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【高柳明音】何かを感じて「見てよかった」という作品にしたい【ACTORS STAND】

2024.03.25
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エイベックスに所属する俳優陣の集い場「ACTORS STAND」の第1弾作品として、4月17日~21日、赤坂レッドシアターで上演される『無垢ども』(大野大輔/脚本・演出)のキャスト連続インタビュー。8人目は、臨床心理士の「松尾」を演じる高柳明音さん。今年はデビュー15周年という記念イヤーの中、初めて挑む臨床心理士役、そしてこの『無垢ども』という作品自体に対して、さまざまな思いを持って臨んでいる様子。そのあたり、ガッツリ話していただきました!
 
 
「臨床心理士」と聞くと固い感じがしますけど、そんなことないです!
 
 

──今回、「ACTORS STAND」という企画に参加が決まって、どう思いましたか?
 
高柳 私はエイベックスに所属してもう10年になるんですけど、「エイベックスの作品」というのは一昨年の1回だけだったんです。「イマーシブ・シアター」という形式の『スタジオより愛をこめて』(中京テレビとの共同制作)という動き回る舞台だったんですけど、こういう王道の舞台はエイベックス作品としては初めてで。同じエイベックスという事務所でも、大きすぎるのでお会いしたことがない人がメチャクチャいるんですけど、今回はお二人だけ知ってて、あとの方ははじめましてなんです。だから「エイベックスだからホーム」というよりは、エイベックスの仲間と一緒に戦う感じで、いい作品にできたらいいなって思ってます。アットホームな雰囲気になるかもしれないし、2年前の作品の時は結果的に“戦友”みたいな感じになったんです。やっぱり「事務所が同じ」という心強さはあるので、だからこそできる作品になればいいなと。作品自体かなり攻めてるので、すごく楽しみだなと思ってます。
 
──すでに面識がある2人というのは?
 
高柳 砂川脩弥君と、花音ちゃんですね。花音ちゃんとは去年、舞台で一緒になって、砂川君とは一昨年の『スタジオより~』で一緒でした。2人でも、知ってる人がいるのはよかったと思ってます。同じ事務所でも、全員知らなかったらちょっと「すみません……」ってなっちゃうので(笑)。あ、でも今回、最初にお話をいただいた時に「最年長か!」とは思いました。そんなにしっかりしてないので、大丈夫かなって(笑)。
 
──いやいや(笑)。
 
高柳 最近、最年長になる作品も増えてきたんですよ。それでも、年上の先輩に学ぶ舞台もたくさんあるので、「久々に最年長か」という感じで、ちょっと緊張しています。
 
──SNSでは「女子高生役じゃなかった」とつぶやかれていましたね。
 
高柳 そうなんですよ~! 「今回、学園ものです」って言われて、「女子学生……?」「……じゃないです」「はいっ!」というやりとりがありました(笑)。「ですよね!」って。だから先生役かなと思ってたんですけど、先生とはまた違う役どころだったので、「あっ、そっちか!」みたいな感じです。
 
──先ほど「攻めてる」という言葉も出た今回の『無垢ども』のストーリーですが、どんな印象を受けましたか?
 
高柳 私は料理が好きなので、台本を読んで、熟成肉にかなり興味を持ちました(笑)。「自分で作れるキットが販売されてる」というセリフもあるので、「あるんだ! じぶんでやってみようかな」とか思って。今はローストビーフにハマってるんですけど(笑)。
 
──ストーリーについては?(笑)
 
高柳 あっ、そうですね。ホントに熟成肉のイメージしかなくて(笑)。あとは私の役である臨床心理士というのが、カウンセラーでもなく先生でもなくという感じで、調べてみたら「人と人との関係として接する」お仕事だというのを初めて知ったんです。「先生と生徒」みたいに立場の上下があるんじゃなくて、あくまで人と人として接すると。そういうお仕事があるんだと、すごく興味を持ちました。物語にも出てくる「多様性」とか、現代っぽい要素がけっこうあるストーリーだなとも思います。ホントに“今”だなっていうネタもありますし、楽しみです。

 
──そんな臨床心理士の「松尾」という人物を、どう作っていこうと思っていますか?
 
高柳 それこそ、女子生徒たちと年の離れた友達みたいに寄り添える仕事なんだなって分かったので、ある意味フランクでいいのかなって。台本を見ても、「遠山一華」ちゃんもタメ語で話してくるし、それを許して「私も下の名前で呼んでいい?」っていうくだりもあるし、そんなにピシッとしなくてもいいのかなと。「臨床心理士」って聞くと、かなり固いお仕事なのかなと思ったんですけど、「松尾」を見てるとそういう感じでもないというか(笑)。私が学生の時もそういう人は学校にいなくて、もしいたら話しに行きたかったなと思うような人になれたらいいなと思います。
 
──稽古期間に入ると、他のキャストの皆さんともコミュニケーションを取ることになりますよね。そことも通じるものがある?
 
高柳 ああ、確かにそうですね。ただ作品中で、生徒のみんなとわりとしっかり会話があるので、そうなれたらいいなと思いますね。同じ舞台に出ていても、同じシーンに出る人とは深まっていくけど、全然一緒にならない人とはあんまり話さないままみたいなことも多いんです。でも「松尾」はけっこうみんなと話をするので、寄り添っていけるのかなと思います。主演の平美乃理さんが初舞台だと聞いたので、臨床心理士じゃないですけど(笑)、稽古でも寄り添ってあげられたらいいなって思っています。
 
──高柳さんも、もう舞台経験がかなりのものになってますからね。
 
高柳 まだまだなんですけど、もう10年ぐらいにはなるので。そんな先輩っぽいことはできないかもしれないですけど、何かあったら「味方だよ」って言ってあげるだけでも、リラックスさせてあげられるかなと思いますね。
 
 
体調管理のために気をつけていることは……「ない!」!?
 
 

──ご自身の初舞台の時を思い出すとどうですか?
 
高柳 私の初舞台は朗読劇だったんですけど、もともと私はステージには上がる仕事だったので、それに関してはメチャクチャ緊張するわけではなかったんですね。平さんは今回、ステージでお芝居をするということ自体が初めてだと思うんですけど、私が初めてお芝居の舞台に立った時は、SKE48時代から「曲を表現する演者」みたいな感じだったので、「全然違う!」という感じではなかったですね。
 
──なるほど。
 
高柳 あと、お芝居で最初に出た舞台が、動物の物語だったんです。最初の役は飼い主側の人間だったんですけど、犬や猫の役もやったことがあって。変わった始まり方だったかもしれないですけど(笑)。一番最初の舞台で教わったことって、今でも続けてることもあったりするので、最初の舞台ってやっぱり大切なのかなって思います。
 
──では、何か一つ平さんにアドバイスするとしたら?
 
高柳 何だろう?(笑) ただ、私は主演はそんなにやってないんですよ。主演の重圧って、また大変なものがあるだろうし、今回の彼女はかなりセリフがあって、大変そうなんですよ(笑)。キャストのプロフィール画像もみんな作ってくれてて、平さんのところには「セリフ量がヤバい」って書いてあって(笑)。自分で「ヤバい」と思ってるんでしょうね(笑)。けっこう、私と2人のシーンが多いので、セリフの練習とかは一緒にやれればいいなと思ってます。「大丈夫だよ、何とかなるよ。始まれば終わるから」って言ってあげたいですね。いろんなところで言われてきましたし、私もいろんなところで言うんですけどね。「始まれば終わるし、始まらないと終わらないから、頑張ろう」って(笑)。私もマイペースなので、「何とかなるよ」って。
 
──「松尾」の画像にも、「ザ・適当」「ゴーイングマイウェイ」「聞き流しの達人」と書いてありますね(笑)。
 
高柳 はい、私も「松尾」と同じかもしれない(笑)。でも、「聞き流しの達人」とありますけど、私はみんなの話をちゃんと聞いてはいるんですよ!ただ、「松尾」には「松尾」の悩みがあって、それが物語の中でつながってくるんですけど、それはまあお楽しみにということで。
 
──舞台は稽古から本番まで長丁場だと思いますが、それを乗り切るために気をつけていることはありますか?
 
高柳 うーん……ない!
 
──言い切った!(笑) 何もないんですか?
 
高柳 うーん……あ、ちゃんと寝る!
 
──それは大事ですよ!
 
高柳 普段から睡眠第一の人間なので。ごはんはけっこうテキトーになっちゃいますね。食べるのは好きなんですけど、稽古期間は「お腹が鳴らなければいい」と思っているので、栄養管理とかもテキトーになっちゃいますね。ただ、芯にあるのは、「この作品を成功させたい」というのと、「この作品を見てくれた人が喜んでほしい」ということですね。「ワーッ!」ってうれしいだけじゃなくて、何かを感じて「見てよかった」という作品にしたいという思いは強いです。私だったら、ファンの方が「見に行くよ」って言ってくれたら、より一層頑張ろう!と思います。
 
──その上で、熟成肉とか臨床心理士とか、知識として得られるものもあると。
 
高柳 そうですね、そこも含めて「多様性」というか。みんながみんな違う方向を向いているような作品なので、すごく面白いと思います。今までなかったというか、ある意味ゴールが分からない作品だなというのがすごくあって。「学園もの」と聞くと、何かキラキラしてるのかなとか思うんですけど、キラキラもないんですよ! ホントに人と人との関わりを感じるような作品で、この『無垢ども』というタイトルの意味を、これから演出・脚本の大野大輔さんに聞こうと思っています。
 
──気になりますよね。でも、あんまり「無垢」じゃなさそうな人もけっこう出てくるみたいですし。
 
高柳 いろんな人たちがいるから、いろんな意味で『無垢ども』なのかとも思うし……「無垢」って何なんでしょうね(笑)。みんながみんな、自分のやりたいことがあって、芯があって、わりと行動力がある人たちなので、「無垢じゃない」と言われればそうなんですけど、でもそれぞれにまっすぐで、それ以外の邪念がないから、ある意味「無垢」なのかなとも思うし。
 
──平さんにお話を伺った時も、ほぼほぼ熟成肉のことしか出てこなかったですからね。
 
高柳 この作品を見た人は、終わったらすぐ熟成肉を食べたくなるか、それについて調べたくなると思いますよ(笑)。学校の問題とかもあるんですけど、彼女の場合は結局その動機も熟成肉なので。私もすごく気になるし、1回食べておきたいなとは思ってますね。
 
──そもそも、舞台のあらすじで「熟成肉」って、普通出てこないですよね(笑)。
 
高柳 私も、何を思ってこの台本を書いたのかがまだ分かってないので、そこはぜひ聞いてみたいと思ってます。
 
 
女優としてはまだまだ活動の幅を広げて、ファンのみんなに恩返ししたい
 

 
──で、言うのが大変遅くなりましたが、デビュー15周年おめでとうございます!
 
高柳 あー、ありがとうございます! そうなんです、この3月で15周年になるので、今年は記念イヤーとしていろんなことをやらせていただく予定です。15年もやらせていただけているのが本当にありがたいし、「15周年をお祝いしよう!」という気にさせてくれたファンの方々にも、感謝の気持ちでいっぱいですね。
 
──記念イヤーの活動の一つとして、この作品もありますが、この先はどうしていきたいですか?
 
高柳 私がグループを卒業したのが本当にコロナ真っ只中のタイミングで、マスクは絶対、密もダメ、みたいなのがすごくあったし、卒業コンサートでもファンの人が声を出せない状況だったので、みんなからは「最後に『明音ちゃん』って呼んで終わりたかった」ってずっと言われているんです。だから今年一番の目標はソロライブで、そこでみんなに、“あの時”に置いてきた思い出を取り戻しに行ってもらえたらいいなと思っています。あとは毎年、バスツアーとかファンイベントとか、近い距離で楽しめることをやっているので、そういうのもまたできたらいいなって思っています。
 
──女優としてはどうですか?
 
高柳 女優としては、まだまだ恩返しし切れてないというか、それこそファンの方への「恩返し」って言うなら一生のものだとは思うんですけど。グループ時代は総選挙とか握手会とか、ホントに感謝の気持ちがあるので、みんなにはもっともっとお芝居とか一人のお仕事をたくさんして、もっともっと活躍して、みんなに見てもらえる機会を増やしたいと思っています。私が卒業した一番の理由はそこですからね。そういう意味ではまだまだ、先は長く見ていただきたいなという感じですね(笑)。みんな優しいから、「明音ちゃんは自慢の推しだよ」って言ってくれるんですけど、みんなが周りに自慢できるぐらいの推しになりたいというのは、ずっとありますね。頑張ります(笑)。
 
──今回の『無垢ども』、見に来てくれたお客さんにはどう楽しんでほしいですか?
 
高柳 今回、ホントにいろんなジャンルの役者が揃っているんです。佐藤颯人さんはTik Tokで話題になった三つ子三兄弟の一人だし、主演の平さんはモデルだし、私はアイドルから女優になってるし、仮面ライダー(砂川脩弥)がいたり(笑)、ホントにいろんなジャンルが揃ってるので、それを楽しんでほしいし、私も楽しみです。それぞれの、いろんなファンの人に、この見たことないジャンルの作品をお届けできるのが楽しみでもありますし。たぶん、どの人にとっても見たことないジャンルでしょうから。あと、クスッと笑えるところも多いですし。私の役がけっこうツッコミ役で、みんながツッコミたくなるところを私が代わりにやる、みたいな感じなんですよ。ギャグではないけど、「この人たちの生き様がギャグみたいだな」という感じなので、楽しんでもらえると思います。

 
──その中で、「松尾」のここを見てほしいというポイントはどこでしょう?
 
高柳 私自身は今までの人生でタバコを吸ったことがないんですけど、「松尾」はタバコをお吸いになられるんですよ。だからその設定がそのまま残れば、もしかしたらタバコを吸う明音ちゃんの姿が見られるかもしれないです。過去に1回だけ、タバコを吸う役がきたことがあったんですけど、結果タバコを吸う設定はなくなっちゃって。だからあの時に見られなかったものが、ここで見られるかもしれません。「松尾」はツッコミ役ですし、「臨床心理士っていう役だから、明音ちゃん、キッチリしてるのかな」とは思わずに見に来てほしいです(笑)。

 
──安心してねと(笑)。ありがとうございました!
 
 
撮影 沼田 学



ACTORS STAND Vol.1 『無垢ども』
 


日程:2024年4月17日(水)~21日(日)
場所:赤坂RED/THEATER

脚本・演出:大野大輔(AOI biotope)

出演
平美乃理
花音、福山絢水/中山優貴
松村優、桑畑亨成、佐藤颯人
瀬尾タクヤ(ゲスト出演)
高柳明音/砂川脩弥

制作:AOI Pro.
主催:エイベックス・マネジメント・エージェンシー株式会社


【ACTORS STAND WEBSITE】
https://actors-stand.com/

【ACTORS STAND X】
https://twitter.com/ACTORSSTAND



【高柳明音 WEBSITE】
https://akane-takayanagi.jp/

【高柳明音 Instagram】
https://www.instagram.com/akane_o8o/

【高柳明音 X】
https://twitter.com/akane29_o8o


高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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