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【小林正典がマジックに挑戦?】WAЯROCKの世界観を徹底解説!

【小林正典がマジックに挑戦?】WAЯROCKの世界観を徹底解説!

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声優、役者として活躍する小林正典のソロプロジェクトとして、ライブ活動も重ねているWAЯROCK。11月8日、4曲のミュージックカードとトランプがセットになった商品をmu-mo shopとライブ会場で限定発売する彼にご登場いただくにあたって、何かいいネタは……と考えた結果、「warlock(魔法使い)」が語源ということで、「じゃあマジックだ!」と(笑)。そんなわけで、元プロマジシャンからとっておきのマジックを伝授してもらいました!

WAЯROCK、マジックにあ然! 「えっ、どうなってるの?」

マジック指導役としてお招きしたのは、プロのマジシャンとして活動した経験を持ち、現在はエイベックスのスタッフでもある長さん。まずは長さんのマジックを小林さんに見ていただこうということで、トランプを使った基本的なマジックを披露。小林さんがランダムに引いたはずのカードと同じものをピタリと言い当てたり、同じカードがいろんなところから出てきたりで、すでにこの時点で小林さんは目を白黒。

 

「考えていることが顔に出やすい方」と自ら語る小林さんですが、初めて間近に見るマジックに、確かに表情がいろいろ変わってしまいます。特にカードの裏面のデザインをエレベーターの上下ボタンに見立てて「上ボタンを押してください」と言われ、実際にはカードの上の部分に手を当てているだけなのに、「エレベーターに乗って、カードが上がってきましたよ」と、自分が引いたのと同じカードが出てくると、「気持ち悪いっすねー!」と大きな声が出てしまうほど。長さんにも「やりやすい」って言われてますよ!(笑)

いつしか小林さんは、「タネを見破ってやろう」モードに。長さんが手に持ったカードをポケットに入れたのを「今のは見えました! こういうタイミングでカードを移動してるんですよね!」と声を上げますが、そう見せているのは実は罠。入れたはずのポケットからはカードは出てこず、なぜか反対側の手から出てくるのを見ると、「えっ? えーっ?」とさらに声が大きくなります。

 

一通り見てもらったところで、今度は長さんから小林さんにマジックを伝授。カードを操る手順、質問の仕方、そして肝心な「だまし方」を教わって何度も練習しますが、もちろんこの詳細はシークレット! お見せできずすみません! ただ一通りの手順を教わった小林さんは、限られた時間ながらしっかりとやり方を把握。では、いよいよ実際にマジックを実演してもらいましょう!

 

WAЯROCKがマジック初挑戦! 果たしてうまくいくのか?

指導の時間は別室にいたスタッフをお客さんとして呼び戻し、対面に座る小林さん。おお、何だかマジシャンっぽい!(笑)
「この中から1枚引いてください」とお客さんに引かせ、出たカードはダイヤのキング。このマジックではミュージックカードの特典に付くトランプを使っていますが、小林さん本人の顔が入ったカードが出るあたり何か持ってますね!
「まだ新入りなので、数字だけ教えてもらえますか?」と質問し、キングであることを聞くと、「じゃあマークを当てさせてもらいますね」。
で、パラパラパラ…とカードを繰る中、お客さんにストップをかけてもらい、そこまでのカードを並べ直します。そして「魔法をかけますね」と指をパチン! いい音で魔法がかかったカードを3枚開くと、そこにはハート、スペード、クラブのキングが!
「ということは、あなたが持っているのはダイヤのキングですね」
ということで、初のマジックは大成功! 小林さん、なかなか堂に入ったマジシャンぶりでした!

 

「緊張したー!」と安堵の顔を浮かべる小林さんに、長さんが「よくできたので、おかわりを」と、もう一種類のマジックを見せてくれることに。マネージャーの菅原氏と1枚ずつカードを引き、それぞれにペンでサインを入れます。それを山の中から引き当てるまでは先ほどのと変わらなかったんですが……。
小林さんとマネージャーに手を重ねてもらい、その間に2人が引いた2枚のカードを差し入れる長さん。「2人の熱でカードがだんだん溶けていきます……。溶けて、薄くなっていきます……」と、暗示にかけるように話しかけ、手を外すと、何と! 2枚のカードがくっついて1枚になってるじゃありませんか! 確かに2人が書いたサインも入ってるんですが、それが表裏になった、完全に1枚のカードになってしまってます。「えーっ!」と声を上げた小林さんは何度も何度もカードを確かめますが、どうやっても貼り合わせた様子もないし、境目も見えません! 一体どうなってるの? という謎を残して、長さんは去って行ったのでした……。マジシャン恐るべし!

WAЯROCKインタビュー! 「ビジュアル系とアニソンがベースです」

──さて、いろいろお疲れ様でした(笑)。初体験のマジックはいかがでしたか?

WAЯROCK 最後のアレ、何なんですかね?(笑) このカード、完全に1枚なんですよ!

──あれは本当にビックリでした。

WAЯROCK 教えてもらったタネを知ると、意外と「あ、こういうことだったんだ!」って思うんですけど、やられる側は分からないですよね。しかも、「分かった!」と思った途端にまた見事に引っかかるっていう。「僕が単純なのかな?」とも思ったんですけど、カードがくっつくっていうのは、ちょっと想像できないですよね。

──それは仕方ないと思います(笑)。

WAЯROCK 「あ! ちょっと待ってくださいね」とかって言って注意を引きつけた時に仕込みがあったんだと思って、そこがすごく気になって仕方がなかったんですよ、本当は。けど結局分からなくて、残念でした……。

──教わったマジックはこれから使えそうですか?

WAЯROCK もう覚えました! あとは順番とセリフを間違えなければ。それと、(指を鳴らして)魔法をかけて。

──先ほどからそうでしたが、指がすごくいい音で鳴りますよね。

WAЯROCK 小学校の時にできるようになったんですよ。ポール牧さんを見て練習して。

──あ、「指パッチン」と言えば(笑)。さて、ソロプロジェクトについてお聞きしたいと思います。「小林正典ソロデビュー」でもいいところ、「WAЯROCK」というプロジェクト名にしたというのはどういう意図だったんでしょうか?

WAЯROCK おっしゃる通りで、最初、自分の名前の名義でもいいんじゃないかとも思ったんですが、バンド形態でやりたいという気持ちがあって。それをするにあたって、自分の本名のままで行くというのは気持ち的に違うという気がしていて、西川貴教さんの「T.M.Revolution」じゃないですけど、違う形での自分の表現にしたいなと思ったので、名義を変えたんです。

 

──その「WAЯROCK」という名前の意味は、資料では以下のように説明されています。

『warlock』(男性魔法使い、魔術師)と音楽の『ROCK』を掛け合わせた造語でありWAЯROCKが紡ぐ音楽、その存在が、人の心を惹きつけて離さない、無限の可能性を秘めた魔法のような存在でいられるようにという想いが込められている。
反転し背中合わせとなった『Я』と『R』には「表」「裏」という意味を持たせ、喜びや哀しみ、楽しさや苦しさといった表裏一体の感情の全てを歌で表現するという意思も込めている。

この名前から楽曲全体にわたって、一つの世界観としてつながっている印象を受けました。この世界観のベースとなっているものはあるんでしょうか?

WAЯROCK 僕はもともとビジュアル系の音楽が好きで、基本はそこにあるかもしれません。あと、以前に関わらせていただいた「バンドやろうぜ!」というアニメ作品がありまして、そこでOSIRISというバンドのボーカル役をやらせていただいたのも、大きく影響してますね。

──ダークファンタジー的な世界観ですよね。

WAЯROCK そうですね。そういう意味合いの音楽をやりたかったというのもあって。自分がやりたいと思ったものを形にできたらいいなと思って、このプロジェクトが始まりました。

──「ビジュアル系」の中でも、音としてはアーティストによって幅があると思うんですが、WAЯROCKの音はゴリゴリのヘビー方向に寄ってますよね。

WAЯROCK ハハハハ! まあ王道といえば王道かなとも思うんですが、逆に今のビジュアル系の主流ってデスボイスがあったりとか、メタルチックなものが強いんですよね。僕としてはもう一つ、自分がやりたい方面として、「アニソン」という要素も考えてたんです。それをうまく融合させられないかなという考えがあるので、ファンタジー要素が強いのはそのせいもあるかもしれません。その上、これは狙いでもあるんですが、「ここまで重くやってるアーティストはいない」と。別に、こういう形のアニソンがあってもいいんじゃないの?っていうアプローチをしてみたくて。そこはある意味、挑戦ですかね。

──そう聞くと、音と歌が「ガチだな」とすごく思えます(笑)。

WAЯROCK ですよね(笑)。この時代にこの音楽性で通用するのかという答えは、僕自身に出すことはできないですけど、「通用するかしないか」じゃなくて、「自分がやってみたい」と思う形を色濃く出す方が、ボーカリストとしては大事なのかなと思って、そこを強く押しました。

──その分、幅広い声と表現が求められますよね。

WAЯROCK 声優業もやっていて、お芝居でもそこは必要になるので、一つのものに偏らせようという気はないんですよ。これから作っていく楽曲も含めて、ちょっと幅を持たせたいなと思ってます。それは音楽的な部分もそうですし、声色の部分でも考えてますね。

──そこは声優さんならではというか。

WAЯROCK 本当は、アーティストとしてはまんま「自分」というものを表現できるのがいいのかもしれないですけど、僕がやっている立ち位置として、ただミュージシャン、ただボーカリストというだけではないので、他のこともやっているんだという要素もここに入れてみたいなと思ったんです。

WAЯROCK小林さん本人による楽曲解説!

──というところで、今回発売される4曲について、説明していただけますか? まずは「WAЯROCK」。

WAЯROCK プロジェクトの「始まり」の曲になっていて、歌っている歌詞の内容は、ざっくり言うと「王女様をたぶらかす魔術師」みたいな意味合いなんですね。自分がやっていく第一歩としてダークな部分を前に押し出したくて、そういう世界観を作りたいということを作詞家さんにお話しました。最初は全部日本語詞にしようかとも思ったんですが、英詞の方が意味的にもいろいろ含ませられるし、面白いんじゃないかということで、サビ以外は全部英詞にしました。イメージを作る時に、リンキン・パークの曲なども参考にしています。

──次は「Nosferatu」ですね。

WAЯROCK 「吸血鬼」をテーマにしたかったんですよ。僕は子供の頃からバンパイアが好きで、そういう要素を思いっきり盛り込んだ、物語チックな曲にしたいと。特に「インタビュー・ウィズ・バンパイア」という映画が好きなんですけど、その作品を作詞家も知ってくださっていて、その世界観に合った楽曲にしてみようということで書いていただきました。その物語をうまく盛り込んでいただいたので、「こういうのがほしかったんです!」ということで。もしかしたら、これが一番最初に出来上がった曲かもしれません。

──続いて「Tasty Night」。

WAЯROCK 「ライブでみんなと一緒に騒げる楽曲」というのがテーマですね。僕が今までやってきたライブではそういう楽曲が少なくて、どちらかというと歌い上げる、聞かせるというものが多かったんですね。もう少しみんなと騒げる曲がほしくて、だったら作っちゃった方がいいんじゃないかと。ライブの定番にしてしまおうということで作った一曲です。ライブに重きを置きたくて、そのための一曲ということで。

──4曲目、「Forgive Me」については?

WAЯROCK これが一番苦戦した楽曲です。歌詞の方向性を決めるのに、レコーディングの直前までずっと悩んで話をして、揉んで揉んで考えてました。「恋愛の中でのお別れの曲」というアイデアが上がってたんですけど、僕としてはそういう風にはしたくなかったんですね。でも、いなくなってしまう人への思いみたいなものは歌いたいなと思ったんですよ。別に恋人と断定する必要はないので、そう思わせるような歌詞にはしてるんですけど、決して恋人のことを歌っているわけではないと。楽曲としては一番王道というか、90年代後半から2000年代初頭のビジュアル系の音楽の要素を強めに入れたいと希望して、サウンドプロデューサーであるtatsuoさんが作ってくださったものです。

──曲調はともかく、歌詞そのものはバラードですよね。

WAЯROCK そうですね。たぶん、今回の4曲の中で一番感情的に歌ったつもりです。レコーディングの時もそれを意識しました。

──歌詞に感情を込めるのと、声優として演技することは、似ていますか?

WAЯROCK また違いますね。声優さんの場合は、僕の中では、作り込まないと入れない世界だったりするんですよ。キャラクターの人となり、バックボーンとかを全部知った上でないと、ちょっと薄くなってしまうというか。逆に歌の場合は、もっとストレートに表現しやすいので、気にしないで表現したものがそのまま出る感じですかね。

──そして、今回映画バージョン配信されています「Perfect Triumph」がVシネクスト「ビルド NEW WORLD 仮面ライダーグリス」の主題歌ということで、またちょっと雰囲気の違う楽曲ですが。

WAЯROCK かなり明るめの王道ロックという感じなんですけど、これは声色について一番気をつけた曲で、今までの僕のWAЯROCKでのやり方だと、少しくどくなってしまうなと思ったんですね。仮面ライダーに少し合わないんじゃないかと。なので、熱いところは残したまま、声色はもっとストレートにというのを自分の中で意識しました。なのでレコーディングの時にちょっと熱くなったりすると、録り直しになったりすることもありました。

──仮面ライダーの作品に関われることがうれしかったそうですね。

WAЯROCK いやあ、メチャクチャうれしいですね。平成ライダーはそこまで熱心に追いかけてるわけじゃないんですけど、昭和ライダーがものすごく好きで。一番好きなのは「仮面ライダーBLACK RX」なんですけど、ホントに子供の頃の憧れのヒーローでした。そんな自分が、まさかこんなお話をいただけるとはということで「やった!」と思って。

 

──子供の頃は相当お好きだったんですか。

WAЯROCK 学校がある日は8時半にしか起きられない子供だったのに、日曜だけは放送を見るために7時半に起きてましたからね(笑)。いまだにおぼえてます。

──これらの楽曲について、レコーディング全体としてはどうでしたか?

WAЯROCK 「WAЯROCK」としてやるにあたって、自分を強めに出そうと思って、レコーディングに臨む際に引き出しをいくつか用意して行ったんですね。でも現場では、それを全部「そうじゃない!」と却下されました。

──というと?

WAЯROCK 「もっとストレートに」「もっと力強く」とディレクションされて、「うわ、持ってきたものが全部通用しなかった!」と。そこから改めて、違うものを作り直していくような感じでした。だから、正直苦戦はしました。

──それは歌い方だったり声の出し方という面で?

WAЯROCK あと、パワーバランスだったり。音楽って1曲の中で前半から後半に行くにつれての盛り上がりっていうのがあると思うんですけど、それをするためのバランスが、自分の中で思った以上に整わなくて。それを教えてもらいながら、一つずつ埋めていった感じでしたね。

──では、一度自信を崩されたような?

WAЯROCK 僕はもともと、そんなに自分に自信を持ってないんですよ。ただ「歌いたい」っていう思いだけがものすごく強くて、「自信があるっていうのとはちょっと違うんだけどな……」と。これを言うと、いつも「え?」って言われるんですけど(笑)。僕の中では、歌に自信があるわけではなくて、「やりたい」という確信が強くて。それだけで動いてるような感覚なんですね。だから、いまだにライブとかで人前に出るのがすごく苦手で。

──そうなんですか!?

WAЯROCK 見られるのが怖いんです。だから本番5分前とかはすごくナーバスで、「帰りたい」とまで思っちゃいますね。「なんで俺はこれをやってるんだろう?」って思うぐらいナーバスです(笑)。

──でもステージに上がると変わるんですか?

WAЯROCK 曲がかかると、自分の中でスイッチが切り替わるんです。ホントに「カチッ」と鳴るかのように、それまでは「聞いてください」っていう感覚だったのが、「俺の歌を聴け」に変わるんですよ。そのスイッチが入る瞬間が自分でも分かるので、ライブ前は「きっと変わってくれるよな」と思って臨んでます。

──じゃあ、今お話ししている感じとは全く雰囲気が変わるんですね。

WAЯROCK ただ、音が鳴っている時はONなんですけど、MCになるとOFFになっちゃうんです。そのコントロールを、いつも自分の中でも戸惑いながらやるので、けっこう疲れますね(笑)。「歌うこと」と「それ以外の全て」という感じでスイッチがあるので、話さなければいけない状況になると「うわ~、話すのかぁ……」ってなります(笑)。

ライブでも進化中! さらに新たな分野での活躍も!

──そんな中、8月には高田馬場でワンマンライブ「The Declare ~Without music, life would be a mistake.~」が行われましたね。

WAЯROCK 個人的には、反省点の多いライブでした。やりたかったことも多かったですし、3rdワンマンということで、自分の中で見せたかったものも考えていたんですが……ちょっと実験的な部分も実はあって、MCをすごく少なめにしたんですね。「楽曲中心に一気にバッと駆け抜けるライブをやったら、どんな風になるんだろうな」と思って。自分自身もそうだし、お客さんにもどんな反応が起きるんだろうなと。でも、駆け抜けすぎてしまって、予想とは違う感じになってしまったんですね。

──なるほど。

WAЯROCK MCを減らしすぎるとこうなっちゃうんだなと。「これは考えないといけないな!」と思いましたね。もうちょっと、みんなが「今日はすごく楽しかったね」って余韻を持ってもらえるぐらいのライブの作り方っていうのを、もうちょっと考えないといけないなと。

──難しいところですね。

WAЯROCK 自分が別のアーティストのライブに行った時に、物足りなさを感じることって、正直、そんなにないんですよ。いろんな曲があって、いろんな仕掛けがあって……という中で見ているので。それに近いことができないとまずいよなと思ってますね。

──そうなると、11月8日・下北沢GARDENでの「The Declarer ~Don’t explain your philosophy. Embody it.~」は……。

WAЯROCK 4thワンマンであり、バースデーライブですよね。なので8月の反省を踏まえて、だいぶボリューム満点になったんじゃないかと思っております(笑)。今回初めて、ツイッター上でセットリストの一部を決めていただくという企画をやりまして。いつもカバー曲をいくつかやるんですけど、そのカバー曲の希望を募ったんですね。そこから数曲選ばせてもらったんですけど、僕の希望は入れずに完全にそのリクエストの中からのみ決めました。それとオリジナル曲で構成されているので、前回よりはかなりボリュームが出るんじゃないかと思います。

──MCもちゃんと入れると。

WAЯROCK そうですね(笑)。普段は「ここではこういうことを話そう」という段取りをある程度決めるんですけど、今回はバースデーライブということもあるので、もう少し自由な感じにしようかなと思ってます。あと、今回からサポートメンバーが替わるので、そこにも思いっきり触れたいなと。かなりガッツリしゃべってもらって、人となりとかをみんなにも知ってもらおうかなと思ってます。

──そういう点もバンドっぽさですね。

WAЯROCK はい、自分の理想とする形に近づけたいなと。

 

──そして、2月にも次のワンマンが行われることが、ちょうど発表になりましたね。

WAЯROCK 2020年一発目ですね。2月22日、渋谷SPACE ODDでの5thワンマン、「The Declarer ~An it harm none, do what ye will. ~」です。内容については11月8日のライブをやってみて変更する部分が多々出てくると思うんですけど、サポートメンバーも2回目ということで結束感も高まってるでしょうし、その中でのパフォーマンスということになるので、仮に曲数が増えてなかったとしても今までよりも厚みのある、楽しめるライブになるんじゃないかなと思います。

──ライブをする自分も進化していると。

WAЯROCK 僕はこれまでボイストレーニングに行く機会がなくて、今通えるようになって気づいたことは、今がちょうど進化の境目というか。変わっていってる実感も感じているさなかなんです。どこでガチッと変わるかは分からないですけど、その変わっていく姿っていうのも、みんなには楽しんでもらえるようにしたいなと思ってます。

──では、連続で見ないとダメですね。

WAЯROCK 今はワンマンライブを「The Declarer」というタイトルでやらせてもらっています。2月の次のライブまではこれで行くつもりなんです。この「The Declarer」というタイトルシリーズの間に、変わっていく僕の姿を見てもらえたらと思ってます。

──さらに、ミュージカル「ビックリマン~ザ☆ステージ」への出演も発表されました。

WAЯROCK そうなんですよ! ある関係者の方が、僕が舞台にも興味があると話していたのを覚えてくださっていて、声をかけてくれたんです。その時は他のキャストしか分からなくて、「すごい方たちが出るんですね」というぐらいだったんですが、蓋を開けてみたらビックリマンだったという(笑)。世代どストライクだし、アニメも好きでシールもいまだに大量に持ってますから、そのアニメで言うところの主人公格のキャラをやらせてもらえるということで、ホントにうれしいです。これから稽古が始まるんですけど、今はドキドキもあり楽しみもあり、不安もあり……というところですかね。

WAЯROCKとして世の中に認めてもらえたら!

──歌に声優に舞台といろんな活動が広がっていて、大変では?

WAЯROCK いえ、とても有り難く思ってますよ!(笑)。仕事が全然なくて、ヒマというか“虚無”になってる時期もあったので、動いていられることが楽しいし、幸せなんだなって感じられるようになったんですよね。あの頃から考えると今はとても幸せな時間なので、それを大切にしたいですし、継続していきたいなって思いますね。

──ジャンルの違う仕事が一度に来る時に、気をつけていることはありますか?

WAЯROCK 全部をごちゃ混ぜにしないことですかね。いっぺんに来ても体は一つなので、やれる順番があるんですよね。優先順位を自分の中に設けて、それを一つずつやっていくっていうのをやってます。どれか一つに重きを置いてしまうと、他がおろそかになってしまいやすい性格なんですよ。それだといろんなところに迷惑をかけてしまうので、手前からやらなきゃいけないものを一つずつキッチリやっていくというのを一番心がけてますね。

──さて、WAЯROCKとしての目標というのは?

WAЯROCK よく聞かれるんですけど、「大きいところでライブをやる」という目標には、僕はなぜか至らなくて。バンドだったら、例えば「武道館を目指す」とか「横アリでやる!」とか考えると思うんですけど、僕が現段階で見えるのは、まず「小林正典」としてではなく「WAЯROCK」として世の中に認めてもらえるようにしたいということ。こういう音楽性でも、アニソンにも通じるし、ジャパニーズロックとしても一つの形になり得るんだぞというのを見せたいなというのが、今の僕の夢というか目標ですね。対バンもやってみたいですし、大きいところにも立てるなら立ってみたいとは思いますけど、「どこどこに立たなきゃいけない」という“場所”が目的ではないんですよ。それよりも、多くの人に知ってもらいたいという結果、大きな会場を選ばなければいけないという流れにしていけたらなというのが理想ですね。

──自分の世界を作っていきながら。

WAЯROCK そうですね。声優もやりつつ、役者もやりつつ、音楽もやってて、それを一つにまとめた時にこういう世界観を生み出す人がいる、そしてそれがアニソンにも通じるしロックにも通じるというところを見せていきたいですよね。その上で、自分が尊敬するアーティストと同じステージに立つことができたら、初めて「認められた」と感じるかもしれないですし、そこに立てたという達成感も感じるかもしれないですし。そこで初めて、“次”が見えるような気がします。

──その意味では、アニソンから入るファンも、ロックから入るファンもいるでしょうけど、どれも大事にしたいと。

WAЯROCK 「入り乱れちまおうぜ!」っていうのが僕の考えなんです。相容れないって言って拒否してしまうと、そこで終わるじゃないですか。それってちょっと寂しい考えだよなって思うので、ルールの中であればジャンルというものを気にせずにみんなが楽しめればいいんじゃないかなって思います。実際、もめ事まではいかないにしても、ジャンルの違うお客さん同士で思うところはあると思うんですよ。でも今はありがたいことに、お客さんの中でそこの住み分けをしてくれていて。ジャンル間の罵り合いは僕だって見たくないですし、かと言って、「仲良くしろ」っていうのもちょっと違うと思うんですよ。だからうまく共存してほしいなと思います。変な話、「小っちゃい世の中」みたいな感じですよね。相容れないものもあるかもしれないけど、それを受け入れるためにはどうしたらいいんだろうって考えるのがいいかなと。ただ本当に幸せなのは、いわゆる「バンギャ」って言われる子たちと「オタク」って言われる子たちが肩を組んで見ているような、そんな光景が見られたら最高だろうなとは思いますけどね。

──それができそうなところにいるのが、WAЯROCKですよね。

WAЯROCK はい、僕はその垣根を越えて橋渡しが出来る存在になりたいと思っているので、その気持ちを大事にしたいなと思ってますね。その上で、その輪を広げていきたいなと思ってます。
 

撮影 長谷英史

小林正典ソロプロジェクト「WAЯROCK(ウォーロック)」
『Forgive me』
『Nosferatu』
『WAЯROCK』
『Tasty night』

WAЯROCK会場限定Music Card
2019.11.08(Fri) on sale

2019.11.08(Fri)
The Declarer ~Don’t explain your philosophy. Embody it.~

会場:東京下北沢GARDEN
OPEN 18:00 START 19:00

2020.02.22(Sat)
The Declarer ~An it harm none, do what ye will.~

会場:東京渋谷SPACE ODD
OPEN 17:30 START 18:30

◆WAЯROCK official site
https://avex.jp/warrock/

◆小林正典 Twitter
https://twitter.com/kmasa1108

◆小林正典 Instagram
https://www.instagram.com/masanori_kobayashi_official/
 

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記事情報

高崎計三

ライター

高崎計三

1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。