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【Q’ulleの想いをもって大きいステージに立ちたい】manaco作詞にビジュアルまで世界観を詰め込んだソロアルバムリリース!

【Q’ulleの想いをもって大きいステージに立ちたい】manaco作詞にビジュアルまで世界観を詰め込んだソロアルバムリリース!

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エモ-ショナルなロックサウンドに乗せ、ネットとリアルをつなぐ架け橋として活動してきたロックダンスユニット・Q’ulle。その中心メンバー・まなこがmanacoとして11月27日デビューアルバム『オンブルー』をリリースする。
聴く人の心を揺るがす歌唱力を持ち、「踊ってみた」コンテンツの人気踊り手でもある彼女。これまでグループでの活動以外にも、映画や舞台への出演・振り付け師としての活動など、その表現したい気持ちを各方面に溢れさせてきた彼女が、ついに作り上げたのが今回のソロアルバムだ。manaco自身が作詞を手掛けたファンタジー性あふれる世界観に、有名ボカロPのDECO*27、 toku(GARNiDELiA)、八王子Pによる書き下ろし曲や、 GARNiDELiA、 COJIRASE THE TRIPの217との フィーチャリング曲も収録。ジャケットイラストも彼女の友人でもある人気イラストレーター・かとうれいが手掛けるなど、音楽からビジュアルまでmanacoの世界観で作り上げた渾身のデビューアルバムだ。
Q’ulleの活動と平行してソロアルバム制作、そして全国8都市ツアー「cross road」で全国のファンにいち早くmanacoとしてのパフォーマンスを届けるなど、ソロアルバム発売に向けて期待を高めていた彼女。
今回のインタビューではソロ活動とデビューアルバムについての話を聞くつもりだったが、10月22日Q’ulleが全メンバーの卒業を発表。2020年2月から始まるツアーで出来るだけ多くの場所を周り、活動は同年夏で終了ということがアナウンスされた。発表当日、メンバーのやっこが体調不良を理由に卒業する事は明かされていたが、それ以外の4人は活動継続を公表していただけにファンは騒然。公式サイトにもその急展開の理由は書かれていたが、あらためてその理由、そしてQ’ulle後も続く重要なプロジェクトとなったソロデビューについて話をうかがった。

Q’ulleってこんなに騒がしくて安心する場所だったんだ

──これまで映画や演劇、振り付けなど幅広い活動をしてきたまなこさんですけど、アーティストとしてのソロ活動にも前から関心はあったんですか?

manaco そうですね。Q’ulleでしか出来ない音楽もあれば、Q’ulleでは出来ない音楽もあるから、そんな曲を表現する場としてソロやってみないなってのは思ってますね。わたし、ゆずさんが大好きなんですけど、Q’ulleがやってるのとはぜんぜん違うじゃないですか。

──Q’ulleの会場の空気とは明らかに違いますね(笑)。

manaco ですよね(笑)。だからそういう要素があるものもやってみたいな、って。それにお芝居もしたいし、歌もうたいたいし、ダンスもしたい。いろんな事をしたいって気持ちはずっとあって、その中でやってこなかったのがソロなんですね。それが実現出来て本当に嬉しいです。

──ソロ活動の発表は今年3月のバースデーイベントでした。

manaco 緊張しましたね。その時にはじめて1曲披露したんですけど、どういう反響くるのかちょっと怖かった部分があります。「ファンの方はどういうふうに思うんだろう?」 って。

──信頼してるファンの前とはいえ、これまでと違うことをやるのは緊張するでしょうね。

manaco そうなんです。でも、それを越えるくらい、ひとりで歌って表現できることがやりたかったから「もう勝手にやるから!みんな見てて!」って気持ちでしたね(笑)。

──もう一方的に宣言する感じで(笑)。

manaco 「嫌でも好きになって!だんだん慣れてくから!」って(笑)。

──これまでQ’ulleとして5人でやってきて、今あらためてひとりで立つというのは心配もしますよね。いざソロ活動を始めるというのは、Q’ulleと違ってどんな感覚でしたか。

manaco Q’ulleの時は常にいつも4人がいて、それに慣れてたから、リハーサルとか楽屋とか全部ひとりの状態になって「あ、Q’ulleってこんなに騒がしくて、その騒がしさが安心する場所だったんだな」ってあらためて思いました。5人でライブを作ってたから、歌割りも喋ることもいろんな人に助けられてやってきてたんだな、って感じました。ソロだと、それがぜんぶ自分ひとりにのしかかってくる。それがとにかくプレッシャーでした。

──ソロはひとりでやるとわかっていても、いざひとりになると5人でやるのと違った重みがある。

manaco 曲作ったりも大変なんですけど、それ以上にステージに立ってみなさんがどういう反応するのか、どういうふうに盛り上がってくれるのか。来てくれるお客さんがQ’ulleで楽しんでる感じを知ってるからこそ、ソロではどういう風に楽しんでもらえるのかな?って。同じものなら「どっちでもいいや」ってなっちゃうから。そして今応援してくださるファンの方だけじゃなくて、まだわたしやQ’ulleを知らない方にも刺さる音楽であったらいいなと思いますし、重かったですね。

アルバムを通して「花」がテーマ

──今回のソロデビューアルバム「オンブルー」ですが、ソロということでmanacoさんの作りたいイメージを全面的に作り上げていった作品ですか?

manaco ほぼわたしがやりたいことを全部やらせてもらってます。曲調もそうだし歌詞もそう。曲の作り方が、最初にわたしが物語を描いて、そのお話に合ったバラードでお願いします、とか強めの曲でお願いします、といった感じで作っていったんです。(スケッチブックを見せる)

 
──すごい! これだけでイメージブックとして成立してますね。各曲ごとのキャラクターと物語が描かれていて。

manaco 今までになかった新しいことめちゃくちゃやってると思います。

──しかもカヴァーの「Sunshine Girl」以外はすべてmanacoさん自身が作詞。

manaco これまで作詞ってQ’ulleで一度やっただけなんですけど、Q’ulleのときは自分の体験や経験、自分の人生で起きたことを書くけど、今回は全曲私以外の主人公や物語があったからやりやすかったですね。

──先の物語がベースに出来上がってるから、ゼロからひねりだす苦労はなかったと。
manaco 物語にあう言葉や台詞もすでに出来てたし、そのキャラクターを自由に操れるのもあって、そんなに苦戦はしなかったです。むしろ「もっと曲に載るいい言葉がないかな?」とか、そういうポジティブな考え方で作っていけました。「追い込まれてる!出てこない!」てのはなかったですね。

──ちなみにタイトルの「オンブルー」はどういう意味なんですか?

manaco 今回アルバムを通して「花」が大きいテーマになっていて、14曲を通して一曲一曲にイメージフラワーとその花言葉があって、それが曲になってたり、物語に入ってたりしてるんです。そんな中で「オンブルー」はわたしが空想で作った、実在しない花の名前なんです。花ってパッと花びらを広げて咲かせるものが多いけど、オンブルーってのはつぼみのままで、花が咲いた時になにが見えるのか……そういう思いでつけました。

──ある意味、デビュー直前の今のmanacoさんを想像させる感じですね。

manaco あとオンブルーって同じ読み方でフランス語だと「裏で努力をしている」って意味なんです。みんな見えない部分でいろんな努力して、いろんな思いしてるんだっていう感情や、目には見えない部分を見てほしいなって気持ちでこういうタイトルにしました。実在する花ならイメージが偏っちゃうかなって思って、それが嫌で架空の花のタイトルにしたんです。

知らない曲ばかりで緊張感あるライブを作っていく感覚が新鮮
 

──もう既に全国8都市ツアーも回ってこられて、東京でのファイナル公演も終えましたが、ソロでのツアーは精神的にも鍛えられたんじゃないですか?

manaco 本当にそうですね! いろんなところにひとりで立つってことの怖さを知ったぶん、それを乗り越えてメンタル強くなれたと思います。Q’ulleのライブって、ここまで歩んできた道をみんな知ってて、お客さんと繋がってるからこそ絆が強いんだと思うんですけど、ソロではまだmanacoとみんなとの絆は出来てないんですね。

──まなこやmanacoのファンはいても、まだ音楽では繋がってない状態ですね。

manaco ここから絆を作っていく段階です。だから自分の歌をちゃんと伝えられるように、表情や歌い方、一曲ずつのパフォーマンスを大事にしました。

──それまでも練習でいろんな歌い方を試したりしてきてると思いますけど、実際のライブではないと経験出来ないものも多いでしょう。

manaco 練習ではいろいろやるんですけど、そこで満足しがちなんですよね。でもライブで新しいことをやると、初めて見る人の表情とか丸見えなんです。ぽーっとした顔で見てたり、無表情だったりで、反応に困っちゃったりしてるのがわかるんですよね。

──ただ反応がおとなしいからって、それは曲がダメだからとかじゃなくて、お客さんの中でも初めて聴く曲を噛み締めてたりするんでしょうけど、パフォーマーとしてはドキドキしますよね。

manaco そうなんですよね……。Q’ulleだと他のメンバーもいるってのもあるし、ライブやってきた数が違うからどんな場面でも受け止められるんですけど、ソロだと反応を見てメンタルがグラっとくる時もあるし。本番のステージを重ねることがどれだけ大事か、身にしみて感じてますね。

──今回のツアーはアルバム発売前でしたから、ライブに来たファンの多くは会場で曲を初めて聴く状態ですよね。

manaco そうなんですよ! ほぼ初めて聴く状態なのに、何かしら自分に期待を感じてツアーに来てくれたみんなには本当に感謝しかないです。ただ、そこから一緒にファンとライブを作っていくのが毎回新鮮だったんですよね。

──manacoさんもお客さんもどこか手探りな。

manaco 初めて聴くから手拍子とかノるタイミングもわからない、曲が終わりと思ったらまだ続いた、とか新曲初披露のあるあるじゃないですか(笑)。皆さんも「空気壊しちゃいけない」って感じで見ていただいてたけど、その作っていく感じが楽しかった。最初は座って聴いてた人がだんだん立ち上がって、拳上げてノッてくれて、って変わってきてくれるのは嬉しかったですね。ひさしぶりに味わう緊張感と楽しさだなって。

「オンブルー」14曲について本人が解説!

──では「オンブルー」全14曲を一曲ずつ紹介していってもらえますか?まずオープニングを飾る「向日葵」。Q’ulleと色が違うエモさと切なさがある1曲目にふさわしいナンバーですね。

manaco / 向日葵 (Official Music Video)

manaco 「花」というテーマが決まって一番最初に作った曲です。タイトルもそのまんま花ですけど、一発でわたしがやりたいことを聴かせたかった。主人公はちょっと控えめな男の子で、学年イチのマドンナのことを気になってる。その子はみんなの期待に耐えられなくて亡くなってしまうんですけど、彼はそれでも思い続ける……というストーリーで、その思いを向日葵に例えてます。

──2曲目はドラマティックな展開が魅力的な「トクベツ」。

manaco これは私の話って感じですね。ステージに立つことに憧れていた女の子が頑張ってみようかなっていう話。Q’ulleとかの活動する前、わたしがmanacoとして生きる前の話です。

──続いては八王子Pが楽曲提供した「タイムリミット」。

manaco 意味深な言葉がいっぱい入ってるんですけど、新しいことに踏み出すって怖いし勇気もいるけど、主人公の男の子は自分のやりたいことなんでもやってやろう、自分の限られた人生の中でやれることぜんぶやってこうっていう明るい曲です。

──ある意味、ソロにのぞむmanacoさんの気持ちもある。

manaco それもあります。物語の中では、この男の子は26歳の最後の日で亡くなっちゃうんですけどね(苦笑)。わたしの話ってけっこう人が死んじゃったりするんですけど、わたしは死にません!

──それはお願いします! では4曲目「さよならホームラン」、これはGARNiDELiAとのコラボ曲ですね。曲作りの際の思い出などあれば。

manaco GARNiDELiAはずっとファンで、メイリアちゃんとは遊んだりする仲でもあるんですけど、今回曲を一緒に作るということで、今までみたことのないメイリアちゃんの一面を見たり、tokuさんの話してたことをパッといろんな音楽に変えれる能力とか、それにふたりが一緒に走ってきた絆を近くで見せてもらったのが勉強になりましたね。ふたりの歌い方の色の違う感じも出せたし、普段見れない部分を見れた……ってファン目線になっちゃいますね(笑)。

──続いては「Sunshine Girl」、これはmoumoonのカバーですね。曲調はmanacoさん的にチャレンジといった感じがするポップスです。

manaco / Sunshine Girl (踊ってみた short ver.)

manaco はい、自分でも新しい自分を開けた曲だと思います。ただ、レコーディング時間も一番くらいかかって、英語の発音が苦手なんですよね。歌い方も今までやってこなかった音楽だから、どういう加減で歌っていいのか……。でも自分の中でこういうリズムのサウンドはやってみたかったんです!moumoonさん本人に送る時は「本人に聴かせていいの?」って緊張しました……。

──6曲目「ヒーローになりたいんだ」、これも「みんなのうた」なんかで流れてもよさそうなキュートな曲です。

manaco 主人公が小っちゃい男の子なんで、歌詞の言葉にも難しい言葉使わないようにしたり、あと歌い方がいちばん気をつけました。純粋で優しい感じっていうか(笑)。あと「Sunshine Girl」同様、こういう感じのリズムの曲も歌ったことなくって苦戦しましたね。

──続いて「愛踊るfeat.217」。今年の3月のバースデーライブで、COJIRASE THE TRIPの217さんがフューチャリング参加のこの曲発表と同時にソロ発表したんですよね。

manaco / 愛踊る feat. 217 (踊ってみた)

manaco 曲も217ちゃんと作っていったんですけど、一緒にテーマを出して作詞して、って感じで同じ空間で作っていったんです。彼女の頭の中にすごいものが詰め込まれてるから、わたしでは考えられない部分を217ちゃんが出してくれて、2人ならではの曲が出来たと思います。

──ジャジーなオープニングからのスリリングな展開が格好いい曲です。

manaco この曲は217ちゃんのユニットCOJIRASE THE TRIPに私がフューチャリング参加している曲「NO KIDDING feat.manaco」と世界観が繋がっていて、「愛踊る」が女の子目線、「NO KIDDING」が男の子目線で、歌詞やダンスなんかも違うんです。あっちはイケイケな感じなんで両方楽しんでほしいです!

──8曲目は「ふたりぼっち」、manacoさんの軽やかなボーカルが印象的です。

manaco これは主人公が犬で、犬目線の曲なんです。朝起きたら2人の世界になって、街にも家にもだれもいない。そういう意味で「ふたりぼっち」てタイトルで、犬と人だし言葉も通じないけど、自由に生きられるし、心は繋がってるし、傍にいるよってワンちゃんが歌ってるんです。

──そして「アイを注いでくれたキミに」、壮大なスケールのバラードです。

manaco 曲の展開も多くて、いろんなメロディになっていくし、ラストはライブとかではめちゃくちゃ泣いてますね。最後もう歌えなくなっちゃう。それくらい感情的になっちゃう曲なんです。やっぱり自分で歌詞を書いたことが大きくて、この歌詞に入ってない部分のストーリーも自分は知ってるから、歌いながらそういう場面までスライドショーで頭の中に浮かぶんですよ(笑)。今の感情を入れつつ、キャラクターの感情も入れて……。ライブ中のメンタルが大変です。

──続いて10曲目「主演:ワタシ」。

manaco 14曲の中でいちばん言葉が強い曲なんじゃないかな。Q’ulleは歌詞やMCとか言葉も強いのもあって、歌詞書く時に言葉が出てきやすかったですね。ライブでもノリやすいし、声とか拳あげやすくて盛り上がる曲です。

──次は「優しい世界に眠ってる」。優しい中に情感のあるボーカルが魅力的ですね。

manaco この曲はロボットが主人公なんです。あんまり感情出しちゃいけないかな、と押さえつつも歌詞を届けるように歌わなきゃいけなくて、ロボットになりきるのは難しいです、やっぱり(笑)。だんだん感情があふれていってサビに向かっていく感じがいい、って言って、この曲が好きって方多くて嬉しいですね。

──12曲目「COLOR」、これはQ’ulleのイメージにはないディスコポップです。

manaco 踊れる曲なんだけど、Q’ulleの踊れるとはぜんぜん違う。音が詰まってて、歌詞をどうはめていくかは考えました。あと息継ぎする場所がないんですよ!パワー使うタイプの曲じゃないんですけど、ノンストップでずっと歌ってる曲で、最後歌い終わって「はあっ!」って酸素が欲しくなります(笑)。

──そして終盤「私を殺さないでよ」、いきなりのボーカルから激情系です。

manaco / 私を殺さないでよ (踊ってみた short ver.)

manaco ライブでも歌ってていちばんパワー使う曲ですね。タイトルはDECO*27さんが出してくれたフレーズで、聞いた瞬間「これだ!」ってなりましたね。

──たしかに一度聞いたら忘れられないインパクトあります。

manaco 曲のタイトルって一番最後に決めるんですけど、これは絶対「これだ!」って。DECO*27さんの曲は学生のころから好きで、世界観とか素敵だからソロも一緒にやれて嬉しいです。Q’ulleでも一緒にやってますけど、ソロだともっと綿密に、わたしの想像したストーリーにDECO*27さんが曲を描いてくれるというのがまず嬉しかったですね。

──そしてアルバムを締めくくる「貴方が想うよりも」。

manaco これが一番最初に出来た曲で、今回のアルバムに合わせたテーマやストーリーはあまりないんですけど、応援してくれたみなさんにラブレターですよって感じで書いたんです。わたし、花だとパンジーが一番好きなんですけど、パンジーの花言葉が「わたしを思って」で、なんか繋がってたんだなって思ったんですね。私自身のやってきたことに対する思いはぜんぶこの曲に込めてます。だから一番最後に入れました。あらためて自分のスタートでもあり、伝えたいこと、ですね。

Q’ulleの想いをもって……大きいステージに立ちたい

──そしてまなこさんとしては、Q’ulle卒業発表というニュースもありました。一度はグループを続けると公表して、それを撤回しての決定は本当に苦渋の判断だったんだろうなと思わされましたが。

manaco すごい悩んだし、やっこの卒業が決まってからも、Q’ulleが好きだから続けたい、守りたいって気持ちだったのは本当です。これからもその思いを伝えたい、という気持ちでした。ただ、わたしたちの中でずっと5人が当たり前だったから、メンバーが一人いない状態でライブとかやると「違うなー」って思ってしまうんですね。やっこが卒業発表して、ファンのみんなの声を聞いてもういちど皆で考えて決めました。

──5人で作り上げたQ’ulleを4人では見せれない、と判断したんですね。

manaco 今回の判断がいいのかわるいのかわからないですけど……。それでやっこが急な卒業だったので、あらためてQ’ulleを応援してた方や関わってきたすべての人にありがとうを伝えまくりに行こう、って思ったんですね。だからこれからのツアーもさよならって感じの悲しいツアーじゃなくて、前向きに明るく行きます!

──来年の夏までの活動とゴールも決まりました。

manaco ファンの方も最初はショックだったと思うけど、わたしたちは前向きだからって伝えたら「最後だからついていきます!」って感じで、けっこう無理はしてると思うけど……最後笑顔でいてほしいな! 残されたQ’ulleとファンのみんなの時間を、どれだけ良いものにしていくかの勝負だと思ってます。

──奇しくもQ’ulle卒業と、ソロ本格始動のタイミングがかぶってしまいましたが。

manaco ちょっと気まずいですね(苦笑)。もともとQ’ulleがもっとステップアップすればいいなと思って作詞や演技、ソロも挑戦してきたつもりだったんですけど、それは結果としてQ’ulleにも繋がったと思うし、ライブにソロの活動がプラスになってることは嬉しいです。

──ソロを続けていく以上は、やはりQ’ulleファンにも来てほしいですよね。

manaco Q’ulleのファンは来づらさもあるかもしれないけど……「さみしくなったら来てねっ!」って感じかな。落ち込んだり、病んじゃったらいつでも相談しに来なよ!っていうラフな感じで遊びに来てほしいですね。とりあえず大事なライブは来てね~(笑)、ってそういう存在でありたいかな。

──まだ卒業したわけじゃないですけど、この先ソロでQ’ulleは越えたい?

manaco 複雑ですね……。「越えたい」とは違うかな。私自身の目標は「大きいところでライブしたい」だから、それQ’ulleでZepp DiverCityでやらせてもらって、その景色が忘れられないんですね。それ以上のことをQ’ulleで叶えられるかというとたぶんもう無理なので、その想いをもって……大きいステージに立ちたいですね。綺麗事になっちゃうかもだけど。Q’ulleの目標だった武道館に立てなかったことで、その時点では皆のことを裏切っちゃってるから、じゃあ代わりに……じゃないけど、わたしが大きいステージに立てたらいいなとは思ってます。

ソロ始動のタイミングでQ’ulle卒業が発表され、ファンの複雑な心境を理解してるからこそ優しい言葉で語ってくれたmanaco。これからのソロ活動は、様々な思いが積み上げられていくことで、より彼女の世界は芳醇になるに違いない。いつか大きく、大舞台で大輪を咲かす花のつぼみがこの「オンブルー」。今しかない“青さ”を聴いてほしい。

撮影 木川将史

 
2019/11/27 ON SALE
『オンブルー』

LIVE盤
CD+DVD
RZCD-86926/B~C
¥6,000(本体価格)+税

通常盤
CD Only
RZCD-86927
¥3,000(本体価格)+税

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記事情報

大坪ケムタ(オオツボケムタ)

ライター

大坪ケムタ(オオツボケムタ)

アイドル・プロレス・B級グルメから大人方面と一見幅広いようで狭いジャンルを手がけるフリーライター。著作にゆるめるモ!田家大知Pとの共著「ゼロからでも始められるアイドル運営」(コア新書)、「SKE48裏ヒストリーファン公式教本」(白夜書房)など。