SWANKY DANKの8ヵ月連続自主企画LIVE「ROAD TO PLAYGROUND」を記念しての、8ヵ月連続インタビュー第2弾!
事前の決起集会(https://avexnet.jp/column/detail.php?id=1000285)も盛り上がった5月12日 千葉LOOK「SWANKY DANK presents MUNCHIES vol.4」も盛況に終わり、次は6月21日 水戸LIGHT HOUSE「SWANKY DANK presents MONSOON RUMBLE」!
ギタリスト・KO-TAの地元でのライブということで、彼のゆかりのお店で単独取材を行いました。珍しい機会なので、ライブへの意気込みだけでなくバンドのいろんなことも聞いてみました!
“思い出の店”はライブ後にピッタリ!
──いきなりですが、KO-TAさん単独での取材って……
KO-TA 初めてです!(笑) 一人で取材受けるなんて、後にも先にもないですね。
──いやいや、「先にも」は分からないですから(笑)。しかも今日はご出身の水戸での取材ということで、こちらのお店「炎神(アグニ) http://agni.jp/ 」は以前のバイト先だったとか?
KO-TA はい。大学2年生、19歳から23歳の時まで3年半ほど、フロア係のバイトをさせてもらってました。大学を卒業してからも1年ほどやらせてもらって、それから上京しました。当時のバンド活動はまさにここのバイト代で支えていて、若かったので賄いのご飯もいっぱい食べさせてもらいました(笑)。
──けっこうガッツリと働いてたんですね?
KO-TA そうですね。一時期はバイトリーダーという形で、週3~4日は入ってましたね。
──ここでの思い出エピソードというと?
KO-TA 一度、大失敗したことがありまして。お客さんにお酒をぶっかけちゃったんですよ(笑)。
──それはヒドい(笑)。つまずいたとかですか?
KO-TA 持っていたお盆が滑っちゃって、思いっきりぶっかかっちゃいました(笑)。バイトを始めて半年ほどの頃で、お客さんからはすごく怒られました。でもお店からは怒られなかったので、ありがたかったですね。
──いいお店じゃないですか。
KO-TA そうなんですよ。今回は5~6年ぶりに来たんですけどすごく歓迎してもらって、懐かしいですね。四川料理のお店なんですけど、麻婆豆腐とか山椒が効いているので、辛いものが好きな人にはたまらないと思います。お酒の種類もたくさんあって、飲みながら四川料理を楽しめる大人なお店です。
──というところで、おいしそうな料理が来ましたね!
KO-TA ではいただきます! これは「炎神麻婆豆腐」ですね。山椒が効いていて辛みもあり、お肉と豆腐の絡み合いが抜群です。
──見るからにシビれそうですねえ!
KO-TA ご飯にも炒飯にもお酒にも合いますから、絶対に食べてもらいたい逸品です!
次は「海老と季節野菜のXO醤炒め」ですね。これは、ここで働いていた頃から大好きだったメニューなんですけど、海老がすごく大きくて身も引き締まっていて、野菜もたくさん入っていて、彩りがすごくキレイなんですよね。見て楽しい、食べて楽しいという。
──おお~!
KO-TA 次は「口水白斬鶏(クースイパイザンチー)」、いわゆる「よだれ鶏」ですね。蒸し鶏をラー油などで和えたものなんですけど、これもラー油の辛みと山椒のシビレが効いてて、ビールにピッタリなんです。辛いのが好きな人だったらマストで食べていただきたいメニューですね。胸肉でヘルシーなので、女性にも喜んでもらえると思います。
──ライブ後のビールにもバッチリですね。
KO-TA 最後は「昔ながらのちゃあちゅうチャーハン」ですね。これが昔から大好きで。このお店はチャーハンの種類がすごくたくさんあるんですけど、若かったので肉がゴロゴロ入っているコレが一番でした。「肉を食ってる!」っていう食感が好きで、賄いで「何が食べたい?」って聞かれるといつもこれと麻婆豆腐をリクエストしてました。チャーハンも肉、麻婆豆腐も肉で、口の中が肉まみれになると幸せを感じます(笑)。
──ライブ後に来るにはピッタリなお店ですね。
KO-TA 本当にそう思います。ライブ後に辛みとシビレをビールと一緒に味わいながら、さらに盛り上がっていただければと思いますね。23時半(ラストオーダー23時)までやってますから、時間もタップリあると思います。
一緒にやれるのが楽しみな3マン!
──さて、前回の取材は5月12日の千葉LOOK「SWANKY DANK presents MUNCHIES vol.4」に向けてのものでした。当日はいかがでしたか?
KO-TA 最初のSee You Smileから盛り上げてくれて、バトンがどんどんつながって火がついていくような流れだったので、僕らの時はすごくいい空気感でできました。8ヵ月連続企画の初日として、いいスタートを切れたという実感がありましたね。
──初回ということで意気込んでましたからね。
KO-TA はい、すごく手応えが感じられました。お客さんたちの表情もよかったので、俺たちもやっててすごく楽しかったんですよ。「やってよかった」と思えましたね。
──第2回につながるという意味でもうまくいったということですね。その第2回、今度はこの水戸でのライブですが。
KO-TA この企画はみんなのゆかりの地でやろうというコンセプトで、千葉はもともとSWANKY DANKのホームだったところなんですよね。で、2本目はどうしようということで、僕の地元の水戸に決まったんです。LIGHT HOUSEは、SWANKYに入る前にやっていたバンドでもツアーでは必ず来ていたんです。SWANKYでもツアーでは毎回行ってて、もう10回前後はやってますね。でも、単独で主催イベントをやるのはこれが初めてなんです。
──今回は大阪のAIRFLIPと、名古屋のBACK LIFTとの3マンですね。この組み合わせについては?
KO-TA BACK LIFTは前回の彼らのツアーに呼んでもらって東北を回ったんですけど、僕らのイベントにも呼びたい名という流れになりまして。AIRFLIPはよく会ってはいたんですけど、一緒にやるのは久しぶりで、彼らともどこかのタイミングで一緒にやりたいねと話してたんです。彼らは今ツアー中なんですけど、たまたま6月21日が空いてたので「これはチャンスかもしれない」ということで連絡したら、出ると言ってくれて。それで、僕らも彼らのツアーファイナルの名古屋と大阪に出演します。
──そうなんですね。ではそれぞれのバンドの特徴を、KO-TAさんの視点から紹介していただけますか?
KO-TA BACK LIFTは3ピースのパワー感とグルーブ感がすごく好きですね。人間的にも面白い連中で、打ち上げが終わった後もそのまま朝まで、お互い記憶が飛ぶまで飲みに行くみたいな感じで、僕らとは人間的なつながりが強いバンドです。AIRFLIPはすごくキャッチーなPOP PUNKのバンドで、流ちょうな英語の中に日本語も駆使した歌詞がいいですね。楽曲のパワーとキャッチーさのバランスがすごくよく取れているバンドです。ギター/ボーカルのSatoshiとは年も一緒で、大阪や東京ではよく一緒に飲んだりしててプライベートでもすごく親しいバンドなので、今回一緒にやれるのがすごく楽しみですね。
──対バンを選ぶ時というのは、例えば今回だとKO-TAさんの意見が中心だったりとかするんですか?
KO-TA 誰が中心とかは特になくて、意見を出し合ってお互いに「いいじゃん!」って感じで。今回、水戸だから僕がどうこうというよりは、全体を通してどのバンドを選ぼうかという感じで決めてますね。何かを決める時はだいたいそんな感じで、意見を出し合ってみんなが納得したら決まるという流れです。
──バンドとしての意思決定は早いほうですか?
KO-TA 早いほうだと思います。意見が割れてなかなか決まらないということは、そんなにないですね。あとはメンバーの誰かに強い意志があれば、それを尊重するので。「お前がそう言うならそうしよう」という感じで。
KO-TAから見たYUICHI、KOJI兄弟とは?
──KO-TAさんはメンバーとしては後からの加入になるわけですが、それで発言権に差が出ることもない?
KO-TA ないですね。それぞれ得意なところが自然と分散できているので、僕は年も下なんですけど、だからと言って意見がしづらいということもないです。
──特にKO-TAさんの場合、「他のメンバーは兄弟同士」という立場ですよね。単純に端から見ると、「やりづらい場面とかあったりしないのかな?」と思ってしまったりするんですが……(笑)。
KO-TA 僕はもう、彼らとは10年以上の付き合いですからね。彼らも僕に任せるところは任せてくれていて、僕も得意なところに関しては自信を持って意見を出すことができるので、そこにストレスを感じたことはないですね。それに普段、彼らに対して「兄弟だから」と強く意識することもそんなにないので、「俺、一人だな」みたいに感じることもないですね。
──お一人で話を伺える珍しい機会なので、さらにお聞きするんですが(笑)、他のお二人はKO-TAさんから見てどういう人物ですか?
KO-TA YUICHIはとにかく明るいし、僕にない発想をたくさん持っていて、いつも新鮮というか(笑)。おちゃらけるところもあるんですけど、真面目なところは真面目で、引き出しの多さがある人だなと感じますね。KOJIは、見た目は明るいんですけどすごく繊細なんです。強い意志をすごく持っていて、内に秘めたものは熱いなとすごく感じますね。
──一般的に言う「お兄ちゃんらしさ」「弟らしさ」みたいなものは、彼らから感じますか?
KO-TA そうですね。弟のKOJIは弟らしいヤンチャ感はあるんですけど、基本的に、兄が弟に怒られてる光景をよく見ますね(笑)。実際、KOJIが兄と勘違いされることも多いんですよ。でも僕から見ると、「YUICHIがお兄ちゃんだな」と思うことも多いですよ。KOJIも何だかんだ兄に任せてるところもあったり、本人たちは気にしてないんでしょうけど、無意識に「兄・弟」らしくなってるところはあるなと感じますね。
──そのお二人とのバンドで、先ほども「任せるところは任せてくれている」という言葉がありました。KO-TAさんが任されている部分とは?
KO-TA 楽曲は二人が作ってくるんですけど、僕はライブの流れを作るという部分で提案をすることが多いですね。あとはスケジュール管理。リハの日程どうするかとか、「この楽曲は●日解禁だからこの日にツイッターに上げよう」とか、そういうところですね。
──マネージャーのような。
KO-TA はい。僕はそういうのが好きで、得意なので。ちゃんとしてないと自分がイヤで。他の二人がそこがダメというわけではないんですけどね。
KO-TAが見るSWANKYの過去、そして未来とは?
──ところで、現在SWANKY DANKは3人編成ですが、正式にドラマーを入れようという話にはなってないんですか?
KO-TA なってはいるんですけど、なかなか巡り会えないというか。もちろん、最終的にはドラムがいて4人でできるのが一番ではあるんですけど、今サポートしてくれているWANI君もすごく上手なので、活動ができる状態だったらいいのかなと。
──KO-TAさん自身も、サポートを始めてからしばらくして正式メンバーになったわけじゃないですか。その過程と似ている部分もあるんですかね?
KO-TA そうかもしれないですね。僕はSWANKYの前にやっていたバンドが解散した時、もうバンドをやる気はなかったんですよ。でも音楽自体は好きだったので、SWANKYのサポートを頼まれた時に、行きたいところだけ行ってたんです。でも大きなきっかけになったのがBLUE ENCOUNT、MY FIRST STORY、AIR SWELLと4バンドで回った「BONEDS TOUR」(2014年1~2月)ですね。他のバンドはもちろんみんなガチガチじゃないですか。そこで僕だけサポートで甘んじてる自分が許せなくて。SWANKY DANKはいいバンドだから、もっといいバンドにしたいなということで、そのツアーが終わる直前に「正式加入したい」という話をして、そのツアーのファイナルで発表されたんです。
──「レギュラーサポート」と「正式メンバー」って、やっぱり全然違うものですか?
KO-TA 違いますね! どちらもいい面があって、サポートの時は正式メンバーじゃないので、ある意味無責任というか、好き勝手に伸び伸びやれるんですよ。正式メンバーになると、他のメンバーはもちろんお客さんも「メンバー」として見るので、責任感が加わるんですね。だからサポートの頃よりも立ち振る舞いとか、ライブ中の役割も考えるようになりました。
──そういうものなんですね。
KO-TA 例えばSWANKYがもともと4人組で、ギターが抜けた後に僕がサポートで入るという状況だったらまた違ったでしょうけど、当時3人だったところにプラス1だったので、前のイメージがないところで自分が思うようなスタイルで自由にやれていたというのはありますね。
──音的にも求められているものがあったからこその加入だったと思うんですが、そのあたりは?
KO-TA もともとYUICHIが、「絶対他の人を入れたくない」というぐらいに自分のギターにこだわりを持ってたんですけど、「KO-TAのギターだったら、ここに入れてほしい」と言ってくれて僕もうれしかったので、楽曲により華を添えられるような役割ということでアレンジとかも相談してやっています。ギターに関しては、今はYUICHIが完全にバッキングに徹してボーカルをやり、上物のリードギターは僕に任せるという状態になっているので、僕としては歌をより聞かせるアレンジだったり、ギターソロではバランスが取れるように「俺がメインだ!」ということを意識してやってますね。
──なるほど。
KO-TA 僕が正式加入してからもう5年になるんですけど、そこの関係性は変わってなくて、ブレずに来てますね。入る時には自然とそれができていた感じで。
──その5年の間に、2017年のメジャーデビューという節目があったと思うんですが、その前後で変わったことは?
KO-TA 本人たちの間ではそこまで意識してなくて、知ってもらえる機会がより広がるというぐらいですかね。自分たちの好きなもの、カッコいいと思えるものを作っていくという部分に関しては一緒なので。「メジャーっぽい曲を作ろう」とか思うわけでもないですしね。そこよりも、大きなフェスに出させてもらったり、韓国など海外でやらせてもらったことの方が大きいです。海外だと反応も違いますし、広いステージでたくさんの人に見てもらえると、普段ライブハウスでやってるのとはちょっと気持ちも違って、より多くの人に届けられるなというのは感じました。
──その中であえて一つ選ぶとすれば?
KO-TA やっぱり茨城出身なので、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出られた(2015年&16年&17年)のは大きかったですね。親を初めてライブに招待できたんですよ(笑)。
──おお~!
KO-TA 楽しんでくれてたみたいで、よかったです。普段から応援してくれているので、ありがたいですね。
──では改めて、6月21日水戸への意気込みをお願いします!
KO-TA 前回、千葉LOOKでいいスタートを切れただけに、今回、2本目の水戸はこの8ヵ月連続企画の全体を考えても、より重要になってくると思います。しっかりといいライブをして、ファイナルまでつなげていければと思います。BACK LIFTもAIRFLIPも、自分たちのイベントに出てもらうのは久しぶりで、この3バンドで一緒にやるタイミングは初めてなんですよ。彼ら同士が仲がいいかどうかは分からないんですけど、今まで絡みがなかったんだったら、これを機に仲良くなってもらえればうれしいですし、仲がいいのであれば3バンド一つになって、より盛り上げていきたいですね。
──この連続企画によって、SWANKYにとってもいろんなバンドとのつながりが深まってますよね。
KO-TA そうですね。初めて一緒にやるバンドにも声をかけたりしているので、このイベントを通じてバンド同士の縁も深まるといいですよね。またお互いのファンの間でも認知していってもらって、シーンの活性化にもつながればうれしいです。その中でSWANKYがいい役割を果たせればと思います。
2019/6/21(金)
SWANKY DANK presents MONSOON RUMBLE
会場:水戸LIGHT HOUSE(EVENT)
開場/開演 18:00 / 18:30
チケット代 ¥3,000(ドリンク代別途)
ゲストアーティスト
AIRFLIP
BACK LIFT
チケットは下記サイトからお買い求めいただけます。
イープラス
https://eplus.jp/sf/detail/2915930001-P0030001P021001?P1=1221
INFO:水戸LIGHT HOUSE
http://mitolighthouse.com/
炎神(アグニ)
http://agni.jp/
茨城県水戸市桜川2-1-6アイランドビル1F
(水戸プリンスホテル裏)
ランチタイム 11:15~14:30(L.O.14:00)
ディナータイム 18:00~23:30(L.O.23:00)
日曜日定休
tel.029-222-0777
ライター
高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。