9月2日から放映がスタートした『仮面ライダージオウ』。平成仮面ライダー20作品記念として、歴代ライダーたちも登場し、主題歌「Over “Quartzer”」(オーヴァークォーツァー)は、Shuta Sueyoshi(AAA 末吉秀太)とDA PUMPのボーカリストISSAによるスペシャルユニット「Shuta Sueyoshi feat. ISSA」が担当するなど、何かと話題の作品です。
そのメモリアルな作品にヒロインとして選ばれたのは、今年1月にもコラムに登場してくれた注目若手女優の大幡しえりさん。今回は、初めてのアクションシーンから10代最後のプライベートまで、いろいろ語ってくれました!
過去記事
2018年のブレイク確実!? “大幡しえり”19歳の素顔(https://avexnet.jp/column/detail.php?id=1000207)
舞台の上で感じた「初めての感覚」
──前回ご登場いただいた時から、さらに経験を積まれたと思いますが、印象的な経験は?
大幡 新海誠監督原作の『雲のむこう、約束の場所』で、舞台を初めてやらせていただいたことです。舞台って一発勝負で失敗できないし、今まで自分が観た舞台では、失敗したり台詞を噛んだりした人はいなかったので、「もし自分がしたらどうしよう!?」とか、最初はそういうことばっかり考えちゃって……。
──緊張するタイプですか?
大幡 はい、もともと人前に出ることが苦手で、初めての通し稽古がいちばん緊張しました! それまでの稽古をすべて忘れるぐらい頭が真っ白になっちゃって「どうしよう、本番ヤバいかも…」って、前日まではすごく心配だったんです。
でも幕が上がると、思ったよりも緊張していない自分がいて。たくさんの人が観てくれるから、お芝居に対するリアクションが直接あるんだろうなって心配だったけど、舞台の世界に集中しちゃうと意外と気にならなかったです。
──何かのスイッチが入ったと感じ?
大幡 はい。苦手意識があったものをこんなに楽しめるなんて思わなかったし、同じセリフでも毎日少しずつ違うんだなとか、舞台というものの面白さを感じて、すごくいい経験でした!
それに、こんなにも心が動いたことがないっていう感覚を、舞台の上で体ごと体験したっていうか。お芝居を始めてから自分なりに心は動かしているつもりだったけど、究極ってココなのかなって感じたんです。ずっとその状態を続けられるように頑張っていきたいなって、これからの目標ができた感じです。
──観た方の反応はどうでしたか?
大幡 みなさんが立ってすごく温かい拍手をしてくださって、「これって本当に自分たちに向けられてるのかな」って信じられないぐらい感動しました! 新海誠監督も初日にお見えになって「よかったよ」って言ってくださって、嬉しかったです。
──その舞台ではどんな役を演じたのですか?
大幡 頭がよくていろいろ任せられる若い女性研究員の役です。自分より年上の設定だし、研究員だから「アルゴリズム」とか「指向性○○」とか、ふだん自分が使わない言葉がたくさんあって、言い慣れるまでは大変でした(笑)。
──SFの世界ならではの台詞は難しそう! それにしても1年少々のキャリアの中で、幅広い役を演じていますね。
大幡 はい。女子高生も囚人も刑務官もやったし、今は『ヒモメン』で居酒屋の店員をやっているし、本当にいろんな役をやらせていただいています。分からなくて考え込んじゃうことも多いんですけど、楽しいなって気持ちもだんだん増えてきたし、『ひるなかの流星』の頃よりは、多少できるようになったかなって感じはあります!
仮面ライダーのヒロインに大抜擢
──『仮面ライダージオウ』のヒロイン「ツクヨミ」役に抜擢されました。
大幡 自分が受かっているとは思っていなかったので、聞いた瞬間は嬉しいというより「信じられない!」っていう驚きしかなかったです(笑)。
──初の特撮の現場はいかがですか?
大幡 キャストの方とも仲良しだし、スタッフの方ともすぐ打ち解けられたので、毎日が楽しいです! それに、ライダーの変身の瞬間は「こんなふうに撮ってるんだ!?」って驚きました。子供の頃の謎が解けたような、不思議な感じです(笑)。
──観る側から提供する側になったということですね(笑)。平成最後の仮面ライダーで、しかも平成20作目というメモリアルな作品です。
大幡 そうなんです。仮面ライダーに出演できるだけでもすごいのに、記念作品だから先輩方が来てくださって一緒にお芝居するシーンもあって、いろんな方に会えてなんて贅沢なんだろうって!
──先輩方というのはつまり、平成の歴代仮面ライダーも出演すると! 今までどんな仮面ライダーが?
大幡 今のところ「ビルド」と「エグゼイド」と「ファイズ」の先輩とお会いしています。子供の頃に見た「電王」にも会えるのかな……期待して待ちたいです!
──1年間の番組で長丁場の撮影になりますが、心がけていることは?
大幡 とにかく周りに迷惑をかけないように、体調管理はしたいなって思ってます。食事もお弁当だけだと偏っちゃうから、朝はフルーツを食べるようにしたり。あと、ロケですごく日焼けしちゃって! 白い衣装だから肌の色が目立つし、秋に放送されるのに真っ黒なのも変じゃないですか(笑)。だから最近は日傘を差して、飲む日焼け止めを飲んで、日焼け止めを塗って、さらにその上に違う日焼け止めを塗っています(笑)。
──屋外の撮影が多いのも大変ですね。特に今年の夏はとくに暑いです!
大幡 最近は少しずつ気温が下がってきましたけど、インしてから2ヶ月は本当に暑かったです…。
初アクションシーンも経験!
──時空を超えて戦うという『仮面ライダージオウ』ですが、ヒロインの「ツクヨミ」は、50年先の未来から来たという設定ですね。
大幡 「未来から来た少女」という設定は初めてで。50年先の未来なんて誰にも分からないことだし、どんな世界でどんな服装で、どんな道具を使っているんだろうって想像するのは、すごく難しいです。
──その役作りはどのように進めましたか?
大幡 まずは”未来を予測する”みたいな本を何冊か読んだんですけど、「えっ、こんなふうになるの!?」っていうことばかりだし、それから台本を読むと、自分の想像とはまた全然違っていて。タイムマシンも出てくるし、さらに自分が操縦するとなると、考えても想像がつかなくて!
──かなりの想像力が必要そうですね! 初のアクションシーンもあるそうですね。
大幡 はい、銃を使って戦うシーンもあるんですけど、思うように動けなくて! 他のシーンを撮っている間、アクション監督の方たちに練習をお願いして、しつこいぐらいずっとやってました……。
──それも特撮だから、どんな攻撃かも想像しないといけないんですよね?
大幡 そうなんです(笑)。ボールとかが直接来るわけじゃないから、そこも難しくて! だから前もって、相手の動きはこうで、どのぐらいの大きさの攻撃がどのぐらいのスピードで来てっていうのもしっかり教えてもらってから、本番に臨んでました。
それに、攻撃をよけたり銃を撃ったりすることに重ねて、同時にお芝居をするってすごく難しくて……。はじめは「まずよけて、次はこう攻撃して」って動きのことで頭がいっぱいになってしまって、「お芝居の中でやらなきゃダメだよ」って言われてました。アクションとお芝居の両立って、本当にすごいことだなって改めて思いました!
──主人公ソウゴを演じる奥野壮さんの印象は?
大幡 2歳年下なんですけど、年上じゃないかと感じるぐらいしっかりしていて、初めてのお芝居なのに堂々として落ち着いていて、すごいなって思いました。主人公のキャラクターとも似てますね。ソウゴも物怖じしないし、自分のことを信じている部分も似ているし、まさに「仮面ライダーに変身する人」です(笑)。
──今作は、主人公が「50年後は魔王になる」という設定も独特ですね。
大幡 「50年の間に何があったのかな?」っていうところも感じながら、楽しんでもらいたいですね。
──ヒロイン「ツクヨミ」については、どこに注目して見て欲しいですか?
大幡 ツクヨミは、自分の意志をしっかり持っている女の子です。未来から来たことは、2018年の世界ではソウゴ以外にはバレちゃいけない…。だから、ソウゴの前での本当のツクヨミと、ソウゴの大叔父の順一郎(生瀬勝久)さんの前で”普通の女の子”を演じてるツクヨミの差も、面白いと思います(笑)。
ツクヨミの気持ちの変化にも注目してほしいです。最初はソウゴを危険視して「監視する」んですけど、ソウゴと関わるうちに気持ちが変わっていくんです。「導きたい」って伝える時のツクヨミとソウゴのシーンは、ぜひ見ていただきたいです!
10代最後の夏の過ごし方は?
──平成最後の仮面ライダーに出演中ですが、今年は大幡さんにとって「10代最後の夏」ですね。夏の思い出があれば教えてください!
大幡 今年の夏はあまり遊んでなくて、隅田川の花火を観に行った事と、ドラマの撮影が午前中で終わったので友達とマネージャーさん達と皆でa-nationにワイワイ行く事が出来ました!本当は海も行きたかったんですけど今年は行けなかったです。
──海は昔から好きなんですか?
大幡 この間、撮影で行ったのがすごく楽しかったんですよ。埼玉出身なので近くに海がないし、最後に行ったのは記憶にないぐらい昔だったので、何年ぶりの海だろうってすごく感動して、風も気持ちよくて! ふだんはインドア派で、あまりどこかに行きたいとは思わないんですけど、海だけは秋までにもう1回行きたいなって、まだ諦めてないです!
──久しぶりの海にハマったんですね(笑)。ふだんの休日はどう過ごしていますか?
大幡 あまり遊んでなくて、家に帰って台本を覚えたりとかです。高校の時の友だちはみんな学生なので、予定が合わないのもあるんですよね。急に休みになって「明日空いてるよ」って連絡しても「授業だよ(笑)」って言われたり、逆に「夏休みいつから?」ってLINEが来て「夏休みナイんだ……」ってやりとりをしてます。
でも最近、「1人映画」をするようになったんですよ。はじめは1人って抵抗があったんですけど、初めてレイトショーを観に行ったら人があまりいないし静かでいいなって。先月も行ったし、この間も2日連続で『検察側の罪人』と『銀魂2』を観に行きました!
──”オトナ”な新しい自分を発見した感じ?
大幡 はい(笑)。今までは友達と一緒に観て感想を言ったりしたいタイプだったけど、1人でゆっくり観た後に、静かに余韻に浸るのも意外と楽しいなって。
「Shuta Sueyoshi feat. ISSA」による主題歌「Over “Quartzer”」(オーヴァークォーツァー)
──『仮面ライダージオウ』の主題歌は、Shuta Sueyoshi(AAA)とISSA(DA PUMP)のユニット「Shuta Sueyoshi feat. ISSA」が担当しています。聴いた印象は?
大幡 第一印象は、とにかく「カッコイイ」です! 耳に残るというか、一度聴いたら頭の中で繰り返し流れる感じがあるんですよね。
──ヒーロー物にふさわしく、歌詞も前向きですよね。
大幡 その前向きな部分もいいですし、「未来を超えよう」とか時間にまつわる言葉もたくさん出ていて、オープニングの映像でも歌詞がすごくリンクしていて、世界観にすごく合ってるって感じがしました。作品を観た人も、前向きな気持ちになってもらえると嬉しいです!
【大幡しえりOfficial Website】
https://shierin.com/
【大幡しえり】公式instagram
https://www.instagram.com/shieri_ohata_/
【仮面ライダージオウ|テレビ朝日】
http://www.tv-asahi.co.jp/zi-o/
【仮面ライダージオウ | 東映】
https://www.toei.co.jp/tv/zi-o/index.html
【仮面ライダージオウ主題歌「Over “Quartzer”」】
http://avex.lnk.to/ss-issa-overquartzer_tv
ライター
明知真理子(あけちまりこ)
広島生まれ広島育ち。バイクと音楽とプロレスが好き。趣味は株式投資。気持ちが昂ぶると短歌を詠みます。Twitter:@marippejapan