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梶原岳人

【梶原岳人】ギターの弾き語りにも挑戦!人柄を感じさせるライブをレポート!

2022.12.07
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ライヴ・イベント
8月にリリースした2ndミニアルバム『ロードムービー』を引っさげ、昨年に続く2ndワンマンライブ&バースデーイベントを11月26日&27日の2日間にわたって開催した梶原岳人さん。リリース時から「お客さんも一緒になって楽しんでほしい」と語っていたライブの模様をレポートします!
 
 
自ら開始前のアナウンス&気持ちが伝わるステージング!
 
 
今回取材したのは初日・26日の昼の部。2日間4公演の中では最初のステージとあって、開場を待つお客さんの列からもワクワクが伝わってくるようです。で、開場になって場内に入ると、まず目につくのがステージからT字型に客席エリアに飛び出したセンターステージ。会場となったニューピアホール自体がどこからも見やすい作りになっていますが、このセンターステージに梶原さんが出てきてくれたら、かなり近くで見られることになりそうです。
 
まもなく開始という時間になると、場内放送で諸注意のアナウンスが……と、明らかに聞き覚えのある声じゃないですか(笑)。「立って見ていただくのは問題ありません。むしろ立ち上がって盛り上がってください」なんて普通の諸注意では聞かないような項目もあって、その後すぐに「以上、梶原岳人でした!」とネタばらし(?)されると、とっくに分かっていた皆さんからは大きな拍手が起こりました。
 
それからすぐに、いよいよスタート! ライブの1曲目って特にドキドキするものですが、BGMに続いて聞こえてきたのはアコースティックギターのイントロに導かれたアップテンポなバンドサウンド。この日のオープニングに選ばれたのは、梶原さんのアーティスト活動のスタートとなった「A Walk」でした。困難を乗り越えて突き進んでいく決意を歌ったこの曲が、力強くて伸びやかな歌声でパワフルに披露されます。
 


この日のステージセットは、大小4つのオブジェが配置されたシンプルなもの。それだけに、梶原さんの存在がしっかりと浮かび上がります。1曲目から間奏になるたびに「ありがとう!」の言葉を繰り返し、曲の終わりにはひときわ強い調子で再び「ありがとう!」と締めくくった様子からは、このステージにかける気持ちが伝わってくるようでした。
 
2曲目のイントロに入ると「皆さんにお手伝いお願いしたいです」と、クラップを促してスタート。新作ミニアルバム『ロードムービー』のオープニング「海のエンドロール」を聴いていると、今年は過ぎてしまった夏の日々が蘇るよう。そしてこの曲ではついに、センターステージに出てきてくれました。そこの最前列にいたお客さんは感激ものだったことでしょう。
 


次は「君と僕と、僕たちのキセキ」と、『ロードムービー』からの楽曲が続きます。この曲の後には改めて梶原さんからのご挨拶とMCタイムが。「ステージでは自分らしい姿を見せていければ」「皆さんもリラックスして、こんな僕を楽しんでいただければ」といった言葉からも、梶原さんの飾らない人柄が伺えます。
 
MCの中で触れていたのがグッズのこと。「ライブに行くとタオルを買いたくなりませんか」という意見には満場の共感は得られていなかったものの(笑)、このワンマンライブを記念して販売されていたピンクのタオルは自信作ということでアピールされていました。グッズの話は後にも続きます。
 
ふと我に返って「話が長くなっちゃうんだよな」と言っていた梶原さんですが、和やかなしゃべりっぷりはずっと聞いていたくなります。でもそういうわけにもいかないので、次の曲へ。MCの中でMV撮影の裏話も語っていた「otona」。コロナ禍の感染拡大防止対策で、まだ一緒に歌うことはできませんが、「鼻歌ならいいんだって」ということで、マスク着用の上でのハミング推奨でスタート。軽快な歌声に、MVの映像も蘇ります。
 
次はやはり『ロードムービー』から、梶原さん自身の作詞作曲による「ぼくらのメロディ」。「リアルなラブソングを作りたかった」と語っていたように、恋人同士のちょっと複雑なところもある心情を歌った曲をしっとりと歌い上げていました。
 
 
ギター弾き語りも2曲披露! アンコールはさながらTVショッピング!?
 
 

6曲目、MCなしでそのギターを弾きながら歌い始めたのは、『何処かの君に』に収録されていた「魔法が解けたら」。ご自身が大好きというSaucy Dogの石原慎也さん作詞・作曲はSaucy Dog名義というこの曲で弾き語りに挑戦した梶原さんですが、これが初めてとは思えないぐらいのハマりよう! 以前のインタビューでも「ライブでも弾き語りをやりたい」と語っていたのがさっそく実現したわけですが、この曲をチョイスしたあたりにもご本人の気合いの入りようが伺えました。
 
その後のMCの内容は、この曲を弾き語りに選んだ経緯や、今弾いていたテレキャスター(ギターの種類)の音色が好きなことなどについて。Saucy Dogに対して「紅白出演おめでとうございます!」の言葉も(唐突に・笑)ありました。また、「いつかライブハウスを回りたい」という言葉もあって、これにはファンの皆さんの期待も跳ね上がったのでは? 実現に期待したいですね。
 


続いては、「A Walk」のカップリングだった「橙」。初めて自ら作詞した曲で、その時のエピソードから「皆さんも、僕の存在を隣で歌ってるように感じてもらえたらなと思います」という言葉で曲に入りましたが、今は会えない人に宛てたこの曲は、梶原さんの思いが染み入るようでした。
 
もうライブも終盤。次は『何処かの君に』から、TRIPLANEのカバーで「君ドロップス」。どの曲でもそうですが、間奏では必ずと言っていいように「ありがとう!」と繰り返す梶原さん。まだ一緒に歌うことはできませんが、開始時からずっとみんなが振っていたペンライト(ほとんどが青)からも思いが伝わっていたのでしょう。歌詞だけでなく「その調子でお願いします! ありがとう!」「本当に素敵です! 皆さんありがとうございます!」という言葉からも感じるものがありました。
 


最後の曲は2ndシングルの「色違いの糸束」。いろんな人のいろんな思いが合わさって強い絆になっていく様子を歌ったこの曲は、ラストにふさわしい選曲です。音域がかなり上下する難しい楽曲ですが、ここでも伸びやかに力強く歌い上げてクライマックスを迎えました。
 
が、もちろんお客さんはこれで終われるわけもなく、アンコールの拍手に応えて梶原さんが再びステージへ。「お待たせしました。Tシャツを着てきました!」と、やはりこの日を記念して発売された白のTシャツに着替えての登場となりました。「皆さん、本当に美しかった……」という言葉には笑いも起こりましたが、「緊張したところもありましたが、本当に皆さんのおかげで楽しんでやれました」と続くと、大きな拍手が。
 
ここから1~2曲歌って終わりかな?という予想を裏切り、まずはグッズの紹介へ。「皆さん、立ちっぱもしんどいと思うので、ぜひお座りください」と、アンコールで立ち上がっていた観客を座らせるというのも珍しい展開ですね。しかもここでもタオルの話から。「これからタオルを振れる曲を作りたい」という言葉もあり、これから梶原さんのライブではタオルがマストアイテムになるかも。「僕もメタルのライブで頭を振っていた時期もあるぐらいで、みんなで盛り上がれる曲も今、構想中なので、お待ちいただければ」ということで、それもまた楽しみですね!
 


タオルと同様に梶原さんが強くオススメしていたのが、「カエルちゃんがデザインされたポーチ」。TVショッピングかというぐらいにその良さを熱く語っていたんですが、その時点で購入していたという人は、残念ながらボチボチ。終演後には売れ行きが伸びていたことでしょう。その後、アクリルスタンド、パンフレット、缶バッジ&缶バッジ・キーホルダーなどを紹介するコメントもメチャメチャ楽しくて、ここだけだとトークイベントのよう。ホントにこれを聞いて予定外のグッズを購入したという人も多いのでは? なお、これらグッズのEC販売については詳細が決まり次第、後日発表されるということなので、当日購入できなかったという方、残念ながら当日は行けなかったという方は、オフィシャルサイトをチェック!
 
グッズ紹介の後は、ONKYOとのコラボで制作されたワイヤレスイヤホンと、梶原さんの曲を聴かせて作ったというワインのことも紹介。イヤホンは梶原さんの声も収録されたマニア必携のアイテム。受注生産で、2023年1月27日まで受付中なので、まだの方はお早めに!
https://onkyodirect.jp/shop/pages/KG_EARPHONE.aspx
 
約15分に及ぶグッズ紹介トークを楽しんだ後は、ラストの曲「わすれないように」を作った経緯を紹介。インタビューの際にも語ってくれたように、この曲は学生時代に関わった自主制作映画の主題歌として作られたもので、「その時の気持ちを思い出すために」ということで、今回2曲目となるギター弾き語りで披露。家族など大事な人たちへの思いを歌った自作の歌詞に聴き入って、ライブは終了。
 


一つ一つの楽曲を丁寧に届けようという姿勢が十分に伝わってきましただけでなく、梶原さんの人柄が感じられる和やかなトークもたくさん楽しめて、約90分のライブもあっという間。MCの中では今後の活動への希望もいくつか語られ、そこも楽しみです。梶原さんの“今”が余すところなく感じられて、さらに“この先”への期待も増すライブでした。
 
  1. A Walk
  2. 海のエンドロール
  3. 君と僕と、僕たちのキセキ
  4. otona
  5. ぼくらのメロディ
  6. 魔法が解けたら
  7. 君ドロップス
  8. 色違いの糸束
  9. わすれないように
 

2ndミニアルバム『ロードムービー』
2022.09.28 ON SALE

 
 
 


【梶原岳人 WEBSITE】
https://avex.jp/kajiwaragakuto/

【梶原岳人Twitter】
https://twitter.com/gaku_kajiwara

【梶原岳人YouTube】
https://www.youtube.com/channel/UCqDQNKhiPGxEYaJ8MN3_VGg

【梶原岳人Instagram】
https://www.instagram.com/kajiwaragakuto_official/
 
 
高崎計三
WRITTEN BY高崎計三
1970年2月20日、福岡県生まれ。ベースボール・マガジン社、まんだらけを経て2002年より有限会社ソリタリオ代表。編集&ライター。仕事も音楽の趣味も雑食。著書に『蹴りたがる女子』『プロレス そのとき、時代が動いた』(ともに実業之日本社)。

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