから一転してしっとりした曲ですよね。
 
樋口　わたしは普段聴いてるアイドルの曲とも違う新しいジャンルだな、これを自分が歌うならどうなるだろう？　ってワクワクしました。
 
坂林　今までにない新しい表現できるかな？　ファンの皆さんもどういう反応してくれるかな？　って楽しみになりましたね。

阿部　最初はこういうしっとりした曲をちゃんとパフォーマンスで魅せられるかなっていうのがすごく不安だったんですけど、ファンの皆さんにお披露目したときも好評でしたし、ファンのみなさんの胸にすっと入ってくるフレーズがたくさんあるので、感情移入しながらパフォーマンスすることができてお気に入りの一曲です

渡邉　わたし自身、これまでいろんな卒業を見てきたんですけど、その時の気持ちとリンクするような歌詞だったので、聞いてくださる方もきっといろんな自分の人生経験と重なると思うんです。それぞれ照らし合わせながら聞いて欲しいなと思いました。
 
──作詞・作曲の杉山勝彦さんはスパガを手掛けるのは初めてですよね。
 
渡邉　乃木坂46さんなどを手掛けられているとか杉山さんが書かれているのもあって、最初に曲だけ聴いた時は乃木坂46さんっぽいなってちょっと思ったんです。でも自分たちで歌ってみると、スパガの曲になったのが面白かったですね。表現がまっすぐなので、より感情を込めやすいです。
 
坂林　特にサビが特徴的なんですけど、切ない感じもありつつ明るい言葉をもってきて、また切なさがくる、今までのスパガの歌詞とも違う感じです。

──ミディアムテンポということで、踊りもこれまでとは違いますか。
 
渡邉　振り付けはこれまでもお世話になっているCRE8BOYさんだったんですけど、いつも以上に感情を出すジャズ寄りな振り付けだったんですよ。歌詞を身体で表現するんです。すごく難しくて、これまで以上に練習したんじゃないかな。
 
坂林　最初はなかなか覚えきれなくて、でもCRE8BOYさんのアドバイスをいくつもいただいて、たとえば背中を押すようなポーズだったら、「0.1秒でも長く押すような繊細な動きが大事」だと。だからこそ感情をより深く伝えられるんですね。踊ってて今は自分も切ない気持ちにもなりますし、一層心を込められるダンスになっていくので、すごく楽しいです。
 
樋口　わたしはアイドルやるまでもともとダンスをしたことがなかったので、ジャズ要素と言われると、「そもそもジャズとは!?」って感じで（苦笑）、難しかったんですけど、メンバーに助けられながら踊ることができるようになって、今は安心した気持ちで踊ることができてます。ジャズの壁を乗り越えられたと思います……たぶん！

コンビニでうっかりダブルセンター決定を聞きました

──今回は渡邉幸愛さん、そして阿部夢梨さんのダブルセンターです。最初その話を聞いた時どう思われました？

阿部　わたし、それを最初聞いたところがコンビニだったんです。
 
──そんな場所で発表するんですか、スパガって！
 
阿部　違います！　たまたま行ったコンビニでスタッフさんにお会いして、その時わたしがちょっと体調崩してて、そういう話したら「頼むよ！　ダブルセンターなんだから！」って言われて、「えっ、ダブルセンターなんですか？」って（笑）。そのスタッフさんからは「知らなかったの？」みたいな話されて、まさかの場面で知ってしまいました。
 
──avex大丈夫なんですか、そんな情報管理体制で（笑）。
 
阿部　最初は「ここで言う？」っていうのがあったんですけど、冷静になって考えてみた時、ずっと背中を見てきた先輩と一緒にセンターを務めさせていただくことが嬉しくって。ダブルセンターというものに憧れも抱いていたので、今回すごく嬉しいです。

渡邉　わたしは夢梨よりもっと後に知って、レコーディングの時に歌割り見て「なんか多いな～」って思って確かめたら「ダブルセンターだよ」って聞いたんです（笑）。
 
──それも極端ですね（笑）。
 
渡邉　でも第4章にはいってから夢梨がセンターとして引っ張ってきてくれたので、ここで夢梨と一緒にセンターを務めるのは嬉しかったですね。10人体制になって初めてのシングルですし、センターを任されたからにはこれが一番の形だって思わせるくらい、良いパフォーマンスをお見せします。
 
──阿部さんはセンターをもう２度経験してますけど、ダブルセンターはまた心理的に違いましたか。

阿部　今回はいつも以上にパフォーマンスをしっかりやらないと成り立たない曲なんです。最初は「期待に応えないとな」って気持ちがあったんですけど、ふたりでダンス踊ったり、掛け合いのシーンを練習してると、幸愛さんの顔見ると感情移入しちゃって、すごい楽しいんですよ！　一緒にセンターを務めさせてもらうことが、心から嬉しくって。それもファンの皆さんに伝わってるみたいで、「こっちも切ない気持ちになります」って言葉いただいたりするのが嬉しいです。
 
──ひとりのセンターと違った緊張がありますか？
 
阿部　プレッシャーが分けられるっていうか、大きな背中が常に身近にいてくれる安心感がすごくあります。だから自分らしさを発揮して安心してパフォーマンス出来ますね。
 
渡邉　顔を見合わせる場面やシンメ（対称）で踊る場面が多いんですけど、ホッとするというか、夢梨が加入したときからずっと見てきてるから、ほんとに夢梨の成長を一番近くで見られて幸せだな、頼もしくなったな、って思いますね。
 
阿部　（照れながら）いやいや、思ってないでしょ～！
 
渡邉　それは本当よ！
 
阿部　「それは」って（笑）。
 

ひさびさのロングスカート衣装はめっちゃ踏みます

──「忘れ桜」の歌詞でこの辺が好きとかありますか？

樋口　Dメロの「写真をたくさん撮っておこう、これからのお守りね」ってところが好きです。「忘れ桜」は新しい生活を始める時にしっくりくる曲だと思うんですけど、わたしも今年で高校卒業するので、「写真がお守りになる」っていうのが深いなって思いました。友達と離れ離れになる方もいると思うけど、さびしい時には友達との写真を見て安心するというか、心強い気になれるんじゃないかな。その感覚は、歌詞を読むまで自分の中にはない部分だったので気に入ってます。
 
──今年卒業ということで、歌詞もなおさら感情移入するんじゃ？
 
樋口　まだテストが終わってなくて、実際はまだ卒業どころじゃないんです（笑）。のんびりできないですね。

──坂林さんは印象的な歌詞はありますか？
 
坂林　わたしはスパガの中でもロマンチストな方なんですけど……。
 
阿部　そんなの初めて聞いたよ！
 
渡邉　でも本当にそうだよ。坂林は歌で感情移入しすぎちゃって、ひとりぐったりしてたりするから。かと思えば可愛い歌とか「かわいすぎるぅ！」ってひとりで暴れてるし（笑）。

坂林　そうなんです！　そんなロマンチストからしたら、やっぱりサビなんですけど、「桜が咲いてるのも忘れて君を夢中で見てた」って歌詞がすきで、それくらい今聞いていただいてるファンの方にもスパガに夢中になってほしいな、って思いますね。桜を忘れるくらい！
 
渡邉　　お～、言うなあ（笑）。でもさよならだけではない歌詞なので、みんな注目して聴き込んでほしいです。
 
──あと衣装もいつもと違いますよね。全員ロングってスパガのイメージにあまりないです。

阿部　「キラキラ☆Sunshine」も長めのスカートだったんですけど、それ以来の2年ぶりくらいじゃないかな。第4章はずっとミニスカートばっかりだったので、今回新しいスパガをお見せできるなって楽しみだったんです。実際、ファンからも「新しいスパガが見られました」と言ってもらえたり、桜を意識した振り付けにぴったりなんじゃないかな。
 
渡邉　丈の長いスカートは自分たちが桜の花びらのようなイメージで衣装を作っていただいたんです。色味もひとりずつちょっと違ってて、統一感あるけど個性も出てる衣装になってますね。ただ、慣れてなさすぎて踊っててめっちゃ踏みます（笑）。
 

40代のことを思うと「佳奈ね～」は卒業！

 
──では桜ソングに絡めて、みなさんの「思い出の卒業」を教えてください！　別に学校の卒業じゃなくてもいいですよ。
 
渡邉　え～っと、本当にガチの卒業の話でいいですか？　あるあるだと思うんですけど、小学校の卒業式で友達と離れ離れになるのが本当にさびしくて、式の当日は友達とめちゃめちゃ号泣したんです。でも一ヶ月後にはみんな同じ中学に通ってるっていう（笑）。
 
──ほぼ全員が地元の小中繰り上がりだったんですね。
 
渡邉　やっぱり幼稚園の卒園式とかは覚えてなかったけど、卒業式って寂しいイメージだったんでしょうね。「泣き損だったね」って後で思いました（笑）。

樋口　わたしも学校の卒業式の思い出なんですけど、中学校の卒業の時、どうしてもかわいい髪型したくて、お母さんとずっと練習してたんですよ。後ろにまとめて大人ぽっい髪型で出たくて。ただ練習したんですけど当日うまくできなくって、行く前に大号泣してけっきょく髪をおろして出ました（笑）。
 
阿部　いちばん好きな髪型で出たいってわかるな～。あ！　学校じゃないんですけど、このシングルではツインテールを卒業しました！
 
全員　おお～。
 
阿部　はじめて加入させていただいた時のシングルから３年半ずっとツインテールできたんですけど、今回でセンターが３度目だったり、曲調がしっとりしてるから新しい阿部夢梨を見せていいんじゃないか、って話になって、今回はツインテールを卒業したんです！
 
渡邉　ツインテールはもうやんないの？
 
阿部　そんなことないです！今作からいろんな髪型に挑戦できたらいいなと思ってます。また次のシングルですぐツインテールしてるかもしれないですけど（笑）。曲調によって変えていきたいです。

──では坂林さんの卒業したいこととは？

坂林　あのー、自分のことを「佳奈ね～」って名前で言ってたんですけど、最近ちょっとこれ続けていくのは痛いぞって（笑）。
 
渡邉　あははは！　それ？
 
坂林　そう思って、最近「わたしね」って言ようになりました。
 
渡邉　ぜんぜん可愛いと思うけどな～
 
坂林　でも40代になった時のことを考えると……。
 
樋口　そうなんだ（笑）。そうかあ。なづはまだ卒業できてないです……。

渡邉リーダーは現実を見るのをやめたい!?

──では卒業の次は「出会い」ということで、皆さんこれから新しくはじめたいことや、イメチェンしたいことってありますか？
 
樋口　わたしは人見知りをなくしてコミュ力強くなりたいです～。お仕事だと自分で喋らなきゃ、って思えるんですけど、プライベートだとぜんぜん自分から喋れないので……。スパガだと石丸千賀とかどこにでも行って話出来るから羨ましいです（笑）。
 
坂林　自分と間逆な人間になってみたいです！　脳みそ片方で動いてるような人間なんで、ピアノが弾けたり地図が読めたり勉強が出来たりとかすればいいな……。
 
渡邉　それは普通に頑張ればよくない？（笑）。
 
坂林　いやっ、もうそういう真逆な人間になりたいんです。尊敬しちゃいますね。
 
阿部　わたしは何だろうなあ……そうだ、髪を染めてみたいですね。ずっと黒髪だったんですけど、もう高校３年生にもなるので染めてみてもいいんじゃないかなって。
 
──ツインテール卒業の次は色を変えちゃう！

阿部　最初は茶色、チョコレートみたいな色から明るくしていって、最終的に金髪とかもしてみたいです。ボブとかもいいなあ～！　なかなかアイドルやってると難しいんですけど、アイドルのうちにやってみたい気持ちはあります。
 
渡邉　わたし、夢梨くらいの歳のころ、内緒で髪を染めてたことあるんですよ（笑）。
 
阿部　えー！　ホントですか！
 
渡邉　今だから言えるけど、前のグループの時の話で、変えちゃダメだったんだけど、どうしても変えたくて、光があたったら茶色に見えるかな？　くらいに染めてもらったんです。「変えた？」って聞かれたら「傷んだのかな～？」って言ってた（笑）。ただ、あらためて事務所に「どうしても変えたいんです」っていったら、あっさり「いいよ」って言われて、最初から相談すればよかったんだけどね（笑）。
 
阿部　ツインテールもそうだけど、変えられるかどうかタイミングもありますしね。次が不良ぽっい曲なら、全員茶髪や金髪とか変わるかもしれない（笑）。
 
──では渡邉さんの新しく始めたいことを教えてください！
 
渡邉　あの～、ちょうどさっき楽屋でも話してたんですけど、現実を見るのをやめたいですね……。
 
全員　アハハハハ！
 
──そんな現実がつらいんですか！
 
坂林　怖いよ！

渡邉　違うんです（笑）。わたしが現実主義すぎるんですよね。「夢を語ってください」みたいなミーティングがあったんですけど、そういう時に現実的に叶えれそうな夢を掲げちゃうんですね。大きいことを言えないんですよ。
 
──そういうとわかりますね（笑）。
 
渡邉　いま出来ることをやっていくのも大事だけど、この考えが自分を狭めてるんだな……って思うところもあって。変わりたいなと思いながら変われない自分がいるので、現実主義なところを変えたいです。そういう気持ちで当たれば、スパガももっと大きくなれるんじゃないかと……10年目のスパガを盛り上げていきたいです！
 
 

24th Single「忘れ桜」
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