木山裕策『ネクストリボンプロジェクト』イベントで歌への想いを語る
2019.02.06
木山裕策
2月4日、がんへの意識啓発を目的に定められた「ワールドキャンサーデー」(世界対がんデー)に、がんとの共生社会を目指す「ネクストリボンプロジェクト2019」イベントが開催された。
がんと向き合いいきること、患者が働きやすい環境づくりをテーマにシンポジウムとトークイベントがあり、計約1200人が参加。
タレントの向井亜紀さん、女優の古村比呂さん、タレントで元SKE48の矢方美紀さん、歌手・会社員の木山裕策さんが「トークイベント」に登壇し、イベントに先立ち報道陣向けに記者会見を行った。
木山は、14年前、36歳のときに、会社の人間ドックをきっかけに、左側の甲状腺にがんが見つかり、声が出なくなるかもしれないと告げられた。
子どもが3人いた(今は4人)。
いま自分がいなくなったら3人の子供たちはどうなってしまうんだろう。と思い、子供たちに自分しか出来ないことを残したいという想いから、ずっと大好きだった歌と向き合うようになった。
病気になった後の38歳で歌手になり、NHK紅白歌合戦にも出場した。
「僕の場合、がんになることで自分に向き合うことになりました。がんになったときは、『残された時間は短いかもしれないけれど、自分が納得できる生き方をしたい。子どもたちに自分にしかできないことを残してあげたい』と思いました。それが歌でした。デビューした後も、自分の夢をあきらめないで、家族、仕事、歌の3つのバランスを取っています」と話した。
トークイベントではネクストリボンのキャンペーンソング「幸せはここに」を初披露した。
「がんになって、何気なく見過ごしていた日常生活の中にたくさんの幸せがあることを感じました。日々の生活の中でちょっとした幸せを感じながら生きている。それこそが幸せなんじゃないか」と語った。
2人に1人ががんになる時代。がんは治療やその後の検査を受けながら「付き合っていく病」に変わりつつある。
日本は少子高齢化が進み、定年延長で長期間働く人が増えるとともに、女性の社会進出も進むなか、がんとともに働き、生きていける社会を作っていくことが必要とされている。
このイベントでは、働く患者の声、企業のがん対策の具体例や課題などを共有しながら、共生社会を創るための企業の次のステップと、これからの働き方を議論・提案した。