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夏の「裏会津」音声ARアプリ体験、やってみた!

2021.08.04



位置情報と音声や音楽を組み合わせた「音のAR」を楽しむスマートフォン向け音声ARアプリ「SARF」で、会津若松市内32ヶ所の観光スポットの案内がスタート、音声ARによる新しいスタイルでの観光を楽しむことができるようになっている。

実際どんな感じなんだろう、気になったので、実際に体験しに行ってみた。

会津若松のシンボル、鶴ヶ城に到着。さっそくスマートフォンのアプリを立ち上げ、「表会津」の表示をタップ。 

音声ARとは、GPSやビーコンなどの位置情報に対して、音楽や音声を置いてゆくソリューション。

イヤホンを付けてお城の周辺を歩いていると、スマホがブルブル振動。位置情報データと連動し、観光スポットの近くにくると、解説する音声が流れるというしくみで、美術館や博物館などで使われる音声ガイドを街中で使えるようにしたイメージ。

現在、観光ガイドをはじめ、街を舞台にした謎解きや音声ドラマなど、さまざまな方法やスタイルで活用が始まっている期待のソリューションだ。

解説スポットの対象エリアに入ることで自動的に音声での解説が始まるので、ビジュアルのARと違って、いわゆる「歩きスマホ」「ながらスマホ」にならないところが最大の特徴。

エリア内であれば一箇所に集まって解説を聞くこともないので、密回避や余計な接触を避けることもできるという利点もある。

地図を開くと、そこに対象となるスポットも表示されているので、これを見ながら次の目的地に移動したりもできる。 

この音声ARの制作は、エイベックス。レコード会社、音楽レーベルのイメージが強いが、近年はこれまでに培ってきたライブ演出や音楽制作のノウハウを活用した様々な取り組みに挑戦している。

そのエイベックスの新たな取り組みのひとつが、このSARFという専用の音声ARアプリの提供。アプリを通じて様々なコンテンツをスマートフォンから手軽に楽しむことができる。

鶴ヶ城をはじめ、七日町通り、市役所周辺、野口英世青春通り……会津若松市内の名所を、SARFから時折飛び込んでくる解説を聴きながら歩くのは、新しい観光の楽しみ方だなぁと思いながら散策。

……ふと気づけば少しずつ日は傾いていた。今年の夏、会津若松の夜は、別の顔を見せるという。 


ジリリリリ! 黒電話の音がイヤホン越しに鳴り響く。

不気味な声が耳元でささやく。夜の会津の扉が開かれた。

「裏会津」では、市内の飲食店や、夏の企画展「あはひのクニ あやかしのクニ~ふくしま・東北の妖怪・幽霊・怪異~」を開催中の福島県立博物館と連携している(9月26日まで)。

※SARFのトップ画面で「表会津」(9:00~17:00)と「裏会津」(17:00~22:00)のコンテンツが切り替えられる。

昼間とはどこか違った表情を見せる、鶴ヶ城周辺……イヤホンからだけでなく、風に揺れる木々のざわめきや鳥の鳴き声、近くに見える人影、そういったものすら背筋がゾクっとするような気になってくる。

時折、妖怪たちもスマホ上に姿を表す。妖怪・物の怪たちの街と化した裏会津で非日常体験だ。


SARFの「裏会津」と決済アプリ「会津財布」の連携により、「会津財布」に対応した市内15の飲食店で「妖怪フード食ベ歩キ」と題した企画を開催中。裏会津探検の途中、一息つこうと訪れた、アプリ対応店のひとつ、大町の「會津バル」も、日ごろはスペイン料理やワインを楽しめるお店だが、裏会津期間は「妖怪フード」企画に参加中。

「指チョリソー、心臓ローストビーフ、目玉チーズ、青いサングリア」という、見た目にすごいインパクトの特別メニュー「剥ぎ取りセット」(1,000円 税込)を試してみた。リアルな指のような切れ目を入れたチョリソーをはじめ、見た目はちょっとグロいけれども、すべて本格的な味付けで、サングリアの爽やかな甘味にもピッタリ! 裏会津の妖怪たちは、こういったメニューで食を楽しんでいるのかもしれない。

まだまだ奥深そうな裏会津、何度も楽しんでみたくなります。
 
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