コラム

チャラン・ポ・ランタン

アーティスト

【『逃げ恥』OP曲にミスチル参加曲も】とりとめのない ほぼフルアルバム『トリトメナシ』を“チャラン・ポ・ランタン”に全曲解説してもらった

コラム読者の皆様、2015年夏に「あるアーティスト姉妹」をご紹介したことを覚えてますでしょうか。
それが今回ご紹介する“チャラン・ポ・ランタン”のお2人です。
 
【過去参照記事:「“チャラン・ポ・ランタン”という名の表現姉妹」が魅力的な件】
http://avexnet.jp/column_detail.php?id=1000050


2016年の後半、火曜日の夜に“チャラン・ポ・ランタン”の曲を耳にした人も多いのでは?
これ、これ、この曲!


そうです。視聴率が毎回右肩上がりで超人気だったTBS系火曜ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のオープニングテーマを担当したのがこの“チャラン・ポ・ランタン”!
 
このオープニングテーマ「進め、たまに逃げても」も収録されているほぼフルアルバムが1/18に発売です!



タイトルは『トリトメナシ』。
「まとまりがない」という意味の「とりとめのない」という言葉を敢えてタイトルに使用したほぼフルアルバム『トリトメナシ』には、どんな意図と想いがあるのか。
「とりとめのない」はずの、それぞれの曲にはどのようなストーリーや想いがこめられているのかを聞いてまいりました。



-まず、2人にとっての2016年はどんな年でしたか。
 
もも)結成して7年になりますが、2016年は「初めて2人がソロで活動した年」でした。私はドラマに出演しましたし、小春さんは“Mr.Children(ミスター・チルドレン)”のツアーバンドに参加したりしていましたね。
 
 
-初めて別々の活動をしてみてどうですか。
 
もも)“Mr.Children”のライヴでアコーディオンを弾いている小春さんを「観客という立場」から見れたのは新鮮でしたね。
 
小春)私は“チャラン・ポ・ランタン”として活動する前に、1人で活動していましたから「ソロでの活動が初めて」というわけではなかったです。でも、毎日会っていた妹と会わなくなったというのは、私も新鮮だったかなと。
 
もも)マネージャーも居なかった時がありましたからね。1人で考えることも増えて「解散のこと」を考えたりね…(笑) 方向性の違い~みたいな(笑)
 
一同)
 
小春)「離婚の原因」なんかも、長期の旅行だったり。旦那が単身赴任になって1人で考えることも多くなって~。あ、マネージャーさんゴメン(笑)
 
マネージャー)き、気にしないで…(涙)。
 
もも)実はうちのマネージャーがそんな感じで…(笑)
 

-あ、なんと申し上げて良いやら(汗)あとでお話聞きますが、アルバムの楽曲「恋のタイミング」にも通じることですね。
 
もも)そうですね。実際にマネージャーにも実体験を聞いて、歌詞に反映しています。
 
 
ほぼフルアルバム『トリトメナシ』の、どこが「とりとめのない」なのか!??
 
 
-1/18発売のほぼフルアルバム『トリトメナシ』に関してですが、タイトルはどのように決められましたか。
 
もも)もう単純に「とりとめのない8曲」を収録しているからということですね。言ってみたら「とっちらかった楽曲」ばかりということでもありますかね。
 
小春)ジャケット打ち合わせの時にマネージャーがデザイナーさんに内容を「とりとめのない感じ」と伝えたのを聞いて、「とりとめなし」って良いじゃんと。
 
 
-“Mr.Children”、”東京スカパラダイスオーケストラ”、“片平里菜”さん、“Rei”さん、“Seiho”さんなどとのコラボもあって、振り幅のある楽曲が詰まったアルバムになっていますよね。
 
もも)『トリトメナシ』というタイトルのおかげで、このアルバムが1枚にまとまったんじゃないですかね(笑)
 
 
1)進め、たまに逃げても
 
- さきほど1人ずつの行動が多くなったとのことでしたが、ほぼフルアルバム『トリトメナシ』には影響していますか?
 
もも)TBS系火曜ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のオープニングテーマ「進め、たまに逃げても」は私が初めて歌詞を作りました。それが象徴的かもしれないですね。1人ずつの活躍がなかったら出来ていなかったと思います。
 
 
-今までは小春さんが作詞作曲したものを ももさんが歌うというスタイルでしたが、小春さんはももさんが作詞したことに対してどう思われましたか。
 
小春)う~ん。正直を言えば「イヤ」でしたね。
 

-え!?そうだったんですか。
 
小春)作曲は2人で作ったので、「どこまで口を出してしまって良いのか」なんて思ったりもしました。
 
もも)今までの“チャラン・ポ・ランタン”は姉である「小春さんのカラー」であり、「小春さんから生れてくる楽曲を形にするグループ」だったと思います。そういう意味では「進め、たまに逃げても」はチャレンジだったと思います。
カラオケでも歌えるPOPな楽曲にしたいなと思って作ったんですけど、「小春さんはあまり同意してくれないだろうな」とは思っていたり…。でもフルで聴くと小春さんカラーの強い部分があったりと、結局はチャラン・ポ・ランタンぽくなってるところは逆に自信になりましたね。
 
 
2)Sweet as sugar
 
-「Sweet as sugar」は表参道ヒルズで行われていたイベント「SWEETS by NAKED」のテーマでした。この楽曲を聴いて、お2人はとても甘いもの好きなのかなと思ったのですが…。
 
もも)特に小春さんは甘いものが大好きですね。
 
小春)数年前よりも甘いものを食べなくなったと思います。3分に1回ぐらいグミを食べていたので(笑)
 
もも)「SWEETS by NAKED」というイベントの世界観と、甘さだけではなくクールな苦さも人生には必要だよみたいなことを表現しています。
 
小春)この曲では打ち込みを“Seiho”さんにお願いしていて、いい仕上がりになっていると思いますので、意識して聴いてもらえたらなと。
 


3)まゆげダンス
 
-続いて、NHKみんなのうたにもなっている「まゆげダンス」ですが、お子さん達に聴いて欲しいというような意図で書かれているのでしょうか。
 
小春)う~ん。人生に迷ってる人にも聴いてほしいですかね(笑)
 
もも)実は昔、まゆげにコンプレックスがありまして…。
 
小春)一時期は怖い方のように、とても細くしてまして…(笑)
 
もも)友達に眉毛のことを言われたんですよね。それを気にしてたんだと思います。
そして、今「僕だけのまゆげ!」と歌うことで、「何かを言われて悩んでいても、それはアナタ自身だから気にしなくていいんだよ」みたいなメッセージが届くといいなと思っています。


 -ちなみに、理想の眉毛はどんな形でしょうか。
 
もも)今は自分の眉毛を誇りに思えるようになったので、このままですかね。
 
小春)実はこのMVの撮影時に「麻呂眉(※1)」になったんですけど、ちょっと似合っていたんですよね(笑)
※1 平安時代の公家が行っていた「眉頭にだけ毛が残っている眉毛」
 
もも)YouTubeに載っているのはショートver.なので、「麻呂眉」を見たい方は特典DVDをご覧いただければと思います。確かに似合ってましたので、必見かも(笑)
 
小春)「麻呂眉」で普通の格好をするもの良いかも
 
もも)ラッキー池田さんに「眉毛の振り付け」を行ってもらいましたが、楽しい撮影でした!!
 
 
4)夢ばっかり
 

-次の「夢ばっかり」は楽曲制作に小春さんが入っていませんが…。

もも)姉である小春さんが入ることなく、プライベートでも仲良しだった“片平里菜”ちゃんと楽曲を作ったのは私としては一番のチャレンジだったと思います。
ガールズトークをしているような感覚で制作出来たのも新鮮でしたね。
 
小春)この曲では「プレイヤーとして」アコーディオンを弾いたので、ある意味で気楽でしたよ(笑)
 
 
-もし、小春さんがアコーディオンを弾いていなかったとしたら、“チャラン・ポ・ランタン”の楽曲として「夢ばっかり」を出していましたか。
 
小春)出したと思います。今回は、ももさんから弾いてほしいと言われたのでアコーディオンを弾きました。でも、私は手拍子でも、木琴でも楽曲の中の音を奏でられていたら、それで良いと思うんですよね。
 
もも)カンカンバルカンにはギターがいなんですね。なので「夢ばっかり」でギターを伴奏に歌ったのはとっても新鮮でした。
 
小春)この曲は「ギターの方が作った楽曲だな」って感じがしますね。“Mr.Children”の楽曲もそうですが、私には出来ないコード進行だなって思うので、“チャラン・ポ・ランタン”として新しい曲になったんじゃないか思います。


5)月
 
-ドラマ「ディアポリス」の主題歌「月」は、私自身は何となく艶やかな印象があったのですが…。
 
小春)この楽曲はドラマの音楽監督さんから「テンポ」を指定されたんです。なので、私たちがいつも作る楽曲とは違う印象になったのかなと思います。
 
 
-テンポを決めて楽曲を作るというのも、あまりしない作曲方法ですよね。
 
小春)そうですよね。「アップテンポで~」みたいな感じで作ることはありますけど、BPMの数値を指定されるなんて初めてです(笑)次はサイコロでBPMを決めてみようかと思ったり(笑)
 
一同)
 
小春)自分たちが無意識に好きなテンポがあるので、どうしてもテンポはせばまりますよね…。コード進行なんかもキーは違っても似通ってしまいがちなので、作曲という面ではいいキッカケだったかなと。
 
 
-テンポが決まっている中で「月」を作ったわけですが、ご自身としては、やはり作りづらかったですか。
 
小春)「新鮮だなぁ」と思いながら作りましたが、難しかった印象はなかったです。むしろ「清々しかった」って感じです(笑)「楽しい感じで」って言われるぐらいなら、「このテンポで」って言われたいと思ったぐらいです。
 

6)恋はタイミング
 
-では、マネージャーさんの実話が盛り込まれた!? 「恋はタイミング」はどんな過程で作られたのでしょうか。
 
小春)架空の話ですが、マネージャーさんにヒアリングしたのは確かですね(笑)
 
もも)以前よりクラシエさんのCMで楽曲を使っていただいていて、元々は「『葛根湯』を飲むタイミングを間違えないでね」ということを歌った歌だったんです。
 
小春)その歌の「タイミング」だけを活かして、アナザーストーリー的に作っています。
 
 
-7年間の同棲生活を描いた楽曲ですよね。
 
もも)そうですね。始まりも終わりも描いていて…。
 
小春)ホントに全ては「タイミング」だなぁと(笑)
 
 
-“チャラン・ポ・ランタン”として制作した楽曲を“平井堅”さんなどのアレンジで評判の“田中直”さんが手掛けられたということですが…。
 
小春)今回のほぼフルアルバム『トリトメナシ』って、他の方にアレンジをお願いしている楽曲ばかりなんですよね。私自身は「こういう楽曲にして欲しい」と伝えるのが上手くなくって、アレンジをお願いすることってなかったんです。
 
 
-どうしても他人になるので、小春さんが描いているイメージとズレが出てしまったり!?
 
小春)そうですね。「ちょっと違うよな~」なんて思って、妥協というか葛藤するのも嫌だなと思ってやってなかったこともあって。『トリトメナシ』に収録している楽曲を最初にお願いするタイミングでは躊躇しました。
なんですかね。パクチーを初めて食べる時のような(笑)


-あー、なるほど。「これ、ホントに美味しいの!?」みたいな(笑)
 
小春)「え!?これ、ただの草じゃない!?」、「食べるものなの!?」なんてね。数年前だったら、絶対にやらなかったと思います。“チャラン・ポ・ランタン”よりも前のバンドでは、各人のソロさえも私が考えていました。それをしなくなったのは、各パートの方を尊敬できるようになったからだと思いますね。
 
小春)言ってしまえば「“チャラン・ポ・ランタン”の楽曲は私だ!」と思っていたんですけど、今は自分以外の方を意識し始めることができて『トリトメナシ』の楽曲達ができたんだと思いますね。
 

6)雄叫び



-“東京スカパラダイスオーケストラ”との楽曲「雄叫び」は、どういう経緯で?

小春)私は高校時代コピーバンドをするぐらい“東京スカパラダイスオーケストラ”の大ファンだったんです!! なので、9人全員が演奏してくれることを想像して、作詞作曲をしてデモを送りました。で、アレンジが返ってきたら「想像通り」の出来で嬉しかったですね!!
 
 
-いやー、大ファンだったグループの作詞作曲が出来るなんて、それは嬉しいですよね。
 
小春)12年越しの夢になりますかね。もうね、12年前の自分に自慢したいです(笑)GAMOさんにあこがれて、テナーサックスをサングラスかけて演奏していた私に(笑) それを思うとアレンジをやっていただいて良かったと思いました。
 
もも)事務所の先輩方でもあるので、以前からコラボしてみたいと話していたんですね。で、わいわいとレコーディングが出来て、ミュージックビデオも3テイクしか撮ってないんですが良い感じになりました!!
 

小春)ちなみに、ミュージックビデオは“東京スカパラダイスオーケストラ”のライヴ前に撮りまして、我々はその後にライヴで一緒に演奏までやらせてもらいました。


7)かなしみ

-羨ましい体験ですね…。そして、羨ましいと言えば“Mr.Children”が初めて他アーティストの楽曲にアレンジ・演奏で参加された「かなしみ」のことをお聞きできますでしょうか。


小春)はい。2016年の“Mr.Children”「虹」ツアーに私がバンドに入っていたわけですが、そのツアーサポートメンバーも含めたバンド“ヒカリノアトリエ”で演奏しています。
 
もも)むしろ、「虹」ツアーバンドに私が入った感じです(笑)ツアーメンバー8名“ヒカリノアトリエ”+“もも”という。
 
小春)そうだね(笑)作詞作曲は私が書きましたが、これも“Mr.Children”と演奏することを想定して作りました。
 
-そうでしたか。
 
小春)桜井さん以外の“Mr.Children”のメンバーの方は、1度も桜井さん以外の歌で演奏することってなかったんですよね。で、2017年は“Mr.Children”25周年だとお伺いしていたので「『25周年企画』としてやってくれたのかな!?まさかね!」という感覚だったんですよ(笑)

-むしろ25年で初めてのことだとお聞きしています(笑)
 
小春)ですよね(笑)それを聞いて私たちで良いのかな!?なんて思いましたよ(笑)で、いざレコーディングでは「女性の声がレコーディングで聞こえるのは新鮮だ!!」って、田原さんや中川さんが驚いていて(笑)
 
 
-「かなしみ」はいつ頃に原形を作ってらっしゃったのでしょうか。
 
小春)初めて“Mr.Children”「虹」ツアーにももさんが来ていて、なんか「このバンドで歌ってみたい」と言ってきたんですよね。厚かましくも。で、そんなわがままな妹の夢を叶えてやろうと昨年の春にはメロディーを作って寝かせていました。
 
 
-けっこう前なんですね。
 
小春)ただ、「このタイミングなのかな!?」なんて思って寝かせていたんです。そしたら、春のツアーの打ち上げでギターの田原さんがももさんと話をしていて「ねぇ、ももちゃんが一緒に歌を歌いたいって」なんて、皆さんに向けて高らかにおっしゃって(笑)で、「かなしみ」を聞いてもらって…。
 
もも)そこからはポンポンとレコーディングまで進んで行きましたね(笑)
 
小春)“Mr.Children”の皆さんにアレンジいただいて、でき上がった楽曲「かなしみ」は想像の遥か上に超えてゆきましたね。「私が作詞作曲して作りました」なんて言えないよなぁなんていうぐらいに。
 
 
-「かなしみ」を聞いた時に、むしろ桜井さんが書いていてもおかしくない歌詞かもなんて印象がありました。
 
小春)“Mr.Children”を意識したのは確かで一人称に「僕」を使ったんですけど、それは初めてでした。「君」という言葉も使わないですね。ホントは全部の曲の一人称は「小春」にしたかったりするんですけど(笑)
 
一同)
 
小春)そういうわけにもいかないのでね(笑) 今回の『トリトメナシ』では色んなことを学ぶことが出来たなと思っています。
 
 
-全曲解説ありがとうございました!! では、最後に初めてお2人を知る方にメッセージをお願いします。
 
もも)まだ、“チャラン・ポ・ランタン”という名前だけしか知らない方もいらっしゃると思います。でも、2016年はタイアップなども多かったので、楽曲を聴けば「ああ、知ってる」と思っていただける方が増えたのではないかとも思います。
少しでも楽曲に興味を持った方、このコラムで興味を持った方がいらっしゃったら、私たち“チャラン・ポ・ランタン”の世界に踏み入れてもらえると嬉しいです。
 
小春)右に同じで、私もそう思います(笑)

もも)あ、さぼったね(笑)
 
 
 
写真撮影・名鹿祥史
 
【チャラン・ポ・ランタン オフィシャルサイト】
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