スペシャルイベント第4弾「RAINBOW ROAD -號-」ライブレポート公開
2024年12月27日(金)、東京・LINE CUBE SHIBUYAで「VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-」を開催した。
この公演は、<1年に1度ファンと集まることができる特別な場所 >として2022年から立ち上げたスペシャルイベント「RAIN BOW ROAD」の第4弾。それまでの軌跡を辿った第1弾"-軌-"、 世界を翔けぬけた2023年に開催された第2弾"-翔-"、 対バン形式で行われた第3弾-伝-"に続く第4弾のタイトルは、 大歓声が鳴り響くことを願った"-號-"(読み:ごう)。 セットリストはライブの人気の楽曲、 久々にライブで演奏する楽曲を中心に構成され、 さらに次のフェーズへと向かうビッケブランカの姿勢も反映された 圧巻のステージが繰り広げられた。
開演を告げるSEは「キロン」。 楽曲が流れ始めた瞬間に手拍子が鳴り、 トラックの盛り上がりとともにすべてのオーディエンスが立ち上が る。心地よい高揚感が広がる中、バンドメンバー7人(横山裕章/ Key&Cho、井手上誠/Gt&Cho、若山雅弘/Dr& Cho、奥田一馬/Ba&Cho、佐藤佳世/Cho、岡部磨知/ 1st Violin、天野恵/2nd Violin)が登場。“Rainbow Road” のフラッグがステージ下からせり上がりる国家掲揚的なセレモニー からライブは幕を開けた。1曲目は「革命」。 壮大なファンファーレとともにビッケブランカがステージに現れ、 凄まじい歓声が沸き起こる。〈サイレンを聞いて目覚めよ 朝日を待て〉という冒頭のフレーズは、 フラッグを見つめながら高らかに歌唱。 さらにエレキギターを弾きながらドラマティックな楽曲を響かせた 。
ステージ中央に置かれたビッケ専用の舞台に上がり( 両サイドにキーボードやシンセが置かれている)、 自らイントロを弾いて2曲目の「Winter Beat」へ。しなやかで凛としたビート、 ロマンティックなメロディライン、 透明感に溢れたファルセットボイス、観客が大合唱がが共鳴し、 観客の高揚感はさらに上がっていく。
続く「Slave of Love」はドラマティックな構成が印象的なナンバー。〈sla ve of love/もう解き放たれたいんだ/あんなもの一生しないから〉 というラインを放った後、メロディアスなギターソロ、 クラシカルなバイオリンのソロへとつながる。 曲の終盤のブレイクでは、イヤモニを外して歓声を要求。 質の高いポップミュージックと楽しいエンタメ性が共存する、 ビッケブランカならではのシーンが続く。
ダークな音像とうねりまくるメロディを軸にしたダンスチューン「 Snake」で会場全体をダンスフロアへと変貌させた後は、「Y omigaeri」。ピアノと歌ではじまり、壮大な旋律と〈蘇れ 新しい幕開けよ〉 という祈りにも似たフレーズを力強く鳴らしたこの曲によって、 会場は豊かな感動で包み込まれた。
ここで最初のMC。
「12月27日、LINE CUBE SHIBUYA、“RAINBOW ROAD -號-”。来てくださいまして、本当にありがとうございます。 ビッケブランカです。今年最後、 ライブ収めの人もいると思います。 一体になっているのをヒシヒシと感じてます!」と挨拶すると、 客席から温かい拍手と歓声が送られた。さらに「“RAINBOW ROAD” では珍しい曲とか懐かしい曲も取り入れていこうと思っています」 という言葉から、「ソロー * ソロー」。インディーズ時代の1stミニアルバム「 ツベルクリン」(2014年)に収録された楽曲を、 今のビッケブランカが表現する。時間を超えたセルフ・ セッションもまた、今回のRAIBOW ROADの醍醐味だったと言えるだろう。 さらに美しいファルセットを活かしたボーカルが心地いい「白熊」 、そして、やはり「ツベルクリン」に収録された初期の名曲「Ba d Boy Love」(エンディングのバイオリン独奏が美しい!)。 さまざまな時期を行き来しながら、 ジャンルや流行を超えたビッケブランカのポップワールドが繰り広 げられていく。
「『Bad Boy Love』 はインディーズの最初のミニアルバムに入っているんですけど、 個人的に気に入ってて。初めて聴いた人にも、 歌詞の内容を分かってほしい! ワルな男の子が、バイオリンを弾いてる女の子を好きになって…… 」と説明しはじめるビッケブランカ。「7年前にリリースしたこの 曲が、ここで完成しました!」 という嬉しそうな表情も印象的だった。
ここからは、ビッケいわく「カッコつけゾーン」。まずは「You chick over」。タイトなビートと流麗なピアノ、 エモーショナルな旋律が響き合うミディアムチューンだ。 全編英語のリリックが描き出す、“ どうして自分を認めてくれないんだ” という切実な思いもこの曲の魅力だ。 さらに煌びやかなシンセとダンサブルなサウンドが心地いい「Li ghts Out」を経て、「ミラージュ」へ。荘厳なサウンド、 リフレインを効果的に活かした構成、〈その本気を/その勇気を見 たいんだ〉という歌詞が互いを高め合う場面は、 この日のライブの最初のハイライトだった。 中心を担っていたのはもちろん、ビッケブランカのボーカル。 歌い終わった後、拍手を浴びながら天を仰ぎ、 大きく息を吐く姿も強く心に残った。
ここで「今回はアンコールがないって知ってました?」 と語り掛けると、客席からは当然のように「え~?」という声が。 「わかったよ。じゃあ、曲をやる時間を作るために喋るのやめる( 笑)」とすぐに次のシークエンスへ向かう。 鍵盤の弾き語りによる〈誰にも見つからない/街の灯も灯らない〉 というラインから始まったのは、人気曲「まっしろ」。 シックなストリングスに彩られたウインターバラードは、 この季節にピッタリだ。アコギと歌から始まった「Changes 」も絶品。特に〈もっともっといいやつに/いつかはなれますよう に〉におけるボーカリゼーションには強く心を揺さぶられた。 ライブ全体を通し、 シンガーとしての魅力を存分に味わえたのも大きな収穫だったと思 う。
「今年は本当にいろんなところに行ってきて、 来年も変わらずがんばろうと思います。最新のアルバム(『Kni ghtclub』)に入っている『またね』 という曲を書けたことが、僕のなかで大きくて。 ライブから帰るあなたを想像して作ったんですよ。 ライブが終わるたびに“次はどんなの作ろうかな” と思ってきたし、 それがいちばん得意なことだと思っていたんですけど、 ライブのあと“みんな、どうしてるんだろうな?” というところに気が向いたのは、 じつは大きな変化だったんだなと気づいた2024年でした。 日本にいないことも多かったので、 より近い人に気持ちが向いたということなのかなと。 年が明けても変わらず、 僕がやれることを一生懸命やっていこうと思います。 楽しみにしていてください。そして、また会いましょう」
オーディエスに向けて心のこもった言葉を届けた後、 ライブは一気にクライマックスに突入。極上のアッパーチューン「 ウララ」「Ca Va?」を続けて放ち、会場全体を華やかな多幸感で包み込む。 本編ラストは、「ヒプノシスマイク」に提供した「Rivals! 」のセルフカバー「Old Rivals [A Self-Cover of "Rivals!"]」。最後にドラをド派手に打ち鳴らすと、 観客はこの日いちばん大きい拍手と歓声で応えた。
そして、予定外のアンコールへ。 ひとりでステージに戻ったビッケブランカは、鍵盤の弾き語りで「 アイライキュー」「girl」を披露。 さらにバンドメンバーが呼び込まれ、「毎回毎回、“RAINBO W ROAD”でこんなにも幸せを与えてくれて、 本当にありがとうございます。これにふさわしい人間、 ふさわしいミュージシャンであれるように、 気を抜くところは抜きつつも、 やるべきことをやっていこうかなと思っております」 と改めて決意を伝えた後、「High Love」。〈So I can marry you/そばにいたら/明日に届きそうで〉の大合唱が生まれ、 音楽を介した美しい一体感が生まれた。
「またね! 幸せ者でした!」という言葉とともにライブは終了。“RAINB OW ROAD”は回を重ねるごとに、 ビッケブランカとオーディエンスにとってかけがえのない場所にな っている。そのことを強く確信できた素晴らしいステージだった。
『VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-』は、2025年2月16日(日)にCSテレ朝チャンネル 1にて、<CSテレ朝版>として独占放送決定。 こちらもぜひチェックしてほしい。
文◎森朋之
写真◎高田梓
セットリスト
「VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-」2024年12月27日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
PLAYLIST LINK:https://vkblanka.lnk.to/ rr202412setlist
01. 革命
02. Winter Beat
03. Slave of Love
04. Snake
05. Yomigaeri
06. ソロー*ソロー
07. 白熊
08. Bad Boy Love
09. You chick over
10. Lights Out
11. ミラージュ
12. まっしろ
13. Changes
14. ウララ
15. Ca Va?
16. Old Rivals [A Self-Cover of "Rivals!"]
<アンコール>
17. アイライキュー
18. girl
19. High Love
バンドメンバー
横山裕章/ Key&Cho
井手上誠 / Gt&Cho
若山雅弘 / Dr&Cho
奥田一馬 / Ba&Cho
佐藤佳世 / Cho
岡部磨知 / 1st Violin
天野恵 / 2nd Violin
この公演は、<1年に1度ファンと集まることができる特別な場所
開演を告げるSEは「キロン」。
ステージ中央に置かれたビッケ専用の舞台に上がり(
続く「Slave of Love」はドラマティックな構成が印象的なナンバー。〈sla
ダークな音像とうねりまくるメロディを軸にしたダンスチューン「
ここで最初のMC。
「12月27日、LINE CUBE SHIBUYA、“RAINBOW ROAD -號-”。来てくださいまして、本当にありがとうございます。
「『Bad Boy Love』
ここからは、ビッケいわく「カッコつけゾーン」。まずは「You chick over」。タイトなビートと流麗なピアノ、
ここで「今回はアンコールがないって知ってました?」
「今年は本当にいろんなところに行ってきて、
オーディエスに向けて心のこもった言葉を届けた後、
そして、予定外のアンコールへ。
「またね! 幸せ者でした!」という言葉とともにライブは終了。“RAINB
『VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-』は、2025年2月16日(日)にCSテレ朝チャンネル
文◎森朋之
写真◎高田梓
セットリスト
「VK Blanka presents RAINBOW ROAD -號-」2024年12月27日 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
PLAYLIST LINK:https://vkblanka.lnk.to/
01. 革命
02. Winter Beat
03. Slave of Love
04. Snake
05. Yomigaeri
06. ソロー*ソロー
07. 白熊
08. Bad Boy Love
09. You chick over
10. Lights Out
11. ミラージュ
12. まっしろ
13. Changes
14. ウララ
15. Ca Va?
16. Old Rivals [A Self-Cover of "Rivals!"]
<アンコール>
17. アイライキュー
18. girl
19. High Love
バンドメンバー
横山裕章/ Key&Cho
井手上誠 / Gt&Cho
若山雅弘 / Dr&Cho
奥田一馬 / Ba&Cho
佐藤佳世 / Cho
岡部磨知 / 1st Violin
天野恵 / 2nd Violin