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病院サーキットライヴ LIVE EMPOWER CHILDREN 2025 第一弾レポート!

ETSU &CHIHARU from TRF、hitomi、與真司郎、ピコ太郎
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病院サーキットライヴ LIVE EMPOWER CHILDREN 2025 第一弾レポート!

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今年で5回目を迎えた『LIVE EMPOWER CHILDREN』(以下『LEC』)。これまでホールでのコンサート形式、コロナ禍での配信での開催など、さまざまな形式で行ってきたが、今年は「全国の小児がんと闘うこどもたちと家族にアーティストが直接会いに行く病院サーキットライヴ」として、4ヵ所の病院で開催。その模様が2025年2月15日に『LIVE EMPOWER CHILDREN 2025~子どもたちの「生きる力」をつくる~』として配信されることとなった。今回は11月28日、東京・国立成育医療研究センターと、12月8日、神奈川県立こども医療センターで行われた2公演の模様をレポート!

Part 1 国立成育医療研究センターにMiyuu、LiLiCo、moumoonが登場!

病院内のホールにステージ、マイクなどが配置された様子は、普段とはちょっと違う雰囲気で、パパやママに付き添われて開演を待つ子供たちも、ちょっとソワソワ。中にはベビーカーに乗せられた赤ちゃんも。

その中で最初に登場したのは、Miyuu。ナチュラルカラーの服にジーンズ、アコースティックギターという出で立ちで現れると、「車を運転してる時に作った楽曲」という紹介で「246」からスタート。ギターの音色とMiyuuの澄んだ歌声が響き始めると、開始までちょっと落ち着かなかった感じの子供たちの視線がステージに釘付けに。プロのシンガーの歌を生で聴く機会が初めてという子も多いに違いなく、興味津々な様子が伝わってきた。ゆったりとした曲が終わると、大きな拍手が。「私は旅が好きで、頭の中で旅しながら曲を作ることも多いんですが、みんなもどこか行きたいところがあったら、頭の中で旅をしてみてください」というメッセージからの2曲目は「fly」。そして3曲目は「みんなもしかしたら聴いたことあるかなと思って」と、ゆずの「またあえる日まで」をカバー。リズミカルな前奏に場内からは手拍子が響き、最後はひときわ大きな拍手が起きた。

2組目はLiLiCo。クリスマスが近いということで、真っ赤なワンピースにサンタ風な帽子で登場すると「派手ですか?」と笑わせる。「私はTVで映画を紹介してるんですけど、歌も歌ってます。歌手になりたくて日本に来たので、今日は歌で笑顔を届けたいと思っています」と挨拶し、1曲目はWham!の「ラスト・クリスマス」。渡辺具義のギター伴奏でしっとりと歌い上げた。2曲目は「一緒に歌ってほしいんだけど」という前置きで曲に入ろうとすると、客席に涙していた人がいたようで、「私が泣いちゃう」ともらい泣き。重いアレルギーを抱えて病院暮らしが長かった弟さんのエピソードから「こういう機会があったら参加したかった」と、また涙ぐみながら語り、曲へ。またもしっとりとした「ラララ~」のコーラスから始まった歌詞は「何でもかんでもみんな~」。「おどるポンポコリン」だということが分かった直後、「ボワッと」の部分で、渡辺が低音を効かせて突然加わったので、みんな大爆笑! サビからは盛大な手拍子の中、元気に歌って子供たちも重い思いに加わっていた。そして3曲目は「来年また来ていいですか?」の声に大きな拍手を受けて、「ウィー・アー・ザ・ワールド」を熱唱した。

3組目はmoumoon。グリーンのワンピースに身を包んだYUKAと、ギターを抱えたMASAKIの2人は、『LEC』のイベントには毎回登場している。YUKAは甥っ子がこの病院で生まれ、本人も久しぶりに来て懐かしさを感じたというエピソードを披露し、まず代表曲でもある「Sunshine Girl」でスタート。MASAKIの口笛から軽やかなイントロが始まると、ここでも手拍子が。YUKAは客席や病室から見ている子供たちに語りかけるように歌っていく。そして2曲目は、これもLECで毎回披露している「にじ」。小児がんと闘い、2016年に16歳で逝去した天才作曲家の加藤旭さんが作った、5つの音でできている10秒ほどの曲からインスピレーションを受けて作られた楽曲は、もはやLECには欠かせない1曲となっており、観客も静かに聴き入っていた。そして3曲目は「Triangle」。ステージに登場した時に「空を見上げながら曲を作ることが多い」と話していたYUKAは、この曲について「月を見上げると、心と心が繋がっているなと思いながら書いた曲」と説明。今回の3曲は「太陽」「虹」「月」と、まさに空をテーマにした曲が並んだわけだ。曲の最後の部分、「ラララ~」というコーラスでは観客も一緒に歌い、和やかなムードに包まれた。

ラストは、この日出演したMiyuu、LiLiCo&渡辺具義、moumoonが勢揃いして、LECのテーマ曲である「My Hero~奇跡の唄~」を観客と一緒に歌ってフィナーレ。『LEC』ではお馴染みの曲、お馴染みのラストも、病院内でのパフォーマンスとなると全く違った雰囲気に。例年以上に観客とステージが近く感じられる中、イベントは終了。出演アーティストも場内も終始穏やかな雰囲気の中で繰り広げられた様子が印象的だった。

取材&執筆:高崎計三

Part 2 神奈川県立こども医療センターにはピコ太郎、與真司郎、ETSU &CHIHARU from TRF、hitomiが!

12月8日、神奈川県立こども医療センターのステージでは、4組のアーティストがパフォーマンスした。トップバッターで登場したのは、ピコ太郎。「どうも、こんにちはー!」と手を振りながら「ピコ太郎のテーマ」で登場すると、大きな拍手が巻き起こる。「やっと病院に来れました。ピコ太郎でございます! 今日はバンバン歌って踊って、盛り上がってまいりましょう」と挨拶しつつ、「生で見るとおっきいでしょう。動物園のサイみたいなもので、実際見るとビビるくらい大きんですよね。歌います」と笑いを誘って、「PPAP」で子どもたちのハートを一気に掴んでいく。すると「私の曲はあっという間に終わりますんで。もう1回やっとく?」と、“おかわり「PPAP」”。観客全員と歌って盛り上がっていった。続いて飛び出したのは、「ネオサングラス」。またもやシュールなパフォーマンスで会場を笑顔にすると、『いないいないばあっ!』(NHK Eテレ)の「ピョンピョンアニマルパーティー」へ。「ピョンピョンアニマルパーティーで“PPAP”なんですけども」とピコ太郎が語ると、会場からは「おぉ~!」という歓声が上がっていく。「一緒に踊れる曲なので」とピコ太郎自身で振り付けをレクチャーすると、すぐに踊れてしまう観客たち。優秀すぎる……! さっそく全員で踊りながら「ピョンピョンアニマルパーティー」を楽しんでいった。ラストは『LIVE EMPOWER CHILDREN』バージョンの「PPAP」こと、「LECPPAP」。「ソング」と「ダンス」をくっつけて「エンターテインメント」、「ラブ」と「ラブ」をくっつけて「ビッグラブ」、「エンターテインメント」と「ビッグラブ」をくっつけて「LIVE EMPOWER CHILDREN」と、歌詞を変えて盛り上げていった。

2組目は、與真司郎。まずは、MCの渋谷亜希とともにトークショーを行なう。様々な国を旅している様子をInstagramにアップしている與は、「色んな国の人と出会って、色んなことを知って、自分らしく生きていきたい」と声を弾ませる。さらに、友だちを作る秘訣として「オープンになって、自分らしさを出して会話をすること」と語ったり、「人生1度しかないので、自分が好きなことを選んでやっていきたい」と自分らしく生きていくことの大切さを語ったりしていった。後半は、AAAの「LIFE」に合わせたダンスをレクチャー。難しそうな振り付けだったが、またもや観客たちは難なくクリア。小さな子どもから家族の方々まで楽しそうに踊っていた。

3組目に登場したのは、ETSU &CHIHARU from TRF。元気いっぱいに登場すると、「皆さんと一緒に踊りたいと思います」とダンスをレクチャー。座ったままで踊れる振り付けだが、これもまたなかなかに難易度が高め。少し時間がかかるかと思いきや、観客たちはすぐに踊れてしまう。ETSUとCHIHARUも、思わず「おぉ!」と声を上げるほどだった。「1回音でやってみましょう!」と「survival dAnce」に合わせて踊ってみると、息もバッチリ! 中には歌いながら踊っている観客もおり、一体感と笑顔、そして大きな拍手が溢れていた。

ここでMCの渋谷亜希からお知らせ。同イベントは一般公開されていないが、より多くの方に楽しんでもらえるように2025年2月15日に特別配信番組が行なわれる。また、募金についてや小児がんと闘う子どもたちとコラボレーションした『LECコドモアート展』についてなどもアナウンス。HPなどでぜひチェックしてみてほしい。

4組目はhitomiのパフォーマンスだ。まずは「SAMURAI DRIVE」でクラップを煽って盛り上げていく。子どもたちも体を揺らし、彼女の歌を楽しんでいる様子だ。「こんにちは、歌手のhitomiと申します!」と挨拶をすると、「今日は病室から見てくれている子たちもいっぱいいるということで、元気を届けたいと思います!」と笑顔を見せる。「これから歌う曲は『はなかっぱ』というアニメの主題歌。一人ひとりが素晴らしい存在、というメッセージが込められています」と語って、「Special☆」へ。子どもたちに歌詞を伝えるかのように、丁寧に歌い上げる姿が印象的だった。拍手を浴びながら「私は『LEC』は2021年に出演させていただきました」と話すhitomi。「その時はコロナが大変な時期で、無観客の中ライブをやらせていただきました。今日はこうやってみんなに直に会えるのが本当に楽しみで、これてよかったです。ありがとうございます」と思いを伝えて、ラストナンバーの「LOVE 2000」をパフォーマンス。大きなクラップに乗るように、楽しそうに歌うと最後に投げキッスをして「hitomiでした、ありがとうございました!」と手を振りながらステージを下りていった。

ラストは、ここでも全アーティストが再び集合し、全員で「My Hero~奇跡の唄~」を披露。同曲は作曲・坂本龍一、作詞・つんくという特別な一曲。坂本氏は「少しでも子どもたちの支援に繋がれば」、つんく氏は「世界中の子どもたちの笑顔や頑張りに敬意を払い、大人が彼らを制限することなく、もっと自由な発想で日々を過ごしてほしい」という思いを込めて同曲制作に取り組んでいる。そんなスペシャルな曲を全員で歌っていき、アーティストたちの声と観客たちの声によって温かな空間が広がっていった。途中クラップが起こったり、〈NANANANANANANA〉のパートでは声を合わせつつ手を左右に振ったり。イベントの最後を彩るにふさわしいパフォーマンスとなっていた。

同イベントの様子は、来年2月15日に配信される『LIVE EMPOWER CHILDREN 2025~子どもたちの「生きる力」をつくる~』で見ることが可能だ。愛に溢れる会場の様子を、ぜひチェックしてみてほしい。

取材&執筆:高橋梓

【LIVE EMPOWER CHILDREN公式サイト】
https://empower-children.jp/lec/

【LECコドモアート展】
https://empower-children.jp/lec/news/detail.php?id=1120954

【AVEX&HIROTSU BIO EMPOWER LLC.】
http://avex-hirotsubio.jp/

【一般社団法人Empower Children】
http://empower-children.jp/

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記事情報

高橋梓

ライター

高橋梓

フリーランスライター。広告業界・エンタメ業界での勤務を経た後、エンタメ系サイトや雑誌にて企画・取材・執筆をしています。Twitter:@azumaMIC