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「BLAZE UP NAGASAKI 2019 in HUIS TEN BOSCH」ライブレポート

2019.06.09
SHANK



ハウステンボスに場所を変え2回目の開催となる”BLAZE UP NAGASAKI”。初回から数えると7回目、SHANKにとっては15周年の節目のイベントだ。会場にはSHANKと関係の深いアパレルブースや、愛してやまない釣具のブースなどが並び、イベントに花を添えていた。
 
このイベントのトップを飾る四星球。庵原が「どうしてもトップバッターを任せたかった」と言っていた彼らに期待が掛からないわけがない。影アナで、「お子様にも楽しんでもらえるライブにしてほしいと頼まれた」と話し、ショーがスタート。。1曲目”運動会やりたい”ではオーディエンスを参加させ、一つにすると、”クラーク博士と僕”、”鋼鉄の段ボーラーまさゆき”でさらにフロアをまとめ上げる。”MrCosmo” では長崎の交通標識を持ったまま(?)走り抜け、会場を笑わせながらも「長崎で一番かっこいいやつが呼んでくれたので、かっこいことします!」と漢を見せた四星球だった。
2番手で登場したENTH。「去年遊びにきた時から、ここに立てるような気がしてました。」と
”WILL”からスタート。”HAHA”では早速モッシュピットも出現し、一気に空気を変えた。「ステージ、フロア関係なくぶち上がったやつが優勝です」と”HANGOVER”や”ムーンレイカー”といったライブで定評のある楽曲を連発。モッシュにダイブ、そして様々なダンスやバウンスを生み出し、熱を一気にあげさせた。最新のミニアルバムから”SLEEPWALK”を演奏し、チルな雰囲気にしたかと思えば、”Get started together”では、またフロアをメチャクチャにして、最後まで駆け抜けた。
3番手はSHANKの敬愛する先輩、dustbox。「SHANKが(長崎にパンクロックが根付いていることを)証明してくれた」と昨年ステージ上で語っていたが、その繋がれた先にまた彼らは立っている。「ハウステンボス来たぜー!」とSUGAの咆哮と共に1曲目”Try My Luck”から一気にライブモッシュの嵐に。リリースしたばかりのアルバムから”Farley”も披露し、新旧織り交ぜた貫禄のステージを見せ付けた。「SHANK15周年だよ。最高のミラクル起こそうぜ」のエールを送り、”Here Comes A Miracle”から”Hurdle Race””Jupiter”と畳かけたが、まさかの時間が余り(笑)急遽” Tomorrow”を投下し、最後までダイブモッシュを止ませることがなかった。
SEのカウントダウンが鳴り始めると、またフロアの雰囲気が変わる。そうCrossfaithの登場だ。”SYSTEM X”から、地面が揺れるほどのバウンスとサークルピット。遊び方をわかっている人が長崎には多いらしい。KOIEも応えるようにフロアに乗り出し、いきなりのウォールオブデスを要求。初っ端からカオスだ。”WILDFIRE”ではSiMのMAHがスペシャルゲストとして参戦し、さらに佐世保を揺らす。「BLAZE UP NAGASAKI 2020で会いましょう!」と言い放ったCrossfaithの熱は十二分にオーディエンスに何かを植えつけたに違いない。
 
地元をレペゼンする姿勢も、SHANKに多大な影響を与えているG-FREAK FACTORY。”日はまだ高く”では、オーディエンスが肩を組み、大きなサークルに。「(長崎で)意地を張ってる理由をしっかり知ってほしい。この催しをここでやっている意味を。誰も言わないから俺らが言うよ」と地元開催にこだわるSHNAKを労う一幕も。新曲”Fire”、”Too oLD To KNoW”、TOSHI-LOWと共に歌った” ダディ・ダーリン”は確実に多くの人の胸を打ったはずだ。ライブでは人の上に立っているが、実際は音楽で人を下から支えている。その強さを感じたライブだった。
シーンを代表する存在になった04 Limited Sazabys。貫禄すらついてきている雰囲気もある。「長崎!楽しむ準備できてる?」を語りかけ、現状での最新シングル”My HERO”からフォーリミ劇場が開幕。「SHANKも好きだし、SHANKが呼んでるメンツも大好きです。好きの塊です。みんなも好きだよね?好き同士、一緒に戦ってもらっていいですか?」と語り、”swim””Squall”、などヒット曲を惜しみなく演奏。最後は「この曲、何人知っているやついんだよ!」と代表曲”monolith”と”Buster call”をフロアに打ち付けて、終幕。完璧なパンクロックヒーローだった。
 
ついに終盤戦に差し掛かり、昨年、フェスに苦言を呈するというブラックユーモアを交えつつ、「より良いフェスにする為には、友達を呼んでほしい」とSHANKを思う気持ちを吐露していたSiMが登場。”DiAMOND”から始まり、「行けない奴は置いて行くからな!」と”JACK.B”、”KiLLiNG ME”とキラーチューンを連発。「親が長崎出身だ」と嘘をついた昨年を謝罪し、「SiMを結成したのは長崎で。。。」と続け、笑いを誘う。「お前ら、弾けて混ざれんのかよ?」(笑)とイジリを入れて、”Blah Blah Blah””Get Up, Get Up”と続けて、”f.a.i.t.h”feat. KOIEを最後にリングを降りた。
SEの神々しい雰囲気の中、”初期衝動”から「全力でBRAHMAN始めます!」と”雷同””BASIS”と連続で投下。そこからNO MCで”ANSWER FOR…”まで全8曲をノンストップで演奏。”ANSWER FOR…”からはフロアに降り立ち、担がれ歌うTOSHI-LOW。「田舎だとか人がいないとか、、、誰かがやんなきゃならないんだ!」言い訳をすることよりも、行動を起こすことへの問いを投げ掛け、”鼎の問”に。7年振りに長崎に来たといい、「今日、悪いこと言ってやろうと思ったんだけど、SHANK好きだわ」と、SHANKの姿勢を買ってこの場に立ったことを暗に伝え、”満月の夕”で締めくくった。
残り2バンドになり、盟友とも言えるHEY-SMITHが登場する。「今日の1曲めはSHANKに送るぜ」と”Don’t Worry My Friend”を演奏。「お前ら、頭おかしくなってるかー?音楽が唯一の合法ドラッグだから、バキバキにキマッてけー!」とサイケなMVも話題の”Fog And Clouds”を演奏し、”Drug Free Japan”へと駆け抜けた。夕焼けに合わせて”Summer Breeze”を演奏し、しっとりさせたかと思えば、最後は怒涛のダイブを誘発させるセットリストで攻めに攻めた。「本物のロックフェスやぞー!」と表現した猪狩の言葉は今日という日を真に表していたと思う。
 
ついにこの日を「1年間で唯一気合を入れている」と言っていた大トリSHANKの登場だ。いつも通りのSE、Mad Caddiesの “Backyard”に会場が揺れる。「長崎、SHANK始めます!」と“Surface” から”Cigar Store”を続けざまに演奏。図らずも昨年のBLAZE UPと同じスタートを切った。最新シングルから”Smash The Babylon”を演奏中に段ボールで作られた松崎の顔をつけたCrossfaith Teruが乱入(笑)。何事もなかったように”Life is...”へ。「特に湿っぽいMCも用意してないので」と彼ららしいMCをササっとしたかと思えば、直ぐに”Good Night Darling”へ。。”Hope”、一瞬の間から”Weather is Beautiful”へと会場中をバウンスさせ、曲の最後にCrossfaithのKOIEが乱入し、それに乗っかるようにTeruとHirokiも登壇し”Wall Ride”へ。正に、総力戦。松崎のソロから地元長崎の民謡”でんでらりゅう”をサンプリングした”Knockin’on the door”では、BRAHMANのTOSHI-LOWがダイブし、ステージにはでんぐり返しで戻ってくるという珍事も。予期せぬゲストの次は、盟友HEY-SMITHのホーン隊が参加した”Grimy Window”では、スカダンスでフロアを満たした。
「長崎のバンドが身の丈に合ってないことをやっていることもわかってます。ほとんど意地です」と庵原が吐露していたが、それを形にしてしまうのが SHANKの強さでもある。それを感じているオーディエンスやファンが、この会場を埋め尽くしているからこそ、この素晴らしい空気感があるのだ。”Wake Up Call”、”Set the fire”と続け、ショートチューン”submarine”であっさり締めた。
この潔さもSHANKだ。一旦、ステージを降りたもののアンコールが起こるとそれに答え、ショートチューンを2曲投下し、BLAZE UP NAGASAKIを終幕させた。
ステージを去る少し前、「また、やろう!」と庵原が何気無く言ったことを信じて、また来年、BLAZE UP NAGASAKIが行われることを期待している。
 
text:岩崎隆一
Photo: 半田安政(Showcase)
 
■ BLAZE UP NAGASAKI 2019 in HUIS TEN BOSCH
2019年6月8日(土)長崎県 ハウステンボス 第一駐車場特設ステージ
<出演者>
SHANK / BRAHMAN / Crossfaith / dustbox / ENTH / G-FREAK FACTORY / HEY-SMITH / SiM / 04 Limited Sazabys / 四星球
 
■ セットリスト
<四星球>
運動会やりたい
クラーク博士と僕
鋼鉄の段ボーラーまさゆき
モスキートーンブルース
MrCosmo
 
<ENTH>
WIll
TH
HAHA
Voodoo SahngrillaHANGOVER
Gentleman Kill
LOVE ME MORE
ムーンレイカー
SLEEPWALK
Get started together
Bong!Cafe’au lait!Acoustic Guitar
 
 
<dustbox>
Try My Luck
Riot
Resistance
Bird of Passage
You Are My Light
Farley
Rise Above
Here Comes A Miracle
Hurdle Race
Jupiter
Tomorrow
 
<Crossfaith>
SYSTEM X
NIGHTMARE
DESTROY
WILDFIRE
JAGERBOMB
FREEDOM
LEVIATHAN
 
<G-FREAK FACTORY>
jam
SOMATO
日はまだ高く
Unscramble
Fire
Too oLD To KNoW
ダディ・ダーリン
 
<04Limited Sazabys>
My HERO
Kitchen
swim
message
fiction
escape
Squall
monolith
Buster call
 
 
<SiM>
DiAMOND
JACK.B
KiLLiNG ME
TxHxC
Blah Blah Blah
Get Up, Get Up
f.a.i.t.h
 
 
<BRAHMAN>
初期衝動
雷同
BASIS
BOX
BEYOND THE MOUNTAIN
不倶戴天
GREAT HELP
ANSWER FOR…
鼎の問
満月の夕
 
<HEY-SMITH>
Don’t Worry My Friend
Living In My Skin
Fog And Clouds
Drug Free Japan
California
2nd Youth
Stand Up For Your Right
Buffalo Soldier
Summer Breeze
Goodbye To Say Hello
Come back my dog
Endless Sorrow
 
<SHANK>
Surface
Cigar Store
Smash The Babylon
Life i...
620
Good Night Darling
Hope
Weather is Beautiful
Wall Ride
Departure
Knockin’on the door
Grimy Window
Wake Up Call
Set the fire
submarine
 
-EN.-
BASIC
Stop the crap
 
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