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【砂川脩弥】都会から離れてスローライフみたいなことをやりたい【ACTORS STAND】

2024.03.27
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エイベックスに所属する俳優陣の集い場「ACTORS STAND」の第1弾作品として、4月17日~21日、赤坂レッドシアターで上演される『無垢ども』(大野大輔/脚本・演出)のキャスト連続インタビュー。最後となる9人目は、猟師の「徳田」を演じる砂川脩弥さん。これまでの8人のインタビューでも何度か名前が出てくることからも分かるように、砂川さんは舞台経験も豊富なものがあります。そんな彼が、この作品、そして「徳田」という役に臨む思いとは?
 
 
過去を背負って山に入った「徳田」には共感ポイント大!
 


──今回、「ACTORS STAND」という企画に参加が決まって、どう思われましたか?
 
砂川 エイベックスでやるということなので、キャストもスタッフもみんなエイベックスだし、普通の舞台とは一風変わったものを皆さんにお見せできるのかなと。「チーム感」みたいな雰囲気もファンの方には伝わると思うし、ひと味違った舞台をお届けできるかなと思って、すごく楽しみにしております。
 
──キャストにはいろんなキャリアの方が入っている中で、砂川さんご自身は舞台経験も豊富ですよね。今までに経験されてきた舞台とも、またちょっと違った感じになりそうですか?
 
砂川 僕は前回、エイベックスと中京テレビが共同制作した「イマーシブ・シアター」の『スタジオより愛をこめて」という作品をやらせていただいたんですけど、その時もキャストはみんなエイベックスだったので、そんな感じなのかなと思ってすごく楽しみですし、他の舞台とはまたちょっと違いますね。やっぱり「仲間」というのがどこかにあるので、すごく助け合えるんじゃないかなと思います。
 
──今回は『無垢ども』という作品ですが、ストーリーに関してはどんな印象ですか?
 


砂川 コメディ要素もあるし、考えさせられるところもありますし、「多様性」とか、今の世の中、いや世界で討論されていることをこの舞台で取り上げるみたいなところもあるので、僕らもしっかりとした自分の意見を持たないといけないだろうし、理解がないといけないなと思っています。知らなかったこともたくさん出てくるので、台本をしっかり読み込んで、理解していきたいなと思います。メッセージ性もすごく感じたので、そこを僕らがしっかりと汲み取って、お客さんにお見せできたらいいなって思ってます。
 
──その中で、砂川さんが演じる「徳田」は猟師ということですが……。
 
砂川 そうなんですよ(笑)。学園ものなんですけど、僕はその枠からは外れたところにいて。高校生役は僕より年下の方たちが演じるので、僕の「徳田」が出てくるシーンでは、ちょっと学園ものとは違う空気を出せたらいいなと思ってます。
 
──砂川さんの中での「猟師」のイメージとは……?
 
砂川 やっぱりどうしても、「男らしい」イメージがあるんですよね。「徳田」はミュージカルで俳優を目指していたという過去もあるので、もしかしたらキレイな部分もあるのかもなとか、いろいろ考えてはいるんですけど……「猟師」って何だろう?というところから、これから勉強しないといけないところですね。
 
──「徳田」は、先ほど出た俳優の件とか、いろんな過去があるということですよね。
 
砂川 はい。しかもその過去が、劇中で演じられるわけではないので、難しいところなんですよね。言葉で伝えるだけになるんですけど、そこはセリフじゃないお芝居で伝わるようにしていかないといけないというか、どうしたら出せるのか、そこもしっかり考えないといけない部分ですね。
 
──これまでもいろんな役をされてきた中でも、今回は大きなチャレンジなのでは?
 
砂川 そうですね。この「徳田」には具体的に描かれていない部分が意外とあるので、自分がしっかり穴埋めして、細かいお芝居を作っていかないとですね。たぶん、世の中がイヤになって山に逃げてるという感じの人間なので、そういう人ってどんな話し方とか仕草をするんだろう?というところを考えています。
 
──「徳田」に共感できる部分はありますか?
 


砂川 すっごいあります(笑)。僕自身、沖縄出身なので、一人で上京して都会暮らしをしていると、ホントにイヤになることもたくさんありますし、「田舎で暮らしたい」と思うことも多くて。SNSとか見てても、叩き合いとか多いじゃないですか。そういうのを見たら「人類みんな自給自足の生活にしたら、こういう騒ぎもなくなるんじゃね?」とか思いますし、「徳田」が山に入る気持ちは分かるんですよ。実際僕も、芸能の仕事をやめたらそういう暮らしがしたいなと思いますからね。騒々しい都会から離れてスローライフみたいなことをやりたいと思うので、「徳田」の思っていることは何となく分かります。そういう意味では、僕の思ってることを表現できそうで面白いですね。実際には、喧噪から離れるというのはなかなかできないので、舞台ならではなのかなと思います。
 
 
「徳田」の注目ポイントは……猟師だけにカッコよく「●●●●」場面!
 

 
──稽古から本番までの長丁場は何度も経験されていると思いますが、気持ちの面や体調の管理といったところで、気をつけていることは何かありますか?
 
砂川 「自分を持つ」というのを大事にしています。中には怖い感じの演出家さんもいらっしゃるし、人によっては演出家さんと合わなくてという話も聞くんですよね。僕は今までそんなことはなかったんですけど。ただ、自分を持ってないと苦しいなというのは、いつも思ってて。「この座組みの中でどういよう」とか「先輩でいないと」とか考えすぎると空回りしちゃったりすることもあって、できなくなっちゃうタイプの人間なんですよ。自分のことがおろそかになったりもするし。この「ACTORS STAND」というのは、舞台に立ってる役者と、初めて舞台に立つタレントさんが同じ場に立つという企画で、アドバイスしてあげられることはしたいなと思いますし、「教えてほしい」と思われるのかもしれないですけど、どちらかというと僕自身は皆さんと同じ、フラットな立場というか、僕の方でも得られるものは得られたらいいなと思ってます。気を使わないというか、使わないことがモチベーションを保つのに役立ってるんだと思います。変に台本を読み込みすぎると、自分のプライベートがおかしくなってきちゃったりするんですよ(笑)。好きなお酒が飲めない!とか、眠れない!とか。だから、あまり自分を縛らないようにするのが、うまくやる秘訣かなと最近思ってて。自分はやればやるほど沼にハマっていくタイプなので(笑)。
 
──この作品を見に来るお客さんには、どう楽しんでほしいですか?
 
砂川 もちろん、メッセージ性みたいな部分を受け取ってほしいというのもあるんですけど、そもそも「舞台に足を運ぶ」ということのハードルが高くなってきてると思うんですよ。お客さんもお仕事とかあると思いますし、地方の方もいますし。だからこの作品は純粋に楽しんでほしいというか、楽しんで帰って、心のどこかに残ってもらえたらいいなと思いますね。今回は「Vol.1」ということなので、「Vol.2」もあるかもしれないし。クラウドファンディングとかもやってて、いつもよりもお客さんと一緒に作る舞台だと思うので、エイベックスの仲間だけじゃなくて、お客さんも仲間として引き入れて、全員が仲間という状態でこの作品をお届けできたらと思います。
 
──その中で、砂川さん演じる「徳田」のここを見てくれ!というポイントは?
 


砂川 猟師なので、銃を使うんですよ。僕自身、男の子なので銃とか好きですし、ちょっとカッコよく撃てたらいいなと思ってます(笑)。大野さんの思う「徳田」の撃ち方みたいなところもすでに話してあるので、ちょっと楽しみにしてほしいなと思います。
 
──期待ですね! ありがとうございました!

 
撮影 沼田 学


ACTORS STAND Vol.1 『無垢ども』
 


日程:2024年4月17日(水)~21日(日)
場所:赤坂RED/THEATER

脚本・演出:大野大輔(AOI biotope)

出演
平美乃理
花音、福山絢水/中山優貴
松村優、桑畑亨成、佐藤颯人
瀬尾タクヤ(ゲスト出演)
高柳明音/砂川脩弥

制作:AOI Pro.
主催:エイベックス・マネジメント・エージェンシー株式会社


【ACTORS STAND WEBSITE】
https://actors-stand.com/

【ACTORS STAND X】
https://twitter.com/ACTORSSTAND



【砂川脩弥 WEBSITE】
https://sunagawa-shuya.net/

【砂川脩弥 Instagram】
https://www.instagram.com/syuyasunagawa/

【砂川脩弥 X】
https://twitter.com/suna_syu_


 
高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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