2014年11月26日にavexからクラシックの名盤を選りすぐった「ブルースペックCD2(Blu-spec CD2)」100タイトルが発売された。
とはいえ、突然「ブルースペックCD2」と言われても聞きなれない方も多いかと思うので、まずは「ブルースペックCD2」とは何かを説明したい。
「ブルースペックCD2」とは、ブルーレイディスクの製造技術や材質を応用して開発された次世代型高品質CDの名称。
元々ソニー・ミュージックエンタテインメントが開発した商品で、やはり次世代CD規格として注目された「スーパーオーディオCD(Super Audio CD/SACD)」に対して専用のプレイヤーが不要で「従来のCDプレイヤー」で再生が可能というのが利点。
CDを買って上の写真のようなロゴマークがついていたらそれが「ブルースペックCD2」だ。avexの今回のタイトル以外にも、ソニーなどからたくさんのタイトルが発売されている。
…。
さて、ちょっとデジタルな言葉に疲れたので、これからは柔らかめに進めよう(笑)
「Blu-spec CD2」とやらを実際に聞いてみた
百聞は一見に如かず!早速、avex本社に行って、この「ブルースペックCD2」を聞き比べてみた。
まずは中村紘子さんのショパンから。
グランド・リサイタル(バッハ、ベートーヴェン、ショパン)/中村紘子
一言で表現すると月並みだけど「キレイ」だなぁ。と、しみじみ感じた。
「普通のCD」で聞くクラシックももちろん音は良くて心に響くのだけど、聞き比べてみると「あぁ、確かに良くなってる。」と感じられる。
2枚によるピアノ曲の聞き比べを「かなり砕けて」表現すると、「公民館で行われている発表会」と「銀座のヤマハホールで行われているピアノ独奏会」という感じかな。
「普通のCD」を聞いた後に「ブルースペックCD2」を聞くと透明感の差がハッキリと分かるし、奥行きも豊かになった印象がある。
続けて聞いたのは、クリスチャン・アルミンク&新日フィルハーモニーが演奏する『ワルキューレの騎行』。映画「地獄の黙示録」で有名なあの曲だ。
ワーグナー:管弦楽曲集/クリスティアン・アルミンク&新日フィル
こちらも月並みに表現すると「迫力が段違い」だった。
ゲーム好きな世代に向けて、ファイナルファンタジーっぽく表現するなら「レベル10の近衛兵」と「街に迫る物語後半の中ボス」くらい迫力に差がある。
(「ラスボス」はドイツのオペラハウスで聞く生演奏なので、この表現はとっておく)
こうなると、聞くためのツールにもこだわりたくなる。
今回の試聴では、プロフェッショナル仕様の「モニターヘッドフォン MDR-CD900ST」をお借りして試聴をさせてもらったのだが、
これがテンション上がるぐらいイイ!!
低中高音全てあ均一で標準的な音質が体感でき、プロのレコーディング現場でもよく使用される優れもののヘッドフォンだ。さらに、そこまで高過ぎもしない。
せっかく高音質の「ブルースペックCD2」を聴くのだからと、ツールにこだわって楽しんでみるのもいいものだなと改めて実感させられた。
自室のオーディオ環境もこれを機に少しメスを入れてみても面白いかもしれない。そんな風にワクワクもさせられた。
で、気になる「ブルースペックCD2」のお値段は!?
気になるお値段。実は、全て¥2,000-(本体価格)+税 均一とのこと!
安価でこんなに良い音を聞けるとしたら、「ブルースペックCD2」を選ぶしか選択肢はないだろう。
今回発売されたタイトルはピアノ、オーケストラ、オペラ、映画音楽など、すべてのタイトルがクラシックの関連作品。
ピアノ曲を中心に聞き比べてみたが、これがダイナミックなオーケストラの場合はどうなるんだろう、オペラのあの美しい歌声にはどういかされるんだろうと、他の作品への興味も自然とわいた。
アヴェ・マリア/森 麻季
なお、本コラムのUP日はクリスマス・イブ!!
お子様のいる方は「クリスマス」の意味・起源を教えて、森麻季さんの歌う『アヴェ・マリア』を「ブルースペックCD2」で聞かせてみてはいかがだろうか。
そして、毎日「ブルースペックCD2」で音楽を聴き続ければ、いつ「格付けチェック」があっても対応可能な「違いの分かる大人」に育ってくれるだろう。
『究極BEST 100』特設サイト
http://avex.jp/ultimate100/
ライター
雜賀信之助(サイカシンノスケ)
プロデューサー。PRイベントや映像制作、キュレーションサイト『和食ラボ』等の運営・進行管理を担当。