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おすすめの有線イヤホン23選!有線のメリットや選び方を徹底解説

近年は、無線機能を使ったワイヤレスイヤホンの人気が上昇していますが、昔ながらの有線イヤホンも、まだまだ、一定以上の支持を得ています。ワイヤレスイヤホンには無いメリットがあり、有線イヤホンでなければ目的を果たせない人も、数多くいるためです。

しかし、いざ、有線イヤホンを選ぼうとすると、どのような基準で判断すれば良いか、迷ってしまいがちです。また、数多くのメーカーから無数の製品が販売されているため、その中から、本当に良い物を自力で選別しようとすると、時間がかかってしまいます。

この記事では、おすすめの有線イヤホンを知りたいと思っている方に向けて、おすすめの製品を価格帯別に紹介します。

それと同時に、有線イヤホンの具体的なメリットやデメリット、選ぶ際に、どのような要素に注目すれば良いのか、使用の際の、注意点や長持ちさせる方法なども、併せて解説します。

目次

有線イヤホンのメリット

有線イヤホンは、ワイヤレスイヤホンが流行する前から存在した、昔ながらのイヤホンの形態です。しかし、時代遅れで性能が悪いのかというと、そんなことは、決してありません。むしろ、有線イヤホンの方が優れている所は、いくつもあります。

有線イヤホンならではのメリットとして、代表的なものが、以下の6点です。

  • ワイヤレスイヤホンと比べて音質が良い
  • 音飛びが発生しない
  • デバイス本体との接続ミスが発生しない
  • バッテリーの心配がいらない
  • 音声の遅延が発生しない
  • 紛失しにくい

イヤホンを使用する用途によっては、上記のメリットが大きな意味を持ちます。以下の解説を読んで、これらのメリットが、自分にとって必須なものかどうか、じっくり検討してみましょう。

データを圧縮しないので音質が良い

基本的に、有線イヤホンの音質は、同価格帯のワイヤレスイヤホンと比べて、優れています。音楽プレイヤーとイヤホンが、物理的に接続されており、やり取りされる音楽信号が、圧縮されないためです。

ワイヤレスイヤホンの場合は、音楽プレイヤーとの情報のやり取りに、Bluetooth規格を利用します。技術的な詳細は、省略しますが、Bluetooth接続をしたワイヤレスイヤホンは、音楽プレイヤーからの音楽情報を、圧縮された状態で受け取ります。それを、再生時に、可能な限り元通りの音に復元するという作業を、裏で行っています。

音楽データの圧縮の際には、どうしても、情報がある程度欠落してしまうため、結果として、音質が低くなってしまいます。圧縮技術も、通信技術も進歩しているため、昔に比べると、かなり、品質も向上してきましたが、やはり、無圧縮で情報をやり取りする、有線イヤホンには敵いません。

したがって、音質にこだわる場合は、有線イヤホンがおすすめとなります。音質を、どこまでも追求できるため、10万円を超えるような高価な製品も、多く販売されているという特徴が、あります。

バッテリーの心配がいらない

有線イヤホンには、バッテリーが必要ありません。電源は、音楽プレイヤーから取る仕組みになっているためです。そのため、イヤホンのための充電器を用意し、持ち歩く必要がなく、出かける際の荷物を減らすことができます。

また、イヤホンに、バッテリーが必要ないということは、使う度に、バッテリー残量を気にしなくて良いということです。一般的なワイヤレスイヤホンは、連続再生時間が、6時間から8時間程となっており、それ以上使い続ける場合は、途中で充電する必要があります。心のどこかで、バッテリーのことを気にしなければならないため、余計な負担となります。

ただし、例外として、ノイズキャンセリング機能を搭載した有線イヤホンには、バッテリーを内蔵している物もあります。しかし、そのような製品は、バッテリーが切れた場合でも、通常の音楽再生は可能な場合が多いため、「バッテリーが切れたら何も聴けなくなる」、という不安を抱える心配はないでしょう。

遅延が発生しない

有線イヤホンは音楽プレイヤーと物理的に接続されているので、音の遅延が発生しにくいのもメリットのひとつです。

音の遅延が発生すると、プレイヤーに表示されている画面と、聴こえてくる音楽が、ずれた状態になってしまいます。これは、音楽を聴いている時には、気にする必要のない事ですが、動画を視聴したり、ゲームをプレイしたりする時には、重要な意味を持ちます。

例えば、動画を視聴している時に、画面の中で起きている出来事と、聴こえてくる音との間に、あまりにタイムラグがある場合、流れを上手く飲み込めなくなってしまうこともあるでしょう。

ゲームでは、もっと致命的なことになり得ます。例えば、オンライン対戦ゲームの場合、敵が迫ってきたことを、瞬時に音で判断できないと、勝てる試合も勝てなくなってしまいます。画面に合わせて、正確なリズムでボタンを叩くリズムゲームなども、音の遅延によって楽しく遊べない物になってしまう可能性があります。

音の遅延が大きな意味を持つ用途で、イヤホンを使う方は、積極的に有線イヤホンを選ぶことをおすすめします。

通信が安定している

通信、すなわち音楽データのやり取りが安定している点も、有線イヤホンのメリットでしょう。

ワイヤレスイヤホンは、無線でデータ通信を行う物であるため、周囲の環境の影響を受けやすいという、弱点があります。物理的な障害物があったり、満員電車など、周りに自分以外のユーザーが、多くいる状況であったりすると、ノイズが発生したり、音が途切れたりすることが、しばしばあります。

ワイヤレスイヤホンで、通信状態の悪化を経験したことのある方は、お分かりかもしれませんが、機器が故障していないにもかかわらず、上手く音楽を聴けないことは、ストレスの溜まることになるでしょう。何のためにお金を払って買ったのだ、という気持ちになってしまうかもしれません。

しかし、有線イヤホンであれば、上記のような心配は一切必要ありません。電波状況のような、目に見えない物の影響を気にすることなく、いつでも、安定的に、優れた音質で、好きな音を堪能することが可能です。

紛失しにくい

ワイヤレスイヤホンと比べて、紛失しにくいことも、有線イヤホンのメリットとして、カウントすることができるのではないでしょうか。

完全ワイヤレスイヤホン(特に左右分離型の物)は、小さなアイテムであるため、少しの油断で、簡単に紛失してしまいがちです。また、片方を失くして

しまうと、残った片方だけでは、どうすることもできず、製品そのものを買い換える必要が出てきてしまいます。

しかし、有線イヤホンは、音楽プレイヤーとケーブルによって、物理的に繋がっているため、転がり落ちて紛失するアクシデントがあまり発生しません。ケーブルも含めると、一定のサイズがあるため、どこかに置いたきり、忘れてしまうことも起こりにくいです。

有線イヤホンのデメリット

もちろん、有線イヤホンも、良いことばかりではありません。有線イヤホンのデメリットとして、代表的なものは、以下の3点です。

  • ケーブルが絡まりやすい
  • ケーブルが断線し接続不良を起こしやすい
  • iPhoneで利用する際に変換プラグが必要な場合がある

ワイヤレスイヤホンが流行した理由のひとつとして、これらのデメリットを解消することができる点が考えられます。

それでは、以下で、ひとつずつ見ていきましょう。

ケーブルが絡まりやすい

有線イヤホンを使う上で、最も厄介なことは、ケーブルの存在です。物理的なケーブルがあることで、高音質を維持できたり、遅延が発生しにくかったりしますが、扱いにくい点は、デメリットになるでしょう。

音楽プレイヤーから離れることができる距離が、ケーブルの長さ分に制限される点も不便ですが、最もストレスが溜まるのは、ケーブルが絡まりやすいことです。使用中は気にならない場合でも、一度片づけた後、再び使用する際に、ケーブルが絡まってしまい、なかなかほどけない現象が起こりがちです。

その点、ワイヤレスイヤホンは、いつどのようなタイミングでも、煩わしさを感じることなく、即座に使い始めることができます。ワイヤレスイヤホンに移行したことによって、それまで使用していた有線イヤホンのケーブルが、どれほど邪魔な存在であったかが分かった、という方も少なくありません。

ケーブルが断線し接続不良を起こしやすい

ケーブルは、それほど丈夫なものではないため、使い込んでいるうちに断線してしまうこともあります。断線してしまったケーブルを、素人が修理することは不可能なため、そうなってしまった場合は、新しい製品に買い換えざるを得ません。。

断線の原因としては、「コネクター部分が消耗してしまった」、「使用時以外の保管の仕方が雑だった」などが考えられます。可能な限り、丁寧に扱うべきなのですが、どれほど気をつけていても、経年劣化によって断線してしまうことはあり得るため、有線イヤホンの宿命でしょう。

特に、何万円もする高級イヤホンが断線してしまうと、泣くに泣けません。いつか、起きることであると認識しつつ、可能な限り、丁寧に扱うことが大切です。

iPhoneで利用する際に変換プラグが必要な場合もある

日本で、最も使用されているスマートフォンはiPhoneですが、iPhoneにはイヤホンジャックがありません。Lightningコネクターのみが搭載されており、一般的な有線イヤホンを利用するには、変換プラグが必要になります。

同じような傾向は、iPhone以外のAndroidスマートフォンにも出ており、こちらは、USB-C端子のみが搭載されていることが、多々あります。3.5mmのオーディオプラグを備えた、一般的な有線イヤホンを利用するには、やはり、変換プラグが必要になります。

このように、有線イヤホンには、現代人にとって、最もよく利用する音楽プレイヤーであろうスマートフォンと、直接繋げられない場合がある、というデメリットがあります。

ワイヤレスイヤホンである場合、Bluetoothによる無線接続で済んでしまうため、スマートフォンの物理的な仕様の影響を受けません。これが、ワイヤレスイヤホンの人気の理由のひとつであり、同時に、ワイヤレスイヤホンの存在によってスマートフォンが、一層、イヤホンジャックを搭載しなくなった、という流れもあります。

有線イヤホンがおすすめの人

ワイヤレスイヤホンの人気がどんどん上昇している中、あえて、昔ながらの有線イヤホンを選ぶべき人のタイプとしては、以下の3点が挙げられます。

  • 低価格で高音質の音を楽しみたい人
  • 長時間の動画やゲームを楽しみたい人
  • 無線の接続設定が面倒だと感じる人

これらに該当する方は、有線イヤホンのメリットを最大限に享受できると思われます。以下の解説を読むと、具体的な理由に、納得することができるでしょう。

低価格で高音質の音を楽しみたい人

有線イヤホンは、音楽情報をやり取りする際に、データの圧縮を行わないため、音質が劣化しにくいという、メリットがあります。そのため、同価格帯で比較する場合は、一般的には、ワイヤレスイヤホンよりも有線イヤホンの方が、高音質を楽しむことができます。

もちろん、無尽蔵にお金を出せる場合は、ワイヤレスイヤホンで高音質な製品を手に入れることができますが、誰しも予算には限りがあります。可能な限り低価格で、高音質を楽しみたい場合は、有線イヤホンを選んでおくことをおすすめします。

長時間の動画やゲームを楽しみたい人

長時間の動画やゲームを楽しみたい方にも、有線イヤホンはおすすめです。これには、理由が2点あります。

まず、ワイヤレスイヤホンは独自に搭載しているバッテリーで駆動しているため、連続使用できる時間に限りがあります。イヤホンが、常にフル充電されているとは限らないため、場合によっては、3~4時間の使用でバッテリーが切れてしまい、動画視聴やゲームを、中断しなければならないこともあり得ます。

また、有線イヤホンは、ワイヤレスイヤホンと異なり、遅延がほとんどないため、より完璧な形で動画やゲームを、楽しめることが可能です。特に、ゲームの場合、ジャンルによっては、僅かな音の遅延が、プレイ内容に致命的な影響を与えることもあるため、本格的に楽しみたい場合は、有線イヤホンを選んでおくべきでしょう。

無線の接続設定が面倒だと感じる人

有線イヤホンを使用するために行う作業は、ケーブルをジャックに差し込むことのみですが、無線接続を行うワイヤレスイヤホンの場合は、Bluetoothのペアリングの作業が必須となります。この作業工程を面倒に感じる方は、有線イヤホンを使用する方が良いでしょう。

また、無線接続完了後も、ワイヤレスイヤホンは、無線であるがゆえの、音の途切れの発生があります。正しく接続できていた場合でも、周囲の電波状態などによっては、どうしても避けられないこともあります。

接続の安定性を求める場合にも、有線イヤホンがおすすめとなります。

有線イヤホンの人気メーカーと製品の特徴

一つひとつの製品を紹介する前に、まずは、有線イヤホンの人気メーカーを、ピックアップしておきます。迷った時は、以下のメーカーの製品を選ぶと、質の悪い製品を選択してしまうリスクを、減らすことができるでしょう。

  • SONY
  • オーディオテクニカ
  • SHURE
  • JVCケンウッド

ここからは、それぞれのメーカーの製品が持つ、おおまかな特徴を解説します。

SONY

SONYの名前は、多くの日本人が知っているのではないでしょうか。音響機器や映像機器などを、幅広く取り扱っている、日本の総合家電メーカーです。

イヤホンの世界でも、優れた製品を多数、世に送り出しており、リーズナブルなものから高価な物まで、ユーザーの様々なニーズに合わせて、豊富なラインナップが用意されています。

生の音に、限りなく近い音を聴かせてくれる「XBAシリーズ」や、ハイレゾ相当の、繊細で迫力のある音を再現してくれる「DSEEHX機能」など、独自の技術でも高い評価を得ています。

オーディオテクニカ

オーディオテクニカも日本のメーカーです。使いやすさと音質の両立にこだわりを持っており、スピーカーやイヤホンなど幅広い商品を手掛けています。また、デザイン面でも高い評価を受けており、音質のみでなく、おしゃれを追求する方にも、広く受け入れられています。

ハイレゾ音源をきめ細かく再現でき、迫力のある重低音を聴かせてくれる「CKSシリーズ」などが、特に、知られています。

SHURE

SHUREは、80年以上の歴史を持つアメリカの総合音響メーカーです。有線イヤホンのみでなく、ミキサーやヘッドホンなど、多岐にわたる製品を数多く取り扱っています。

SHUREの有線イヤホンは、使いやすさに定評があります。リケーブル機能を備えて、自分好みの音質を追求できる製品や、遮音性を高めて、クリアな音を再生できる製品などのラインナップがあります。

ケーブルを耳の上にかける装着方法は、「SHURE掛け」とも呼ばれており、耳の上でケーブルが固定されるため、外れにくく、また、洋服とケーブルが接触する際に生じる、タッチノイズも軽減してくれます。

JVCケンウッド

JVCケンウッドは、高い技術力で知られる日本の音響機器メーカーです。迫力のある、クリアな音を楽しめるのが全体的な特徴。高級機ともなれば、クオリティの高いサウンドを聴かせてくれます。

装着のしやすさにも、こだわりを見せており、長時間使っていても疲れにくい製品などを、積極的に展開しています。

有線イヤホンの選び方

有線イヤホンには、それぞれ固有の性質があります。まずは、違いをしっかり理解しておきましょう。かなければ、その上で、製品を比較、検討しなければ、自分にぴったり合う製品を見つけ出すのは難しいでしょう。

チェック項目は、大きく4点に分類できます。

  • イヤホンのタイプ
  • ドライバーの種類
  • 接続端子の種類
  • 用途に応じた各種機能

それぞれに、さらに細かい分類が存在するため、以下の解説を一読するのみでは、全てを覚えるのは、難しい可能性があります。。このページを、ブックマークしておき、有線イヤホンを比較検討する度に、何度も読み返すことをおすすめします。

イヤホンのタイプをチェックする

まずは、イヤホン本体のタイプ(形状)をチェックしましょう。イヤホンに詳しくない方は、恐らく、あまり考えた経験が無い点になりますが、、イヤホンは、装着の仕方に、いくつか種類があります。主なところとしては、以下の3点が挙げられます。

  • カナル型
  • インナーイヤー型
  • 耳かけ型

それでは、順番に見ていきましょう。

カナル型

カナル型を一言で表現すると、「耳栓のような方法で耳を密閉するタイプ」となるでしょう。耳の穴に、すっぽりと入るため、物理的に遮音性が高くなるという、特徴を持っています。

装着のみで、耳の中が外部としっかり遮断されるため、音楽に集中しやすさのみならず、音漏れを防ぐ効果もあります。

また、カナル型のイヤホン先端のイヤーチップは、交換可能となっており、製品によっては、複数のサイズを同梱している物もあります。自分の耳の形に合わせて、最もしっくりくるサイズを選びましょう。

カナル型のデメリットとしては、耳の中に音が籠りやすいため、長時間聴くと疲れてしまう製品もあることが挙げられます。

インナーイヤー型

インナーイヤー型は、耳の穴に軽く差し込み、使用するタイプになります。開放型とも呼ばれており、耳の中に音が籠りにくく、長時間使用した場合でも、疲れにくいという特徴を持っています。サウンドに広がりを感じたい方や、スピーカーで聴いているような感覚を楽しみたい方に向いています。

インナーイヤー型のデメリットとしては、遮音性の低さが挙げられます。周囲がうるさい環境の場合、音楽に集中しにくく、また、音漏れにも注意が必要となります。結果として、利用する場面がある程度限られてしまうことを、予め認識しておきましょう。

耳かけ型

耳かけ型のイヤホンは、イヤホンの先端を耳の穴に差し込むのみならず、更に、念を入れるよう、イヤーフックに耳を引っかけて装着するという特徴を持っています。耳全体を使って、イヤホン本体を支えるため、上記2点のタイプと比べて、より安定した装着感を得ることができます。

耳から外れにくいという性質をもつことから、スポーツモデルに採用されているのが目立ちます。音楽を聴きながらランニングをしたり、ジムでトレーニングをしたりしたいという方には、特におすすめです。極端な動きをしない限り、イヤホンが、耳から外れてしまうことはないでしょう。

ドライバーの種類をチェックする

続いて、ドライバーの種類を解説します。ドライバーとは、音楽を再生するための内部機構のことで、車のエンジンに相当する部分です。ドライバーの性能が、イヤホンの音質を決定づけると言っても、過言ではありません。

ドライバーの種類には、以下の3点があります。

  • ダイナミック型
  • バランスドアーマチュア型
  • ハイブリッド型

それぞれに、長所が異なるため、以下の解説を読み、どれが自分に最も適しているのか、考えてみましょう。

ダイナミック型

ダイナミック型は、多くのイヤホンに採用されており、ここで紹介する物の中では、最もスタンダードなタイプです。ラインナップも充実しており、開発競争の激しさゆえに、リーズナブルなモデルも多数出ているため、コスパ重視の方にはおすすめのタイプです。

音質は、低音域を表現することが得意で、中高音域をのびのびと表現することは、やや苦手な傾向があります。クラブミュージックや、ダンスミュージックなどを好む方は、ダイナミック型と相性がよいでしょう。

バランスドアーマチュア型

バランスドアーマチュア型は、繊細な音を表現できるという特徴を持っており、医療用の補聴器などにも使われているドライバーです。中高音域の表現することを得意としており、ボーカルや金管楽器などの音を、のびのびと聴かせてくれます。

音楽ジャンルでは、クラシックやアコースティック系を好む方に、特におすすめのタイプです。

ダイナミック型のドライバーと比べて小型になるため、1つのイヤホンに複数のドライバーを搭載できる点も特徴です。これにより、僅かな音の違いを、繊細に表現し分けることが、可能となっています。

ハイブリッド型

ハイブリッド型は、これまでに解説した、ダイナミック型とバランスドアーマチュア型の両方の特徴を、兼ね備えたドライバーです。

音のバランスが良いという特徴があり、ダイナミック型の力強さと、バランスドアーマチュア型の繊細さの、どちらも味わうことができます。様々なジャンルの音楽を幅広く聴きたい方に、特におすすめです。

ただし、バランスが良いことと引き換えに、まとまりが無い音になりやすい点には、注意が必要となります。2これらの特徴は、悪い意味でぶつかり合うことがある、ということです。また、ドライバーを複数搭載しているため、本体が重くなりがちな点もデメリットでしょう。長時間使いたい方は、製品の本体重量を、事前にチェックしておきましょう。

接続端子の種類をチェックする

ケーブルを音楽プレイヤーに繋ぐ接続端子にも、いくつかの種類があり、手持ちの音楽プレイヤーに合った有線イヤホンを、選ぶ必要があります。最近では、スマートフォンで音楽を聞くケースが、とても多くなっていますが、この場合には、以下の3点の接続端子が考えられます。

  • 3.5mm
  • USB Type-C
  • Lightning

もし、イヤホン側と音楽プレイヤー側の端子が異なる場合には、変換プラグを使用し、2つを繋げる必要があります。どうしても、端子の異なる有線イヤホンを使いたい場合は、変換プラグの使用も検討しましょう。

3.5mm

3.5mmは、イヤホンのみならず、音響機器全般で主流である接続端子です。そのため、世の中にある、数多くのデバイスと接続できるという、汎用性の高さが特徴的です。沢山の音楽プレイヤーを、ひとつの有線イヤホンで使用したい場合には、3.5mmの物を選んでおくべきでしょう。

3.5mmの欠点は、接触不良により、ノイズが発生する可能性があることです。ケーブルの抜き差しは、日頃から丁寧に行いましょう。

USB Type-C

USB Type-Cは、AndroidスマホやiPadシリーズなどの、比較的新しいモデルに採用されている接続端子です。

2022年10月の時点で、対応機種はそれほど多くありませんが、接続が安定しており、ハイレゾに対応した、高音質モデルが多い点などにメリットがあります。原音に忠実な、サウンドを、楽しみたい場合は、USB Type-Cで接続することを、おすすめします。

Lightning

Lightningは、iPhoneに採用されていることで知られる接続端子です。Apple社独自の規格であるため、対応しているのはApple社の製品のみとなります。iPhone 7から3.5mmのイヤホンジャックが廃止され、その代わりにiPhoneの唯一の接続端子となりました。

Lightningの、品質や使い勝手は、標準的であり、特筆すべき点はありませんが、他の音楽プレイヤーも使っている方にとっては、Apple製品のみのために、Lightning対応の有線イヤホンを用意しなければならないというのは、もったいなく感じるかもしれません。

他の音楽プレイヤーと、Apple製品を同じ有線イヤホンで使いたい場合には、この項の冒頭でも触れた、変換プラグの購入をおすすめします。

用途に応じて機能をチェックする

近年のイヤホンの奥には、様々な付加機能が、搭載されています。より良い音を聴くための機能であったり、使い勝手を向上させるものであったりと、多種多様です。主に以下の5つが挙げられます。

  • ハイレゾ対応
  • ノイズキャンセリング
  • 外音取り込み
  • 通話機能
  • 防水

いずれも、ここ数年のイヤホン界隈では、人気が高まっている機能なため、以下の解説を読み、興味を惹かれるかチェックしてみましょう。

ハイレゾ対応

ハイレゾとは、CDを超える情報量を持つ、高音質な音源のことです。CDでは、省かれてしまうボーカルの微妙な息づかいや、楽器の微妙なニュアンスを、しっかりと表現することができる点が、セールスポイントです。

ハイレゾ音源を楽しみたい場合には、ハイレゾに対応したイヤホンを購入する必要があります。一般的に、再生周波数帯域が40kHzを超えるイヤホンのことを、ハイレゾ対応イヤホンと呼びます。

ちなみに、ハイレゾ音源を楽しむためには、イヤホンのみでなく、音楽プレイヤーもハイレゾに対応していなければいけません。ハイレゾ対応のイヤホンを購入したにもかかわらず、高音質にならない場合、音楽プレイヤーが非対応の可能性があります。

ノイズキャンセリング

ノイズキャンセリングとは、周囲の雑音と逆の形をした波を発生させ、ノイズを打ち消す機能のことです。騒がしい環境でも、イヤホンの音に集中できるため、近年、特に需要が高まっている機能です。また、周囲の音を低減させることで、大きな音で音楽を再生する必要がなくなり、耳に負担をかけずに済むという、メリットもあります。

有線イヤホンは、ワイヤレスイヤホンとは異なり、基本的に、独自のバッテリーを備えてはいませんが、ノイズキャンセリング機能が搭載された製品には、そのためのバッテリーが搭載されています。長時間利用する際には、ノイズキャンセリング機能をオンにした状態での、連続再生時間をチェックしておくと良いでしょう。

ノイズキャンセリングは、便利な機能ですが、屋外で使用すると、車の走行音が聞こえにくくて危険な目にあったり、アナウンスを聞きそびれてトラブルが起きたりする可能性があります。安全もよく考えた上での使用を、おすすめします。

外音取り込み

外音取り込みとは、イヤホンに搭載されたマイクを使用し、外部の音を積極的に取り込んで聴かせる機能のことです。ノイズキャンセリングと正反対のコンセプトである、と考えておくと良いでしょう。

外音取り込みは、イヤホンで音楽を聴きつつ、外部からの聴覚情報を逃さないようにすることを実現させます。例えば、誰かに話しかけられる可能性の高い状況や、乗り慣れていない電車でアナウンスを聞き逃したくない場合などに、役立つでしょう。

通話機能

有線イヤホンには、通話機能がついている物もたくさんあります。通話のためのマイクが、搭載されており、スマートフォンから着信があった場合に、そのままの状態で、電話をかけてきた相手と会話をすることができます。

最近では、外を歩いていると、一見、独り言を話しているような通行人が見かけられますが、彼らの大半は、通話機能を使用し、ハンズフリーで通話をしています。手が塞がらないのが、最大のメリットでしょう。

iPhoneのSiriなどに代表される、音声アシスタントに対応している場合、音声のみで全ての操作が可能となります。

防水

防水機能を備えている場合、例えば、汗をかく可能性が高いランニングなどの運動中であっても、不安を感じることなく、イヤホンを使用することができます。横殴りの雨が降っている状況でも、高い防水性能がついている製品である場合は、心配する必要は、全くありません。

防水機能の高さは、IPXという等級で表されます。レベルは0から8まであって、数値が高いほど、高い防水性能を備えていることを示しています。先程、例に挙げたランニングに対応する程度である場合は、IPX4で十分でしょう。一方、プールで利用したい方は、ほぼ完全な防水機能を備えた、IPX7~8の製品を選ぶことをおすすめします。

おすすめの有線イヤホン【7,000円以下】9選

ここからは、おすすめの有線イヤホンを価格帯別に紹介します。まずは、5,000円以下の比較的リーズナブルな製品を9個ピックアップします。それほど、性能にはこだわらないものの、安定して使える物が欲しい方に、ぴったりです。

SONY「MDR-XB55」

SONYの「MDR-XB55」は、迫力のある低音が特徴の、カナル型有線イヤホンです。「ベーブブースター」という、独自の機構を搭載しており、パワフルな低音を生み出すことに繋がっています。

ケーブルの表面には、「セレーションケーブル」という凹凸加工が施されており、摩擦を弱めることで、リスニング時にタッチノイズが発生することを抑えます。また、この加工により、ケーブルが絡まりにくくなっているため、持ち歩く際に、ストレスが溜まらない点もメリットです。

ハウジングとイヤーピースの間に、角度がついており、装着感の向上が期待できるのも、良い点です。遮音性も高まっているため、しっかりと音楽に没入することができます。

オーディオテクニカ「ATH-CKS550XiS」

オーディオテクニカの「ATH-CKS550XiS」は、ハイレゾ音源に対応している、カナル型の有線イヤホンです。比較的安価であるにもかかわらず、解像度の高い、キレのあるサウンドを楽しむことができるのが、特徴です。

精度の高い磁気回路を採用した、駆動力や制御力に優れた、9.8mmのドライバーを搭載しており、重低音がとてもパワフルです。それと同時に、イヤーピースの高さを調整したことなどにより、高音域の部分も、しっかりと聴かせてくれる仕様になっています。

余計な音を拾わないよう、設計された内蔵マイクと、付属のリモートコントローラーは、音声通話やビデオ会議の際に、役立つことでしょう。

オーディオテクニカ「ATH-202COM」

同じく、オーディオテクニカから発売された「ATH-202COM」は、Web会議などに役立つ、マイク付きの有線イヤホンです。いわゆる、ヘッドセットと呼ばれるタイプになります。

この製品の特色は、イヤホンとしての性能よりも、マイクの性能の特色になります。このイヤホンのマイクには、ノイズキャンセリング機能が搭載されており、周囲の雑音を低減させた、クリアな音声を相手に届けることが可能です。コントローラーを使うことにより、音量を調節したり、マイクをミュートしたりなどの動作も簡単に行うことができます。

また、U型コードを採用しているため、使用する際にコードが邪魔になりません。使用時以外には、首にかけておくことも可能です。

パナソニック「RP-HDE3M」

同じく、パナソニックから発売されている「RP-HDE3M」は、リーズナブルな価格でありながら、ハイレゾ音源に対応した、カナル型の有線イヤホンです。

エクストラコントロールマグネットを採用した「HDアキシャルドライバー」は、直径11mmとイヤホンとしては大きめで、迫力のある音を表現することに、成功しています。

また、アルミを削り出して作られた大口径ポートと、専用のイヤーピースの組み合わせにより、振動を抑えることにも成功しています。これにより、サウンドがよりクリアな形で耳に届けられます。

マイク付きのリモコンが搭載されているため、ハンズフリー通話をしたり、音楽の再生・一時停止をリモートで行ったりすることも、可能です。

ZERO AUDIO「CARBO TENORE ZH-DX200-CT」

ZERO AUDIOから発売された「CARBO TENORE ZH-DX200-CT」は、直径5.78mmという小型のダイナミック型ドライバーが搭載された、有線イヤホンです。小型ですが、パワーに欠けることはなく、特に低音・中音を表現することに優れています。

リアルカーボンファイバーと、削り出しアルミニウムを組み合わせて作られたハウジングは、共振しにくく、サウンドをよりクリアなものにしてくれます。

ケーブルの導体には、無酸素銅を採用しており、音域バランスを整える役割を果たしています。信号を伝達する際のロスが少なく、音質が劣化しにくい点が、魅力となっています。

JBL「ENDURANCE RUN」

JBLの「ENDURANCE RUN」は、スポーツをする際に、おすすめの有線イヤホンです。防水性能はIPX5等級となっており、少しの汗や雨は全く気にすることなく、使用することができます。

インイヤー型と、耳かけ型の2通りの装着方法があり、自分の好みや運動の激しさなどによって、自由に使い分けることができます。人体にぴったり寄り添うデザインが考慮されているため、装着感は快適で、着け心地も安定的です。そのため、痛みを感じることや、外れてしまうことは少ないでしょう。。

また、マイク内蔵のリモコンを搭載しており、スマートフォンの音声機能の利用により、ジョギングの最中である場合でも、立ち止まることなく操作することができます。イヤホン部分には、マグネットが内蔵されていて、収納しやすい点も嬉しいポイントです。

JVCケンウッド「HA-FX1X」

JVCケンウッドの「HA-FX1X」は、持ち運びに便利な専用ケースが付属する、有線イヤホンです。専用ケースは、硬い作りになっているため、振動などに強く、ある程度、ラフな持ち運び方をしても中身が損傷する心配はありません。その上、イヤホン本体のハウジング部分も頑丈に作られており、衝撃に強い点が特徴となっています。

「エクストリームディープバスポート」と呼ばれる、独自の機構を採用したことにより、迫力満点の重低音を楽しむことが可能です。さらに、全体的にサウンドに透明感があるため、楽曲の持つ繊細な美しさも、損なわれることはありません。

装着感も人間工学に基づいて考慮されており、着け心地は快適です。

final「E3000 FI-E3DSS」

finalの「E3000 FI-E3DSS」は、低音や高音に偏りすぎることなく、バランスの良い音を表現することができる、有線イヤホンです。直径6.4mmのダイナミック型ドライバーユニットは、安価ながらも高精度を誇っており、空間表現・解像度・ナチュラルさなどの要素が、高い次元でまとまっています。

イヤーピースを左右に振ることができる、「スウィングフィット機構」を採用しており、耳道の傾きにしっかりフィットし、音の情報がダイレクトに耳の奥に伝わる仕組みになっています。

筐体は、ステンレス鏡面仕上げで、シンプルかつスタイリッシュなデザインです。しかし、見た目がおしゃれなだけではなく、このデザインが、不要な振動を抑える役割も果たしています。

FiiO「JD3 FIO-IEM-JD3」

FiiOから発売された「JD3 FIO-IEM-JD3」は、低価格ながらも音質優先で設計された、有線イヤホンです。直径9.2ミリの、比較的大きなダイナミック型ドライバーを採用しており、価格以上に優れた音楽体験を、提供してくれます。

深みのある低音と、クリアな中高音を表現することができる、高磁束ネオジウムマグネットや、自然な低音を表現する「バランスド・プレッシャーリリーフ・システム」など、リーズナブルな価格の範囲内で、可能な限り、高音質を実現するための工夫が満載です。ハウジングに継ぎ目がないことなども、特徴となっています。

また、ケーブルには、マイク付きのコントローラーが搭載されています。コントローラー部分や分岐部分にアルミニウム素材を使うことで、高級感が醸し出されています。

おすすめの有線イヤホン【10,000~30,000円】10選

ここからは、10,000円から30,000円の間で、おすすめの有線イヤホンを10個に絞り、紹介します。

このくらいの価格帯になると、ある程度のこだわりと期待を持ってイヤホンを購入することになるでしょう。ここで紹介する製品は、どの製品も、その期待に十分応える仕上がりになっています。

SONY「XBA-N1」

SONYから発売された「XBA-N1」は、ハイブリッド型ドライバーを搭載した、カナル型の有線イヤホンです。ダイナミック型ドライバーは9mmで、そこにバランスドアーマチュア型のユニットを組み合わせ、幅広い音域で美しさを表現することに、成功しています。また、ハイレゾ音源にも対応しています。

ケーブルの導体には、銀メッキOFCを採用しており、信号伝達ロスが少ないため、音があまり劣化せず、高音を滑らかに再生してくれます。リケーブルにも対応しているため、別売りのヘッドホンケーブルに付け替えることも可能です。

さらに、SONY独自の立体音響技術である「360 Reality Audio」に対応している点も、ポイントです。まるで、映画館にいるような臨場感のある音楽を楽しむことができます。

オーディオテクニカ「ATH-LS200」

オーディオテクニカの「ATH-LS200」は、右耳と左耳にバランスドアーマチュア型ドライバーを2基ずつ搭載した有線イヤホンです。低音から高音までを、バランス良くクリアに再生してくれるため、クセのない美しいサウンドを楽しみたい方に、おすすめとなっています。

リケーブルに対応しており、付属のケーブルは自由に着脱可能です。また、オーディオテクニカが独自に開発した、「A2DC端子」を採用しているため、着脱を繰り返しても損傷しにくい点が特徴です。

ケーブルの接続部は、回転しにくい構造になっており、リケーブルによる音切れのトラブルが発生しにくいよう、配慮されています。

SHURE「SE215」

SHUREの「SE215」は、遮音性の高い有線イヤホンです。高性能なダイナミック型ドライバーを搭載しており、低音から高音までのびのびと表現してくれますが、特に、低音域の迫力には、目を見張るものがあります。

イヤホン部分だけでなく、ケーブル部分にも高品質の素材を用いており、耐久性に優れている点も、メリットのひとつです。装着感も申し分ないため、運動しながら使用することも十分可能ですが、防水性能が無い点には、注意が必要です。

また、リケーブルにも対応しているため、豊富な付け替え用ケーブルの中から、自由に選ぶことができます。Bluetoothケーブルにも交換できる点は、柔軟性があり嬉しいポイントです。

SHURE「AONIC 3 SE31BABKUNI-A」

同じく、SHUREから発売されている「AONIC 3 SE31BABKUNI-A」は、やはり高い遮音性を誇る、カナル型の有線イヤホンです。装着した時点で、周囲の音を37dB遮断してくれる性能は、耳栓に近いレベルです。バランスドアーマチュア型のドライバーを搭載しており、バランスの良い音の表現が特徴となっています。

また、イヤホンの部分がコンパクトで、長時間使い続けても耳が疲れにくい点もメリットです。イヤーパッドは、4タイプ付属しているため、自分の耳の形に最適な物を選ぶことができます。それにより、本製品の大きな特徴である、遮音性が高まり、より深く音楽世界に没頭することができます。

さらに、リモコンには、マイク機能が内蔵されているため、ハンズフリー通話やリモート会議にも最適です。また、リケーブルにも、しっかり対応しています。

SENNHEISER「IE 100 PRO」

SENNHEISERの「IE 100 PRO」は、耳かけ型の高性能有線イヤホンです。ダイナミック型ドライバーによる、迫力のあるサウンドを楽しめます。

この製品は、かつて、ライブ会場や音楽制作などの場面で、音を正確に聞き分けるために開発された物です。したがって、一般ユーザーが音楽を楽しむ目的で使用することはもちろんのこと、プロのクリエイターが、仕事で使用することにも、十分耐えうるクオリティとなっています。

上記のような目的で、生み出された製品のためか、フラットでバランスの良い音質が特徴です。低音域から高音域までしっかりと楽しみたい方には、ぴったりのイヤホンでしょう。

パナソニック「RP-HDE10」

パナソニックから発売されている「RP-HDE10」は、ハイレゾ音源に対応した高性能有線イヤホンです。低音域から高音域までを、満遍なくしっかりと表現することができる「HDアキシャルデュアルドライバー」を搭載しており、ハイレゾの膨大なデータ量を美しいサウンドへと、忠実に変換してくれます。

また、イヤホン部分はコンパクトで、耳への収まり具合が良いのも特徴のひとつです。イヤーピースは、この製品のために開発されたもので、音漏れを軽減してくれるのみならず、細やかな音の粒が、耳の外へ逃げないようにしてくれます。

さらに、マイクが内蔵された、リモコン付きケーブルも同梱されており、仕様により、スマートフォンによる、ハンズフリー通話などが可能になります。

final「FI-A4DPLDN」

finalから発売されている「FI-A4DPLDN」は、クリアなサウンドが印象的な、有線イヤホンです。この製品のために設計された、直径6mmのダイナミック型ドライバーが搭載されており、それぞれの音の距離感まで、はっきりと分かる再現力を誇っています。

装着感の良さもポイントのひとつで、ハウジング部分は、耳との接触面を3点に限定する設定になっています。これにより、イヤホン部分がバランス良く耳に引っかかり、特定の箇所にのみ負担がかかってしまうことを、防止してくれます。

汎用性の高い2Pinコネクターにより、リケーブルにも対応しているため、世の中に出回っている様々なケーブルに、付け替えることができる点も魅力的です。

radius「HP-NHR21」

radiusの「HP-NHR21」は、ダイナミック型ドライバーの密度を、更に高める「High-MFD構造」という技術が採用された、有線イヤホンです。これにより、音質や感度が向上している点が特徴です。また、ハイレゾ音源にも対応しています。

ドライバーの直径は、13mmとイヤホンにしては大きめです。低音域の迫力と精度が素晴らしいにもかかわらず、中音域や高音域の細やかな表現も損なっていないため、没入感のある音楽空間を形作ってくれます。

また、耳の奥にフィットしやすいのが特徴の、「ディープマウントイヤーピース」が付属されており、仕様により、さらに豊かに低音を楽しむことが可能です。全体として存在感のある重低音を好む方におすすめの製品となっています。

JVCケンウッド「HA-FW03」

JVCケンウッドの「HA-FW03」は、木製素材を利用したドライバーユニットが特徴の、ハイレゾ対応有線イヤホンです。ダイナミック型ドライバーですが、細やかな音を表現していることに特徴があります。

木材やアルミなど、異なる素材を組み合わせた設定により、余計な振動が発生しないよう、制御している点も大きなポイントです。しっかりと考え抜かれた設計により、装着感も素晴らしいレベルに仕上がっています。

また、イヤーピースの内壁には、ディンプル加工と呼ばれる加工が施されており、イヤーピース内部で発生する反射音を、拡散させる効果を持っています。これにより、サウンドがよりクリアになるとされています。

DENON「AH-C820」

DENONから発売されている「AH-C820」は、低音域を重視して開発された、有線イヤホンです。右耳と左耳のそれぞれに、2基のダイナミック型ドライバーを向かい合う形で配置されている、「11.5mmダブル・エアーコンプレッション・ドライバー」が最大の特徴です。振動板の面積が従来の製品よりも大きいため、よりパワフルな低音域を実現することができます。

また、ケーブルをドライバーにダイレクトに接続することで、一段上の、高純度なサウンドを実現している点も特徴です。ケーブルの被覆には、耐久性の強いメッシュ素材を用いており、タフな使い方をしてもダメージを受けにくい点が、嬉しいポイントです。

さらに、ハウジングは、ABS樹脂とアルミダイキャストのハイブリッド構造になっており、質感が高いだけでなく、振動を抑え込む効果も持っています。

おすすめの有線イヤホン【30,000円以上】4選

ここでは、30,000円以上の高級有線イヤホンの中から、おすすめの製品を4点ピックアップし、紹介します。

30,000円を超える価格帯になると、基本的にハズレはありません。安心して、どの商品を購入しても構いませんが、それぞれの方向性の違いは存在するため、何らかの特定要素を重視したい方は、以下の紹介を読み、参考にしてみてください。

SONY「IER-Z1R」

SONYから発売されている「IER-Z1R」は、ハイブリッド型ドライバーを搭載している点が特徴の、高級有線イヤホンです。直径12mmと5mmの2基のダイナミック型ドライバー、そして、バランスドアーマチュア型ドライバーの合計3基により、低音から高音まで満遍なく、高い解像度のサウンドを再現してくれます。

また、ケーブルには、ノイズに強いツイストペアケーブルが採用されており、透明感のある音楽表現を補助しています。また、耳かけ部分にシルク編組を使うことで、摩擦を抑える効果を出しています。

そして、イヤーピースが合計13種類も付属している点も大きな特徴です。イヤーピースは、水洗いが可能なため、ヘビーに使い込んでいる場合も、常に清潔に保っておくことが可能です。

オーディオテクニカ「ATH-E70」

オーディオテクニカの「ATH-E70」は、レコーディングやモニタリングなどのプロの作業のために開発された、有線イヤホンです。3基のバランスドアーマチュア型ドライバーを搭載しており、それぞれが低音域・中音域・高音域に最適化されています。これにより、細やかな音を表現することが可能となっています。

また、耳かけ部分には、柔軟に調節できる専用のコードを採用しており、状況に応じて長さを調節することも可能です。長時間使っていても疲れにくく、安定感を持続させることができます。遮音性にも優れているため、長時間、集中力を切らさずに、音楽に向かい合うことが可能です。

ケーブルは、着脱式になっているため、断線した際も、簡単に交換することができます。

SENNHEISER「IE 300」

SENNHEISERから発売されている「IE 300」は、同社の製品の中でも、最高級クラスのダイナミック型ドライバーを搭載した、高級有線イヤホンです。迫力抜群の低音域から、美しい透明感のある高音域まで、バランス良く表現してくれます。

ケーブルには、パラ系アミド繊維が使用されており、衝撃や摩擦への耐久性が強い点が、特徴です。また、コネクター部分には、金メッキが施されているため、電動ロスが低減されます。さらに、リケーブルにも対応しているため、好きなケーブルとの交換が可能です。

また、遮音性や装着感もしっかり追求されており、ゴージャスな音楽空間を、いつでも体験することができる製品となっています。

JVCケンウッド「HA-FW1500」

JVCケンウッドの「HA-FW1500」は、木材を使用している点が特徴の、ハイレゾ対応高級有線イヤホンです。ドームの部分には、音の伝播速度が速いカバ材、振動板には、しなやかなカーボン素材を使用しています。この、2点の特性が組み合わさることにより、力強く伸びのあるサウンドを実現することが、できています。

より自然な空間表現のために、ケーブルは本体からプラグまで、左右が完全に分離されています。また、導体には、伝送ロスの少ないOFCが使用されており、きめ細かな表現を、しっかりと楽しむことができる点がポイントです。

専用のキャリングケースが付属してくるため、持ち運びしやすい点も魅力です。

有線イヤホンが断線する原因

有線イヤホンが使えなくなってしまう原因として代表的なのは、ケーブルが断線してしまう現象です。その原因としては、主に以下の3点が挙げられます。

  • イヤホンを挿したまま保管している
  • 乱暴に引っ張っている
  • I字型コードを使っている

いずれも、使用者の取り扱い方の問題であるため、以下の解説を読んで把握することができたら、可能な限り避けるよう、心がけましょう。

イヤホンを挿したまま保管している

スマートフォンなどの音楽プレイヤーに、イヤホンを挿したままにしておくと、コネクター部分に力がかかり、変な方向に曲がったり、断線したりすることが、多々あります。

テーブルの上に、そのまま置いておくなどの、保管方法は問題ありませんが、ポケットに入れたり、音楽プレイヤー本体に巻き付けたり、バックに入れたりすることで、イヤホンにとって、危険な負荷がかかってしまう場合があります。

使用時以外は、イヤホンを必ず抜いておくようにしましょう。

乱暴に引っ張っている

音楽プレイヤーからイヤホンを抜く際は、しっかりと根元の部分を持ち、丁寧に引き抜くのが基本です。しかし、ケーブルの途中を持って引っ張ったり、乱暴に力を加えたりするなどの方法で、引き抜いている方が少なくありません。

正しい引き抜き方をしていない場合、断線の原因になってしまうため、常に丁寧な抜き差しを心がけましょう。

また、よくあるケースとして、短いコードを無理に引っ張って使用し、ケーブルを傷めてしまう現象が挙げられます。ケーブルは、余裕のある長さで使用するようにしてください。

I字型コードを使っている

イヤホンのコネクター部分には、I字型とL字型の2種類があります。これらは、利用シーンによって使い分けるべきであるのですが、基本的にI字型のケーブルは根元に負荷がかかりやすく、断線しやすいという、特徴があります。

ケーブルを曲げたり、引き抜いたりする機会が多い使用環境では、I字型は、最適な型ではない可能性があります。

有線イヤホンを長持ちさせる方法

有線イヤホンを長持ちさせる方法としては、以下の4点が挙げられます。

  • 八の字巻きで束ねておく
  • L字型コードを使う
  • ケーブル専用ケースを使う
  • 断線防止アイテムを使う

どれもシンプルな方法ですが、毎日きちんと意識して取り扱うことで、ケーブルの寿命は大きく変わってきます。以下の解説を読み、ぜひ実践してみてください。

八の字巻きで束ねておく

イヤホンを束ねておく際に、輪っか結びをしている方が、多いのではないでしょうか。しかし、おすすめは八の字巻きです。コネクター部分を親指と人差し指で持ち、人差し指と薬指に八の字に巻いていくことで、簡単にでき上がります。

八の字巻きは、プロの間でも、コードを収納する方法として採り入れられている方法で、ケーブルのねじれを防ぎ、痛めにくくする効果があります。イヤホンの断線を防ぎたい方は、ぜひ試してみてください。

L字型コードを使う

コネクターがL字型になっているイヤホンの方が、コネクター周りが原因で断線する可能性は、低くなります。ケーブルを曲げた際に、コネクター部分に余計な負荷がかからないためです。

I字型とL字型を変換することができるプラグも、販売されているため、既に、I字型を使っている方は、そのような製品を試してみてはいかがでしょうか。

ケーブル専用ケースを使う

ケーブルをバッグなどに入れて持ち運ぶ際に、余計な負荷がかかって断線してしまうことが、しばしばあります。それを防ぐためには、ケーブルを収納するケースを使用することが、手っ取り早く、安全です。

ケーブル専用のケースである場合、コンパクトで簡単に持ち運ぶことが可能なため、持っていても邪魔になりません。また、デザインに凝ったものも多いため、おしゃれアイテムとしても、活用することができます。

断線防止アイテムを使う

ケーブルを構成する部品の中で、最も断線しやすいのは、コネクターの部分です。そこで、この部分を保護するためのアイテムとして、ケーブルセーバーなどの人気が、高まりつつあります。

コネクター部分が、危険な方向に曲がってしまうことを防止することのみでなく、意図せず引っ張ることで抜けてしまうことを、防ぐ効果もあります。

まとめ

おすすめの有線イヤホンを、価格帯別に紹介するとともに、選ぶ際に必要な基礎知識や、ケーブルを長持ちさせるポイントなども、解説しました。

昨今では、ワイヤレスイヤホンの人気が上昇中ですが、本記事でも解説したとおり、有線イヤホンには、有線イヤホンならではのメリットがあります。そのようなメリットがある限り、ワイヤレスイヤホンがどれだけ進化しても、有線イヤホンの需要が無くなることは、ないでしょう。

この記事を参考にして、ぜひ、あなたの用途にぴったり合った、最適な有線イヤホンを探してみてください。

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